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第3章 異世界で溺愛剣士の婚約者!?
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うんざりした気持ちで声の方を見上げると、建物の窓からアーロンが身を乗り出していた。
「うわ……、マジで最悪……」
「はァ!? それはこっちの台詞だ! テメェ、いいところでなに逃げてんだよ!」
「なにひとつとしていいところじゃなかったけど!?」
この強姦魔め!
「なに言ってんだ! お前だってあんなに気持ちよさそうによがっ――」
「シャラーップ!!」
大声でなに言ってくれようとしてんの!?
「とにかく、今からそっち行くから首洗って待ってろ!」
「誰が待つか!」
奴が来るまでに逃げないと! と即刻この場から立ち去ろうとしたが、あろうことかアーロンは窓からそのまま飛び降りた。
「は……? えぇぇぇぇ!?」
俺たちから少し離れたところに着地したアーロンに俺は目を白黒させた。
ちょ、ちょっと待て! ここ、結構高さあるぞ!?
だが、当の本人は全く痛みとは無縁のゲスな表情を浮かべて、ズンズンとこちらに向かってきた。
「俺から逃げ出して他の男どもとイチャイチャしてるとはいい度胸だな」
「これのどこがイチャイチャに見える!?」
もし見えるなら医者に診てもらえ! 今すぐにだ!
「どう見てもイチャイチャしてんだろ。これはもうお仕置き決定だな。もう逃げ出せないくらい足腰が立たなくなるえげつねぇお仕置きしてやるよ」
ククク……、と不穏な笑いを喉の奥から漏らすアーロンに血の気が引く。
こ、こいつの目、本気だ……! これはマジでえげつないお仕置きされる……!
スケベな宣言だけは有言実行なことは今までのことで嫌というほど身に染みている。
「ふ、ふざけんな! そんな理不尽なお仕置きされたまるかっ」
すると半泣き状態で訴える俺をかばうようにドゥーガルドがスッと前に出てきた。
「……お前、どこに消えたかと思えばまた懲りずに俺のソウシに手を出したのか。……もう我慢ならん。今日こそここで息の根を止めてやる」
さっきエグバードに向けた時とは比べものにならないくらい剣呑な鋭さで剣の切っ先を向けるドゥーガルド。
だが、当のアーロンはハッと鼻で笑うばかりで少しも怯んでいない。
「いいのか? 俺は選ばれし勇者様だぜ」
「……ここは王都だ。強い者はいくらでもいる。また別の勇者を選べばいいことだ」
「そう簡単に見つかるもんか、俺と同等の逸材が。というか、今その剣を向ける相手は俺じゃねぇだろ。――いつまでもあいつの腕にまとわりついているそこの優男だ」
そう言って、アーロンは鋭い睨みをエグバードへと向けた。
あ、これまずいやつだ。マジで面倒なことになる。
だが、面倒な展開を予感した俺が先手を打つより先に奴が口を開いた。
「うわ……、マジで最悪……」
「はァ!? それはこっちの台詞だ! テメェ、いいところでなに逃げてんだよ!」
「なにひとつとしていいところじゃなかったけど!?」
この強姦魔め!
「なに言ってんだ! お前だってあんなに気持ちよさそうによがっ――」
「シャラーップ!!」
大声でなに言ってくれようとしてんの!?
「とにかく、今からそっち行くから首洗って待ってろ!」
「誰が待つか!」
奴が来るまでに逃げないと! と即刻この場から立ち去ろうとしたが、あろうことかアーロンは窓からそのまま飛び降りた。
「は……? えぇぇぇぇ!?」
俺たちから少し離れたところに着地したアーロンに俺は目を白黒させた。
ちょ、ちょっと待て! ここ、結構高さあるぞ!?
だが、当の本人は全く痛みとは無縁のゲスな表情を浮かべて、ズンズンとこちらに向かってきた。
「俺から逃げ出して他の男どもとイチャイチャしてるとはいい度胸だな」
「これのどこがイチャイチャに見える!?」
もし見えるなら医者に診てもらえ! 今すぐにだ!
「どう見てもイチャイチャしてんだろ。これはもうお仕置き決定だな。もう逃げ出せないくらい足腰が立たなくなるえげつねぇお仕置きしてやるよ」
ククク……、と不穏な笑いを喉の奥から漏らすアーロンに血の気が引く。
こ、こいつの目、本気だ……! これはマジでえげつないお仕置きされる……!
スケベな宣言だけは有言実行なことは今までのことで嫌というほど身に染みている。
「ふ、ふざけんな! そんな理不尽なお仕置きされたまるかっ」
すると半泣き状態で訴える俺をかばうようにドゥーガルドがスッと前に出てきた。
「……お前、どこに消えたかと思えばまた懲りずに俺のソウシに手を出したのか。……もう我慢ならん。今日こそここで息の根を止めてやる」
さっきエグバードに向けた時とは比べものにならないくらい剣呑な鋭さで剣の切っ先を向けるドゥーガルド。
だが、当のアーロンはハッと鼻で笑うばかりで少しも怯んでいない。
「いいのか? 俺は選ばれし勇者様だぜ」
「……ここは王都だ。強い者はいくらでもいる。また別の勇者を選べばいいことだ」
「そう簡単に見つかるもんか、俺と同等の逸材が。というか、今その剣を向ける相手は俺じゃねぇだろ。――いつまでもあいつの腕にまとわりついているそこの優男だ」
そう言って、アーロンは鋭い睨みをエグバードへと向けた。
あ、これまずいやつだ。マジで面倒なことになる。
だが、面倒な展開を予感した俺が先手を打つより先に奴が口を開いた。
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