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68 妻の様子が変だ オリバー視点
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リオを部屋に帰した後、私はローザの部屋へと向かった。
ローザが使っている部屋は代々レビンストン公爵夫人が使ってきた部屋で、少し前までは前妻が使っていた部屋でもあった。
(そういえば……)
ローザが本邸へ来てから既に二ヶ月近くが経過している。
前妻との結婚生活は十年にも及んだが、私はほとんどこの部屋を訪れたことが無かったということに気が付いた。
先代の公爵夫人だった私の母親は子供の頃に亡くなっている。
もう二十年近く前の話だが、穏やかで優しい人だったことをよく覚えている。
必要以上に厳しく、仕事人間だった父と二人きりになってからはローザが唯一の救いだった。
「ローザ、いるか?」
私は扉を開けて部屋の中へ入った。
「え、オ、オリバー!?」
部屋の中で机で何かの作業をしていたローザは私を見て非常に驚いた顔をしていた。
それと同時に手元の物を隠すような動作をした。
(……何だ?)
そのことが妙に気になったが、ひとまず彼女に声を掛けた。
「ローザ、何をしているんだ?」
「な、何って……どうしてそんなことが気になるの?」
「……?何か私に言えないことでもあるのか?」
「そ、そういうわけじゃないわよ!」
私の言葉に、ローザは両手をブンブンと振って否定の意を示した。
(……何をそんなに慌てている?)
こんな挙動不審なローザは初めて見るかもしれない。
彼女は私の前ではいつも明るく、優しい笑みを浮かべていたから。
「最近リオとも会っていないらしいな」
「え、ええ……勉強で忙しいのよ。貴方もそれを望んでいたじゃない」
「それはそうだが……」
息子に一切会わないというのは、無いだろう。
そう口にしようとしたが、言葉が出なかった。
リオを放置していたのは私も同じだったからだ。
(私の場合妻まで放置していたのだから、最低最悪だな……)
自身に対する嫌悪感を抱きながらも、これ以上彼女との仲を壊さないようにと優しい口調でローザに話しかけた。
「ローザ、私もリオも君に会いたいんだ。忙しいのは分かるが明日の夕食には顔を出してくれないか?」
「ええ……分かったわ……」
ローザは目を背けながらも頷いた。
(何だか様子が変だな……)
長い間彼女を見てきたからこそ分かる。
最近のローザは何だか変だ。
そのことが引っ掛かりはしたものの、慣れない生活で疲れているのだろうと気にしないことにした。
「じゃあ、私はそろそろ部屋に戻るよ。君も疲れているだろう。今日はゆっくり休んでくれ」
「ありがとう、そうするわ」
私が部屋を出て行くことを伝えると、彼女はほっとしたような顔をした。
ローザが使っている部屋は代々レビンストン公爵夫人が使ってきた部屋で、少し前までは前妻が使っていた部屋でもあった。
(そういえば……)
ローザが本邸へ来てから既に二ヶ月近くが経過している。
前妻との結婚生活は十年にも及んだが、私はほとんどこの部屋を訪れたことが無かったということに気が付いた。
先代の公爵夫人だった私の母親は子供の頃に亡くなっている。
もう二十年近く前の話だが、穏やかで優しい人だったことをよく覚えている。
必要以上に厳しく、仕事人間だった父と二人きりになってからはローザが唯一の救いだった。
「ローザ、いるか?」
私は扉を開けて部屋の中へ入った。
「え、オ、オリバー!?」
部屋の中で机で何かの作業をしていたローザは私を見て非常に驚いた顔をしていた。
それと同時に手元の物を隠すような動作をした。
(……何だ?)
そのことが妙に気になったが、ひとまず彼女に声を掛けた。
「ローザ、何をしているんだ?」
「な、何って……どうしてそんなことが気になるの?」
「……?何か私に言えないことでもあるのか?」
「そ、そういうわけじゃないわよ!」
私の言葉に、ローザは両手をブンブンと振って否定の意を示した。
(……何をそんなに慌てている?)
こんな挙動不審なローザは初めて見るかもしれない。
彼女は私の前ではいつも明るく、優しい笑みを浮かべていたから。
「最近リオとも会っていないらしいな」
「え、ええ……勉強で忙しいのよ。貴方もそれを望んでいたじゃない」
「それはそうだが……」
息子に一切会わないというのは、無いだろう。
そう口にしようとしたが、言葉が出なかった。
リオを放置していたのは私も同じだったからだ。
(私の場合妻まで放置していたのだから、最低最悪だな……)
自身に対する嫌悪感を抱きながらも、これ以上彼女との仲を壊さないようにと優しい口調でローザに話しかけた。
「ローザ、私もリオも君に会いたいんだ。忙しいのは分かるが明日の夕食には顔を出してくれないか?」
「ええ……分かったわ……」
ローザは目を背けながらも頷いた。
(何だか様子が変だな……)
長い間彼女を見てきたからこそ分かる。
最近のローザは何だか変だ。
そのことが引っ掛かりはしたものの、慣れない生活で疲れているのだろうと気にしないことにした。
「じゃあ、私はそろそろ部屋に戻るよ。君も疲れているだろう。今日はゆっくり休んでくれ」
「ありがとう、そうするわ」
私が部屋を出て行くことを伝えると、彼女はほっとしたような顔をした。
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