元男子高校生が貴族の令嬢に転生しましたが…どうやら生まれた性別を間違えたようです

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第8話ーミランダ視点ー

① 一年後 ☆

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「…ぁあンっ…もっ……やぁっ…」

 部屋の内装は古めかしく、揃えられた調度品も少ないながらも広い寝室に、ピチャピチャと舐め啜る音と共に、鼻にかかって艶めいた高い声が響く。

 私はまるで他人事の様に考えながら、寝台の上で両膝を立てて開いたまま固定され、膝に掛かったネグリジェの中に頭を突っ込んだ弟の舌に翻弄される。

 布の両脇を紐で結んで秘所を覆っていた下着は既に寝台の隅に追いやられ、胸を開いたネグリジェからこぼれ落ちる大きな胸は、先程まで散々揉みしだかれて嬲られたため、赤く色づいて尖った先端にまぶされた唾液のテカリが星明かりを淫らに反射させていた。

 長い事胸の谷間に顔を埋め、舐めしゃぶっていた乳首を責めることに飽いた弟は、徐々に下方へその舌を辿らせて、バサリと足首まで覆っていた寝間着を腰まで捲くりあげ……。
 そして、しばらく下着越しに舌を這わせて布をビショビショにするほど弄んでから、用をなさなくなった布を取り払う。
 その後徐々に生え始めた薄い恥毛に鼻を突っこまれ、荒い鼻息を吹きかけられた感触にビクッと腰が震えたが、弟は慣れた仕草で花弁を押し開き、泥濘む隘路に舌を押し込んで、ヌルヌルと上下に舌を這わせたかと思うと、蕩けた蜜孔に口づけてジュルジュルと溢れる蜜を啜り出した。

「あぁっあああんっ……な、なんでそんな……やぁぁあんっ」

 10歳になろうという幼い子どものすることと思えないほど、私の性感をピンポイントで刺激するような舌使いに、理性を飛ばされそうになる程乱されて、声も枯れんばかりに嬌声を上げる。

 すると幼い子供の声とは不似合いな言葉が微かに耳に届き…

「んちゅ……姉様、ここがイイんですよね? この、プクリと顔を出した可愛いコリコリ。
 これを、こう、グリグリと舌で潰して…」

 その内容を理解していくにつれて、ゾクゾクとした悪寒が腰のあたりから背中に向けてジワジワと這い上がってくる。
 私からは両腕で挟んで寄せた大きな胸と、立てた膝に絡まるネグリジェの裾が邪魔して何も見えないが、陰核にケインの言う通りの刺激が与えられて、

「やっやっ…ダメっダメぇっ……」

 と囁くようにか細い悲鳴をあげながら、ビクビクと腰が跳ねた。
 その上、裾の上からケインの頭を離そうと抑えるも、力が入らない。

 しかも、ケインの表情は見えないものの、固定した太腿の内側や会陰のあたりを撫でながら、嬉しそうな声で

「固くなったクリをちゅうっと吸いながら軽く噛むと…イッちゃうんですよね……うふふ」

 と、実況を続けながら、陰核を吸い上げて歯を立てるので、私は反射的に腰を突き上げて

「ぁああああんっ!」

 と、涙を溢しながら激しく体を震わせて、嬌声を上げながら絶頂した。



「姉様、きもち良かった? 僕、上手にご奉仕出来ましたか?」

 ハァハァと息を切らせ、何度も何度もイカされて虚ろになって見上げる視界に、ひょっこり上体を起こして私を見下ろす弟が映り込む。
 力なく両腕で胸を挟み込み、股間を抑えるように手を当てながら、立ったまま震える膝を内股にして、虚ろに見上げる私の姿を見下ろす弟は、その姿を目に映して急に真っ赤になり

「うっわ……エロ…」

 と呟いて、今更モジモジと鼻を押えて俯いた。



 私はしばらく何も考えることなく息を整えていたのだが、いつまで経っても気怠げに息を切らせたまま反応を返さない私の様子に顔を青くして、今度はオロオロと落ち着きなく私の周りを窺っているのだが…
 その叱られた子犬の様に頼りなげな表情を認めると、思わず諦めの笑みを溢して何も言えず、見つめてしまう。

 それにしても……この子が言う「奉仕」ってなんなのよ? 
 そんなことしろなんて、誰も言ってないのに。
 何でこの子はやたらと「ご奉仕」したがるのかしら…?

 気怠さで回らない頭で考えるも、彼の言動は時々よくわからない。
 この子は時々訳のわからないことを言い出して、この様に私に奉仕したいと訴える。
 家に引き取られたことに負い目を感じているのかと尋ねても、そういう訳でもないらしく、

「これは、僕の修行期間のようなものなのです。 僕、一生懸命頑張りますから」

 と、キリッと真面目な表情で言われるので、言っている意味はよくわからないが何となく気圧された気がして

「そ、そう…」

 と、反射的に返して受け入れてしまった。

 それに、その姿が小さな子犬が大人ぶって一生懸命頑張ろうとしている様で、キラキラと光を反射する瞳が凛々しくも可愛らしく見え、断ることも出来ずに押し切られてしまう私も大概弟バカだと自覚するのだが…
 …そんなオネダリをされる時にも、甘く鼻腔を突く香りが私の思考を溶かしていることにも、薄々気づいていた。


 ……このままじゃ、ダメよね……。

 私はそう思いながら寝間着を整え、「ほめてほめて」と嬉しそうに私を見つめる弟の頬にキスを落として抱きしめた。




 初めて会った時から既に1年程の時が経過して、―――私もそれなりに忙しいので毎日…ではないが―――3日と空けずに別館へ通い、夜ごと一緒に過ごしていた。
 ―――もちろん、使用人たちが起き出す前に部屋に戻るようにはしているので、なんとか騒ぎにはならないでいるけども。


 一番最初の夜の事があったので、始めの内は寝る前のキス程度で留めていたのだが―――私も大概流されやすい質だったと思うけど―――徐々に合わせた唇を深めていくにつれてその行為がエスカレートしていき……気づいたら弟が気絶するほど責め苛んでいた時もあったのだった。

 自分が主導権を握っている時は、ケインが気を失えば開放されるとわかっていたので、あえて攻めに回っていたというのに、とある時に

「僕もミラ姉様を気持ちよくして差し上げます!」

 なんて、自信満々に言う姿が可愛らしくて、思わず軽い気持ちで「そうね」なんて返してしまったのがいけなかったのだ。

 まさか……あんな小さな子が突然私の寝間着の中に顔を突っこんで…下着の上からなぞるように舌を這わせ出すなんて……
 そして、拙いはずのその動きが、何故かものすごく気持ちが良かっただなんて………

 思いもよらなかった。

 あの甘い香りも、最初の時は香らなかったので、完全に油断していたのだ。

 そして、何故か始めから、私の感じるポイントを掴んだように刺激してきて、いつの間にか漂っていた濃厚な甘い香りに気づいた時には抵抗も出来ないほどグズグズに蕩かされて、アンアン言わされていただなんて……今思い出しても恥ずかしい。

 あの日ファントムに舐められた事はあっても、そもそもがあまり関心がなかったためか、自分の性感を開発するような自慰もしたことがなかったので、自分の性感帯が会陰やお尻の窄まりの辺りにもあったなんて、知らなかった。

 慣れた感じでもなく、辿々しささえ感じる拙い動きではあったのに…何故あんなに気持ちよかったのだろうか…?
 ……………これが、相性が良すぎるってことなの?

 思わず浮かんだ言葉に頬を染め……

 いや、違うでしょ!

と、我に返っては頭を振って浮かんだ考えを打ち消し、最初に考え始めた事案について思考を巡らせた。


 このままの関係を続けていくのは流石に無理があるし、お互いのために良い訳がないこともわかっている。
 幸い、ケインはまだ精通も来ていない様なので最終的なことまでは起こっていないのだけども…このままいけば、それも時間の問題だろう……
 ここに引き取られる前のケインの身辺を調べさせていたファントムからあげられた情報も、この関係性を続けられないという思いを後押しする。

 今ならまだ、幼いうちの遊びで済まされる…。


 あんなに私を慕うケインの気持ちを考えない、自分本位な結論だと思ったが……姉弟で愛し合う罪を背負うには、私達はまだまだ幼い。
 それを告げた時のケインの表情を想像すると、ズキズキと胸が痛んで涙が溢れそうになるが、ここが潮時だと決意して、私は今夜を最後の逢瀬にするため、ケインの部屋の扉を叩いた。
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