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21日目
レベル・冒険者ギルド
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「フンッ! 神様も見る目がないのね!」
「駄目よぉ~、ミランダだ。教会の中で言ったら罰が当たるわよ」
姉二人のジョブは貰えた。あとは帰るだけだが、一応カノンも祈るフリをした。
床から魔法陣が浮かび上がらないから、神様から極悪人認定されたようだ。
二人の姉に悪い子だと報告した。
「駄目みたいです。何も起きません」
「そんなわけないでしょう。祈り方が雑なのよ。早く帰りたいんだから本気で祈りなさい」
「神様が休憩中なんじゃないの? 床に書くのは大変なのよ。ちょっと休ませてあげましょう」
どっちも正解かもしれないが、何度祈っても結果は同じだった。
これ以上は待てないと、ミランダが祈りの間から出た。
「まったく、私以外は全然大したことないだから。やっぱり私が一番みたいね♪」
「そうね。ミランダもカノンも一番可愛いわよ♪」
花屋と無職だ。勝負にもならないとミランダはご機嫌だ。カノンを叩くのも忘れている。
そんな上機嫌なミランダに、さらに上機嫌になる情報をカノンは教えた。
「レベル30になると、ジョブのスキルが増えるんですけど、どうしますか?」
「え、そうなの? 早く教えなさいよ。いくら神様に払えばいいの?」
教会から出ようとしたミランダは立ち止まると、祈りの間の神父を見た。
ミランダの見当違いな質問に、カノンは笑いたいのを我慢した。
「いえいえ、お金じゃレベルは買えません。お店には売ってないです」
屋敷の中で生活し過ぎて、一般常識を全然知らない。
レベルを上げたいなら、魔物を倒すのが常識だ。
「ふーん、魔物を倒せばいいのね」
「はい。冒険者ギルドに登録すれば、弱い魔物がいる訓練所を利用できます。レベルが上がれば、力持ちにもなれるんですよ」
レベルを簡単に上げる方法を、カノンは二人の姉に教えてあげた。
自分が賢くなったみたいで、気分がとっても良い。
だけど、ミランダの中ではカノンはお馬鹿さんだ。そんなに賢いはずがない。
「……あんた、何か詳し過ぎじゃない? 誰にそんなこと教わったのよ」
「えーっと、街で買い物中に会った、冒険者の人に教えてもらいました」
「はぁー、気をつけなさいよ。貧乏人は金持ちに群がるものよ。財布は盗まれなかったでしょうね?」
「はい、大丈夫でした」
ちょっと怪しまれてしまったが、買い物中以外は本当のことだ。
偶然知り合ったルセフに教えてもらったのは事実だ。
何とか誤魔化すと、馬車に乗って冒険者ギルドを目指した。
冒険者登録して、パーティ申請書に署名すれば、あとはリーダーカノンが全部やる。
レベル100の怪力になった姉に暴行されたら大変なので、レベル30ぐらいで我慢だ。
氷フライムを捕獲して、一晩寝たら、姉二人はあっという間にレベル30になる。
♢
「うわぁー、ここに入るの? ゴミ溜めじゃない」
本当のことだが、次女は口が悪すぎる。筋肉がウヨウヨ動いている。
ちょうどお昼時だから、冒険者ギルドの酒場は賑わっていた。
入荷したばかりのエリック酒の影響もあり、店の中は大混雑中だ。
「私は絶対に嫌よ。姉様も入らない方がいいわ。絶対に胸を揉まれるわよ」
「うーん、それは嫌ね。また今度来ましょうか?」
「大丈夫です。道は私が作ります! ちょっと待っていてください!」
「ちょっと、カノンお嬢様⁉︎ お待ちください‼︎」
暑苦しい冒険者の相手は慣れている。
カノンは勇敢に、筋肉の海に変わった冒険者ギルドの中に飛び込んだ。
使用人達が止めようとしたが、誰も中までは付いていけない。
すぐに建物からカノンの声が聞こえてきた。
「一人でも私に腕相撲で勝てたら、今日の食事代はタダです! 死にたい奴からかかって来いデス!」
「このアマぁー! その指へし折ってやる‼︎」
テーブルに飛び乗って、立ててはいけない指を一本立てて、敵意と注目を集めている。
怒号と悲鳴が上がっているが、ただの指と手首と奥歯が折れる腕相撲だ。
ちょっと静かになると、カノンが建物から出て来た。
「はぁ、はぁ……もう大丈夫です! ちょっと散らかっていますけど、もう触れないと思います」
店には迷惑料と治療費を支払った。
カノンは床に筋肉が転がっている建物に、姉二人と使用人三人を案内した。
「ぐああぁぁぁ!」「ぐぬぬぬぬっ!」
「ねえ、カノン? この人達、大丈夫なの?」
「大丈夫です♪ 酔っ払って暴れただけです。二日酔いだから、二日で治ります」
腕を押さえて唸っている筋肉達を、フローラは心配している。
二日酔いぐらいはフローラも知っているが、妹が言うなら間違いないと安心した。
確かに頭を押さえている筋肉も結構いる。
「駄目よぉ~、ミランダだ。教会の中で言ったら罰が当たるわよ」
姉二人のジョブは貰えた。あとは帰るだけだが、一応カノンも祈るフリをした。
床から魔法陣が浮かび上がらないから、神様から極悪人認定されたようだ。
二人の姉に悪い子だと報告した。
「駄目みたいです。何も起きません」
「そんなわけないでしょう。祈り方が雑なのよ。早く帰りたいんだから本気で祈りなさい」
「神様が休憩中なんじゃないの? 床に書くのは大変なのよ。ちょっと休ませてあげましょう」
どっちも正解かもしれないが、何度祈っても結果は同じだった。
これ以上は待てないと、ミランダが祈りの間から出た。
「まったく、私以外は全然大したことないだから。やっぱり私が一番みたいね♪」
「そうね。ミランダもカノンも一番可愛いわよ♪」
花屋と無職だ。勝負にもならないとミランダはご機嫌だ。カノンを叩くのも忘れている。
そんな上機嫌なミランダに、さらに上機嫌になる情報をカノンは教えた。
「レベル30になると、ジョブのスキルが増えるんですけど、どうしますか?」
「え、そうなの? 早く教えなさいよ。いくら神様に払えばいいの?」
教会から出ようとしたミランダは立ち止まると、祈りの間の神父を見た。
ミランダの見当違いな質問に、カノンは笑いたいのを我慢した。
「いえいえ、お金じゃレベルは買えません。お店には売ってないです」
屋敷の中で生活し過ぎて、一般常識を全然知らない。
レベルを上げたいなら、魔物を倒すのが常識だ。
「ふーん、魔物を倒せばいいのね」
「はい。冒険者ギルドに登録すれば、弱い魔物がいる訓練所を利用できます。レベルが上がれば、力持ちにもなれるんですよ」
レベルを簡単に上げる方法を、カノンは二人の姉に教えてあげた。
自分が賢くなったみたいで、気分がとっても良い。
だけど、ミランダの中ではカノンはお馬鹿さんだ。そんなに賢いはずがない。
「……あんた、何か詳し過ぎじゃない? 誰にそんなこと教わったのよ」
「えーっと、街で買い物中に会った、冒険者の人に教えてもらいました」
「はぁー、気をつけなさいよ。貧乏人は金持ちに群がるものよ。財布は盗まれなかったでしょうね?」
「はい、大丈夫でした」
ちょっと怪しまれてしまったが、買い物中以外は本当のことだ。
偶然知り合ったルセフに教えてもらったのは事実だ。
何とか誤魔化すと、馬車に乗って冒険者ギルドを目指した。
冒険者登録して、パーティ申請書に署名すれば、あとはリーダーカノンが全部やる。
レベル100の怪力になった姉に暴行されたら大変なので、レベル30ぐらいで我慢だ。
氷フライムを捕獲して、一晩寝たら、姉二人はあっという間にレベル30になる。
♢
「うわぁー、ここに入るの? ゴミ溜めじゃない」
本当のことだが、次女は口が悪すぎる。筋肉がウヨウヨ動いている。
ちょうどお昼時だから、冒険者ギルドの酒場は賑わっていた。
入荷したばかりのエリック酒の影響もあり、店の中は大混雑中だ。
「私は絶対に嫌よ。姉様も入らない方がいいわ。絶対に胸を揉まれるわよ」
「うーん、それは嫌ね。また今度来ましょうか?」
「大丈夫です。道は私が作ります! ちょっと待っていてください!」
「ちょっと、カノンお嬢様⁉︎ お待ちください‼︎」
暑苦しい冒険者の相手は慣れている。
カノンは勇敢に、筋肉の海に変わった冒険者ギルドの中に飛び込んだ。
使用人達が止めようとしたが、誰も中までは付いていけない。
すぐに建物からカノンの声が聞こえてきた。
「一人でも私に腕相撲で勝てたら、今日の食事代はタダです! 死にたい奴からかかって来いデス!」
「このアマぁー! その指へし折ってやる‼︎」
テーブルに飛び乗って、立ててはいけない指を一本立てて、敵意と注目を集めている。
怒号と悲鳴が上がっているが、ただの指と手首と奥歯が折れる腕相撲だ。
ちょっと静かになると、カノンが建物から出て来た。
「はぁ、はぁ……もう大丈夫です! ちょっと散らかっていますけど、もう触れないと思います」
店には迷惑料と治療費を支払った。
カノンは床に筋肉が転がっている建物に、姉二人と使用人三人を案内した。
「ぐああぁぁぁ!」「ぐぬぬぬぬっ!」
「ねえ、カノン? この人達、大丈夫なの?」
「大丈夫です♪ 酔っ払って暴れただけです。二日酔いだから、二日で治ります」
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