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12章 美味しいもの大好き!
495.幸運は次々に…
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ハカセからの依頼はクリアできなさそうだし、なかったことにしよう。
それよりも、さっさとハカセの研究室に行くぞー。
まずは防爆ポンチョを着るべし。
「僕は何色にしようかな~?」
ポンチョを並べて眺める。
赤・青・黄色・緑・ピンク・黒の六色のポンチョ。
僕はピンク系の体色だし、ここでピンクを選んだらピンク過ぎる気がする。
名前をピンクに変更しなきゃいけない勢いでピンク。
「きゅぃ(モモは赤が似合いそうだよ!)」
「そう? 赤はエースの色だしね。みんなのリーダーの僕に相応しいかも!」
スラリンにオススメされて赤色のポンチョを着ることにした。
色のイメージは、完全に戦隊ヒーローの影響だよ。
フードまで被ると、猫を被ったウサギの完成! にゃん♡
「スラリンは黄色かなー」
「きゅぃ(ありがとう!)」
スラリンの上からポンチョをかける。スラリンにはフードだけで十分な気がするサイズ感だ。
まあ、引きずるけど着れないことはないしオッケーってことにしとこう。
スラリンは明るいムードメーカーな感じだから黄色にしたよ。
「ユキマルは青!」
冷静なタイプのユキマルにピッタリな色を選んで着せる。
もぞもぞとフードの下から目を覗かせたユキマルは、「ぴぅ(これじゃ戦えないね)」と言いつつも面白がっている感じだ。
「ヒスイは黒!」
「にゃ(強そうな色にゃー♪)」
強さを求めるヒスイには、引き締まった色が似合うと思う。
ということで着せてあげたら、ヒスイも気に入ったみたいだ。
「ピアは緑だよ~」
「もふ(桃みたいだね~)」
緑のポンチョを被ったピアは、葉っぱに包まれた桃みたいな見た目になってる。可愛いよ。
癒し系はやっぱり緑色だよね!
「ラッタンはピンクにしたよ」
「らぴゅ(モモの色ぉ♪)」
ラッタンにピンクのポンチョを着せたら、嬉しそうに飛び跳ねた。
甘えん坊には可愛い色が似合う。
「【もふぷる戦隊】準備おっけー!」
仕上げにビシッとポーズを取ってみたら、すぐさまスラリンがあわせてポーズしてくれた。さすがスラリン。
ユキマルは『何してるの……?』と不思議そうながら、スラリンに寄り添って動きを止める。
ピアとラッタンは『楽しいの~?』『ラッたんもビシッとするぅ♪』と、スラリンに一拍遅れてポーズ。
最後のヒスイは『……さっさと行こうにゃ』と呆れた顔をして、僕の背中を軽く叩いた。
超クール。ヒスイは僕のノリに合わせてくれる時もあるんだけど、今日はそんな気分じゃないらしい。
「ありゃりゃ? よくわかんないけど、楽しそうで良かったにゃー。それじゃあ、我輩についてきてにゃ」
首を傾げながら、ハカセが階段を下り始める。
その後に続きながら、僕は密かに爆発への警戒を続けた。
爆発の影響は受けないにしても、急に爆発したらビックリするからね。
心構えしておくのは大切!
「長い階段だなー。あ、こっちは別の穴に続いてそう……」
階段の途中で横穴を発見する。
ちょっと覗いてみると、ちょっとした空間があって、食料らしきものが積まれていた。その奥には、別の階段があるようだ。
ほんとに、穴同士が地下で繋がってるんだなぁ。
テクテクと下り、横穴を見つける度に、食料やモンスターのドロップアイテムなどが積まれているのを目にした。
爆発でできた余計な穴は、倉庫代わりに使われているらしい。
入り組んだ作りだけど、意外と快適な感じ。
僕がここで生活したら、友だちに会いに行こうとして迷子になるに違いないけど。
「あ、そうだにゃ」
階段を下りきった先に、ナーグの部屋とそっくりな空間が見えたところで、ハカセが僕を振り返った。
とりあえず、爆発に巻き込まれずに辿り着けてよかったー。ちょっぴり緊張して損した気がするけど。
「なぁに?」
「さっき渡した納品リストにある龍馬は、たまに竜の里から出奔して、人里の近くを放浪してることがあるらしいにゃ。友好的な種族だから、出会ったら戦うより対話を心掛けてにゃ。交渉次第では、対価なしで鬣をもらえるはずにゃー」
なんか凄い情報を何気なく入手した気がする。
その放浪竜さん、今、王都近くにいませんか?
モンちゃんとリカちゃんが話していたことを思い出して、遠い目をしちゃった。
こんなベストタイミングで情報を入手できるのも、幸運値のおかげかなー? 自分のことながら怖いくらい凄いね!
「……わかったよ。ちゃんとお話するね」
僕は敵対されなければまず対話を試みるタイプだから、事前情報がなくても、龍馬との交渉が上手くいった可能性が高い。
それでも、情報をもらえたのは、会う前に心構えができてありがたいから、ちゃんとお礼を告げた。
「がんばってにゃあ。簡単には意思疎通が難しいかもしれないけど……不思議とモモなら大丈夫な気がするにゃ」
僕をジッと見つめた後に、ハカセがウンウンと頷く。
なんでそう感じるんだろうね?
首を傾げてから、僕は滅多に使わないスキルを思い出した。
「あ、龍馬が竜種なら、【竜操縦】スキルの『竜種との意思疎通がスムーズになる』っていう効果が発揮される感じかな?」
すっかり忘れてたけど、そういう効果もあったはず。
僕も納得ですー。
「よくわからないけど、モモは竜にも乗れる凄い天兎ってことかにゃ?」
「……特殊であることは間違いないよ」
普通の天兎は、僕みたいな性質ないもんね。
凄いって言っていいかは、わかんなーい!
ちょっぴりハカセから目を逸らしちゃった。ハカセがキラキラした目で見てくるんだもん。
僕、アイドル性はともかく、そんな感じで憧れられるようなタイプじゃないよ……。
それよりも、さっさとハカセの研究室に行くぞー。
まずは防爆ポンチョを着るべし。
「僕は何色にしようかな~?」
ポンチョを並べて眺める。
赤・青・黄色・緑・ピンク・黒の六色のポンチョ。
僕はピンク系の体色だし、ここでピンクを選んだらピンク過ぎる気がする。
名前をピンクに変更しなきゃいけない勢いでピンク。
「きゅぃ(モモは赤が似合いそうだよ!)」
「そう? 赤はエースの色だしね。みんなのリーダーの僕に相応しいかも!」
スラリンにオススメされて赤色のポンチョを着ることにした。
色のイメージは、完全に戦隊ヒーローの影響だよ。
フードまで被ると、猫を被ったウサギの完成! にゃん♡
「スラリンは黄色かなー」
「きゅぃ(ありがとう!)」
スラリンの上からポンチョをかける。スラリンにはフードだけで十分な気がするサイズ感だ。
まあ、引きずるけど着れないことはないしオッケーってことにしとこう。
スラリンは明るいムードメーカーな感じだから黄色にしたよ。
「ユキマルは青!」
冷静なタイプのユキマルにピッタリな色を選んで着せる。
もぞもぞとフードの下から目を覗かせたユキマルは、「ぴぅ(これじゃ戦えないね)」と言いつつも面白がっている感じだ。
「ヒスイは黒!」
「にゃ(強そうな色にゃー♪)」
強さを求めるヒスイには、引き締まった色が似合うと思う。
ということで着せてあげたら、ヒスイも気に入ったみたいだ。
「ピアは緑だよ~」
「もふ(桃みたいだね~)」
緑のポンチョを被ったピアは、葉っぱに包まれた桃みたいな見た目になってる。可愛いよ。
癒し系はやっぱり緑色だよね!
「ラッタンはピンクにしたよ」
「らぴゅ(モモの色ぉ♪)」
ラッタンにピンクのポンチョを着せたら、嬉しそうに飛び跳ねた。
甘えん坊には可愛い色が似合う。
「【もふぷる戦隊】準備おっけー!」
仕上げにビシッとポーズを取ってみたら、すぐさまスラリンがあわせてポーズしてくれた。さすがスラリン。
ユキマルは『何してるの……?』と不思議そうながら、スラリンに寄り添って動きを止める。
ピアとラッタンは『楽しいの~?』『ラッたんもビシッとするぅ♪』と、スラリンに一拍遅れてポーズ。
最後のヒスイは『……さっさと行こうにゃ』と呆れた顔をして、僕の背中を軽く叩いた。
超クール。ヒスイは僕のノリに合わせてくれる時もあるんだけど、今日はそんな気分じゃないらしい。
「ありゃりゃ? よくわかんないけど、楽しそうで良かったにゃー。それじゃあ、我輩についてきてにゃ」
首を傾げながら、ハカセが階段を下り始める。
その後に続きながら、僕は密かに爆発への警戒を続けた。
爆発の影響は受けないにしても、急に爆発したらビックリするからね。
心構えしておくのは大切!
「長い階段だなー。あ、こっちは別の穴に続いてそう……」
階段の途中で横穴を発見する。
ちょっと覗いてみると、ちょっとした空間があって、食料らしきものが積まれていた。その奥には、別の階段があるようだ。
ほんとに、穴同士が地下で繋がってるんだなぁ。
テクテクと下り、横穴を見つける度に、食料やモンスターのドロップアイテムなどが積まれているのを目にした。
爆発でできた余計な穴は、倉庫代わりに使われているらしい。
入り組んだ作りだけど、意外と快適な感じ。
僕がここで生活したら、友だちに会いに行こうとして迷子になるに違いないけど。
「あ、そうだにゃ」
階段を下りきった先に、ナーグの部屋とそっくりな空間が見えたところで、ハカセが僕を振り返った。
とりあえず、爆発に巻き込まれずに辿り着けてよかったー。ちょっぴり緊張して損した気がするけど。
「なぁに?」
「さっき渡した納品リストにある龍馬は、たまに竜の里から出奔して、人里の近くを放浪してることがあるらしいにゃ。友好的な種族だから、出会ったら戦うより対話を心掛けてにゃ。交渉次第では、対価なしで鬣をもらえるはずにゃー」
なんか凄い情報を何気なく入手した気がする。
その放浪竜さん、今、王都近くにいませんか?
モンちゃんとリカちゃんが話していたことを思い出して、遠い目をしちゃった。
こんなベストタイミングで情報を入手できるのも、幸運値のおかげかなー? 自分のことながら怖いくらい凄いね!
「……わかったよ。ちゃんとお話するね」
僕は敵対されなければまず対話を試みるタイプだから、事前情報がなくても、龍馬との交渉が上手くいった可能性が高い。
それでも、情報をもらえたのは、会う前に心構えができてありがたいから、ちゃんとお礼を告げた。
「がんばってにゃあ。簡単には意思疎通が難しいかもしれないけど……不思議とモモなら大丈夫な気がするにゃ」
僕をジッと見つめた後に、ハカセがウンウンと頷く。
なんでそう感じるんだろうね?
首を傾げてから、僕は滅多に使わないスキルを思い出した。
「あ、龍馬が竜種なら、【竜操縦】スキルの『竜種との意思疎通がスムーズになる』っていう効果が発揮される感じかな?」
すっかり忘れてたけど、そういう効果もあったはず。
僕も納得ですー。
「よくわからないけど、モモは竜にも乗れる凄い天兎ってことかにゃ?」
「……特殊であることは間違いないよ」
普通の天兎は、僕みたいな性質ないもんね。
凄いって言っていいかは、わかんなーい!
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