婚約破棄された公爵令嬢ですが、どうやら周りの人たちは私の味方のようです。

ましゅぺちーの

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優しい両親

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「お父様、リリーシャです。」


ドアをノックし、返事を待つ。


「入れ。」


私はお父様の声を聞いて書斎の扉を開けた。


中へ入るとお父様だけではなくお母様もいた。


私はお父様の前に立ちじっと二人を見据え口を開いた。


「王太子殿下に、婚約破棄されました。」


言い終わった私は俯いてしまった。


何を言われるか分からなくて怖かった。


勘当される?いや、修道院へ行くことになる?


様々な思いが私の頭の中を支配していた。


だがお父様とお母様は一言も発しない。


「リリーシャ。」


ようやく聞こえたお父様の声に顔を上げた。


(あれ・・・?)


お父様とお母様は表情を変えていなかった。


まるで私が婚約破棄されることを分かりきっていたようだった。


「リリーシャ。・・・すまなかった。」


(!?)


お父様は申し訳なさそうな顔をした。


「お、お父様!?何故お父様が謝るのですか!?」


「リリーシャ。私からも謝らせて。ごめんなさい。」


お母様もお父様に続いて私に謝ったのだ。


「お母様も何故・・・!」


「王太子殿下との婚約に関してだ。元々私たちはリリーシャと王太子殿下との婚約については反対していたんだ。だが国王陛下からどうしてもと言われて断れなくてな・・・。」


「そ、そんなお父様が謝ることではありませんわ!」


「男爵令嬢の件に関してもそうだ。知っていながら放っておいた。ただの遊びだと思っていた。」


お父様は頭を抱えた。


「・・・殿下との婚約破棄に関しては別に構わんが・・・例の男爵令嬢に傾倒している中にルパートがいるのは面倒だな。」


ルパートとは私のお兄様のことである。


お兄様とは学園に入る前までは仲が良かった。


学園に入学してお兄様がララ様に篭絡されてからは私を憎しみのこもった目で見るようになった。


(多分・・・愛する女性が私に嫌がらせを受けているって思いこんだからかしら・・・。)


お父様の言葉を聞いたお母様が溜息をつく。


「ハァ・・・ルパートには高位貴族の婚約者がいるというのに・・・なんて情けないのかしら・・・。侯爵家にどう説明すれば・・・。」


お兄様には婚約者がいる。


侯爵家のご令嬢でルイーゼ様という素敵な方だ。


(そういえば、学園でルイーゼ様から何度も相談を受けていたっけ。)


ルイーゼ様はお兄様を本当に慕っているらしい。


だがお兄様はルイーゼ様を見ることはなく、男爵令嬢ララに夢中になった。


ルイーゼ様は学園内で辛い思いをしたに違いない。


あの人たちは人の目を気にせずに男爵令嬢とイチャついていたから。


「・・・お父様、私しばらく学園へは・・・。」


「分かっている。リリーシャ、しばらくは領地へ療養しに行くと良い。」


「ありがとうございます!お父様!」


「リリーシャ、こっちのことは心配しないで思う存分自由にしてきていいのよ。」


「ありがとうございます!お母様!」


私が思っていたより、私は両親に愛されていたようだ。


私は胸が温かくなった―


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