好きを好きなだけ

鈴卜優

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碧のタメ口

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「ねえ~いつになったらタメ口で話してくれるの~?」


不意に朝也に言われる

(朝也さんにタメ口……)


「えーっと…タメ口…ですか?」

「そうだよ。付き合ってるんだから碧にはタメ口で話して欲しいな~だめ?」

「朝也さん年上ですし、なんか敬語で慣れちゃって…」

「せめて2人の時はタメ口がいいな。ってか碧のタメ口聞きたい!」

「うっ!」

そう言って期待するような顔をしている朝也

(この顔に弱いんだよな~確かに恋人だし…)


「お願い!」

ここは勇気を出して

「朝也さん!タメ口で話すね?」

そう言ってコテンと首を傾げる碧。

「??話すねって反則~!かわい~」

「もうかわいいってなんですか。」

「あ、敬語に戻ってる。」

「っ!つい!慣れない~」

「じゃあ敬語になったらちゅーしちゃお。」

そう笑いながら不敵な笑みでそう言ってくる。

「もう!っ~!わかった。がんばる。」

早く慣れるといいけどと思いつつ少し照れてしまう。

「かわいい~嬉しい。」

そう言って口付けを落としてくる。

「敬語で喋ってないのに~」

急な口付けにびっくりして真っ赤になる。

「だって~タメ口の碧がかわいくて」

「かわいいって言うのやめてください!!…っあ!」

慣れのせいか敬語がでてくる。

「あ、また言った。はい、ちゅーね。」

「っん~んん~」

軽い口付けかと思いきや、深い口付けに変わっていく。

朝也の舌が碧の舌を捕まえ中で逃がさないと言うように絡めてくる。

すっかりそういう雰囲気なる。


「っんふぅ…んぁ…もぅやあ」

「かわいい、碧が悪い。」


そう言ってさらに深くなる。

_________________________……


「…はあっはぁ」

「ごめんごめん、そんな顔しないで。」

すっかり朝也に翻弄され長い間キスされてしまったのだ。

(もう、敬語とか関係ないじゃん~)

「朝也さん、ずるい。」

「はは、ごめん!ごめん!」

「もうほんとに~!でもキスは嬉しかった。」

「ほらほら。すぐ俺を甘やかすんだから。ベッド行こっか?」

深い口付けで碧の身体はすっかりその気になってしまっていた。

(朝也さんには敵わないな。)

「……うん。」


そう言って手を引かれる。

長い夜は始まったばかりだ。
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