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崩壊 オーガストside
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私は・・・どうすれば・・・
私は一人途方に暮れていた。
あの後、結局私を廃嫡にし、平民に落とすということでオブライト公爵と話がついたようだ。
しかし私にとっては納得できる結果ではない。
これからどうすればいいんだ・・・。
私は平民になるのか?
平民になったら、どうやって生きていけばいいんだ?
・・・
考えても仕方がない。
ララに会いに行こう。
彼女ならきっと優しく私の話を聞いてくれるはずだ。
平民になったとしても、ララなら一緒にいてくれるだろう。
ララは私のことが好きなのだからな。
そう思い、私はララに会いに学園に戻った。
学園内を走ってララを探す。
いた!
ララは教室にいた。
ノートを開いて何かを書いていた。
何をしているんだろうか。
勉強か?
まあ何でもいい。
今はララに話を聞いてもらうことが目的だ。
私はララに話しかけた。
「ララ!」
私が声をかけるとララはくるりと振り返った。
「オーガスト様っ!」
ああ、本当に可愛らしい。
ララはノートを閉じ、愛くるしい顔でこちらに駆け寄ってくる。
愛しい。
そう思いながら私はララに話しかける。
「ララ、少し聞いてほしい話があるんだ。時間あるかい?」
「はいっ!ララ、オーガスト様の話なら何だって聞きますよっ!」
そう言ってくれるララに胸が温かくなる。
例え平民になったとしても、ララと2人で暮らせるならそれでもいいかもな。
「ありがとう、ララ。」
「オーガスト様っ、どうぞ!」
ララは椅子を持ってきて私に勧めた。
私はその席に座り、隣に座るララの顔を見つめて話した。
「ララ・・・私はついさっき廃嫡を言い渡された。」
「ええっ!?」
するとララは驚いたような顔をした。
「それだけじゃない。廃嫡後平民になることが既に確定している。」
「・・・」
ララはじっと黙り込んでいる。
私はそんなララに対して言った。
「ララ。私は平民になるが・・・そんな私でもこの先一緒にいてくれるか?」
ララは優しい子だからきっと一緒にいてくれるだろう。
私たちは運命なのだから。
そう思いながらララの返事を待つ。
しかし、ララが発したのは信じられない言葉だった。
「・・・何で私が貴方と一緒にいなきゃいけないんですか?」
「・・・え?」
聞き間違いかと思った。
ララがそんなことを言うはずがない。
「ラ、ララ、何を・・・」
「はぁ。この際ハッキリ言うけどアンタ気持ち悪いのよね。ナルシストだし私に対する執着がすごい。」
!?
「あのさぁ、私への嫌がらせしたのもアンタでしょ?」
「な、何故それを・・・」
「普通気付くでしょ。王太子たちからもらったものはことごとく汚されるのにアンタからもらったものだけは無事だしさ。それにアンタいつも嫌がらせに気付いた私の前に現れたじゃん?」
・・・気付かれていたのか。
「まぁ、おかげでリリーシャ様に嫌がらせの罪を擦り付けることが出来たけど。リリーシャ様と王太子が婚約破棄してくれないと”彼”が現れないんだよね。」
・・・ララはさっきから何を言っている・・・?
「アンタ私がアンタのこと好きだと思ってたんでしょ?それ、勘違いだから。プレゼントくれるから傍に置いてただけ。平民のアンタに用はないの。悪いけどもう私に二度と近づかないでね。」
ララはそう言って私の目の前から去って行った。
私はその場に膝から崩れ落ちた。
◆◇◆◇◆◇◆◇
その後、私は平民になった。
もう何日も何も食べていない。
アルバイトなんてしたこともない。
平民と共に働くことは、私のプライドが許さなかった。
行くあても無いまま私は今日も一人、街を徘徊する。
私は一人途方に暮れていた。
あの後、結局私を廃嫡にし、平民に落とすということでオブライト公爵と話がついたようだ。
しかし私にとっては納得できる結果ではない。
これからどうすればいいんだ・・・。
私は平民になるのか?
平民になったら、どうやって生きていけばいいんだ?
・・・
考えても仕方がない。
ララに会いに行こう。
彼女ならきっと優しく私の話を聞いてくれるはずだ。
平民になったとしても、ララなら一緒にいてくれるだろう。
ララは私のことが好きなのだからな。
そう思い、私はララに会いに学園に戻った。
学園内を走ってララを探す。
いた!
ララは教室にいた。
ノートを開いて何かを書いていた。
何をしているんだろうか。
勉強か?
まあ何でもいい。
今はララに話を聞いてもらうことが目的だ。
私はララに話しかけた。
「ララ!」
私が声をかけるとララはくるりと振り返った。
「オーガスト様っ!」
ああ、本当に可愛らしい。
ララはノートを閉じ、愛くるしい顔でこちらに駆け寄ってくる。
愛しい。
そう思いながら私はララに話しかける。
「ララ、少し聞いてほしい話があるんだ。時間あるかい?」
「はいっ!ララ、オーガスト様の話なら何だって聞きますよっ!」
そう言ってくれるララに胸が温かくなる。
例え平民になったとしても、ララと2人で暮らせるならそれでもいいかもな。
「ありがとう、ララ。」
「オーガスト様っ、どうぞ!」
ララは椅子を持ってきて私に勧めた。
私はその席に座り、隣に座るララの顔を見つめて話した。
「ララ・・・私はついさっき廃嫡を言い渡された。」
「ええっ!?」
するとララは驚いたような顔をした。
「それだけじゃない。廃嫡後平民になることが既に確定している。」
「・・・」
ララはじっと黙り込んでいる。
私はそんなララに対して言った。
「ララ。私は平民になるが・・・そんな私でもこの先一緒にいてくれるか?」
ララは優しい子だからきっと一緒にいてくれるだろう。
私たちは運命なのだから。
そう思いながらララの返事を待つ。
しかし、ララが発したのは信じられない言葉だった。
「・・・何で私が貴方と一緒にいなきゃいけないんですか?」
「・・・え?」
聞き間違いかと思った。
ララがそんなことを言うはずがない。
「ラ、ララ、何を・・・」
「はぁ。この際ハッキリ言うけどアンタ気持ち悪いのよね。ナルシストだし私に対する執着がすごい。」
!?
「あのさぁ、私への嫌がらせしたのもアンタでしょ?」
「な、何故それを・・・」
「普通気付くでしょ。王太子たちからもらったものはことごとく汚されるのにアンタからもらったものだけは無事だしさ。それにアンタいつも嫌がらせに気付いた私の前に現れたじゃん?」
・・・気付かれていたのか。
「まぁ、おかげでリリーシャ様に嫌がらせの罪を擦り付けることが出来たけど。リリーシャ様と王太子が婚約破棄してくれないと”彼”が現れないんだよね。」
・・・ララはさっきから何を言っている・・・?
「アンタ私がアンタのこと好きだと思ってたんでしょ?それ、勘違いだから。プレゼントくれるから傍に置いてただけ。平民のアンタに用はないの。悪いけどもう私に二度と近づかないでね。」
ララはそう言って私の目の前から去って行った。
私はその場に膝から崩れ落ちた。
◆◇◆◇◆◇◆◇
その後、私は平民になった。
もう何日も何も食べていない。
アルバイトなんてしたこともない。
平民と共に働くことは、私のプライドが許さなかった。
行くあても無いまま私は今日も一人、街を徘徊する。
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