【R18】「いのちだいじに」隠遁生活ー私は家に帰りたいー

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第二章:周囲の状況に気を付けましょう

幕間ーロビン視点④-※

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そして、寝室にて……って、いいのでしょうか…。

僕は今、大人3人位が寝れそうな位大きな寝台の上で、枕を抱えてアワアワとしながらお姉さんと魔獣さんたちの激しい口論を見守っています。
激しい…とはいっても、興奮して抗議しているのは魔獣さんたちだけで、お姉さんは「やれやれ…」といった様子であまりまともに相手にしていないようですが。
ただ、その口論の論点が僕ということで、どうしたら良いのかわからず、ただただ行方を見守るのみだったのですが…

そうですよね? 僕だって男なんですから、女性と同衾なんて、認められないですよね?

魔獣さんたちが言っていることもわかります。 大事な主人…というにはどこか違うような気がしなくもないのですが、まあ、大事な存在が僕みたいな子供と寝台を共にする…とか、嫌がってもおかしくないですよね? ただ、

『そいつと寝るなら、吾輩も一緒に寝るニャ!』
『そうだ、そうだ。我も一緒に寝るぞ!』

…というのは、ちょっとどうなんでしょうか? いくら大きい寝台でも、ちょっと無理かと……

と、思っていたら、お姉さんが強権発動し、2頭の魔獣さんを寝台横でひれ伏させてしまいました。

…上位魔獣2頭を言葉一発で……。隷属されてるとはいえ、お姉さん、すごすぎ……
 しかも、声まで封じられて……
あれ、かなり強い強制力で縛られてるな…

伏せのポーズから動けず、声も出せないように戒められている魔獣さんたちの姿を見ると、僕がされたわけでもないのに、思わずギュッと枕を抱き込む力を強めてしまいました。

その後、お姉さんは何事もなかったかのように寝台に乗り、僕の横にコロンと寝転ぶと、

「じゃあ照明消すから寝るよー」

と、僕の方を向いてポンポンと寝台を叩いて、横で寝る様促します。
僕は、話すこともできずに『ギリギリギリギリ…』と歯ぎしりをしている魔獣さんたちが気になってチラチラ見てしまいましたが、「じゃあおやすみー」と言われて明かりを消されると、諦めてお姉さんの横に寝転びました。 …って、向い合せだ…。
促され、慌てて寝転んだら、思った以上にお姉さんと至近距離で向かい合っていたことに気づき、「ドクンっ」と胸が跳ねました。

お姉さんは、目を閉じて……って、寝るのはやっ!!

これだけ大音量で魔獣さんたちの歯ぎしりが響く中、一瞬で「すーすー」と寝息が聞こえてきて、ビックリしました。

お姉さん、寝つき良すぎですよ!? 僕はとてもこんな音の中で眠れません!

しかし、魔獣さんたちの荒い鼻息まで届いてくるし、見てしまうと夢に出そうなほど睨まれているだろうと思うと怖かったので、僕は諦めて起き上がり、お姉さんと僕に防音・遮光の結界を張ることにしました。
もちろん、上位の魔獣さんや精霊様から見れば紙みたいな結界ですが、魔獣さんは動けないし、お姉さんに向かってブレスも吐けず、精霊様も積極的に僕のすることを妨害するというわけでもなさそうだったので、大丈夫かな? と思って張ってみたのですが、思ったより効果があって、寝台の上はシン…とした静寂が訪れました。

さて、これなら眠れる……と、安心して再びポスンっと寝台に横になったのですが、そしたらお姉さんの寝息が耳につき始め、急にお姉さんと同じ寝台で寝ていることを実感して、落ち着かなくなってきました。

「すー…すー…」

お姉さんの寝息が僕の耳の和毛にこげをくすぐるので、なんだかゾワゾワしてきます。

僕はそぉーっとお姉さんの近くに寄って行き、こちら向きに丸まって寝ているお姉さんの顔を、下から窺うようにジーっと見つめてみました。 体毛は薄いですが、こう見えても獣人なので、それなりに夜目が利くのです。

やっぱり、お顔、ツルツル。 眉毛もまつ毛も黒い……。

 大陸にいる全人種の大半は、金髪とか銀髪とか、色素は薄く、瞳も青とか翠とかが一般的だって聞いたことがありますが、顔だちは、案外僕たちの様な獣性の低い獣人とは大差ないとも言われています。 しかし、お姉さんは、ちょっと彫りが浅い様な不思議な作りの顔だちに見えますが、それがちょっと幼い感じでかわいい……。

 そんなことを考えていると、先ほど一緒に入ったお風呂でのことを思い出してしまいます。

 お風呂でのお姉さんは、お湯で温まった頬がほんのり染まっていて、色っぽかったなぁ……

 お風呂場での記憶に思いを馳せながら、僕はそーっと、お姉さんの顔の横の耳を触ってみました。

 顔の横に耳が付いてるって…ちょっと違和感…

 そう思いながら、サワサワと耳朶や耳介をなぞっていると、不意にお姉さんが眉をひそめ、

 「ンっ…」

 と、声を漏らしたので、僕はビクッとして手を引っ込めました。 …起こしちゃった?

 僕はドキドキしながら息を殺してお姉さんの様子を伺います。
 …しかし、お姉さんは何事もなかったかのように、再び寝息をたてました。

ふぅ……、よかった。

僕はホッとしながら、さっきの声、なんかよかったな……と思い、今度は少し大胆に頬に顔を寄せてお姉さんの匂いを吸い込んでみました。

すーはー、すーはー…

あ、ヤバい。なんかすごくいい匂いがして、イケナイ気持になってきた……

お風呂上りなので、洗剤の花のような香りとお姉さんの甘い体臭が絡み合って、なんとも言えない良い匂い……
気づけば、僕は夢中になってお姉さんの首筋にこすりつける様に、鼻を近づけてクンクンと匂いを嗅いでいました。

 ふあぁ……、もっと、もっと嗅ぎたい………舐めたい…

 普段、こんな衝動に駆られることなどなかったのですが、思うさま匂いを堪能していると、何故か無性に “味わってみたい”  という衝動に駆られて、僕は声もなくお姉さんのローブの襟ぐりを広げ、首や耳をペロペロ舐め始めました。

「ン……あンっ…」

さすがにくすぐったいと感じたのか、お姉さんは眠ったままそんな声をあげていましたが、起きる様子もなかったので、僕の行為はどんどんエスカレートしていきます。

あ、あまい……

そして、ペロペロと味わっていた耳や首筋に、無性に噛みつきたくなって甘噛みしてみました。
 すると、お姉さんは 

「ふぁっ…あんっ」

と、甘い声をあげるので、僕の胸は早鐘をうちはじめ、落ち着かなくなりましたが、僕が耳の裏を舐め上げながら柔らかい胸をローブ越しにサワサワとなぞると、

「ンはっ…はあン…っ」

お姉さんは切なげな声を漏らします。僕は、その声を何度も聞きたくて、しつこく耳の穴をペロペロと舌を這わせました。

「んんンっ。あっ…やんっ…」

お姉さんは、夢を見ながら感じているのでしょうか?

 …声をあげはするものの、これだけされても起きる気配がありません。

「おねえさん、本当に眠ってるの?」

ペロペロと耳を舐めるのをやめて、思わず様子を伺いながら尋ねますが……本当に眠っているようです。 しかし、呼吸は乱れており、閉じた目じりはほんのり色づいています。

……夢だと思っているのかな?

お姉さんは、依然目を閉じて「ん……」と寝返りをうちますが、再び「すーすー」と寝息を繰り返します。

…一回寝たら、滅多に起きないタイプかもしれない……


そう気づくと、僕の行為はどんどん大胆になっていきました。

薄手のローブ越しに、きれいな形が露わになった胸にそっと指を這わせて形を確認していると、その中央にポチっと固くとがっている部分があったため、その突起の周りをクルクルとなぞっていると、

「ふぅンっ……」

と、鼻を抜けるような吐息を感じました。そして、さきっちょを指でクネクネと摘まんでは転がすと

「ひぃんっ!」

と声をあげるのです。

なんかローブ越しとは言え、おっぱいに対する反応がすごく良いのでちょっと面白くなってきてしまい、片方は舌で転がしながら吸い付き、反対側は胸をやわやわと揉みながら親指で乳首をコリコリしてみると、お姉さんは

「あぁん、やっ…。きもちぃ…もっといじって……」

と、切ない声でおねだりしてくるので、僕はものすごく興奮させられ、お姉さんの大き目なローブの襟ぐりを広げて肩から脱がし、おっぱいを剥き出しにして、吸い付きました。

くちゅ、くちゅ…レロレロ

お風呂で見た、小ぶりとはいえ今の僕の手には余る大きさのおっぱいを揉みしだいて感触を堪能すると、中央のピンク色の乳首はすでに固くしこっていたので、容易に吸い付くことができました。そして、夢中になってとがった乳首を舌で右に左にと転がしてはチュッチュと音を立てると、

「あんっ…あああっ…んーーっ!」

と、大きな声をあげたお姉さんの全身がブルブルっと震えて……はっと、僕は我に返りました。


え、さすがにこれは起きちゃった? …ていうか、起きるよね?


お姉さんは、目を閉じたままとはいえ、「はぁはぁ」と呼吸を乱しながら、脱力したしどけない様子で横たわっています。そして、大きく広げられたローブの襟ぐりから、二つのおっぱいがこぼれだし、さんざんいじられた乳首はすっかり赤く色づいており、耳や首、胸元にいたるまで僕の唾液でヌラヌラと微かな光を反射している姿を目に移し、僕は自分のしでかしたことに驚愕しました。

お、お姉さん、ごめんなさい!

僕は、耳をペタリと伏せ体を小さくして、お姉さんが起きだすのを待っていたのですが……一向に起きません。
え…? さすがにここまでされたら、普通起きるよね…?

僕は、なんかおかしいな…と感じました。

強制的に言動を制限された魔獣さんたちならともかく、お姉さんが起きないのって、眠りが深い…だけじゃない?
大体、精霊様たちがあれだけ大事にしているお姉さんが僕にされるがままになっているのも、何か変じゃない?
加護がなくなった…というのも、この家でこれだけ守られている状態じゃ考えにくいし。

これは、精霊様の思惑………?

『精霊の愛し子』…というのは、その名の通り精霊に愛されし者であり、その加護を一心に受けるものという意味合いもあるのですが……その本質は、『好きな存在とずっと一緒にいたいという、精霊の執着でもある』と、何かの本で読んだ覚えがあります。
精霊が執着する相手とは、人間だったり、魔獣だったり、何かの石ころでも武器でも道具でも、なんでもありなのですが、精霊には時という概念がないため、自分が存在する限りずっと一緒に…と、相手にとっては幸せなのか不幸なのかわからないレベルで執着されることもあり…その存在が長く自分と共に在ってくれるためには、僕たち人族には思いもよらない手段をとってくるとか。
例えば、寿命をどんどん引き延ばしたり、相手に乞われるまま周囲の環境を整えて生活しやすくしたり、気に入られるために自分の存在が消滅しようともできる限りの願いをかなえてしまったり、……その存在のために番を与えて、より長く自分のもとに留まってもらおうとすることすらあると言います。
そもそも、精霊とは体や形を持たないので、パートナーという認識も、好きな相手に長くいてもらうためのオモチャ程度なのかもしれません。

お姉さんはひょっとしたら、長くここに存在していてほしいと考えた精霊さまによって、ここに飽きて去って行かないように、番を与えられようとしてる…?


そんな思考に飲み込まれていると、突然天啓を受けたようにハッと気づいてしまいました。

僕は、精霊様によってお姉さんの番候補に選ばれたのでしょうか? だから、お姉さんが拒絶しないような、ある程度の接触が大目に見られている?

ふと、隣で眠るお姉さんを見遣ると、スヤスヤと眠るお姉さんは、「ふふっ」と眠りながら笑っています。
その笑顔を見ていると、急にお姉さんがまぶしく見え、胸がこれまで以上にドキドキと高鳴ってきました。

僕、お姉さんの番になれるのかな…?

僕はそっとお姉さんのローブの胸元を直すと、その細い体に抱き着いて、胸に顔を埋めました。
頬に柔らかな感触を感じつつ、しっかりお姉さんに密着して温かさを全身に感じていると、なんだか胸の内がポカポカしてきます。

とくん、とくん…

お姉さんの鼓動を聞きながら目をつぶると、何故かすごく安心して、僕は少しずつ眠りに落ちていきました。



翌朝、僕は魔獣さんたちにベッドから蹴落とされて目が覚めました。
突然ベッドから落ちてちょっと痛かったけれど、すっかり覚醒してしまい、2頭が訴える内容が耳に入ってきます。
どうやら、魔獣さんたちは僕の結界などモノともしないで、一晩中、中の様子を把握していた様ですが、まあ、僕は安眠したかっただけなので仕方ないかと諦めています。
そして、魔獣さんたちの

『あああ…ご主人は吾輩たちで慣れてしまっていたニャ!』
『オオ~ン! 精霊のフォローも今回はっっ! 我々が選ばれたというわけではないのか!?』

という嘆きを聞く限り、……案外、魔獣さんたちも僕と同じような境遇なのかもしれないと思い当たりました。
そして、当のお姉さん本人が全く自覚していないということも。

「おはよう、ロビン。夕べはよく眠れた?」

お姉さんは、さわやかな笑顔で僕に笑いかけます。
僕は、昨日のことを思い出して、急に恥ずかしくなり、顔を真っ赤にして俯きながら

「う、うん……」

としか答えられませんでした。


その後、相変わらず豪華でおいしい朝食を食べた後、僕は猫の魔獣さんの背中に乗せられて帰る準備を整えました。お姉さんは、その傍らで下から僕の顔を見上げ、

「じゃあね、ロビン。気を付けて帰ってね」

と、声を掛けてくれましたが、僕は離れたくありませんでした。でも、村でおじいちゃんたちが待っているので帰らなくてはなりません。
お姉さんは、そんな僕を困ったように見ながら、

「おじいちゃんに薬草渡さないといけないんでしょ? これ、家の庭にあったから持って行って」

と、僕の手にリモーの花を根っこごと渡してくれました。

あれだけ探しても見つからなかったのに…
……この花は、きっと僕とお姉さんをめぐり合わせる運命をもっていたんだ!

そう思い、一層大事にリモーの花を胸に寄せて持ちました。
そして、一緒に手渡してくれたお土産も、きっとおじいちゃんの体力を回復する役にたってくれるものばかりでした。

「お姉さん、ありがとう!」

僕は、感激してお礼を言います。

「うん、私はそっちに行けないけど、元気でね」

そう言われ、僕の心は急激にしぼみます。これが最後なんて、嫌だ…

「お姉さん、また、会える?」

お姉さんは、少し困ったような表情を浮かべました。

「私は、ここからあまり出られないけど……機会があったらきっとね…」

…ひょっとしたら、お姉さんは、この土地に縛られているのかもしれない…。

あの家や精霊様の存在を感じると、その考えは案外間違っていないような気がした。
なら、ここに来ることができたら、きっとまた会うことができるに違いない。

「お姉さん………僕、きっとまた会いに来るよ! きっときっと、会いに来るからね!」

お姉さんは、やっぱり困ったような、子供をなだめるような言い方で

「うん、待ってるね」

と、返してくれた。…きっと、本当は待ってなどはいないのだろう。
それでも、拒絶されたわけじゃない。

僕はきっと、お姉さんの居場所を探して会いに来る。絶対に、再会できるように頑張る。

そう、心に決め、猫魔獣さんの背に揺られながらこの地を後にしました
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