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第三章 追憶の英国式スコーン
追憶の英国式スコーン③
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ちょうどその頃、私は現地で友人と呼べる人物を得た。
いくつかのティールームで顔を見知った青年で、ある日とうとう隣のテーブルに座ることになったのだ。
「こんにちは。あちこちでよくお会いしますね」
陽光に輝く赤毛と、そばかす混じりの笑顔がチャーミングな青年の名は、トーマス。
私と同じ趣味を持つ若者だった。
トーマスは、生まれも育ちもイギリスだという。
私より十歳ほど若いが、快活で人懐こく、どこか憎めない雰囲気を持っていた。
仕事は別の町でしているらしかったが、休日になるとティールームを巡り歩くのが習慣だという。
「小さな店を探すのが楽しいんですよ。観光客が来ないところの方が、かえって本物に出会えるんです」
そう言って笑う彼の声は、不思議と人を引き込む力があった。
彼の話はどれも面白く、ためになるものばかりだった。
産地による紅茶の香りの違い、ジャムに使われるイチゴの品種、スコーンの食感を決めるバターの割合。
ガイドブックを読み潰して得た上辺の知識とは、質も量も比べ物にならなかった。
いつしか私は、彼を『師』と仰ぐようになった。
どの店に行くべきか、何を味わうべきか。
トーマスに導かれるように足を運び、ふたりで席に着くのが、週末の定番になっていった。
***
ある日の晩。
シェパーズパイの皿をテーブルに置いた下宿屋のおかみさんが、ふいに声をかけてきた。
「榊原さん、あんた随分とスコーンにご執心らしいじゃないか。それなら今度、私のを食べてみるかい?」
突然の提案に目を丸くする私に、おかみさんはウィンクしながら言った。
「長いこと家族のために焼いてきた味さ。そこいらのティーハウスには負けないと思うよ」
私は夜のうちにトーマスに連絡を入れた。
「サクロー!おかみさん!ご招待ありがとう!」
日曜日。下宿にやってきたトーマスは、いつにも増して楽しそうだった。
私の使っている部屋を面白そうに眺めてから、食堂で下宿人たちと談笑し、クリームティーが出てくるのを待つ。
やがてバターと小麦粉が焼ける香りがキッチンから漂ってきて、全員がそわそわし始めた。
「さあ、どーんと食べとくれ!」
大皿二枚に盛られた大ぶりのスコーン。
ほかほかと湯気を立てるそれは、いかにも田舎のホームメイドといった風情だった。
クロテッドクリームと真っ赤なジャムも、大きめの器に山盛りにされていた。
「いやぁ、これは美味そうだ!呼んでもらえてラッキーだなぁ」
屈託のない笑みを浮かべるトーマスに、場の空気は一層和やかになった。
焼き立てのスコーンの表面は、かりっとしていた。
表面と、オーブン皿に接していた底はこんがりときつね色に焼けているが、割れ目のある胴の部分はやや白っぽい。
割ってみると内側はしっとりとして、たっぷりと乗せたクロテッドクリームは、生地の熱でとろりと溶け出した。
そこへジャムを追加して一口頬張れば――。
「おお、美味い!」
「うん、本当に!」
私とトーマスの声が重なり、おかみさんも下宿人たちも笑い声を上げた。
その日、陽の高いうちから皆でテーブルを囲んだティータイムは、イギリスに来て以来、最も賑やかで温かな時間だった。
(ああ、なんて幸せなんだ……)
長い間見失っていた感情が胸を満たしていくのを、私は感じていた。
***
ある週末。私とトーマスは、少し離れた町に新しくできたティーハウスを訪れた。
老夫婦が長年営んできたベッド・アンド・ブレックファーストを改装した店内は、ほっとする雰囲気を残しつつ、若いオーナーらしい斬新さも兼ね備えていた。
「新しい店なのに、とても評判がいいそうだよ」
トーマスが聞いてきた通り、期待が持てそうな店だ。
私たちはワクワクしながらクリームティーが出てくるのを待った。
藍色の花鳥模様が描かれたヴィンテージの皿に乗ったスコーンは、ふちがギザギザとした型で抜かれており、卵液を塗った表面の焼き色が光る、洒落たものだった。
大きさも素朴なティーハウスよりは小ぶりだったが、二つ並んだスコーンのうちのひとつは赤や黒の小さなかけらが入った変わり種だった。
「ははーん、カランツとクランベリー入りだな」
器いっぱいのクロテッドクリームに、普段より少なめのジャム。
そして、とろりとした金色の液体がテーブルにサーブされて、私は首を傾げた。
「ドライフルーツが入ったスコーンは、ハチミツをかけるのも美味しいんだ」
なるほど。初体験だし、試してみるのも悪くない。
けれどまずはプレーンを食べて、この店の味を確認するべきだろう。
私はスコーンを手に取り、真ん中でぱかりと割った。
そしてクリームをすくおうとナイフに手を伸ばしたところで、にやりと笑うトーマスの顔が目に入った。
「サクロー、今日はやり方を変えてみないか?」
やり方を変える?何のことだろう。
「ほら、今日はいつも通りのスコーンじゃない。なら、サクローもいつものデヴォン式じゃなくて、コーンウォール式を試してもいいんじゃないか?」
……デヴォン式と、コーンウォール式?
聞き慣れない言葉に眉を顰めると、トーマスは楽し気に続けた。
「そう。クリームを先に乗せるのがデヴォン式。ジャムを先に塗ってからクリームを乗せるのがコーンウォール式さ」
ジャムを先に――?
そのひと言に、私は酷く困惑した。
義父と囲んだ洋風の食卓でも、妻が用意してくれた家庭の朝食でも。焼いた食パンに初めに塗るのは、いつだってバターだった。
とろけたバターを受け止めるパンの上に、ジャムやハチミツを重ねる。
それが私の常識であり、譲れない順序だった。
冗談だろう? と確認したが、トーマスは首を振った。
「違うさ。まあ、イギリス人にとっては、ジョークみたいな話題ではあるけどね。……騙されたと思ってやってみなよ」
私はナイフを持ち替え、ジャムの器へ向けた。――だが手が止まる。
心の奥底から抵抗が湧き上がり、刃先が震えた。
「どうしたのさ、サクロー。そんなに大げさなことかな?」
焦れたように言うトーマスに、私は必死に説明した。
日本では、バターの後にジャムを塗る。そういう習慣なんだ。
そう告げると、トーマスは表情を曇らせた。
「……それが君のやり方だというなら尊重するよ。けど、ここはイギリスだ。意固地にならず、ちょっと試してみるくらい、どうってことはないだろう」
そこまで言われ、私はついにジャムをすくい、スコーンへ塗り広げた。
続けてクリームを乗せる。
同じナイフに残った赤いジャムが白いクリームに溶け込み、小さなマーブル模様を描いた。
その見た目が――どうしても許せなかった。
汚い。
思わず口をついて出たひと言に、トーマスは息を呑んだ。
「……君には失望したよ」
冷たい声が突き刺さる。
「僕はデヴォン派もコーンウォール派も尊重している。結局は好みの問題だ。けど――どちらか一方を否定するのは違う。君のその態度は、イギリスそのものを否定するものだ!」
勢いよく立ち上がったトーマスは、私に目もくれず店を出ていった。
呆然と見送ったあと、私の胸に込みあげたのは怒りだった。
尊重だと言いながら、強要したのはトーマスの方だ。否定したのはそちらではないか。
紳士の国が聞いて呆れる。
結局、私は何も口に入れず、席を立った。
皿の上のスコーンと、混ざり合った赤と白が、いつまでも目に焼き付いていた。
いくつかのティールームで顔を見知った青年で、ある日とうとう隣のテーブルに座ることになったのだ。
「こんにちは。あちこちでよくお会いしますね」
陽光に輝く赤毛と、そばかす混じりの笑顔がチャーミングな青年の名は、トーマス。
私と同じ趣味を持つ若者だった。
トーマスは、生まれも育ちもイギリスだという。
私より十歳ほど若いが、快活で人懐こく、どこか憎めない雰囲気を持っていた。
仕事は別の町でしているらしかったが、休日になるとティールームを巡り歩くのが習慣だという。
「小さな店を探すのが楽しいんですよ。観光客が来ないところの方が、かえって本物に出会えるんです」
そう言って笑う彼の声は、不思議と人を引き込む力があった。
彼の話はどれも面白く、ためになるものばかりだった。
産地による紅茶の香りの違い、ジャムに使われるイチゴの品種、スコーンの食感を決めるバターの割合。
ガイドブックを読み潰して得た上辺の知識とは、質も量も比べ物にならなかった。
いつしか私は、彼を『師』と仰ぐようになった。
どの店に行くべきか、何を味わうべきか。
トーマスに導かれるように足を運び、ふたりで席に着くのが、週末の定番になっていった。
***
ある日の晩。
シェパーズパイの皿をテーブルに置いた下宿屋のおかみさんが、ふいに声をかけてきた。
「榊原さん、あんた随分とスコーンにご執心らしいじゃないか。それなら今度、私のを食べてみるかい?」
突然の提案に目を丸くする私に、おかみさんはウィンクしながら言った。
「長いこと家族のために焼いてきた味さ。そこいらのティーハウスには負けないと思うよ」
私は夜のうちにトーマスに連絡を入れた。
「サクロー!おかみさん!ご招待ありがとう!」
日曜日。下宿にやってきたトーマスは、いつにも増して楽しそうだった。
私の使っている部屋を面白そうに眺めてから、食堂で下宿人たちと談笑し、クリームティーが出てくるのを待つ。
やがてバターと小麦粉が焼ける香りがキッチンから漂ってきて、全員がそわそわし始めた。
「さあ、どーんと食べとくれ!」
大皿二枚に盛られた大ぶりのスコーン。
ほかほかと湯気を立てるそれは、いかにも田舎のホームメイドといった風情だった。
クロテッドクリームと真っ赤なジャムも、大きめの器に山盛りにされていた。
「いやぁ、これは美味そうだ!呼んでもらえてラッキーだなぁ」
屈託のない笑みを浮かべるトーマスに、場の空気は一層和やかになった。
焼き立てのスコーンの表面は、かりっとしていた。
表面と、オーブン皿に接していた底はこんがりときつね色に焼けているが、割れ目のある胴の部分はやや白っぽい。
割ってみると内側はしっとりとして、たっぷりと乗せたクロテッドクリームは、生地の熱でとろりと溶け出した。
そこへジャムを追加して一口頬張れば――。
「おお、美味い!」
「うん、本当に!」
私とトーマスの声が重なり、おかみさんも下宿人たちも笑い声を上げた。
その日、陽の高いうちから皆でテーブルを囲んだティータイムは、イギリスに来て以来、最も賑やかで温かな時間だった。
(ああ、なんて幸せなんだ……)
長い間見失っていた感情が胸を満たしていくのを、私は感じていた。
***
ある週末。私とトーマスは、少し離れた町に新しくできたティーハウスを訪れた。
老夫婦が長年営んできたベッド・アンド・ブレックファーストを改装した店内は、ほっとする雰囲気を残しつつ、若いオーナーらしい斬新さも兼ね備えていた。
「新しい店なのに、とても評判がいいそうだよ」
トーマスが聞いてきた通り、期待が持てそうな店だ。
私たちはワクワクしながらクリームティーが出てくるのを待った。
藍色の花鳥模様が描かれたヴィンテージの皿に乗ったスコーンは、ふちがギザギザとした型で抜かれており、卵液を塗った表面の焼き色が光る、洒落たものだった。
大きさも素朴なティーハウスよりは小ぶりだったが、二つ並んだスコーンのうちのひとつは赤や黒の小さなかけらが入った変わり種だった。
「ははーん、カランツとクランベリー入りだな」
器いっぱいのクロテッドクリームに、普段より少なめのジャム。
そして、とろりとした金色の液体がテーブルにサーブされて、私は首を傾げた。
「ドライフルーツが入ったスコーンは、ハチミツをかけるのも美味しいんだ」
なるほど。初体験だし、試してみるのも悪くない。
けれどまずはプレーンを食べて、この店の味を確認するべきだろう。
私はスコーンを手に取り、真ん中でぱかりと割った。
そしてクリームをすくおうとナイフに手を伸ばしたところで、にやりと笑うトーマスの顔が目に入った。
「サクロー、今日はやり方を変えてみないか?」
やり方を変える?何のことだろう。
「ほら、今日はいつも通りのスコーンじゃない。なら、サクローもいつものデヴォン式じゃなくて、コーンウォール式を試してもいいんじゃないか?」
……デヴォン式と、コーンウォール式?
聞き慣れない言葉に眉を顰めると、トーマスは楽し気に続けた。
「そう。クリームを先に乗せるのがデヴォン式。ジャムを先に塗ってからクリームを乗せるのがコーンウォール式さ」
ジャムを先に――?
そのひと言に、私は酷く困惑した。
義父と囲んだ洋風の食卓でも、妻が用意してくれた家庭の朝食でも。焼いた食パンに初めに塗るのは、いつだってバターだった。
とろけたバターを受け止めるパンの上に、ジャムやハチミツを重ねる。
それが私の常識であり、譲れない順序だった。
冗談だろう? と確認したが、トーマスは首を振った。
「違うさ。まあ、イギリス人にとっては、ジョークみたいな話題ではあるけどね。……騙されたと思ってやってみなよ」
私はナイフを持ち替え、ジャムの器へ向けた。――だが手が止まる。
心の奥底から抵抗が湧き上がり、刃先が震えた。
「どうしたのさ、サクロー。そんなに大げさなことかな?」
焦れたように言うトーマスに、私は必死に説明した。
日本では、バターの後にジャムを塗る。そういう習慣なんだ。
そう告げると、トーマスは表情を曇らせた。
「……それが君のやり方だというなら尊重するよ。けど、ここはイギリスだ。意固地にならず、ちょっと試してみるくらい、どうってことはないだろう」
そこまで言われ、私はついにジャムをすくい、スコーンへ塗り広げた。
続けてクリームを乗せる。
同じナイフに残った赤いジャムが白いクリームに溶け込み、小さなマーブル模様を描いた。
その見た目が――どうしても許せなかった。
汚い。
思わず口をついて出たひと言に、トーマスは息を呑んだ。
「……君には失望したよ」
冷たい声が突き刺さる。
「僕はデヴォン派もコーンウォール派も尊重している。結局は好みの問題だ。けど――どちらか一方を否定するのは違う。君のその態度は、イギリスそのものを否定するものだ!」
勢いよく立ち上がったトーマスは、私に目もくれず店を出ていった。
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