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番外編 ローザのその後③
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そしてこの日、私はついに公爵邸へ戻ることを決意した。
私はもうリオのいない生活など耐えられそうになかったからだ。
全てを捨ててでもあの子に会いたい。
もう二度と息子の顔を見れないだなんて絶対に嫌だ。
(ようやく見つけたわ……お金よりもずっと大事なもの……)
私はこれまで愛とは何なのかがよく分からなかった。
オリバーのことを愛していたかと聞かれればすぐには答えられなかったし、信じられるのはお金だけだと、ずっとそう思っていた。
だけど、今は違う。
私はリオをこの世界中の誰よりも愛していたのだ。
(どうして今までそのことに気付けなかったのかしら……)
私は彼が仕事に行っている間、こっそりと家を抜け出して生まれ育った国へと戻った。
せっかく命を懸けて連れ出してくれた彼には申し訳無かったが、私の決意は揺るがない。
(リオ……待っててね……今戻るから……!)
その一心で私は公爵邸へと戻った。
ようやく邸に着いた頃、私は目の前に広がる光景に愕然とした。
「え……何これ……」
レビンストン公爵家の本邸の様子が明らかに変だったのだ。
王家の者と思われる騎士たちが大勢集まっており、厳重に警備がされていた。
(どうしてこんな……私がいなくなったこの数ヶ月で一体何があったというの?)
そのことを不思議に思ったものの、私は騎士の間をすり抜けて邸の中へ入ろうとした。
が、しかし――
「――通すことは出来ません」
「なっ……どうしてよ!」
正門のところに立っていた騎士が私の前に立ち塞がった。
「私はレビンストン公爵家の人間よ!オリバーを出して!リオに会わせなさいよ!」
「レビンストン公爵家という家門はこの国に存在しません」
「え……?」
騎士が放った言葉に、私の思考が停止した。
「レビンストン公爵家の当主オリバーは罪を犯し、処刑されました。それによって公爵家も取り潰しとなっています」
「そ、そんな……嘘でしょう……?」
信じたくなかったが、目の前の状況からしてどうやら事実なようだ。
「リオは……?まさかリオも処刑したというの……?私の息子を……息子を返して!」
「息子……?もしかしてお前は……あの子供の母親か?」
”息子”という言葉で私の正体に気付いたのであろう騎士が眉をひそめて尋ねた。
「そうよ!私はあの子の母親のローザよ!あんな小さい子供を殺すだなんて、アンタたち最低ね!」
「…………安心しろ、あの子供は処刑されていない」
「なら居場所を教えなさい!私はリオに会いに行くの!」
「それは出来ない」
「どうして!?」
「……何故、だと?」
その瞬間、騎士は私を蔑むかのような目で見下ろしてハッキリと告げた。
「一度でも自分の子供を捨てた女だ。居場所など教えるわけがないだろう」
「そ、そんな……あれはただちょっと心に余裕が無かっただけで……」
「どんな理由があろうとお前が息子を捨てたことに変わりはない。分かったならさっさと帰れ」
「ちょ、ちょっと待って!」
縋りつこうとしたものの、私は結局騎士たちに追い返されてしまった。
(ああ、どうしてこんなことに……!)
道に放り出された私は、膝から崩れ落ちて涙を流した。
帰る家も無ければ、頼れる人もいない。
それら全てを、自分から捨ててしまったのだ。
今の私に残された物など、もう何も無い。
「うう……あぁっ……誰か……誰か私を助けてよ……!」
こうやって泣いていたところで、手を差し伸べてくれる人はもう誰もいないのだ。
――――――――――――――――――――――
番外編終了となります!
ここまで読んでくださって本当にありがとうございました!
私はもうリオのいない生活など耐えられそうになかったからだ。
全てを捨ててでもあの子に会いたい。
もう二度と息子の顔を見れないだなんて絶対に嫌だ。
(ようやく見つけたわ……お金よりもずっと大事なもの……)
私はこれまで愛とは何なのかがよく分からなかった。
オリバーのことを愛していたかと聞かれればすぐには答えられなかったし、信じられるのはお金だけだと、ずっとそう思っていた。
だけど、今は違う。
私はリオをこの世界中の誰よりも愛していたのだ。
(どうして今までそのことに気付けなかったのかしら……)
私は彼が仕事に行っている間、こっそりと家を抜け出して生まれ育った国へと戻った。
せっかく命を懸けて連れ出してくれた彼には申し訳無かったが、私の決意は揺るがない。
(リオ……待っててね……今戻るから……!)
その一心で私は公爵邸へと戻った。
ようやく邸に着いた頃、私は目の前に広がる光景に愕然とした。
「え……何これ……」
レビンストン公爵家の本邸の様子が明らかに変だったのだ。
王家の者と思われる騎士たちが大勢集まっており、厳重に警備がされていた。
(どうしてこんな……私がいなくなったこの数ヶ月で一体何があったというの?)
そのことを不思議に思ったものの、私は騎士の間をすり抜けて邸の中へ入ろうとした。
が、しかし――
「――通すことは出来ません」
「なっ……どうしてよ!」
正門のところに立っていた騎士が私の前に立ち塞がった。
「私はレビンストン公爵家の人間よ!オリバーを出して!リオに会わせなさいよ!」
「レビンストン公爵家という家門はこの国に存在しません」
「え……?」
騎士が放った言葉に、私の思考が停止した。
「レビンストン公爵家の当主オリバーは罪を犯し、処刑されました。それによって公爵家も取り潰しとなっています」
「そ、そんな……嘘でしょう……?」
信じたくなかったが、目の前の状況からしてどうやら事実なようだ。
「リオは……?まさかリオも処刑したというの……?私の息子を……息子を返して!」
「息子……?もしかしてお前は……あの子供の母親か?」
”息子”という言葉で私の正体に気付いたのであろう騎士が眉をひそめて尋ねた。
「そうよ!私はあの子の母親のローザよ!あんな小さい子供を殺すだなんて、アンタたち最低ね!」
「…………安心しろ、あの子供は処刑されていない」
「なら居場所を教えなさい!私はリオに会いに行くの!」
「それは出来ない」
「どうして!?」
「……何故、だと?」
その瞬間、騎士は私を蔑むかのような目で見下ろしてハッキリと告げた。
「一度でも自分の子供を捨てた女だ。居場所など教えるわけがないだろう」
「そ、そんな……あれはただちょっと心に余裕が無かっただけで……」
「どんな理由があろうとお前が息子を捨てたことに変わりはない。分かったならさっさと帰れ」
「ちょ、ちょっと待って!」
縋りつこうとしたものの、私は結局騎士たちに追い返されてしまった。
(ああ、どうしてこんなことに……!)
道に放り出された私は、膝から崩れ落ちて涙を流した。
帰る家も無ければ、頼れる人もいない。
それら全てを、自分から捨ててしまったのだ。
今の私に残された物など、もう何も無い。
「うう……あぁっ……誰か……誰か私を助けてよ……!」
こうやって泣いていたところで、手を差し伸べてくれる人はもう誰もいないのだ。
――――――――――――――――――――――
番外編終了となります!
ここまで読んでくださって本当にありがとうございました!
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