バツイチアラフォー女とUMA (未確認生物)の同居生活

京川夏女

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#4-1【友】

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「会いたかったー!」
「久しぶりー!」

今日は幼馴染と久しぶりに[再会]という名のオンライ飲み会だ。モニターに向かってアラフォー2人が手を振り合う。

「晴れて独身おめでとう!で?新たな出会いはあった?!」

彼女は所謂〈恋愛脳〉という奴だ。自分にも周りにも何かとロマンスを求めてくる…

「週に5日は一歩も外に出ないで過ごしてるのに何処で出会えるの?出会わせてっ!きゅんきゅんさせてっ」

かく言う私も同じく〈恋愛脳〉である。つまり、私達は数十年来の類友だ。

「あらあらすっかり枯れちゃって~ふふふ」
「失礼なっ、生き生きしてるわっ!やっとクズ男を捨てられたんだから、独身アラフォー生活を謳歌してやるーっ」
「老後の間違いでしょ~」
「やめてーっ!」

わーわー語りながらモニターの前でお互い酒を飲み進める…

——————————-

「やっぱ〈ダダ漏れ溺愛〉がきゅんきゅんするわ~」

私は4本目の酎ハイを片手にご機嫌に言う。同時進行で飲んでいたワインはもう底が見えていた。

「甘々溺愛良いよね~!あー、でも今は〈じれじれ両片想い〉かなー。青春っ!て感じ~きゅんっとするわ~」

私よりもハイペースにビール缶を空けながら彼女が言う。恋愛話大好きアラフォー祭り絶賛開催中である。

「じれじれも良いね!あの甘酸っぱい感が堪らないっ!ちょっとした[甘]でも、酸っぱい中にあると甘さ倍増するよねぇ~。うんうん。」
『対比効果だな』

分かる分かるっ!と言うように私は頷きながら

「でも今は…ドロッドロに愛されたいんだよ~甘っ々に溺愛されたいんだよ~甘の中に更に甘を感じるのが、堪らないっ!」
『相乗効果だな』

冷めた瞳でアラフォー達を見ているUMAを視界からシャットアウトし、悲痛に叫ぶ。

「あははっ、愛に飢えてるねぇ」
「もう、ドロドロに甘やかされるなら監禁系でも良いくらいっ!」
『相当病んでるな』
「それはっ、病んでるね!あんた〈ヤンデレ〉嫌いだったのにねぇ。」
「……やばい、私、今〈ヤンデレ〉イケるかも!全然アリっ![執着心=究極の愛]に変換できるかもっ!あ、でも痛いのは嫌っ…痛いのは引くっ!あと相手の気持ち無視するのもナシっ」
『抑制効果だな、それは〈ヤンデレ〉イケるとは言えないだろ』
「そうかな?でも[他の男の目に触れたくない]とか言われて閉じ込められたら、きゅんっ!って来ちゃうと思う!」
「???まぁ、前は[執着心=自己愛=身勝手]で引くって力説してたのにねぇ」
『流石に根無草な元旦那と10年も連れ添うと固執されたくなるんだな』
「うるさいなっ!そうだよっ、嫉妬されたいのっ!愛を感じられるなら執拗な執着も嬉しいのっ!ヤンデレの行き過ぎ行為って、嫉妬の究極系な感じじゃない?」
「????」
『〈ヤンデレ〉じゃなくても嫉妬はするだろ』

ふっ、と目を細め憐れんだようにUMAが見て来る。

「執着されたいんだよー、愛を感じたいんだよー、全身で愛を受けたいんだよー」
『デレ関係なく病んでるだけだな。[愛枯渇病]だな』
「誰が愛枯渇病だよっ!何その病名!UMAのくせに上手いこと言うなっ!」
「?!ちょっと![ユウマ]って誰よっ!さっきから会話繋がらないと思ったら、誰か居るの?!」

ヤバいっ!と、青くなり彼女が写るモニターを見ると、彼女は眉間に皺を寄せていたかと思うと、ニンマリと満面の笑みになりニヤニヤしながら

「良い人出来たんだじゃな~い!」

と、この上なく嬉しそうに言ってきた。

万事休す!!
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