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断罪後
私はエイドリアン殿下の自室に行った後、お父様の後ろ姿を見つけた。
「お父様!」
私はそう言ってお父様に駆け寄る。
「エレン!」
私の声に振り返ったお父様は私の姿を確認するなりギュッと抱きしめた。
「お、お父様・・・この年で恥ずかしいわ・・・。」
私が顔を赤らめて言うとお父様は軽く笑った。
お父様はこんなにもよく笑う方だっただろうか。
「たまにはいいだろう。それよりエレン、怪我はしてないな?」
私を労うかのようにお父様が言った。
「はい。クリスが守ってくれたので。」
私は少し顔を赤くして言った。
「そうか。」
お父様が私の後ろにいたクリスを見て言った。
「クリス。エレンを守ってくれたんだな。ありがとう。」
「エレンは私の婚約者です。婚約者を守るのは当然のことですよ。」
その言葉に更に顔が赤くなる。
クリスは本当に優しい人だ。
いつだって私を守ってくれる。
クリスの言葉を聞いたお父様は私からそっと体を離し、クリスに向けて言った。
「クリス・・・。君がエレンの婚約者になってくれて良かったよ。君なら安心して娘を任せられる。」
その顔は本当に穏やかで、まるで実の息子に向けているようだった。
「そう言ってもらえて私も嬉しいです。」
クリスもお父様を見て微笑んだ。
二人とも、本当に私を想ってくれているということが伝わってくる。
エイドリアン殿下から婚約破棄されて、途方に暮れていた私がこんなにも幸せになれるだなんて未だに信じられない。
私が気づいていないだけで、私を愛してくれていた人はたくさんいたのだ。
「クリス、エイドリアン殿下はどうだった?」
お父様がクリスに尋ねた。
「あの平民の女に振られてかなり落ち込んでいましたが、エレンの説得で何とか元気を取り戻したようです。」
クリスが淡々と告げた。
「エレンの説得で?」
お父様が少し驚いたように言った。
「はい。今回は完全にエレンの手柄です。」
「そうか、エレンが・・・」
そう言われると照れる。
そういえばあの時、かなりエイドリアン殿下に失礼なことを言ったような気がする。
今思うと恥ずかしい。
穴があったら入りたい・・・!
もじもじしている私を見てクリスは少し不機嫌そうな顔をした。
お父様は私とクリスを交互に見て不思議そうな顔をしていた。
「公爵閣下のほうはどうだったのですか?側妃様とアズリール侯爵を相手にしていらしたんでしょう?」
クリスがお父様を見て尋ねた。
シャルル殿下の母君であらせられる側妃様はハッキリ言って性格に難ありだ。
そしてその側妃様の兄君であるアズリール侯爵様は妹を溺愛し、妹のためなら何だってやる人だ。
今回の不正も妹のためを思ってやったことだった。
「あぁ、大丈夫だ。あの二人なら既に捕縛してある。」
お父様が私たちを安心させるように言った。
「えっ、すごいですね、公爵閣下。あの側妃様相手に・・・」
「こら、クリス!」
クリスはシャルル殿下との作戦会議の時に「側妃のところにだけは絶対に行きたくない」と言うほど側妃様に苦手意識を抱いていた。
私もハッキリ言って側妃様はかなり苦手だった。
エイドリアン殿下の婚約者だった頃何かときつく当たってくることが多かった。
だけど今考えれば側妃様も辛い思いをしてきたのだ。
婚約者が平民の女性を正妃として迎え、自分は正妃の仕事をこなすためだけに側妃になった。
彼女はきっと国王陛下を心から愛していたのだろう。
私と境遇が少し似ているような気がして、同情してしまう。
私もエイドリアン殿下に婚約者候補から外されることを聞かされた時は物凄くショックだったからその当時の側妃様の気持ちが痛いほど理解できた。
今の側妃様からは信じられないことだけれど、側妃様は元々は心優しい女性だったと聞く。
もちろん側妃様のしたことは許されることではないが、全ての原因は国王陛下だ。
それを考えると、私はなんだか複雑な気持ちになった。
「「・・・」」
そんな私をお父様とクリスはじっと見つめていた。
「もうすぐシャルル殿下がいらっしゃるはずだ。それまで休んでいなさい。」
私の浮かない顔を見たお父様が優しい顔で言った。
「それではお言葉に甘えて。エレン、こっちに来い。」
クリスが私に手を差し出した。
私はその手を取ってクリスに寄り添った。
「お父様!」
私はそう言ってお父様に駆け寄る。
「エレン!」
私の声に振り返ったお父様は私の姿を確認するなりギュッと抱きしめた。
「お、お父様・・・この年で恥ずかしいわ・・・。」
私が顔を赤らめて言うとお父様は軽く笑った。
お父様はこんなにもよく笑う方だっただろうか。
「たまにはいいだろう。それよりエレン、怪我はしてないな?」
私を労うかのようにお父様が言った。
「はい。クリスが守ってくれたので。」
私は少し顔を赤くして言った。
「そうか。」
お父様が私の後ろにいたクリスを見て言った。
「クリス。エレンを守ってくれたんだな。ありがとう。」
「エレンは私の婚約者です。婚約者を守るのは当然のことですよ。」
その言葉に更に顔が赤くなる。
クリスは本当に優しい人だ。
いつだって私を守ってくれる。
クリスの言葉を聞いたお父様は私からそっと体を離し、クリスに向けて言った。
「クリス・・・。君がエレンの婚約者になってくれて良かったよ。君なら安心して娘を任せられる。」
その顔は本当に穏やかで、まるで実の息子に向けているようだった。
「そう言ってもらえて私も嬉しいです。」
クリスもお父様を見て微笑んだ。
二人とも、本当に私を想ってくれているということが伝わってくる。
エイドリアン殿下から婚約破棄されて、途方に暮れていた私がこんなにも幸せになれるだなんて未だに信じられない。
私が気づいていないだけで、私を愛してくれていた人はたくさんいたのだ。
「クリス、エイドリアン殿下はどうだった?」
お父様がクリスに尋ねた。
「あの平民の女に振られてかなり落ち込んでいましたが、エレンの説得で何とか元気を取り戻したようです。」
クリスが淡々と告げた。
「エレンの説得で?」
お父様が少し驚いたように言った。
「はい。今回は完全にエレンの手柄です。」
「そうか、エレンが・・・」
そう言われると照れる。
そういえばあの時、かなりエイドリアン殿下に失礼なことを言ったような気がする。
今思うと恥ずかしい。
穴があったら入りたい・・・!
もじもじしている私を見てクリスは少し不機嫌そうな顔をした。
お父様は私とクリスを交互に見て不思議そうな顔をしていた。
「公爵閣下のほうはどうだったのですか?側妃様とアズリール侯爵を相手にしていらしたんでしょう?」
クリスがお父様を見て尋ねた。
シャルル殿下の母君であらせられる側妃様はハッキリ言って性格に難ありだ。
そしてその側妃様の兄君であるアズリール侯爵様は妹を溺愛し、妹のためなら何だってやる人だ。
今回の不正も妹のためを思ってやったことだった。
「あぁ、大丈夫だ。あの二人なら既に捕縛してある。」
お父様が私たちを安心させるように言った。
「えっ、すごいですね、公爵閣下。あの側妃様相手に・・・」
「こら、クリス!」
クリスはシャルル殿下との作戦会議の時に「側妃のところにだけは絶対に行きたくない」と言うほど側妃様に苦手意識を抱いていた。
私もハッキリ言って側妃様はかなり苦手だった。
エイドリアン殿下の婚約者だった頃何かときつく当たってくることが多かった。
だけど今考えれば側妃様も辛い思いをしてきたのだ。
婚約者が平民の女性を正妃として迎え、自分は正妃の仕事をこなすためだけに側妃になった。
彼女はきっと国王陛下を心から愛していたのだろう。
私と境遇が少し似ているような気がして、同情してしまう。
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もちろん側妃様のしたことは許されることではないが、全ての原因は国王陛下だ。
それを考えると、私はなんだか複雑な気持ちになった。
「「・・・」」
そんな私をお父様とクリスはじっと見つめていた。
「もうすぐシャルル殿下がいらっしゃるはずだ。それまで休んでいなさい。」
私の浮かない顔を見たお父様が優しい顔で言った。
「それではお言葉に甘えて。エレン、こっちに来い。」
クリスが私に手を差し出した。
私はその手を取ってクリスに寄り添った。
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