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12章 美味しいもの大好き!
499.錬成しよう
宝果を堪能した後は、お待ちかねの錬成スキル習得特訓だぞ~。
ちなみに、たくさんいた長靴猫たちは、宝果がなくなったのを見て去っていきました。
ちょっと寂しい。
「ハカセ! 錬成って失敗したら爆発するらしいけど、回避する方法はありますか!?」
気分を切り換えて、ハイッと手を上げて質問。
錬成スキルを使う上で、今のところ爆発が一番の懸念点だからねぇ。
「ないにゃ」
……ハカセにバッサリと否定されちゃったけど。うぇーん。
つまり、錬成スキルを使おうと思ったら、長靴猫たち並みに、地下都市を作る覚悟が必要ってこと?
街中で生産作業できないじゃん!
僕は街のみんなに『爆弾魔ウサギ』扱いされたくないもん……。
「そのポンチョを着てたら、少なくとも爆発のダメージは負わないにゃ」
「家への損傷は?」
「……毎回修復しろ、にゃ」
「ぴえん……絶望しかない……」
なんとも無情な返答をもらってしょんぼりしちゃう。
建築スキルでなんとかなるかな?
でも、爆発する家や店って、通報されない?
どう考えても、今まで通りにホームの工房で作業するのは無理そう。
何かいい方法を考えないとなぁ。
とりあえず今は、スキルの習得をがんばろう。
「これをあげるにゃ」
ハカセがそう言って、壺のようなものを取り出した。
全鑑定スキルの出番だ~。
——————
【錬成壺】レア度☆☆☆☆
錬成作業の際に必須の道具
中に入れたアイテムから抜き出す性質を選択し、合成できる
——————
説明が少ない。
首を傾げながらハカセを見ると、「これを入れてみるにゃ」とリンゴを渡された。
オッケー。ポーイ。
リンゴを錬成壺に放り込んでみる。
すると、怪しい蛍光グリーンの光を放った錬成壺から、フワッと白色の字が浮かび上がってきた。
「ほえ? 【味:甘い】【味:ジューシー】【食感:シャクッとした歯ごたえ】【見た目:赤いリンゴ】──たくさんの文字があるねぇ」
浮かび上がってきた字を読み上げて、なんとなく理解する。
これがつまり、リンゴの性質を分けたものってことだね。
「初心者は一つのアイテムから一つの性質しか選べないにゃ。壺に入れられるアイテムも二つだけにゃ」
「つまり、二つの性質を合成したアイテムを作れるってことかぁ」
「そうにゃ。それと、錬成スキルを持っていない状態だと、失敗する可能性が跳ね上がるにゃ」
「ヒエッ……!」
恐ろしい情報をもらってしまった。
爆発はイヤだよぉ。しょんぼりしちゃう。
でも、ハカセが「失敗は成功のもと、にゃ。繰り返し挑戦しないと、錬成スキルを習得することはできないにゃ」と言うから、がんばるしかない。
「うぅ……まずはこのリンゴから【見た目:赤いリンゴ】を選んでみるね」
性質を選択するのは、浮かんでいる文字に触ればいいらしい。
ポンッと文字にタッチすると、【見た目:赤いリンゴ】以外の文字が消えた。
「にゃ。いい選択にゃ。それじゃあ次に、黄金桃を入れるにゃ」
ハカセから渡された黄金桃を錬成壺にポーイ。
すぐに、新たな黒色の文字が浮かび上がってくる。
「色々あるなぁ……よし【味:甘い】を選択!」
文字群から選んでタッチする。
壺の上には【見た目:赤いリンゴ】と【味:甘い】の文字だけが残った。
「ふむふむ……じゃあ、最後に、壺の中を【錬成杖】でかき混ぜるにゃ」
ハカセから渡された柄の長いしゃもじのようなものを鑑定してみる。
——————
【錬成杖】レア度☆☆☆☆
錬成の際に、性質を混ぜ合わせるために使用する
混ぜ方により、成功率が変わる
——————
このアイテムを使っての作業、めっちゃ重要じゃん! 軽い感じで渡されたけどさ!
「ま、混ぜ方のコツを教えてください……!」
ハカセに縋るような目を向けると、「にゃ~?」と悩ましげな声が聞こえた。
「コツと言ってもにゃあ……綺麗な発色になるように、リズムよく混ぜると成功しやすい、かもしれないにゃ」
「なんか曖昧だし、いまいちわからない……」
聞いても無駄だった?
とにかく、発色が綺麗になるように、とか、リズムよく、というのを気にしてやってみよう。
錬成杖を握りしめて、気合いを入れて錬成壺に向き合う。
錬成壺は相変わらず蛍光グリーンの光を放っていた。中を覗いても、その見た目は変わらない。
つまり、この発光色の変化に注意すればいいんだね?
よぉし、がんばるぞー!
「ポチャッとな」
錬成杖を突っ込み、ゆっくりと回す。
ぐーるぐーる、ぐるぐる。
……蛍光グリーンの色が濃い緑色になってきた気がするぞ?
これはいい感じなの? ダメなの?
よくわかんないながらも、一定のスピードでかき混ぜ続けて──
「はわわっ、緑がかったドブ色になってきたよっ!?」
「……にゃふー」
「そのため息、どういう意味!?」
どう考えても綺麗じゃない発光に、慌てちゃう。
ハカセは息を吐いて、ソッと後ろを向いた。
それ、爆発に備えた体勢では? 長靴猫って、爆発の影響を受けない体質じゃなかった?
「爆発を真正面から浴びると眩しいにゃ。モモも気をつけるにゃ」
「完全に失敗してるじゃんっ!」
危険を知らせるように、ドブ色の光が点滅を始める。
その間隔が短くなったのを見て、僕も急いで錬成壺から逃げた。
「スラリンたちも離れてー!」
「きゅぴーっ!」
みんなで壁際に退避したところで──
ピカッとドブ色の光が僕たちを強く照らしたかと思うと、ドガンッと凄まじい音が聞こえた。
「……ふぇ……光だけじゃなくて、爆発音対策も必要だった……」
耳を押さえてうずくまる。
ポンチョのおかげで、爆発の熱や衝撃は感じなかったけど、音を防ぐことはできなかったみたいだ。
うぇーん、精神ダメージも大きいよぉ。
久々の失敗で打ちのめされて、しょんぼりしちゃう。
僕、ちゃんとスキルを習得できるかなぁ……。
ちなみに、たくさんいた長靴猫たちは、宝果がなくなったのを見て去っていきました。
ちょっと寂しい。
「ハカセ! 錬成って失敗したら爆発するらしいけど、回避する方法はありますか!?」
気分を切り換えて、ハイッと手を上げて質問。
錬成スキルを使う上で、今のところ爆発が一番の懸念点だからねぇ。
「ないにゃ」
……ハカセにバッサリと否定されちゃったけど。うぇーん。
つまり、錬成スキルを使おうと思ったら、長靴猫たち並みに、地下都市を作る覚悟が必要ってこと?
街中で生産作業できないじゃん!
僕は街のみんなに『爆弾魔ウサギ』扱いされたくないもん……。
「そのポンチョを着てたら、少なくとも爆発のダメージは負わないにゃ」
「家への損傷は?」
「……毎回修復しろ、にゃ」
「ぴえん……絶望しかない……」
なんとも無情な返答をもらってしょんぼりしちゃう。
建築スキルでなんとかなるかな?
でも、爆発する家や店って、通報されない?
どう考えても、今まで通りにホームの工房で作業するのは無理そう。
何かいい方法を考えないとなぁ。
とりあえず今は、スキルの習得をがんばろう。
「これをあげるにゃ」
ハカセがそう言って、壺のようなものを取り出した。
全鑑定スキルの出番だ~。
——————
【錬成壺】レア度☆☆☆☆
錬成作業の際に必須の道具
中に入れたアイテムから抜き出す性質を選択し、合成できる
——————
説明が少ない。
首を傾げながらハカセを見ると、「これを入れてみるにゃ」とリンゴを渡された。
オッケー。ポーイ。
リンゴを錬成壺に放り込んでみる。
すると、怪しい蛍光グリーンの光を放った錬成壺から、フワッと白色の字が浮かび上がってきた。
「ほえ? 【味:甘い】【味:ジューシー】【食感:シャクッとした歯ごたえ】【見た目:赤いリンゴ】──たくさんの文字があるねぇ」
浮かび上がってきた字を読み上げて、なんとなく理解する。
これがつまり、リンゴの性質を分けたものってことだね。
「初心者は一つのアイテムから一つの性質しか選べないにゃ。壺に入れられるアイテムも二つだけにゃ」
「つまり、二つの性質を合成したアイテムを作れるってことかぁ」
「そうにゃ。それと、錬成スキルを持っていない状態だと、失敗する可能性が跳ね上がるにゃ」
「ヒエッ……!」
恐ろしい情報をもらってしまった。
爆発はイヤだよぉ。しょんぼりしちゃう。
でも、ハカセが「失敗は成功のもと、にゃ。繰り返し挑戦しないと、錬成スキルを習得することはできないにゃ」と言うから、がんばるしかない。
「うぅ……まずはこのリンゴから【見た目:赤いリンゴ】を選んでみるね」
性質を選択するのは、浮かんでいる文字に触ればいいらしい。
ポンッと文字にタッチすると、【見た目:赤いリンゴ】以外の文字が消えた。
「にゃ。いい選択にゃ。それじゃあ次に、黄金桃を入れるにゃ」
ハカセから渡された黄金桃を錬成壺にポーイ。
すぐに、新たな黒色の文字が浮かび上がってくる。
「色々あるなぁ……よし【味:甘い】を選択!」
文字群から選んでタッチする。
壺の上には【見た目:赤いリンゴ】と【味:甘い】の文字だけが残った。
「ふむふむ……じゃあ、最後に、壺の中を【錬成杖】でかき混ぜるにゃ」
ハカセから渡された柄の長いしゃもじのようなものを鑑定してみる。
——————
【錬成杖】レア度☆☆☆☆
錬成の際に、性質を混ぜ合わせるために使用する
混ぜ方により、成功率が変わる
——————
このアイテムを使っての作業、めっちゃ重要じゃん! 軽い感じで渡されたけどさ!
「ま、混ぜ方のコツを教えてください……!」
ハカセに縋るような目を向けると、「にゃ~?」と悩ましげな声が聞こえた。
「コツと言ってもにゃあ……綺麗な発色になるように、リズムよく混ぜると成功しやすい、かもしれないにゃ」
「なんか曖昧だし、いまいちわからない……」
聞いても無駄だった?
とにかく、発色が綺麗になるように、とか、リズムよく、というのを気にしてやってみよう。
錬成杖を握りしめて、気合いを入れて錬成壺に向き合う。
錬成壺は相変わらず蛍光グリーンの光を放っていた。中を覗いても、その見た目は変わらない。
つまり、この発光色の変化に注意すればいいんだね?
よぉし、がんばるぞー!
「ポチャッとな」
錬成杖を突っ込み、ゆっくりと回す。
ぐーるぐーる、ぐるぐる。
……蛍光グリーンの色が濃い緑色になってきた気がするぞ?
これはいい感じなの? ダメなの?
よくわかんないながらも、一定のスピードでかき混ぜ続けて──
「はわわっ、緑がかったドブ色になってきたよっ!?」
「……にゃふー」
「そのため息、どういう意味!?」
どう考えても綺麗じゃない発光に、慌てちゃう。
ハカセは息を吐いて、ソッと後ろを向いた。
それ、爆発に備えた体勢では? 長靴猫って、爆発の影響を受けない体質じゃなかった?
「爆発を真正面から浴びると眩しいにゃ。モモも気をつけるにゃ」
「完全に失敗してるじゃんっ!」
危険を知らせるように、ドブ色の光が点滅を始める。
その間隔が短くなったのを見て、僕も急いで錬成壺から逃げた。
「スラリンたちも離れてー!」
「きゅぴーっ!」
みんなで壁際に退避したところで──
ピカッとドブ色の光が僕たちを強く照らしたかと思うと、ドガンッと凄まじい音が聞こえた。
「……ふぇ……光だけじゃなくて、爆発音対策も必要だった……」
耳を押さえてうずくまる。
ポンチョのおかげで、爆発の熱や衝撃は感じなかったけど、音を防ぐことはできなかったみたいだ。
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