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第二章 紅茶館ローズメリー
紅茶館ローズメリー①
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「うーん……」
鏡の前で前髪を押さえる。だが、跳ねた毛先は全然言うことを聞かない。
湿り気を含んで重くなったはずなのに、なぜかひと房だけが元気に空を向いていた。
「頼むよ……」
指先で押さえてみても、数秒後にはぴょこんと跳ね返る。
普段なら気にしない。これが俺の髪質だ、と諦めてきた。
けれど今日だけは、どうしても落ち着かない。
理由はわかっている。
(……西園寺さん……)
食堂で出会った青年の横顔が浮かんだ瞬間、心臓がどくんと強く脈打つ。
柔らかな髪に、光を宿した瞳。
話すたびに引き込まれてしまう声。
思い出すだけで胸の奥が熱を帯び、指先までむずむずしてくる。
恋とかそういうのじゃない。だけど、目の前に立たれると圧倒されてしまう。
吸い寄せられる。
自分が小さく思えて、同時にもっと知りたいと思わされる。
それは俺にとって、未知の感覚だった。
授業にはちゃんと出た。黒板に書かれたことも、全部ノートに写した。
でもそれだけ――普段ならメモする教授の余談を、今日は一つも拾えなかった。
時計ばかり見て『あと何分で授業が終わる?』と数えていた自分が情けない。
(……だめだ、気合入れろ!あと残り一限だ!)
両頬をぺちんと叩くと同時に、胃が小さく鳴った。
(今日が調理実習じゃなくてよかった……)
思い出すのはあの声。
「パンひと切れといえど、許されない」
ニヤリとした笑みと、真剣な眼差し。
脳裏に浮かぶたびに、胸がぎゅっと締め付けられる。
(……まるで心臓ごと掴まれてるみたいだな……)
どうしても跳ねる髪を指で弾いて、俺はため息を吐いた。
***
なんとか気持ちを落ち着かせて教室に戻ると、待ってました!とばかりに同級生たちが寄ってきた。
「なぁなぁ、藤宮!お前が昼休みに一緒にいた人……」
「ほら、あの外国人!なんか雰囲気あったよな」
「やけに話し込んでたけど、知り合いか?」
「え、あ、いや……」
言葉に詰まる。
「ただ、えっと……相席させてもらっただけ。ほんとに」
当たり障りのない回答をするも、同級生たちは納得しない。
「そんなわけあるかよ、めちゃ仲良さそうだったじゃん!」
「すごい顔面偏差値だったよな。モデルとか……それとも俳優か?」
「いや、あれは外交官とかそういうのだって。絶対そう!」
「いやいや、どっかの王子様じゃね?」
好き放題に繰り広げられる憶測に、俺は曖昧な笑みを浮かべるしかなかった。
(実はこのあとクリームティーに誘われてるなんて……絶対に言えない!)
心の中で叫んだ瞬間、胸がまたどきんと跳ねる。
もしそんなことを漏らそうものなら――あることないこと勘繰られて、大騒ぎされるに決まってる。
そんなことになったら、落ち着いていられる自信がない。
俺は慌てて教科書とノートを取り出し、話を切り上げるようにページを捲った。
「ほら、もうすぐ始まるぞ。席に着けよ」
「おーい、冷たいな、藤宮ぁ?」
「すっげー気になるよな、あの人。ただ者じゃない!って雰囲気がして……」
謎の青年の正体を聞き出そうとする声に背を向け、俺はペンを取り出した。
それと同時に扉が開いて、担当教授が入室してくる。
ようやく同級生たちも追及を止め、それぞれの席に戻った。
やがて始まった授業に、やっぱり俺は集中できなかった。
時計の針が進むにつれて、鼓動も早くなっていく。
(……放課後、正門の前。西園寺さんが、俺を待ってる……)
そう思うだけで、呼吸が浅くなる。
教室の空気はいつも通り静かなのに、胸の音だけが騒がしい。
指先がわずかに震えていることに気づき、俺は慌ててペンを握り直した。
***
大学の正門は、両キャンパスを隔てる道の文系学部側にある。
(理系側じゃなくてよかった……)
追ってくる同級生たちを撒いて、俺は文系キャンパスに向かった。
ランチタイムに土砂降りだった雨は上がり、薄い雲が光を透かして空を覆っている。
正門へと続く歩道橋を渡りながら、先ほど掲示板のガラスに映った自分の姿を思い出す。
灰色のパーカーに、洗いざらしの白いTシャツ。
色落ちも派手すぎないジーンズと、履き慣れた黒いスニーカー。
肩から下げたキャンバス地のバッグからは、料理雑誌が少しはみ出ている。
――どこにでもいる、ごく普通の大学生。
毎朝家を出る前に鏡とにらめっこなんてしないし、今日の服装は雨に降られても困らないように選んだだけ。
けれどその『普通』が、今はかえって気にかかる。
ガラスに映る自分は、思っていたよりだらしなくはなかったけれど、だからといって大人びてもいない。
童顔気味の顔立ちはどうしても子供っぽさを残し、癖毛が跳ねて、洗練からは程遠い。
身長は平均よりは少し高いけれど、自分で『格好いい』なんて思ったことは一度もない。
実際、コンビニで年齢確認が必要なものを買うと、ほぼ毎回「身分証をお願いします」と言われてしまう。
若く見られるのは褒め言葉らしいが、俺にとっては不満なだけだ。
どうして自分だけ、子ども扱いから抜け出せないんだろう?
その一方で、西園寺氏の姿が頭に浮かぶ。
淡い麻色のジャケットに、ほんのり光沢を帯びたシャツ。
襟元には馬をモチーフにした上品なピン。
そして左の耳で小さく光る金のピアス。
派手さは一切ないのに、彼を包む空気そのものが格調を帯びていた。
歩く姿を一目見ただけで、『紳士』いう言葉が自然と浮かぶ。
(あんな人の隣に立ったら……俺なんか、ますます子どもっぽく見えるんじゃ……?)
自分の服装が恥ずかしいわけじゃない。
けれど西園寺氏の洗練された姿を思い出すと、どうしても「釣り合わない」という言葉が頭を掠めてしまう。
(クリームティーにドレスコードなんて……ない、よな?)
そう思った途端、胸がそわそわして落ち着かなくなる。
そもそもどんな店なのか知らされていない。
(もしものときは……学生だって言えば、大目に見てもらえる……かな)
要らぬ心配なのかもしれない。
けれど、西園寺氏の隣で『場違い』と思われるのは――何よりも嫌だった。
次第にマイナス思考に囚われていく。
待ち合わせ場所に近付きながら、同時に遠ざかっているような、妙な感覚に陥る。
歩道橋の下り階段に差し掛かる頃には、足取りも心も、じわりと重くなっていた。
(……西園寺さんに、がっかりされたらどうしよう)
今さら、何に?すでに一緒に昼飯を食べた仲じゃないか。
俺はただの学生で、それ以上でも以下でもない。
そのくらい、西園寺氏だってとうにわかっているはずだ。
生ぬるい風が階段の下から吹いて、頬を撫でていく。
ふと、昼間の紅潮した熱を思い出した。
(でも……そもそも……)
俺を誘ったのはただの気まぐれで、もし気が変わっていたら?
正門に着いても、誰も待っていなかったら?
階段を下りたところで、ついに足が止まった。
一瞬の逡巡――けれど。
(……俺は、あの人を信じたい)
覚悟を決めて正門に続く角を曲がる。そして――すぐに見つけた。
西園寺亜嵐、その人の姿を。
堂々と伸びた背筋、淡い光を受けた髪が風にそよぐ。
耳元の小さな金のピアスが、静かにその存在を主張している。
通りを歩く学生たちが足を止めて、チラチラと視線を送る。
けれど彼は周囲に頓着することなく、ただ門の前に佇んでいた。
(……やっぱり、この人は……)
その姿に息を呑む。
比べるとか、釣り合うかどうかとか、そんな考えはもう意味をなさない。
ただ圧倒され、惹き付けられる。
その眩しさに目を細めながらも、視線を逸らすことなんてできない。
西園寺氏が、ゆっくりとこちらを向く。
目が合う。
その瞬間、軽く目を見開き、それからごく自然に唇の端を柔らかく上げた。
(……ああ、ちゃんと待っててくれたんだ)
もう一度会えたことへの純粋な高揚感が、俺の胸を満たしていった。
鏡の前で前髪を押さえる。だが、跳ねた毛先は全然言うことを聞かない。
湿り気を含んで重くなったはずなのに、なぜかひと房だけが元気に空を向いていた。
「頼むよ……」
指先で押さえてみても、数秒後にはぴょこんと跳ね返る。
普段なら気にしない。これが俺の髪質だ、と諦めてきた。
けれど今日だけは、どうしても落ち着かない。
理由はわかっている。
(……西園寺さん……)
食堂で出会った青年の横顔が浮かんだ瞬間、心臓がどくんと強く脈打つ。
柔らかな髪に、光を宿した瞳。
話すたびに引き込まれてしまう声。
思い出すだけで胸の奥が熱を帯び、指先までむずむずしてくる。
恋とかそういうのじゃない。だけど、目の前に立たれると圧倒されてしまう。
吸い寄せられる。
自分が小さく思えて、同時にもっと知りたいと思わされる。
それは俺にとって、未知の感覚だった。
授業にはちゃんと出た。黒板に書かれたことも、全部ノートに写した。
でもそれだけ――普段ならメモする教授の余談を、今日は一つも拾えなかった。
時計ばかり見て『あと何分で授業が終わる?』と数えていた自分が情けない。
(……だめだ、気合入れろ!あと残り一限だ!)
両頬をぺちんと叩くと同時に、胃が小さく鳴った。
(今日が調理実習じゃなくてよかった……)
思い出すのはあの声。
「パンひと切れといえど、許されない」
ニヤリとした笑みと、真剣な眼差し。
脳裏に浮かぶたびに、胸がぎゅっと締め付けられる。
(……まるで心臓ごと掴まれてるみたいだな……)
どうしても跳ねる髪を指で弾いて、俺はため息を吐いた。
***
なんとか気持ちを落ち着かせて教室に戻ると、待ってました!とばかりに同級生たちが寄ってきた。
「なぁなぁ、藤宮!お前が昼休みに一緒にいた人……」
「ほら、あの外国人!なんか雰囲気あったよな」
「やけに話し込んでたけど、知り合いか?」
「え、あ、いや……」
言葉に詰まる。
「ただ、えっと……相席させてもらっただけ。ほんとに」
当たり障りのない回答をするも、同級生たちは納得しない。
「そんなわけあるかよ、めちゃ仲良さそうだったじゃん!」
「すごい顔面偏差値だったよな。モデルとか……それとも俳優か?」
「いや、あれは外交官とかそういうのだって。絶対そう!」
「いやいや、どっかの王子様じゃね?」
好き放題に繰り広げられる憶測に、俺は曖昧な笑みを浮かべるしかなかった。
(実はこのあとクリームティーに誘われてるなんて……絶対に言えない!)
心の中で叫んだ瞬間、胸がまたどきんと跳ねる。
もしそんなことを漏らそうものなら――あることないこと勘繰られて、大騒ぎされるに決まってる。
そんなことになったら、落ち着いていられる自信がない。
俺は慌てて教科書とノートを取り出し、話を切り上げるようにページを捲った。
「ほら、もうすぐ始まるぞ。席に着けよ」
「おーい、冷たいな、藤宮ぁ?」
「すっげー気になるよな、あの人。ただ者じゃない!って雰囲気がして……」
謎の青年の正体を聞き出そうとする声に背を向け、俺はペンを取り出した。
それと同時に扉が開いて、担当教授が入室してくる。
ようやく同級生たちも追及を止め、それぞれの席に戻った。
やがて始まった授業に、やっぱり俺は集中できなかった。
時計の針が進むにつれて、鼓動も早くなっていく。
(……放課後、正門の前。西園寺さんが、俺を待ってる……)
そう思うだけで、呼吸が浅くなる。
教室の空気はいつも通り静かなのに、胸の音だけが騒がしい。
指先がわずかに震えていることに気づき、俺は慌ててペンを握り直した。
***
大学の正門は、両キャンパスを隔てる道の文系学部側にある。
(理系側じゃなくてよかった……)
追ってくる同級生たちを撒いて、俺は文系キャンパスに向かった。
ランチタイムに土砂降りだった雨は上がり、薄い雲が光を透かして空を覆っている。
正門へと続く歩道橋を渡りながら、先ほど掲示板のガラスに映った自分の姿を思い出す。
灰色のパーカーに、洗いざらしの白いTシャツ。
色落ちも派手すぎないジーンズと、履き慣れた黒いスニーカー。
肩から下げたキャンバス地のバッグからは、料理雑誌が少しはみ出ている。
――どこにでもいる、ごく普通の大学生。
毎朝家を出る前に鏡とにらめっこなんてしないし、今日の服装は雨に降られても困らないように選んだだけ。
けれどその『普通』が、今はかえって気にかかる。
ガラスに映る自分は、思っていたよりだらしなくはなかったけれど、だからといって大人びてもいない。
童顔気味の顔立ちはどうしても子供っぽさを残し、癖毛が跳ねて、洗練からは程遠い。
身長は平均よりは少し高いけれど、自分で『格好いい』なんて思ったことは一度もない。
実際、コンビニで年齢確認が必要なものを買うと、ほぼ毎回「身分証をお願いします」と言われてしまう。
若く見られるのは褒め言葉らしいが、俺にとっては不満なだけだ。
どうして自分だけ、子ども扱いから抜け出せないんだろう?
その一方で、西園寺氏の姿が頭に浮かぶ。
淡い麻色のジャケットに、ほんのり光沢を帯びたシャツ。
襟元には馬をモチーフにした上品なピン。
そして左の耳で小さく光る金のピアス。
派手さは一切ないのに、彼を包む空気そのものが格調を帯びていた。
歩く姿を一目見ただけで、『紳士』いう言葉が自然と浮かぶ。
(あんな人の隣に立ったら……俺なんか、ますます子どもっぽく見えるんじゃ……?)
自分の服装が恥ずかしいわけじゃない。
けれど西園寺氏の洗練された姿を思い出すと、どうしても「釣り合わない」という言葉が頭を掠めてしまう。
(クリームティーにドレスコードなんて……ない、よな?)
そう思った途端、胸がそわそわして落ち着かなくなる。
そもそもどんな店なのか知らされていない。
(もしものときは……学生だって言えば、大目に見てもらえる……かな)
要らぬ心配なのかもしれない。
けれど、西園寺氏の隣で『場違い』と思われるのは――何よりも嫌だった。
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(……西園寺さんに、がっかりされたらどうしよう)
今さら、何に?すでに一緒に昼飯を食べた仲じゃないか。
俺はただの学生で、それ以上でも以下でもない。
そのくらい、西園寺氏だってとうにわかっているはずだ。
生ぬるい風が階段の下から吹いて、頬を撫でていく。
ふと、昼間の紅潮した熱を思い出した。
(でも……そもそも……)
俺を誘ったのはただの気まぐれで、もし気が変わっていたら?
正門に着いても、誰も待っていなかったら?
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一瞬の逡巡――けれど。
(……俺は、あの人を信じたい)
覚悟を決めて正門に続く角を曲がる。そして――すぐに見つけた。
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堂々と伸びた背筋、淡い光を受けた髪が風にそよぐ。
耳元の小さな金のピアスが、静かにその存在を主張している。
通りを歩く学生たちが足を止めて、チラチラと視線を送る。
けれど彼は周囲に頓着することなく、ただ門の前に佇んでいた。
(……やっぱり、この人は……)
その姿に息を呑む。
比べるとか、釣り合うかどうかとか、そんな考えはもう意味をなさない。
ただ圧倒され、惹き付けられる。
その眩しさに目を細めながらも、視線を逸らすことなんてできない。
西園寺氏が、ゆっくりとこちらを向く。
目が合う。
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