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11話
ミランダ ☆
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婚約を言い交わしたあの日から、早10日近くの日数が経っていたが、その間のあれこれを思い出すと、もっと長い時間が経過したような錯覚に陥る。
騎士団の仕事も忙しい最中だろうに、わざわざやって来てきてくれた目的は…しばらく会うことも出来なかった婚約者へのご機嫌伺いという所だろうか?
そう思って身構えてはみたけれども、父さまと婚約披露について1時間ほど話し込まれた後―――本当に忙しかったのか―――私とは二言三言少し話すだけで、素気ない程あっさりと帰っていった。けれども、帰り際に私の頬にキスをするような甘ったるさは、前にはなかったものだった。
兄さまのことは、親戚の優しいお兄様だとは思っていたのだったけど…
多分、普通に婚姻するだけだったら、何も憂うことはなかっただろう―――ドMも犬っぽい所も、性癖としてならまぁ、なくはない。
ただ、兄さまとのことを考えると、いつもあの紺色の瞳で見つめてくる弟が浮かんできた。
彼が思うように何度も抱かれてきたと言うのに、あの子はそんな体の繋がりだけでは一向に安心できず、いつも寂しそうな瞳を向けくる。そして、餓えたように私を貪ってくる癖に、安心できる言葉を引き出そうと必死になって問いかけて来たけれども…。
……その寄る辺ない姿には、いつも突かれるように胸が切なくなったが…私はあえて何も答えてやらなかった。
そして、その想いが頂点に達したのだろうか…別に幽閉しているわけでもないのに、今まで誰とも接しようとしなかった弟が、その日突然ダグラス兄さまに自ら接触を図っていたと…ファントムから報告があがった。
あの子にとっても…この辺りが限界なのでしょうね…いろいろと……
そう遣る瀬無く思いながら、―――いつもの時刻よりは早いのだが―――ケインの部屋へ向かっていると…
「はぁっはぁっ……。んっ…甘い…いい匂いだ」
聞き慣れた男のかすれた声が、ケインの部屋から聞こえて、思わず耳をそばだてて立ち止まった。すると―――
「んっ…あ…やだ……」
先程まで、脳裏で何度も繰り返し思い出していた、快楽に蕩けるようなケインの甘い声も響いて来て、ゴクッと息を呑んだ。
…………………まさか。
ケインの鼻にかかった甘えるような声が耳に残り、嫌な予感がひしひしと襲ってくるので、私はノックもせず無言で扉を開けて入っていく。
特に気配を消そうとしていた訳ではないのだが…思ったよりも静かな室内では、二人の吐息とかすかな声が微かに響いていた。
…思ったとおりと言うか、まさかと思っていた嫌な予感が的中した通り、さっきまで私の頭を悩ませていた二人はこちらに気づくことなく、寝台の上で絡み合うように抱き合っていた。
ケインは昨夜私を抱いた寝台で兄さまに組み敷かれ、頬を染めながらも必死にその腕の中から抜け出そうとしている……様に見えるのだが…。
…これは一体、何を見せられているのだろうか…?
私が恐れていた二人の接触は…こういうものじゃなかったのだけど…。
私は無言でツカツカと寝台の側に歩み寄って無造作に腕を組み、無表情で二人の絡む姿を見下ろした。
ダグラス兄さまはケインの胸元に舌を這わせ、首筋から鎖骨へと一心不乱に舐めしゃぶっては吸い付いて、その初心な反応を愉しんでいるようだけれども…。
いや、実際、愉しいわよね…わかります…。
なんて、思わず兄さま側に同調しそうになるものの、私以外に見せるケインの反応にイラッとして、その思考は無理やりかき消した。
「…や…舐めないで。そこ…やだ…ぁあっ…」
ペロペロと擽るように首元を舐められるケインは、眉を寄せながら嫌がっている様に首を振るけれど、頬が赤く染まって艶かしく、その潤んだ瞳や弱々しい反応が、逆に相手を煽っているように見えた。
自分でも心当たりがありすぎる、甘く隠微な香りが漂う部屋で、自分の倍はあろうという体格の男に上着のボタンを全部外されて、胸元露わに喘いでいる弟と、理性を手放したように息を荒げて少年を組み敷いて、今まさに貪り尽くさんとしている婚約者…だと思っていた男。
……案外、絵面は悪くないわね。
思わず踏み込んでしまった男同士の情事を目撃し、思わず傍観者のような気持ちで見守ってしまいそうになったけれども―――ケインの薄い胸元が、ぬめぬめと湿って淫靡な輝きを返す艶めかしさに目を奪われた。
そして、私が付けたわけでもない、無数に散らばる赤い痕跡を目にすると、
ぷつん
私の脳裏のどこかしらで、何かがキレた音がする。―――そして、
ドガッッッ!!
“俺”は無言でツカツカとベッドに歩み寄り、渾身の力でケインを組み敷く男をベッドの外に蹴りだした。
無意識に体に込めた魔力を全身に巡らせて、身体強化の魔術も最大限にした蹴りだったので、鍛え上げられた体躯を誇るはずのダグラスは吹っ飛び、受け身も取れずに壁にぶち当たった。
壁に衝突した鈍い音と共に、「ぐはっ」と呻き声が聞こえたけれども、そんな些細なことは気にならなかった。
そして、打ちどころが悪く、壁に衝突したショックでで気を失ったのか、身動きもせずに静かになった気配がしたけれども…そんな放っておけば起き上がるようなダグラスのことより、私は情事の余韻の残る表情で呆然と見上げてくるケインに向き直った。
「…あなたは、私をどうしたいのかしら?」
怒りも心頭極まると、押し殺したとは言え冷静な声がでるものだと、初めて気づいた。
今まで、こんなに―――思わず“俺”が顔を出してしまうほど、私を感情的にさせたものなどなかったから。
「ね、姉さま。僕は…」
体に伸し掛かっていた重みや温もりが無くなったため情事の興奮も一瞬で醒めたのか、一瞬気を飛ばしていたように見えた。
しかし、上から見下ろす私の姿に気がつくと、ハッと息を呑んで上体を起こしながら、怒りを押し殺して笑う私に何か言おうとしているが思考が追いつかず、しどろもどろになってしまって言葉にできないようだ。
「違うわね。私にどうしてほしいと思っているの?
あなたが私の婚約者に接触したと聞いた時には、何をしようとするのかと思っていたのだけど……まさか男性の身で同性を誘惑するなんて…ね…。
ふふふ……」
「ち、ちが…」
「あなたは、あれだけ男相手は嫌がっていたというのに……寂しさを埋めてくれる相手なら、誰でもよかったの?
それとも、ダグラス兄さまは、貴方の好みに合った?
そうでなければ、私の婚約者だからと、当てつけのつもりだったのかしら?
…そうだとしたら…私も嫌われたものですわね…」
なんて、さも傷つきましたと言わんばかりのしおらしい言葉とは裏腹に、仮面のような笑顔でニィっと嗤うと、ケインは信じられないと言うように大きく綺麗な瞳を見開いて見上げてきた。
しかし、フルフルと唇を震わせたかと思うと、そのままその双眸から滝のような涙を流して訴える。
「姉さまが…姉さまが……あの男のモノになるのは嫌だったから…。
僕から姉さまを奪おうとする……邪魔な男はいらないと思って……」
短絡的な考えだと呆れもしたし、具体的に何をしようとしていたのかまではわからないが……実はケインの気持ちには気づいていた。
ダグラスに対する嫉妬と…自分の特殊技能で私を捕らえようとしていたこと。そして、そのせいで私がケインに毎夜抱かれるけれども…私の側に居続ける価値が自分にはないのではないかと疑っていたことを。
一瞬の怒りに支配されながらも、―――ケインの香りに侵されていない―――覚めた思考は冷静に判断していた。
結局、幼い頃から周囲に触れまいとしすぎて、狭い世界で育ったせいかこの子はどこか幼い所がある。
そのくせ、年齢とは不相応に達観した心の持ちようがアンバランスだった。…一つの愛情にしがみついたら、それを失うまいとして、何でもやらかしてしまう危うい脆さが見え隠れする。
しかし―――私の気持ちを繋ぎ止めるために自分の能力を利用してしまい、思うように振る舞いながら後悔していたことも、実は全部知っていた。
顔中涙で汚して嗚咽しながら訴えるケインに、半ば哀れみを感じはしたが、それでも肚の中で煮えたぎる怒りは収まらなかった。
この子は…私がどんなに醜い…ドロドロとした執着を貴方に抱いてきていたのか…想像もしないでしょうね。
「私の愛が得られないと、思いこませたのは私ですけれども……」
そんな貴方を見て、それでも私に縋り付くしか無い貴方の哀れさに、溜飲を下げている私の想いには、気づかないでしょうね。
思わず溢れ落ちた私の独白は、きっと一生ケインには届かない。
―――でも、それでいい。
私の執着に恐れをなして離れていく位なら、この気持ちを一生隠していく覚悟はある。
そう思いながら、優しく見えるように…私はにっこり微笑んだ。
内心の全てを包み隠すような微笑みは、貴族の令嬢として生まれ落ちてから長年もかけて作り上げてきた私の擬態である。
本心が醜いものであればある程、その微笑みは心から乖離した美しいものになる。だからこそ、この子はずっと騙され続けた―――私を操るために必死になって練り上げた魔力香が、実は私の性感や興奮を底上げしたけれども…思考を奪うほどの威力を発揮してはいなかった事も知らずに。
本当は…いつでも真相を明かすことはできたけれども…
「あなたも悪いのよ? 私の気持ちも無視して、初めてを奪ったのですもの。
…少しぐらい辛い思いをして、他に何もいらなくなる程、夢中になってくれてもいいじゃない?」
そう呟いて寝台に乗り上がると、ケインの体をトンっと後ろに倒す様に両手で軽く押す。
「え…?」
泣きはらした顔をキョトンとさせて、ケインは抵抗も見せずに静かにゆっくりと、寝台の上にポスンと倒れこんだ。
ダグラス兄さまに襲われて、私に救われて…目まぐるしく変わった状況は、思った以上に彼から考える力を奪ったらしい。
「え?え?…ねえさま?」
14歳になって、身長も自分と同じ位に高くなった少年が、幼子のように私の顔を伺いながら、戸惑って舌足らずになるのが可愛いと思った。
「今から、お仕置きですわね。
貴方が私の愛情を疑わなくていいように、体に躾けて刻み込んであげる―――貴方も私にしようとしたことなんだから…まさか、嫌だと抵抗しないわよね?」
そう言って、にっこりと口角を上げて邪悪な笑みを浮かべると、両方の二の腕を頭の上で乱暴に押さえつけ、ケインの唇にかぶりついた。
「んぷっ! あっ…ねえ、さま?」
4年前のあの時以来、正気のままの私が積極的にキスを仕掛けることなど初めてだったため、抵抗を忘れたように戸惑って、されるがままに暴挙を受け入れながらも、狼狽えるように目線だけで窺ってくる。
その、無防備で無邪気な眼差しをこれから乱してやるのかと思うと、嗜虐心に満たされてゾクゾクした。
そんなケインの姿を想像すると、唇を触れ合わせただけで達してしまいそうだ。
貴方が今まで私に施してきた手技を、誰が最初に教えてやったのか、思い知らせてやる。
そんな凶暴な欲を押し隠して顔を上げ、二人の唇の間で繋がった唾液の細い糸が途切れる間もなく、もう一度ゆっくり微笑みながら顔を近づけていく。
すると、ようやく私の意図に気づいて頬を染めると、純情可憐な乙女のようにそっと目を閉じてくる、弟のキス待ち顔にキュンっとした。
…いや、もう、この子ヤバいわ。 ホント、一人にしておけないわね。
「ふぁっ…ねえさまぁ…」
薄く開いていた下唇を甘噛みし、口腔の中に舌を潜り込ませて歯列に舌を這わせると、小さな喘ぎが漏れ聞こえる。
そして更に開いた口腔内に深く口づけて、頬の内側や口蓋を舐め上げると、体がビクッと反応するので、反応を返す場所をしつこく嘗め回して唾液を飲ませると、涙に濡れていた藍色の瞳がトロンとなる。
「あら、そんなに気持ちよかったのかしら? だらしない顔して」
「ねえさま。きもちい…。もっとして…」
そんな蕩けた表情で腕を開いて私の体を求めてくるので、下腹部にズンと衝撃がキた。
何も触られていないのに、こっちの下半身も濡れ濡れで、胸の先がじんじんする。
かわいい。かわいい。かわいい。
もう、ホント、可愛い。どうしよう、コレ。
逸る手の動きを抑えつつ、優しくケインの耳介をつまみ、項や後頭部を撫で上げながら三度口腔内に舌を差し入れると、応えるように舌を差し出されるので、その存在を確かめるように吸い上げては、表面同士をこすり合わせた。
そして、私の口の中に差し出された小さな舌を、裏からつつーっと尖らせた舌で撫で上げ、先端を甘噛みしてぴちゃぴちゃと音をたてると、
「ふぁあっ…」
小さな声を漏らし、ケインは目の端に涙を浮かべてビクビクと震える。
辺りに漂い始めた甘い香りが濃くなっていることに気がつくと、私はフフッと微笑って羞恥に頬を染める弟の顔を見下ろした。
「…キスだけでイッちゃったの? ……ふふふ…敏感ね…」
「ち、ちが…っ」
泣きそうな顔で違うと訴えるけれども、テントを貼った下肢の先端が小さく濡れている。
そして、毎晩嗅ぎ慣れてしまった媚香の匂いが周囲に漂っていることを誤魔化すなんてこともできない。
「…なら、貴方の下着の先が濡れているのは、どうしてかしら?」
そう言いながら、下着の中から固く押し上げるモノを指先でツーっと辿るように擽ると、「ぁっ」と微かに喘ぐ声が漏れ聞こえた。
ダグラスに開けられたボタンやファスナーが下ろされたズボンから覗く下着はじっとりと濡れており、先走りで濡れる性器の先から広がる様にシミを作っている。
その姿を見れば、先程から性器が固く立ち上がったまま嬲られて続け、私が与えた刺激でたった今放ったばかりだと丸わかりだ。
私は蠱惑的な微笑みを浮かべると、微かに抵抗を見せるケインからそっと静かに…しかし強引にズボンを剥ぎ取って、下着の上からケインの自身を優しく…強めの力で揉みこんだ。
「あっ、あっ、やめ、」
10歳の頃を思うと、随分成長したものね…
その手の中にしっかりとした質量を感じながら撫で擦っていると、その成長をまざまざと感じてしまって思わず感慨にふけりそうになる。
しかし、徐々に固さを増してきた性器を下から上へ撫で上げては、先端をくすぐってやると、
「そこ、きもちい。ねえさまぁ……もっとっ…」
快楽に溺れながら、私の手の中に刷り込むように自ら押し付けては腰をゆらし、声を上げた。
私は、素直にすり寄ってくるケインの健気さに気を良くし、片手で手の中で膨張する肉棒を絶妙な力加減でシュッシュと擦りながら、レロリと項から胸にかけて舌を這わせていった。
すると「はぅん」と声を漏らしては、ビクビクと体を揺らして敏感に反応を返してくる。
その時目についた、ダグラスにつけられた赤い痕跡が目障りだったので、上書きするようにジュっと吸い上げてやるのも忘れない。
「…それにしても、私のものに痕をつけるなんて…例え兄さまでも気に入らないわね」
他のナニモノにも執着したことなど無いけれども、自分のものに他人の手垢がついたようで苛立ちながら思わずキュッキュと竿をなで上げていけば、怒りと正比例するかの様に、グリグリと亀頭の先端を揉み込む力が増していく。
「ふあぁっ…ねえさまっ…つよいっ…」
思わず上がる悲鳴に一瞬ふと我に返るけれども、その反応があまりに可愛らしかったので、気づかないふりしてちゅちゅっと頬に口づけを落とした。
そして、そのまま手の中に吐き出された先走りのヌメリを借りて容赦なく擦るスピードを上げていく。
「そう言っても…貴方がどんな事になろうとも、貴方を誰に譲る気もないけれどね」
手の中で限界に達しそうな程の熱を感じながらそう呟くと、私の小さな声が聞こえたのか、ケインは涙を溜めながら嬉しそうに微笑み、
「あっあっ!ねえさま…っ。はぁっ………僕は…姉さまのもの?」
うっとりと、恍惚とした表情で呟いた。
そんな無防備な笑顔を向けてくる弟の可愛らしさに、ズクっと下腹部が熱を帯び…
「そうよ?……決まっているでしょう? 貴方は、そう思っていないの?」
そういって、ぺろりと胸元を舐め擽り、ジュジュっとケインの乳首を吸って甘噛みしてやると、ケインの性器は再び…今度は私の手の中で爆ぜた。
「嬉しい……っンあぁっ!」
私の言葉が…行為のどちらがトドメだったのかはわからないけれども、腰をビクビクと揺らしながら本当に嬉しそうに、ハアハアと息を乱しながら笑った弟に微笑みを返して、自らの唇をぺろりと舐めた。
でもね、まだ安心するには早いわよ? だってね………お仕置きの本番は―――
これからなんだよ。
手の中で力なく息を乱す存在を見下ろして……“俺”は、女性が持ち得るには強すぎる欲を孕んで笑みを深めた。
騎士団の仕事も忙しい最中だろうに、わざわざやって来てきてくれた目的は…しばらく会うことも出来なかった婚約者へのご機嫌伺いという所だろうか?
そう思って身構えてはみたけれども、父さまと婚約披露について1時間ほど話し込まれた後―――本当に忙しかったのか―――私とは二言三言少し話すだけで、素気ない程あっさりと帰っていった。けれども、帰り際に私の頬にキスをするような甘ったるさは、前にはなかったものだった。
兄さまのことは、親戚の優しいお兄様だとは思っていたのだったけど…
多分、普通に婚姻するだけだったら、何も憂うことはなかっただろう―――ドMも犬っぽい所も、性癖としてならまぁ、なくはない。
ただ、兄さまとのことを考えると、いつもあの紺色の瞳で見つめてくる弟が浮かんできた。
彼が思うように何度も抱かれてきたと言うのに、あの子はそんな体の繋がりだけでは一向に安心できず、いつも寂しそうな瞳を向けくる。そして、餓えたように私を貪ってくる癖に、安心できる言葉を引き出そうと必死になって問いかけて来たけれども…。
……その寄る辺ない姿には、いつも突かれるように胸が切なくなったが…私はあえて何も答えてやらなかった。
そして、その想いが頂点に達したのだろうか…別に幽閉しているわけでもないのに、今まで誰とも接しようとしなかった弟が、その日突然ダグラス兄さまに自ら接触を図っていたと…ファントムから報告があがった。
あの子にとっても…この辺りが限界なのでしょうね…いろいろと……
そう遣る瀬無く思いながら、―――いつもの時刻よりは早いのだが―――ケインの部屋へ向かっていると…
「はぁっはぁっ……。んっ…甘い…いい匂いだ」
聞き慣れた男のかすれた声が、ケインの部屋から聞こえて、思わず耳をそばだてて立ち止まった。すると―――
「んっ…あ…やだ……」
先程まで、脳裏で何度も繰り返し思い出していた、快楽に蕩けるようなケインの甘い声も響いて来て、ゴクッと息を呑んだ。
…………………まさか。
ケインの鼻にかかった甘えるような声が耳に残り、嫌な予感がひしひしと襲ってくるので、私はノックもせず無言で扉を開けて入っていく。
特に気配を消そうとしていた訳ではないのだが…思ったよりも静かな室内では、二人の吐息とかすかな声が微かに響いていた。
…思ったとおりと言うか、まさかと思っていた嫌な予感が的中した通り、さっきまで私の頭を悩ませていた二人はこちらに気づくことなく、寝台の上で絡み合うように抱き合っていた。
ケインは昨夜私を抱いた寝台で兄さまに組み敷かれ、頬を染めながらも必死にその腕の中から抜け出そうとしている……様に見えるのだが…。
…これは一体、何を見せられているのだろうか…?
私が恐れていた二人の接触は…こういうものじゃなかったのだけど…。
私は無言でツカツカと寝台の側に歩み寄って無造作に腕を組み、無表情で二人の絡む姿を見下ろした。
ダグラス兄さまはケインの胸元に舌を這わせ、首筋から鎖骨へと一心不乱に舐めしゃぶっては吸い付いて、その初心な反応を愉しんでいるようだけれども…。
いや、実際、愉しいわよね…わかります…。
なんて、思わず兄さま側に同調しそうになるものの、私以外に見せるケインの反応にイラッとして、その思考は無理やりかき消した。
「…や…舐めないで。そこ…やだ…ぁあっ…」
ペロペロと擽るように首元を舐められるケインは、眉を寄せながら嫌がっている様に首を振るけれど、頬が赤く染まって艶かしく、その潤んだ瞳や弱々しい反応が、逆に相手を煽っているように見えた。
自分でも心当たりがありすぎる、甘く隠微な香りが漂う部屋で、自分の倍はあろうという体格の男に上着のボタンを全部外されて、胸元露わに喘いでいる弟と、理性を手放したように息を荒げて少年を組み敷いて、今まさに貪り尽くさんとしている婚約者…だと思っていた男。
……案外、絵面は悪くないわね。
思わず踏み込んでしまった男同士の情事を目撃し、思わず傍観者のような気持ちで見守ってしまいそうになったけれども―――ケインの薄い胸元が、ぬめぬめと湿って淫靡な輝きを返す艶めかしさに目を奪われた。
そして、私が付けたわけでもない、無数に散らばる赤い痕跡を目にすると、
ぷつん
私の脳裏のどこかしらで、何かがキレた音がする。―――そして、
ドガッッッ!!
“俺”は無言でツカツカとベッドに歩み寄り、渾身の力でケインを組み敷く男をベッドの外に蹴りだした。
無意識に体に込めた魔力を全身に巡らせて、身体強化の魔術も最大限にした蹴りだったので、鍛え上げられた体躯を誇るはずのダグラスは吹っ飛び、受け身も取れずに壁にぶち当たった。
壁に衝突した鈍い音と共に、「ぐはっ」と呻き声が聞こえたけれども、そんな些細なことは気にならなかった。
そして、打ちどころが悪く、壁に衝突したショックでで気を失ったのか、身動きもせずに静かになった気配がしたけれども…そんな放っておけば起き上がるようなダグラスのことより、私は情事の余韻の残る表情で呆然と見上げてくるケインに向き直った。
「…あなたは、私をどうしたいのかしら?」
怒りも心頭極まると、押し殺したとは言え冷静な声がでるものだと、初めて気づいた。
今まで、こんなに―――思わず“俺”が顔を出してしまうほど、私を感情的にさせたものなどなかったから。
「ね、姉さま。僕は…」
体に伸し掛かっていた重みや温もりが無くなったため情事の興奮も一瞬で醒めたのか、一瞬気を飛ばしていたように見えた。
しかし、上から見下ろす私の姿に気がつくと、ハッと息を呑んで上体を起こしながら、怒りを押し殺して笑う私に何か言おうとしているが思考が追いつかず、しどろもどろになってしまって言葉にできないようだ。
「違うわね。私にどうしてほしいと思っているの?
あなたが私の婚約者に接触したと聞いた時には、何をしようとするのかと思っていたのだけど……まさか男性の身で同性を誘惑するなんて…ね…。
ふふふ……」
「ち、ちが…」
「あなたは、あれだけ男相手は嫌がっていたというのに……寂しさを埋めてくれる相手なら、誰でもよかったの?
それとも、ダグラス兄さまは、貴方の好みに合った?
そうでなければ、私の婚約者だからと、当てつけのつもりだったのかしら?
…そうだとしたら…私も嫌われたものですわね…」
なんて、さも傷つきましたと言わんばかりのしおらしい言葉とは裏腹に、仮面のような笑顔でニィっと嗤うと、ケインは信じられないと言うように大きく綺麗な瞳を見開いて見上げてきた。
しかし、フルフルと唇を震わせたかと思うと、そのままその双眸から滝のような涙を流して訴える。
「姉さまが…姉さまが……あの男のモノになるのは嫌だったから…。
僕から姉さまを奪おうとする……邪魔な男はいらないと思って……」
短絡的な考えだと呆れもしたし、具体的に何をしようとしていたのかまではわからないが……実はケインの気持ちには気づいていた。
ダグラスに対する嫉妬と…自分の特殊技能で私を捕らえようとしていたこと。そして、そのせいで私がケインに毎夜抱かれるけれども…私の側に居続ける価値が自分にはないのではないかと疑っていたことを。
一瞬の怒りに支配されながらも、―――ケインの香りに侵されていない―――覚めた思考は冷静に判断していた。
結局、幼い頃から周囲に触れまいとしすぎて、狭い世界で育ったせいかこの子はどこか幼い所がある。
そのくせ、年齢とは不相応に達観した心の持ちようがアンバランスだった。…一つの愛情にしがみついたら、それを失うまいとして、何でもやらかしてしまう危うい脆さが見え隠れする。
しかし―――私の気持ちを繋ぎ止めるために自分の能力を利用してしまい、思うように振る舞いながら後悔していたことも、実は全部知っていた。
顔中涙で汚して嗚咽しながら訴えるケインに、半ば哀れみを感じはしたが、それでも肚の中で煮えたぎる怒りは収まらなかった。
この子は…私がどんなに醜い…ドロドロとした執着を貴方に抱いてきていたのか…想像もしないでしょうね。
「私の愛が得られないと、思いこませたのは私ですけれども……」
そんな貴方を見て、それでも私に縋り付くしか無い貴方の哀れさに、溜飲を下げている私の想いには、気づかないでしょうね。
思わず溢れ落ちた私の独白は、きっと一生ケインには届かない。
―――でも、それでいい。
私の執着に恐れをなして離れていく位なら、この気持ちを一生隠していく覚悟はある。
そう思いながら、優しく見えるように…私はにっこり微笑んだ。
内心の全てを包み隠すような微笑みは、貴族の令嬢として生まれ落ちてから長年もかけて作り上げてきた私の擬態である。
本心が醜いものであればある程、その微笑みは心から乖離した美しいものになる。だからこそ、この子はずっと騙され続けた―――私を操るために必死になって練り上げた魔力香が、実は私の性感や興奮を底上げしたけれども…思考を奪うほどの威力を発揮してはいなかった事も知らずに。
本当は…いつでも真相を明かすことはできたけれども…
「あなたも悪いのよ? 私の気持ちも無視して、初めてを奪ったのですもの。
…少しぐらい辛い思いをして、他に何もいらなくなる程、夢中になってくれてもいいじゃない?」
そう呟いて寝台に乗り上がると、ケインの体をトンっと後ろに倒す様に両手で軽く押す。
「え…?」
泣きはらした顔をキョトンとさせて、ケインは抵抗も見せずに静かにゆっくりと、寝台の上にポスンと倒れこんだ。
ダグラス兄さまに襲われて、私に救われて…目まぐるしく変わった状況は、思った以上に彼から考える力を奪ったらしい。
「え?え?…ねえさま?」
14歳になって、身長も自分と同じ位に高くなった少年が、幼子のように私の顔を伺いながら、戸惑って舌足らずになるのが可愛いと思った。
「今から、お仕置きですわね。
貴方が私の愛情を疑わなくていいように、体に躾けて刻み込んであげる―――貴方も私にしようとしたことなんだから…まさか、嫌だと抵抗しないわよね?」
そう言って、にっこりと口角を上げて邪悪な笑みを浮かべると、両方の二の腕を頭の上で乱暴に押さえつけ、ケインの唇にかぶりついた。
「んぷっ! あっ…ねえ、さま?」
4年前のあの時以来、正気のままの私が積極的にキスを仕掛けることなど初めてだったため、抵抗を忘れたように戸惑って、されるがままに暴挙を受け入れながらも、狼狽えるように目線だけで窺ってくる。
その、無防備で無邪気な眼差しをこれから乱してやるのかと思うと、嗜虐心に満たされてゾクゾクした。
そんなケインの姿を想像すると、唇を触れ合わせただけで達してしまいそうだ。
貴方が今まで私に施してきた手技を、誰が最初に教えてやったのか、思い知らせてやる。
そんな凶暴な欲を押し隠して顔を上げ、二人の唇の間で繋がった唾液の細い糸が途切れる間もなく、もう一度ゆっくり微笑みながら顔を近づけていく。
すると、ようやく私の意図に気づいて頬を染めると、純情可憐な乙女のようにそっと目を閉じてくる、弟のキス待ち顔にキュンっとした。
…いや、もう、この子ヤバいわ。 ホント、一人にしておけないわね。
「ふぁっ…ねえさまぁ…」
薄く開いていた下唇を甘噛みし、口腔の中に舌を潜り込ませて歯列に舌を這わせると、小さな喘ぎが漏れ聞こえる。
そして更に開いた口腔内に深く口づけて、頬の内側や口蓋を舐め上げると、体がビクッと反応するので、反応を返す場所をしつこく嘗め回して唾液を飲ませると、涙に濡れていた藍色の瞳がトロンとなる。
「あら、そんなに気持ちよかったのかしら? だらしない顔して」
「ねえさま。きもちい…。もっとして…」
そんな蕩けた表情で腕を開いて私の体を求めてくるので、下腹部にズンと衝撃がキた。
何も触られていないのに、こっちの下半身も濡れ濡れで、胸の先がじんじんする。
かわいい。かわいい。かわいい。
もう、ホント、可愛い。どうしよう、コレ。
逸る手の動きを抑えつつ、優しくケインの耳介をつまみ、項や後頭部を撫で上げながら三度口腔内に舌を差し入れると、応えるように舌を差し出されるので、その存在を確かめるように吸い上げては、表面同士をこすり合わせた。
そして、私の口の中に差し出された小さな舌を、裏からつつーっと尖らせた舌で撫で上げ、先端を甘噛みしてぴちゃぴちゃと音をたてると、
「ふぁあっ…」
小さな声を漏らし、ケインは目の端に涙を浮かべてビクビクと震える。
辺りに漂い始めた甘い香りが濃くなっていることに気がつくと、私はフフッと微笑って羞恥に頬を染める弟の顔を見下ろした。
「…キスだけでイッちゃったの? ……ふふふ…敏感ね…」
「ち、ちが…っ」
泣きそうな顔で違うと訴えるけれども、テントを貼った下肢の先端が小さく濡れている。
そして、毎晩嗅ぎ慣れてしまった媚香の匂いが周囲に漂っていることを誤魔化すなんてこともできない。
「…なら、貴方の下着の先が濡れているのは、どうしてかしら?」
そう言いながら、下着の中から固く押し上げるモノを指先でツーっと辿るように擽ると、「ぁっ」と微かに喘ぐ声が漏れ聞こえた。
ダグラスに開けられたボタンやファスナーが下ろされたズボンから覗く下着はじっとりと濡れており、先走りで濡れる性器の先から広がる様にシミを作っている。
その姿を見れば、先程から性器が固く立ち上がったまま嬲られて続け、私が与えた刺激でたった今放ったばかりだと丸わかりだ。
私は蠱惑的な微笑みを浮かべると、微かに抵抗を見せるケインからそっと静かに…しかし強引にズボンを剥ぎ取って、下着の上からケインの自身を優しく…強めの力で揉みこんだ。
「あっ、あっ、やめ、」
10歳の頃を思うと、随分成長したものね…
その手の中にしっかりとした質量を感じながら撫で擦っていると、その成長をまざまざと感じてしまって思わず感慨にふけりそうになる。
しかし、徐々に固さを増してきた性器を下から上へ撫で上げては、先端をくすぐってやると、
「そこ、きもちい。ねえさまぁ……もっとっ…」
快楽に溺れながら、私の手の中に刷り込むように自ら押し付けては腰をゆらし、声を上げた。
私は、素直にすり寄ってくるケインの健気さに気を良くし、片手で手の中で膨張する肉棒を絶妙な力加減でシュッシュと擦りながら、レロリと項から胸にかけて舌を這わせていった。
すると「はぅん」と声を漏らしては、ビクビクと体を揺らして敏感に反応を返してくる。
その時目についた、ダグラスにつけられた赤い痕跡が目障りだったので、上書きするようにジュっと吸い上げてやるのも忘れない。
「…それにしても、私のものに痕をつけるなんて…例え兄さまでも気に入らないわね」
他のナニモノにも執着したことなど無いけれども、自分のものに他人の手垢がついたようで苛立ちながら思わずキュッキュと竿をなで上げていけば、怒りと正比例するかの様に、グリグリと亀頭の先端を揉み込む力が増していく。
「ふあぁっ…ねえさまっ…つよいっ…」
思わず上がる悲鳴に一瞬ふと我に返るけれども、その反応があまりに可愛らしかったので、気づかないふりしてちゅちゅっと頬に口づけを落とした。
そして、そのまま手の中に吐き出された先走りのヌメリを借りて容赦なく擦るスピードを上げていく。
「そう言っても…貴方がどんな事になろうとも、貴方を誰に譲る気もないけれどね」
手の中で限界に達しそうな程の熱を感じながらそう呟くと、私の小さな声が聞こえたのか、ケインは涙を溜めながら嬉しそうに微笑み、
「あっあっ!ねえさま…っ。はぁっ………僕は…姉さまのもの?」
うっとりと、恍惚とした表情で呟いた。
そんな無防備な笑顔を向けてくる弟の可愛らしさに、ズクっと下腹部が熱を帯び…
「そうよ?……決まっているでしょう? 貴方は、そう思っていないの?」
そういって、ぺろりと胸元を舐め擽り、ジュジュっとケインの乳首を吸って甘噛みしてやると、ケインの性器は再び…今度は私の手の中で爆ぜた。
「嬉しい……っンあぁっ!」
私の言葉が…行為のどちらがトドメだったのかはわからないけれども、腰をビクビクと揺らしながら本当に嬉しそうに、ハアハアと息を乱しながら笑った弟に微笑みを返して、自らの唇をぺろりと舐めた。
でもね、まだ安心するには早いわよ? だってね………お仕置きの本番は―――
これからなんだよ。
手の中で力なく息を乱す存在を見下ろして……“俺”は、女性が持ち得るには強すぎる欲を孕んで笑みを深めた。
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