26 / 46
第26話:二度目の静寂
しおりを挟む
魔族の将軍が動いた。
それはオークのような猛々しい突進ではなかった。まるで水の上を滑るかのように音もなく優雅に、しかし絶対的な殺意を纏って私たちの前へと進み出る。四本の腕はまるで意思を持つ蛇のようにゆらゆらと揺れ、その動きは人の形をしていながら人間のそれとは根本的に違っていた。身を覆う漆黒の鎧には人間の頭蓋骨を象った装飾が刻まれ、四本の刃には何十もの紋様が呪いのように絡みついている。彼が一歩を踏み出すごとに、凍てつくような寒気が地面を這った。
辺境警備隊の男たちが恐怖に凍りつく。その圧倒的な存在感を前にもはや剣を構えることさえできない。
「――散開しろ! 奴の狙いは領主様だ!」
その絶望的な沈黙を切り裂いたのはカインの声だった。
彼は恐怖に震える兵士たちの前に立つと一人魔族と対峙した。その瞳にはもはや冷静ささえも超えた、鋼のような冷徹な決意が宿っている。
「囲んで動きを止めろ! 一瞬でいい!」
カインの檄に男たちは我に返った。しかし、死への恐怖が足を縫い付ける。その躊躇いを、カインの静かな声が断ち切った。
「……俺は、ここで死ぬかもしれない。でもいい」
彼は小さく笑って、仲間たちを振り返った。
「この町を守りたい。セレスティア様を……生かしたいんだ」
その言葉に兵士たちが頷く。一人が唾を飲み込み、一人が震える剣を構え直す。
「死ぬなら、ここで。俺たちの死が、何かの意味になるなら、それでいい」
彼らは雄叫びを上げ死を覚悟して魔族へと突撃していく。
しかしそれはあまりにも無謀な戦いだった。
魔族は迫り来る兵士たちをまるで邪魔な虫でも払うかのようにあしらっていく。四本の刃が流麗な軌跡を描き、踊るように命を刈り取っていく。
断末魔の悲鳴さえも上がらない。ただ肉が斬られ骨が砕ける鈍い音が次々と響き渡るだけだった。
それでも男たちは怯まなかった。彼らの捨て身の攻撃が魔族の注意をわずかに、本当にほんの一瞬だけセレスティアから逸らした。
その一瞬をカインは見逃さなかった。
「……すまない」
彼は誰に言うでもなくそう呟くと大地を蹴った。
彼の狙いは魔族の懐。四本の腕の死角となるただ一点。仲間たちがその命と引き換えに作り出した唯一の隙。
作戦は成功した。仲間たちの最後の突撃が魔族の体勢をわずかに崩す。その瞬間カインの剣が閃光のように魔族の鎧の関節部分へと突き立てられた。
ギャアアアアアッ!
魔族が初めて苦痛の絶叫を上げた。深々と突き刺さった刃がその動きを確かに鈍らせていた。
しかし代償はあまりにも大きすぎた。
深手を負った魔族が最後の憎悪に満ちた反撃として、背後の一本の腕を鞭のようにしならせた。
それはもはや目で追える速度ではない。
作戦の要であったカインは攻撃を終えた無備な体勢のままだった。
鋭利な刃が何の抵抗もなく彼の胸を貫いた。
ぐ、と彼の動きが止まる。
魔族は苦痛に呻きながらも満足げに口元を歪めると、城壁を軽々と飛び越え森の闇へと撤退していった。
残された魔物たちも主を失い蜘蛛の子を散らすように逃げていく。
戦いは終わった。辛うじて私たちの町の勝利に。
生き残った兵士たちが弱々しい歓声とも嗚咽ともつかない声を上げる。しかしその声もすぐに途絶えた。
誰もが見ていた。城壁の上でゆっくりと崩れ落ちていくカインの姿を。
私はいつの間にか走っていた。もつれる足を必死に動かし彼が倒れるよりも早く、その体を受け止めた。
私の腕の中にずしりと彼の体の重みが伝わる。そして私の手をどろりとした生温かい液体が濡らしていく。
アルベルトの時と同じ感触。同じ匂い。同じ絶望。
「……セレスティア……様……」
彼がかすれた声で私を呼ぶ。
その口からは言葉と共に赤い泡がこぼれ落ちていた。
「喋らないで……! 今癒やすから……!」
私の手から光が漏れる。しかし、それは彼の命を繋ぐにはあまりに儚かった。“間に合わない”――その言葉が頭をよぎるたび、心が軋む。私の魔力ではどうにもできない。もっと早く、もっと強くあれば……!
「お願い……もう一度……!」
だが、奇跡は起きなかった。
私は震える手で彼の傷口に癒しの光を注ごうとした。しかし彼は力なく首を振った。そしてその視線が私ではない、どこか別の場所へと向けられる。
彼の視線の先。それは私が無意識のうちに強く握りしめていた小さな木彫りの鳥だった。
彼が私に託してくれたお守り。
彼の瞳にほんの一瞬だけ優しい光が宿った。
あの子たちが武器の心配なんてせずに一生を終えられる町に。
彼のささやかな夢。果たされることのなかった約束。
彼は何かを伝えようともう一度口を開いた。しかしその唇から紡がれたのは言葉にならないかすかな空気の音だけだった。
私は神に祈ったことなどない。でも、あのときばかりは本気で願った。
この命を差し出すから、彼を助けてほしいと。私から全てを奪ってくれていいから、ただ彼だけを――
だが、神はまたしても私を見捨てた。
いや、最初から、私に祝福などなかったのかもしれない。
そして彼は静かに息を引き取った。私の腕の中でゆっくりと冷たくなっていく。
二度目だ。私が愛しいと思った人間が私の目の前でいなくなってしまうのは。
アルベルトの時は激情があった。タイヨウへの理不尽な怒りがあった。
しかし今は何もない。怒りも悲しみも絶望さえも感じない。
ただ、心臓の鼓動が止まり、胸の中に冷たい空洞だけが残ったようだった。
自分が幸せになってはいけないのだ。私が関わる者は皆不幸になるのだ。
それはもはや思い込みではない。この世界が私に突きつけた絶対的な真実。呪いなのだ。
私の周りだけ時が止まった。生き残った兵士たちの嗚咽も。遠くでまだ燃え続けている家の炎がはぜる音も。
何もかもが遠い世界の出来事のようだった。
私の世界にはただ腕の中で冷たくなっていく彼の重みと絶対的な静寂だけがあった。
ぽとり。
私の力の抜けた手から、カインのお守りだった木彫りの鳥が滑り落ちた。
それは彼の血だまりの中に小さな音を立てて沈んだ。
二度目の静寂。
それは、私の魂が音もなく砕け散り、完全に死んだ音だった。
それはオークのような猛々しい突進ではなかった。まるで水の上を滑るかのように音もなく優雅に、しかし絶対的な殺意を纏って私たちの前へと進み出る。四本の腕はまるで意思を持つ蛇のようにゆらゆらと揺れ、その動きは人の形をしていながら人間のそれとは根本的に違っていた。身を覆う漆黒の鎧には人間の頭蓋骨を象った装飾が刻まれ、四本の刃には何十もの紋様が呪いのように絡みついている。彼が一歩を踏み出すごとに、凍てつくような寒気が地面を這った。
辺境警備隊の男たちが恐怖に凍りつく。その圧倒的な存在感を前にもはや剣を構えることさえできない。
「――散開しろ! 奴の狙いは領主様だ!」
その絶望的な沈黙を切り裂いたのはカインの声だった。
彼は恐怖に震える兵士たちの前に立つと一人魔族と対峙した。その瞳にはもはや冷静ささえも超えた、鋼のような冷徹な決意が宿っている。
「囲んで動きを止めろ! 一瞬でいい!」
カインの檄に男たちは我に返った。しかし、死への恐怖が足を縫い付ける。その躊躇いを、カインの静かな声が断ち切った。
「……俺は、ここで死ぬかもしれない。でもいい」
彼は小さく笑って、仲間たちを振り返った。
「この町を守りたい。セレスティア様を……生かしたいんだ」
その言葉に兵士たちが頷く。一人が唾を飲み込み、一人が震える剣を構え直す。
「死ぬなら、ここで。俺たちの死が、何かの意味になるなら、それでいい」
彼らは雄叫びを上げ死を覚悟して魔族へと突撃していく。
しかしそれはあまりにも無謀な戦いだった。
魔族は迫り来る兵士たちをまるで邪魔な虫でも払うかのようにあしらっていく。四本の刃が流麗な軌跡を描き、踊るように命を刈り取っていく。
断末魔の悲鳴さえも上がらない。ただ肉が斬られ骨が砕ける鈍い音が次々と響き渡るだけだった。
それでも男たちは怯まなかった。彼らの捨て身の攻撃が魔族の注意をわずかに、本当にほんの一瞬だけセレスティアから逸らした。
その一瞬をカインは見逃さなかった。
「……すまない」
彼は誰に言うでもなくそう呟くと大地を蹴った。
彼の狙いは魔族の懐。四本の腕の死角となるただ一点。仲間たちがその命と引き換えに作り出した唯一の隙。
作戦は成功した。仲間たちの最後の突撃が魔族の体勢をわずかに崩す。その瞬間カインの剣が閃光のように魔族の鎧の関節部分へと突き立てられた。
ギャアアアアアッ!
魔族が初めて苦痛の絶叫を上げた。深々と突き刺さった刃がその動きを確かに鈍らせていた。
しかし代償はあまりにも大きすぎた。
深手を負った魔族が最後の憎悪に満ちた反撃として、背後の一本の腕を鞭のようにしならせた。
それはもはや目で追える速度ではない。
作戦の要であったカインは攻撃を終えた無備な体勢のままだった。
鋭利な刃が何の抵抗もなく彼の胸を貫いた。
ぐ、と彼の動きが止まる。
魔族は苦痛に呻きながらも満足げに口元を歪めると、城壁を軽々と飛び越え森の闇へと撤退していった。
残された魔物たちも主を失い蜘蛛の子を散らすように逃げていく。
戦いは終わった。辛うじて私たちの町の勝利に。
生き残った兵士たちが弱々しい歓声とも嗚咽ともつかない声を上げる。しかしその声もすぐに途絶えた。
誰もが見ていた。城壁の上でゆっくりと崩れ落ちていくカインの姿を。
私はいつの間にか走っていた。もつれる足を必死に動かし彼が倒れるよりも早く、その体を受け止めた。
私の腕の中にずしりと彼の体の重みが伝わる。そして私の手をどろりとした生温かい液体が濡らしていく。
アルベルトの時と同じ感触。同じ匂い。同じ絶望。
「……セレスティア……様……」
彼がかすれた声で私を呼ぶ。
その口からは言葉と共に赤い泡がこぼれ落ちていた。
「喋らないで……! 今癒やすから……!」
私の手から光が漏れる。しかし、それは彼の命を繋ぐにはあまりに儚かった。“間に合わない”――その言葉が頭をよぎるたび、心が軋む。私の魔力ではどうにもできない。もっと早く、もっと強くあれば……!
「お願い……もう一度……!」
だが、奇跡は起きなかった。
私は震える手で彼の傷口に癒しの光を注ごうとした。しかし彼は力なく首を振った。そしてその視線が私ではない、どこか別の場所へと向けられる。
彼の視線の先。それは私が無意識のうちに強く握りしめていた小さな木彫りの鳥だった。
彼が私に託してくれたお守り。
彼の瞳にほんの一瞬だけ優しい光が宿った。
あの子たちが武器の心配なんてせずに一生を終えられる町に。
彼のささやかな夢。果たされることのなかった約束。
彼は何かを伝えようともう一度口を開いた。しかしその唇から紡がれたのは言葉にならないかすかな空気の音だけだった。
私は神に祈ったことなどない。でも、あのときばかりは本気で願った。
この命を差し出すから、彼を助けてほしいと。私から全てを奪ってくれていいから、ただ彼だけを――
だが、神はまたしても私を見捨てた。
いや、最初から、私に祝福などなかったのかもしれない。
そして彼は静かに息を引き取った。私の腕の中でゆっくりと冷たくなっていく。
二度目だ。私が愛しいと思った人間が私の目の前でいなくなってしまうのは。
アルベルトの時は激情があった。タイヨウへの理不尽な怒りがあった。
しかし今は何もない。怒りも悲しみも絶望さえも感じない。
ただ、心臓の鼓動が止まり、胸の中に冷たい空洞だけが残ったようだった。
自分が幸せになってはいけないのだ。私が関わる者は皆不幸になるのだ。
それはもはや思い込みではない。この世界が私に突きつけた絶対的な真実。呪いなのだ。
私の周りだけ時が止まった。生き残った兵士たちの嗚咽も。遠くでまだ燃え続けている家の炎がはぜる音も。
何もかもが遠い世界の出来事のようだった。
私の世界にはただ腕の中で冷たくなっていく彼の重みと絶対的な静寂だけがあった。
ぽとり。
私の力の抜けた手から、カインのお守りだった木彫りの鳥が滑り落ちた。
それは彼の血だまりの中に小さな音を立てて沈んだ。
二度目の静寂。
それは、私の魂が音もなく砕け散り、完全に死んだ音だった。
10
あなたにおすすめの小説
「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある
柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった
王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。
リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。
「わかりました。あなたには、がっかりです」
微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。
つまらない妃と呼ばれた日
柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。
舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。
さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。
リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。
――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。
大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!
古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。
その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。
『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』
昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。
領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。
一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――
【完結】剣聖と聖女の娘はのんびりと(?)後宮暮らしを楽しむ
O.T.I
ファンタジー
かつて王国騎士団にその人ありと言われた剣聖ジスタルは、とある事件をきっかけに引退して辺境の地に引き籠もってしまった。
それから時が過ぎ……彼の娘エステルは、かつての剣聖ジスタルをも超える剣の腕を持つ美少女だと、辺境の村々で噂になっていた。
ある時、その噂を聞きつけた辺境伯領主に呼び出されたエステル。
彼女の実力を目の当たりにした領主は、彼女に王国の騎士にならないか?と誘いかける。
剣術一筋だった彼女は、まだ見ぬ強者との出会いを夢見てそれを了承するのだった。
そして彼女は王都に向かい、騎士となるための試験を受けるはずだったのだが……
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
さようならの定型文~身勝手なあなたへ
宵森みなと
恋愛
「好きな女がいる。君とは“白い結婚”を——」
――それは、夢にまで見た結婚式の初夜。
額に誓いのキスを受けた“その夜”、彼はそう言った。
涙すら出なかった。
なぜなら私は、その直前に“前世の記憶”を思い出したから。
……よりによって、元・男の人生を。
夫には白い結婚宣言、恋も砕け、初夜で絶望と救済で、目覚めたのは皮肉にも、“現実”と“前世”の自分だった。
「さようなら」
だって、もう誰かに振り回されるなんて嫌。
慰謝料もらって悠々自適なシングルライフ。
別居、自立して、左団扇の人生送ってみせますわ。
だけど元・夫も、従兄も、世間も――私を放ってはくれないみたい?
「……何それ、私の人生、まだ波乱あるの?」
はい、あります。盛りだくさんで。
元・男、今・女。
“白い結婚からの離縁”から始まる、人生劇場ここに開幕。
-----『白い結婚の行方』シリーズ -----
『白い結婚の行方』の物語が始まる、前のお話です。
婚約破棄上等!私を愛さないあなたなんて要りません
音無砂月
ファンタジー
*幸せは婚約破棄の後にやってくるからタイトル変更
*ジャンルを変更しました。
公爵家長女エマ。15歳の時に母を亡くした。貴族は一年喪に服さないといけない。喪が明けた日、父が愛人と娘を連れてやって来た。新しい母親は平民。一緒に連れて来た子供は一歳違いの妹。名前はマリアナ。
マリアナは可愛く、素直でいい子。すぐに邸に溶け込み、誰もに愛されていた。エマの婚約者であるカールすらも。
誰からも愛され、素直ないい子であるマリアナがエマは気に入らなかった。
家族さえもマリアナを優先する。
マリアナの悪意のない言動がエマの心を深く抉る
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる