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第三章:巻き込まれるのはテンプレですか? ふざけんな
幕間―クリスティアン王子の事情③―
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俺が誘拐された経緯について父から聞いた話によると、俺を攫った賊は半獣人である俺を他国へ売り飛ばす目的で誘拐したが、追っ手を撒くために精霊の森に入ったものの魔獣に襲われて全滅したらしい。…そこで俺だけが無事だった理由は、王族が生まれた時に埋め込まれる魔獣除けの魔石が体内にあったので、低俗な魔獣は俺を無視していったと思われると、後から聞いた。(ジェロームは匂いで護符の存在に気づいてはいたが、鼻で笑う程の力しかないから俺を襲った魔獣とは別の意味で無視していたそうだ)
だが、いくら貴重な半獣人を得るためだからと言って、不用意に精霊の森に踏み入るような土地勘のない賊が忍び込めるほど王宮の、しかも後宮の警備は容易くない。明らかに手引きした者がいるはずだと捜査を進めていったがその都度妨害が入るため、その成果は思わしくなかった。そして、俺が攫われる少し前には、兄も何らかの手の者によって何度も命を狙われていたとの話を聞くと、その裏で何が起きているのかを想像するに難くない。しかし、兄を擁する公爵の一派と、俺を支持する一派の争いだけでなく…もしくは、それにつけ込んだ他国の勢力や表に出ないで暗躍する他の貴族によるものである可能性も考えられたことからも、捜査は難航していったようだった。
「不甲斐ない父親で済まない…」
あの日、俺を抱きしめながら苦しそうにつぶやいた親父の声は震えていた。
その後色々考えて、俺が王になる意志がないことを親父に告げると、一緒に聞いていた母は怒り狂ったが、親父は特に狼狽えることもなくただ静かに「そうか…」と言った。
王になることよりもやりたいことができてしまったのだから、元々なりたいとも思っていなかった王位を諦めることには何の未練もなかった。王になってもできないわけではないが、色々な柵にまとわりつかれるのは遠慮したかったという、かなり自分勝手な選択でもあるので、やはり自分は王に向いていないと確信することができた。それもこれも、兄という王になるべくして生まれたような存在がいたからこそできる我が儘だったと思うとありがたいとすら感じている。 それに、これ以上ゴタゴタを続けて国を疲弊させるのは、王ではなくとも一応王族として生まれた以上、本意ではない。
親父に告げる前にそう兄貴に打ち明け、協力してほしいと頼むと、兄貴は
「お前は…誘拐されてから軸がしっかりしたというか……大人になったと思っていたが、我が儘な所は変わらなかったんだな…」
と、苦笑していたが、最後に一言「…わかった」と意志の籠った眼で返答してくれた時、改めて親父にそっくりだと思った。
そして、それを周囲に宣言した後から俺は常に兄から一歩引いた存在として公式の場では兄を立て、心から兄の即位を望んでいると周囲にわかるよう、振舞うことになった。 また、寿命が長いだろう俺のことで、余計な争いを次代に持ち越さないために、兄が妻や側妃を娶り3人の子を成した後も、俺は妻帯することもなく独り身で過ごしたが…もっとも、俺の魔力量が突出しすぎていたため、同じ半獣人の妻を娶った所で、俺と同等かそれ以上の魔力を持つ程の女性でなければ子を成すこともできないし、そのような女性など皆無と言って良い程いなかったので、そこまで心配することもなかったのだが。
親父や兄貴はそこまでしなくても…と言ってはいるが、母親程うるさく言わない所を見ると、俺が結婚に向かない男であり、妻帯しない自由もあることを認めてくれているようだった。そして加えるなら、傍には常にジェロームもいるので孤独を感じることはなかったのだ。
その後、公爵たちとも和解し敵ではないと認識してもらうことに成功すると、徐々に母親の一派は鳴りを顰め、それに伴い暗躍していた者たちも、2大派閥が大人しくなったため介入する隙を見出すことができなくなったのか、俺が魔法省長官に着任してからここ10年は、目立ったトラブルもなく静かな環境で過ごすことができていたのだが…
2年前に親父が病に倒れ、徐々に床に臥す時間が増えて来てから比例するかのように面倒ごとが起きるようになった。しかし、前回と違う点は、兄やその嫡子が狙われると同時に、俺にも刺客が放たれるようになった点か。 母親がこれら一連の出来事に関わっているようではあるが、俺にまで刺客が放たれていることまで知っているのかはわからない。
そろそろ潮時か……と思いながらこれまで先延ばしにしていた事案の解決について、すでに持病ともいえる軽い頭痛を覚えながら、奥庭のベンチで寝転び考える。
20年前に森から帰った後、上位魔獣と対等に契りを交わせるようにと過分な加護を与えられたせいか、いつまでも過剰な精霊の接触に馴染むことができず、その後しばらく加護の力を受ける度に激しい頭痛や耳鳴り・吐き気に悩まされていたが、それも数年程でその症状が大分緩和されるようになり、その後は稀に精霊に何かを話しかけられた時以外は穏やかに過ごすことができていた。
そのはずだったのに、1年と少し前…親父が倒れてからしばらく後に――それと呼応したわけではないだろうが――何故か精霊たちが騒がしくなりだした。…まだ自制のできる範囲の不快症状で治まっていたが。
しかしここ数日、俺は再び堪え切れない耳鳴りと頭痛に悩まされるようになり、一日に何度も――時間がある時に限るが――奥庭のこの位置にやってくるようになった。数年前、この場所に来ると何故か精霊たちが大人しくなり俺の不快な症状も緩和されることに気づいてから、ここで寝転べるようベンチを置かせたのも俺だ。また、この場所は王族専用でもあるため、無許可で侵入したり、魔法を使おうとすると、すぐに衛兵が駆けつける体制が取られているので、仮眠をとるには絶好のポイントでもあった。
その日も昼下がりの午後に急な頭痛と耳鳴りがしたため、仕事を一時中断してまで奥庭に立ち寄り、目を閉じてベンチに寝転びつつ症状が治まるのを待ちながら考えに耽っていると、気配察知に聡いジェロームがムクリを首をもたげて起きだした。 ここで休んでいる間は人を寄こすなと命じていたため、歓迎されないお客さんでも来たらしい。 俺はそのままの体勢で相手の出方を窺いながら、生け捕る算段を考えていたのだが、相手は手練れの暗殺者だったのか、結界に触れにくい程微かな出力だったとはいえ攻撃魔法の気配までするではないか。しかし、ジェロームが静かに俺たちを防御結界で包み込むと同時に、何故か俺たちに当たる前に暗殺者の魔法弾が『ドカッ』と鈍い音をたてて霧散した。 その動揺した気配から、魔法を発動した術者が困惑している様子も伺える。
……術式を失敗したのか?
ただ、瞬間的にそう思った。
ここまで忍び込めるような手練れの暗殺者がするにはお粗末な失敗だとは思うが、それを立て直す機会を待ってやる義理もない。その後、俺たちはいつも通り難なく侵入者たちを捕獲し、駆けつけた衛兵に引き渡したが、やはり誰から差し向けられた者たちだったのかは判明しないままだった。
その日の夜も、精霊たちがやけにざわついていたため、俺はジェロームに守りを任せて睡眠薬を飲んで眠ることにした。
その後も、奥庭のベンチで休んでいるとあまり見覚えのない貴族の令嬢たちが衛兵たちの静止を無視して忍び込み、何かたわいのないことを話しかけてきたが、痛む頭に響く声でギャーギャー騒がれるのも面倒だと思って丁重にお帰り頂いた。もちろん、その後判明した親の方に親父を通して正式に苦情申し立てさせてもらったが。あそこで王族専用の庭に許可なく入り込むような身の程を知らんバカ娘に言っても仕方あるまい。そのツケは教育不行き届きで親が負えばいいのだ。
その後のことなど俺には関係ない。
それからの数日は、特に頭痛がひどくなることもなく穏やかに時間が過ぎていったのだが…ある夜、またぞろ精霊がザワザワと騒ぎだし、今夜は睡眠薬を飲んでも眠れる気がしなかったため、奥庭のベンチで少し仮眠を取ろうと、ジェロームを陰に潜ませた状態で自室を出た。 月のきれいな夜だったが、今はそれどころではなく、頭に響かないようそっと…しかし足早に奥庭へ向かったのだった。
だが、いくら貴重な半獣人を得るためだからと言って、不用意に精霊の森に踏み入るような土地勘のない賊が忍び込めるほど王宮の、しかも後宮の警備は容易くない。明らかに手引きした者がいるはずだと捜査を進めていったがその都度妨害が入るため、その成果は思わしくなかった。そして、俺が攫われる少し前には、兄も何らかの手の者によって何度も命を狙われていたとの話を聞くと、その裏で何が起きているのかを想像するに難くない。しかし、兄を擁する公爵の一派と、俺を支持する一派の争いだけでなく…もしくは、それにつけ込んだ他国の勢力や表に出ないで暗躍する他の貴族によるものである可能性も考えられたことからも、捜査は難航していったようだった。
「不甲斐ない父親で済まない…」
あの日、俺を抱きしめながら苦しそうにつぶやいた親父の声は震えていた。
その後色々考えて、俺が王になる意志がないことを親父に告げると、一緒に聞いていた母は怒り狂ったが、親父は特に狼狽えることもなくただ静かに「そうか…」と言った。
王になることよりもやりたいことができてしまったのだから、元々なりたいとも思っていなかった王位を諦めることには何の未練もなかった。王になってもできないわけではないが、色々な柵にまとわりつかれるのは遠慮したかったという、かなり自分勝手な選択でもあるので、やはり自分は王に向いていないと確信することができた。それもこれも、兄という王になるべくして生まれたような存在がいたからこそできる我が儘だったと思うとありがたいとすら感じている。 それに、これ以上ゴタゴタを続けて国を疲弊させるのは、王ではなくとも一応王族として生まれた以上、本意ではない。
親父に告げる前にそう兄貴に打ち明け、協力してほしいと頼むと、兄貴は
「お前は…誘拐されてから軸がしっかりしたというか……大人になったと思っていたが、我が儘な所は変わらなかったんだな…」
と、苦笑していたが、最後に一言「…わかった」と意志の籠った眼で返答してくれた時、改めて親父にそっくりだと思った。
そして、それを周囲に宣言した後から俺は常に兄から一歩引いた存在として公式の場では兄を立て、心から兄の即位を望んでいると周囲にわかるよう、振舞うことになった。 また、寿命が長いだろう俺のことで、余計な争いを次代に持ち越さないために、兄が妻や側妃を娶り3人の子を成した後も、俺は妻帯することもなく独り身で過ごしたが…もっとも、俺の魔力量が突出しすぎていたため、同じ半獣人の妻を娶った所で、俺と同等かそれ以上の魔力を持つ程の女性でなければ子を成すこともできないし、そのような女性など皆無と言って良い程いなかったので、そこまで心配することもなかったのだが。
親父や兄貴はそこまでしなくても…と言ってはいるが、母親程うるさく言わない所を見ると、俺が結婚に向かない男であり、妻帯しない自由もあることを認めてくれているようだった。そして加えるなら、傍には常にジェロームもいるので孤独を感じることはなかったのだ。
その後、公爵たちとも和解し敵ではないと認識してもらうことに成功すると、徐々に母親の一派は鳴りを顰め、それに伴い暗躍していた者たちも、2大派閥が大人しくなったため介入する隙を見出すことができなくなったのか、俺が魔法省長官に着任してからここ10年は、目立ったトラブルもなく静かな環境で過ごすことができていたのだが…
2年前に親父が病に倒れ、徐々に床に臥す時間が増えて来てから比例するかのように面倒ごとが起きるようになった。しかし、前回と違う点は、兄やその嫡子が狙われると同時に、俺にも刺客が放たれるようになった点か。 母親がこれら一連の出来事に関わっているようではあるが、俺にまで刺客が放たれていることまで知っているのかはわからない。
そろそろ潮時か……と思いながらこれまで先延ばしにしていた事案の解決について、すでに持病ともいえる軽い頭痛を覚えながら、奥庭のベンチで寝転び考える。
20年前に森から帰った後、上位魔獣と対等に契りを交わせるようにと過分な加護を与えられたせいか、いつまでも過剰な精霊の接触に馴染むことができず、その後しばらく加護の力を受ける度に激しい頭痛や耳鳴り・吐き気に悩まされていたが、それも数年程でその症状が大分緩和されるようになり、その後は稀に精霊に何かを話しかけられた時以外は穏やかに過ごすことができていた。
そのはずだったのに、1年と少し前…親父が倒れてからしばらく後に――それと呼応したわけではないだろうが――何故か精霊たちが騒がしくなりだした。…まだ自制のできる範囲の不快症状で治まっていたが。
しかしここ数日、俺は再び堪え切れない耳鳴りと頭痛に悩まされるようになり、一日に何度も――時間がある時に限るが――奥庭のこの位置にやってくるようになった。数年前、この場所に来ると何故か精霊たちが大人しくなり俺の不快な症状も緩和されることに気づいてから、ここで寝転べるようベンチを置かせたのも俺だ。また、この場所は王族専用でもあるため、無許可で侵入したり、魔法を使おうとすると、すぐに衛兵が駆けつける体制が取られているので、仮眠をとるには絶好のポイントでもあった。
その日も昼下がりの午後に急な頭痛と耳鳴りがしたため、仕事を一時中断してまで奥庭に立ち寄り、目を閉じてベンチに寝転びつつ症状が治まるのを待ちながら考えに耽っていると、気配察知に聡いジェロームがムクリを首をもたげて起きだした。 ここで休んでいる間は人を寄こすなと命じていたため、歓迎されないお客さんでも来たらしい。 俺はそのままの体勢で相手の出方を窺いながら、生け捕る算段を考えていたのだが、相手は手練れの暗殺者だったのか、結界に触れにくい程微かな出力だったとはいえ攻撃魔法の気配までするではないか。しかし、ジェロームが静かに俺たちを防御結界で包み込むと同時に、何故か俺たちに当たる前に暗殺者の魔法弾が『ドカッ』と鈍い音をたてて霧散した。 その動揺した気配から、魔法を発動した術者が困惑している様子も伺える。
……術式を失敗したのか?
ただ、瞬間的にそう思った。
ここまで忍び込めるような手練れの暗殺者がするにはお粗末な失敗だとは思うが、それを立て直す機会を待ってやる義理もない。その後、俺たちはいつも通り難なく侵入者たちを捕獲し、駆けつけた衛兵に引き渡したが、やはり誰から差し向けられた者たちだったのかは判明しないままだった。
その日の夜も、精霊たちがやけにざわついていたため、俺はジェロームに守りを任せて睡眠薬を飲んで眠ることにした。
その後も、奥庭のベンチで休んでいるとあまり見覚えのない貴族の令嬢たちが衛兵たちの静止を無視して忍び込み、何かたわいのないことを話しかけてきたが、痛む頭に響く声でギャーギャー騒がれるのも面倒だと思って丁重にお帰り頂いた。もちろん、その後判明した親の方に親父を通して正式に苦情申し立てさせてもらったが。あそこで王族専用の庭に許可なく入り込むような身の程を知らんバカ娘に言っても仕方あるまい。そのツケは教育不行き届きで親が負えばいいのだ。
その後のことなど俺には関係ない。
それからの数日は、特に頭痛がひどくなることもなく穏やかに時間が過ぎていったのだが…ある夜、またぞろ精霊がザワザワと騒ぎだし、今夜は睡眠薬を飲んでも眠れる気がしなかったため、奥庭のベンチで少し仮眠を取ろうと、ジェロームを陰に潜ませた状態で自室を出た。 月のきれいな夜だったが、今はそれどころではなく、頭に響かないようそっと…しかし足早に奥庭へ向かったのだった。
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