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第7話 束の間の中学生
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俺は修学旅行の宿泊先に戻って来た
ん?なにやら騒がしいな、宿の玄関に人だかりが出来ている
気にはなったがその横を通り過ぎると担任のスミダ先生がいて、俺を見つけるやいなや、
「おお城島、戻って来たか」
「少し皆より帰りが遅かったから心配していた所だ」
「今な、この旅館に有名人が来ていて、かなり慌ただしい状態なんだ」
「他の生徒にも言ってあるが、くれぐれも必要以上に騒ぎ立てるんじゃないぞ」
「後、夕食だが時間が変わってこの後19時からになったから、部屋に呼びに行くまで待機して待っててくれ」
俺は先生に、
「有名人って誰ですか?」
と聞いてみたが、先生は、
「城島、そんな事聞いてどうする?」
「まさかお前、後でこっそり見に行くつもりか?」
「さっきサエキが同じ事言ってたぞ?」
俺はただ興味本位で聞いただけだったんだが、先生に要らぬ詮索を受けてしまった
「え、サエキ君もですか?」
「ぼ、僕は単に気になっただけで、有名人とか芸能人には興味無いですよ~ハハハッ」
本当に興味は無かったが、気にはならないと言ったら嘘になる
この場て変に事を荒らげたくないので、これ以上余計な事は言わない様にしよう
苦笑いをしつつ俺は先生の言う事に従い、部屋に戻った
『有名人、かぁ…』
この時代に転生してから目立たないようにしていた俺は、普段からあまりテレビや雑誌等にもさほど興味を持たず、世間一般の人が知る程度の情報しか持たなかったので、芸能事はあまり詳しくは無かった
転生前の俺は結構ミーハーで、色んなメディアを使い常に最新の情報を得ていた方だ
それに目立ちたがり屋で、友達の前じゃ常に最新の情報を自慢気に話してたし、新しい物が手に入ったら皆に見せたくって仕方が無い性格だったんだけどなぁ…
そんな俺が今は昔と全くと言っていい程違う生活になってしまったな…
と昔の事をしみじみと考えながら歩いている
宿の2階にある部屋へ戻ると同じ班員として一緒の部屋になっているクラスメイトが既にいた
俺と一緒の部屋にいるのは。サエキ・ゴトウ・ミカワの3人だ
最低限友達がいないと逆に目立ってしまう為、俺はこの3人と行動する事が多い
この際にクラスメイトである3人を紹介しよう
まずはサエキだか、こいつはとにかくコミュ力が高い
放送部員のサエキは根っからのミーハーで、流行事には直ぐに飛びつくタイプだ
まるで昔の俺みたいな奴だ
ゴトウ・ミカワは俺と同じ位普段からおとなしい部類に入るが、サエキはそんな事をお構いなく俺たちを巻き込んで何でもしたがる奴だ
正直もの凄く良いやつだから、一緒にいて飽きない
次にゴトウ、こいつは体育会系だが見た目よりはおとなしく、何でも遠慮がちな性格だ
だが、スポーツをしている最中は人が変わった様に熱血漢になり、それなりの成績を修める程の活躍をしている
普段は大人しいが、自分が心を開いた相手は相当大事に思っているらしく色々と助けてくれる
最後にミカワ、こいつは見た目は割と整っていて、イケメンの類だ
書道部に在籍していて副部長を務めている
女子受けは良いのだが、実際話してみるとかなり不愛想になってしまうらしい
本人は人見知りが激しく、特に女子は嫌いじゃないが苦手と言っていた
ミカワは俺を含む他の3人よりあまり成績が良くなく、いつも悩んでいるようだ
そして俺は、『中の上』をモットーに生活をしているので特に目立つような事はしていないが、たまに会話の中で鋭い返しをしてしまうせいで、サエキからは面白がられている
こんな3人をなんとなくまとめてしまっているサエキはある意味特殊能力者じゃないかと思う位だ
そんな4人が部屋に集まっている
俺が戻って来て直ぐサエキが
「おぅ城島!今戻って来たのか?」
「なぁ、今有名人来てるみたいだぜ?気になるから見に行ってみない?」
とさっそくミーハーな部分が出て来たのか、
そう言うとゴトウは少しオドオドした様子でサエキをなだめる様に、
「でも、先生からは夕飯の時間まで部屋に待機していろっていってたよ?見つかったら怒られちゃうよ…」
ゴトウの言葉に続けてミカワがやれやれと言った感じで、
「…見に行ってどうするんだよ」
「向こうにしたらいい迷惑だろう?」
「ただでさえ玄関先に人が群がってるのに…」
するとサエキが人差し指を立て、横に振りながら、
「チッチッチッ、お前ら分かっちゃいないなぁ」
「いいか?青春ってのは今しかないんだぜ?」
「気になる事、知りたい事、やってみたい事、今を逃したらもう二度と体験出来ないかも知れないぞ?」
「良く言うだろ【やった後悔よりやらなかった後悔の方が大きい】って」
「まぁもちろん、やっちゃいけない事はやっちゃ駄目だけどな?」
「それに俺さぁ…思うんだ…運命ってどこかで巡り合うものなんだって」
「もしかしたらこれも何かの運命に出会えるかもよ?なっ、だから行ってみようぜ!」
なんか無駄に説得力がある様な事を言っているが、単純に見に行きたいだけなんだろうな…
…運命か、俺の人生にとって運命は呪いとの闘いみたいなものだからな…
人と出会う運命、人と関わり合う運命、そんな事は意図的に避けていたな
サエキはそんな事を言いながら俺達の手を引き強引にその有名人がいる1階に連れて行った
「う~しっ、ここまで来たら共犯だからな?」
…こいつ、完全に巻き込みやがったな?
と、思いつつも俺は心の中で本当は気になっていた事を隠していた
ゴトウとミカワも嫌々ながら付いて来た所を見ると、気にはなっていた様で『しょうがないなぁ』という感じだった
今まで最小限の人付き合いしかしていなかった俺だが、占星術師のタズキが言っていた『呪いの発動条件』を聞いた事で、少し心の不安感が和らいだのか気持ちの面で余裕が出来たのか、今まで関わらなかった人に対し興味が湧いてきたのは確かだろう
実際呪いを解く方法が完全に分かったわけでは無いので油断してはいけないが…
俺は心の中の興味意識を自制しつつ見に行った
ゴトウが意を決した様に話し出す、
「…正直言うと気になってたんだよね…」
「実は僕、アイドルとかそいうの好きでファンクラブとかも入ってるんだ」
特に意外では無かったが、ファンクラブまで入っていたとは思わなかった
その言葉を聞いたミカワはそんなゴトウに対して意外だったのか、
「へぇ、そうなんだぁ、俺はてっきりスポーツしか興味無いかと思った」
「それで?ゴトウは誰のファンなの?」
ゴトウは照れくさそうに、
「如月カノンちゃんって知ってる?2年前位から活動を始めた新人のアイドル何だけど、可愛いって言うより格好いいって感じで不思議な魅力があるんだ」
「そのカノンちゃんなんだけど、実は出身が僕たちの通ってる学校がある所の近くらしいんだ」
「この付近でも活動してるって言ってたよ」
「もしかして今日来た有名人ってカノンちゃんだったりして」
ミカワは興味は有る様だが冷静な感じで、
「そうそう有名人なんて会えないからな」
「まぁ可能性は低いと思うけど、自分が応援している人に会えるなら相当ラッキーだって話しだな」
そう言えばミカワって普段からクールなイメージで素っ気ないと思われがちだが、相手を気遣える心を持っているんだよな
相手の主張を真っ向からは否定しないし、それでいて間違っていると思った事はちゃんと伝える
それも相手を傷付ける様な言い方はしないっていう、ホント完璧な奴だ
勉強以外はな…
俺達は先生に見つからない様に旅館に来た有名人を見に行った
するとサエキが身を低くして声を潜め、
「おいっ、いたぞ」
「……おおっ?、女の子みたいだな…顔はハッキリ見えないな…」
その有名人は女の子で、ぱっと見では若い感じと後姿しか見えないが、ゴトウが突然興奮気味に、
「あれっ!カノンちゃんだっ!間違いないよ、カノンちゃんだよ絶対!」
完璧なフラグ回収が起きた事に俺は苦笑した
「…ははっ、こういう事もあるんだね」
とだけ言っておいた
サエキはゴトウと同じく興奮して、
「おいおいすげーな!まさか自分が応援しているアイドルに会えるなんて、ゴトウお前持ってるなぁ」
「これって運命ってやつかもよ?」
そういうとミカワが少し興奮している様だが、それを抑えている様な感じで、
「確かに、本当に会えるなんて思ってなかったよ」
「だけどサエキ、あんまりゴトウをけしかけるなよ?」
「向こうはこっちの事なんて知らないんだからさ」
「変に誤解しちゃうと後で落ち込む結果になったらどうするんだ?」
それを聞いたゴトウはミカワの方を向き、
「ミカワ君、大丈夫!」
「僕はそこまで調子に乗って浮かれたりはしないよ」
「応援したいって気持ちの方が強いからね」
「生で本人を見れただけでも感動してるよ!」
ゴトウは静かに興奮してるって感じで、ファンの何たるかを知っている様だ
正直俺は皆程興奮はしていない
どちらかと言えば興味がある、と言う程度だろう
おっ?少し賑わってたのが収まって、群れてた人が少なくなって来たな
どうやら旅館の人が玄関先の人だかりを制し始めたみたいだ
「皆さ~ん!申し訳ないんですが、他の宿泊されているお客様にご迷惑になってしまいます」
「当館の前にお集まりになるのはご遠慮くださ~い!」
そう言って人払いをしていった
俺達は旅館の中から隠れて見ている
サエキは俺達に小声で、
「有名人ってのも大変だな~?」
「そこに居るってだけでこんなに影響力あるんだもんな?」
「まっ、そんな俺達もそんな影響力に惹かれてやって来たんだけどね?」
ゴトウもそんなサエキの言葉に、
「そうだね~」
「だからこそ僕みたいなファンは、応援している人に迷惑をなるべく掛けないように敬意を払う必要があるんだよ!」
そんな事を言っているとミカワが、
「なぁ、俺達はどうする?」
「ずっとここにいる訳には行かないし、いつ先生に見つかるか分からないぜ?」
確かにミカワの言う通りだ
特にこちらから何か出来る訳でも無いので、ずっとここにいても意味は無いだろうな…
「じゃあそろそろ部屋に戻る?」
と俺が言って、何となく帰る雰囲気になっていた
俺達が戻ろうとした時、有名人がいる部屋(恐らく応接室的な所)の戸が開いた
立ち去ろうとした俺達と、開けた戸から出て来た有名人と目が合う
第8話に続く
ん?なにやら騒がしいな、宿の玄関に人だかりが出来ている
気にはなったがその横を通り過ぎると担任のスミダ先生がいて、俺を見つけるやいなや、
「おお城島、戻って来たか」
「少し皆より帰りが遅かったから心配していた所だ」
「今な、この旅館に有名人が来ていて、かなり慌ただしい状態なんだ」
「他の生徒にも言ってあるが、くれぐれも必要以上に騒ぎ立てるんじゃないぞ」
「後、夕食だが時間が変わってこの後19時からになったから、部屋に呼びに行くまで待機して待っててくれ」
俺は先生に、
「有名人って誰ですか?」
と聞いてみたが、先生は、
「城島、そんな事聞いてどうする?」
「まさかお前、後でこっそり見に行くつもりか?」
「さっきサエキが同じ事言ってたぞ?」
俺はただ興味本位で聞いただけだったんだが、先生に要らぬ詮索を受けてしまった
「え、サエキ君もですか?」
「ぼ、僕は単に気になっただけで、有名人とか芸能人には興味無いですよ~ハハハッ」
本当に興味は無かったが、気にはならないと言ったら嘘になる
この場て変に事を荒らげたくないので、これ以上余計な事は言わない様にしよう
苦笑いをしつつ俺は先生の言う事に従い、部屋に戻った
『有名人、かぁ…』
この時代に転生してから目立たないようにしていた俺は、普段からあまりテレビや雑誌等にもさほど興味を持たず、世間一般の人が知る程度の情報しか持たなかったので、芸能事はあまり詳しくは無かった
転生前の俺は結構ミーハーで、色んなメディアを使い常に最新の情報を得ていた方だ
それに目立ちたがり屋で、友達の前じゃ常に最新の情報を自慢気に話してたし、新しい物が手に入ったら皆に見せたくって仕方が無い性格だったんだけどなぁ…
そんな俺が今は昔と全くと言っていい程違う生活になってしまったな…
と昔の事をしみじみと考えながら歩いている
宿の2階にある部屋へ戻ると同じ班員として一緒の部屋になっているクラスメイトが既にいた
俺と一緒の部屋にいるのは。サエキ・ゴトウ・ミカワの3人だ
最低限友達がいないと逆に目立ってしまう為、俺はこの3人と行動する事が多い
この際にクラスメイトである3人を紹介しよう
まずはサエキだか、こいつはとにかくコミュ力が高い
放送部員のサエキは根っからのミーハーで、流行事には直ぐに飛びつくタイプだ
まるで昔の俺みたいな奴だ
ゴトウ・ミカワは俺と同じ位普段からおとなしい部類に入るが、サエキはそんな事をお構いなく俺たちを巻き込んで何でもしたがる奴だ
正直もの凄く良いやつだから、一緒にいて飽きない
次にゴトウ、こいつは体育会系だが見た目よりはおとなしく、何でも遠慮がちな性格だ
だが、スポーツをしている最中は人が変わった様に熱血漢になり、それなりの成績を修める程の活躍をしている
普段は大人しいが、自分が心を開いた相手は相当大事に思っているらしく色々と助けてくれる
最後にミカワ、こいつは見た目は割と整っていて、イケメンの類だ
書道部に在籍していて副部長を務めている
女子受けは良いのだが、実際話してみるとかなり不愛想になってしまうらしい
本人は人見知りが激しく、特に女子は嫌いじゃないが苦手と言っていた
ミカワは俺を含む他の3人よりあまり成績が良くなく、いつも悩んでいるようだ
そして俺は、『中の上』をモットーに生活をしているので特に目立つような事はしていないが、たまに会話の中で鋭い返しをしてしまうせいで、サエキからは面白がられている
こんな3人をなんとなくまとめてしまっているサエキはある意味特殊能力者じゃないかと思う位だ
そんな4人が部屋に集まっている
俺が戻って来て直ぐサエキが
「おぅ城島!今戻って来たのか?」
「なぁ、今有名人来てるみたいだぜ?気になるから見に行ってみない?」
とさっそくミーハーな部分が出て来たのか、
そう言うとゴトウは少しオドオドした様子でサエキをなだめる様に、
「でも、先生からは夕飯の時間まで部屋に待機していろっていってたよ?見つかったら怒られちゃうよ…」
ゴトウの言葉に続けてミカワがやれやれと言った感じで、
「…見に行ってどうするんだよ」
「向こうにしたらいい迷惑だろう?」
「ただでさえ玄関先に人が群がってるのに…」
するとサエキが人差し指を立て、横に振りながら、
「チッチッチッ、お前ら分かっちゃいないなぁ」
「いいか?青春ってのは今しかないんだぜ?」
「気になる事、知りたい事、やってみたい事、今を逃したらもう二度と体験出来ないかも知れないぞ?」
「良く言うだろ【やった後悔よりやらなかった後悔の方が大きい】って」
「まぁもちろん、やっちゃいけない事はやっちゃ駄目だけどな?」
「それに俺さぁ…思うんだ…運命ってどこかで巡り合うものなんだって」
「もしかしたらこれも何かの運命に出会えるかもよ?なっ、だから行ってみようぜ!」
なんか無駄に説得力がある様な事を言っているが、単純に見に行きたいだけなんだろうな…
…運命か、俺の人生にとって運命は呪いとの闘いみたいなものだからな…
人と出会う運命、人と関わり合う運命、そんな事は意図的に避けていたな
サエキはそんな事を言いながら俺達の手を引き強引にその有名人がいる1階に連れて行った
「う~しっ、ここまで来たら共犯だからな?」
…こいつ、完全に巻き込みやがったな?
と、思いつつも俺は心の中で本当は気になっていた事を隠していた
ゴトウとミカワも嫌々ながら付いて来た所を見ると、気にはなっていた様で『しょうがないなぁ』という感じだった
今まで最小限の人付き合いしかしていなかった俺だが、占星術師のタズキが言っていた『呪いの発動条件』を聞いた事で、少し心の不安感が和らいだのか気持ちの面で余裕が出来たのか、今まで関わらなかった人に対し興味が湧いてきたのは確かだろう
実際呪いを解く方法が完全に分かったわけでは無いので油断してはいけないが…
俺は心の中の興味意識を自制しつつ見に行った
ゴトウが意を決した様に話し出す、
「…正直言うと気になってたんだよね…」
「実は僕、アイドルとかそいうの好きでファンクラブとかも入ってるんだ」
特に意外では無かったが、ファンクラブまで入っていたとは思わなかった
その言葉を聞いたミカワはそんなゴトウに対して意外だったのか、
「へぇ、そうなんだぁ、俺はてっきりスポーツしか興味無いかと思った」
「それで?ゴトウは誰のファンなの?」
ゴトウは照れくさそうに、
「如月カノンちゃんって知ってる?2年前位から活動を始めた新人のアイドル何だけど、可愛いって言うより格好いいって感じで不思議な魅力があるんだ」
「そのカノンちゃんなんだけど、実は出身が僕たちの通ってる学校がある所の近くらしいんだ」
「この付近でも活動してるって言ってたよ」
「もしかして今日来た有名人ってカノンちゃんだったりして」
ミカワは興味は有る様だが冷静な感じで、
「そうそう有名人なんて会えないからな」
「まぁ可能性は低いと思うけど、自分が応援している人に会えるなら相当ラッキーだって話しだな」
そう言えばミカワって普段からクールなイメージで素っ気ないと思われがちだが、相手を気遣える心を持っているんだよな
相手の主張を真っ向からは否定しないし、それでいて間違っていると思った事はちゃんと伝える
それも相手を傷付ける様な言い方はしないっていう、ホント完璧な奴だ
勉強以外はな…
俺達は先生に見つからない様に旅館に来た有名人を見に行った
するとサエキが身を低くして声を潜め、
「おいっ、いたぞ」
「……おおっ?、女の子みたいだな…顔はハッキリ見えないな…」
その有名人は女の子で、ぱっと見では若い感じと後姿しか見えないが、ゴトウが突然興奮気味に、
「あれっ!カノンちゃんだっ!間違いないよ、カノンちゃんだよ絶対!」
完璧なフラグ回収が起きた事に俺は苦笑した
「…ははっ、こういう事もあるんだね」
とだけ言っておいた
サエキはゴトウと同じく興奮して、
「おいおいすげーな!まさか自分が応援しているアイドルに会えるなんて、ゴトウお前持ってるなぁ」
「これって運命ってやつかもよ?」
そういうとミカワが少し興奮している様だが、それを抑えている様な感じで、
「確かに、本当に会えるなんて思ってなかったよ」
「だけどサエキ、あんまりゴトウをけしかけるなよ?」
「向こうはこっちの事なんて知らないんだからさ」
「変に誤解しちゃうと後で落ち込む結果になったらどうするんだ?」
それを聞いたゴトウはミカワの方を向き、
「ミカワ君、大丈夫!」
「僕はそこまで調子に乗って浮かれたりはしないよ」
「応援したいって気持ちの方が強いからね」
「生で本人を見れただけでも感動してるよ!」
ゴトウは静かに興奮してるって感じで、ファンの何たるかを知っている様だ
正直俺は皆程興奮はしていない
どちらかと言えば興味がある、と言う程度だろう
おっ?少し賑わってたのが収まって、群れてた人が少なくなって来たな
どうやら旅館の人が玄関先の人だかりを制し始めたみたいだ
「皆さ~ん!申し訳ないんですが、他の宿泊されているお客様にご迷惑になってしまいます」
「当館の前にお集まりになるのはご遠慮くださ~い!」
そう言って人払いをしていった
俺達は旅館の中から隠れて見ている
サエキは俺達に小声で、
「有名人ってのも大変だな~?」
「そこに居るってだけでこんなに影響力あるんだもんな?」
「まっ、そんな俺達もそんな影響力に惹かれてやって来たんだけどね?」
ゴトウもそんなサエキの言葉に、
「そうだね~」
「だからこそ僕みたいなファンは、応援している人に迷惑をなるべく掛けないように敬意を払う必要があるんだよ!」
そんな事を言っているとミカワが、
「なぁ、俺達はどうする?」
「ずっとここにいる訳には行かないし、いつ先生に見つかるか分からないぜ?」
確かにミカワの言う通りだ
特にこちらから何か出来る訳でも無いので、ずっとここにいても意味は無いだろうな…
「じゃあそろそろ部屋に戻る?」
と俺が言って、何となく帰る雰囲気になっていた
俺達が戻ろうとした時、有名人がいる部屋(恐らく応接室的な所)の戸が開いた
立ち去ろうとした俺達と、開けた戸から出て来た有名人と目が合う
第8話に続く
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