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25日目
海上の火竜捕獲
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ウェインが待ち合わせ時間の6分前に到着すると、飛行船は廃都を目指して出発した。
飛行船に初めて乗るジャンは小さな窓から、興奮して外を眺めていた。
「あー、やっぱり猫より犬だなぁ。猫は枕に出来ないよぉ」
「クゥーン」
だけど、子供は飽きやすいものだ。
20分もすると、ナンシーとパトラッシュと遊び始めた。
パトラッシュを枕にして、気持ち良さそうに寝ている。もちろん犬も駄目だ。
ウェインは使用人の膝枕の方が良いだろうが、それは無理だから諦めよう。
「火竜の居場所は調べたのか?」
特にやることがないので、ルセフがカノンに聞いた。
「当たり前です。でも、近くに一匹しかいないので倒すのは駄目です。廃都で野良犬でも駆除してください」
「何だ、それは? 一晩寝て、ドラゴンの保護団体にでも入ったのか?」
火竜の居場所は図鑑で調べている。
倒したらペットに出来ないから、ルセフ達にはヘルハウンドと遊んでもらう。
その間にカノンは火竜を捕獲に行く予定だ。当然、反対されるに決まっている。
「お前の予定なんて聞いてない。俺が先に倒すと決めたんだ。ドラゴンのペットが欲しいなら、他のドラゴンを探せ。どうせ簡単に探せるんだろ」
「まあ探せますけど、安心してください。良い手を用意しています!」
カノンは生きてる火竜が欲しい。ルセフは倒した火竜が欲しい。
倒した火竜はもう持っている。だったら何も問題はない。
カノンが火竜を捕獲できたら、その火竜と戦ってもらう。
戦って見事に半殺しに出来たら、倒せる実力があるということだ。
保管している火竜が賞品として貰える。
「つまり火竜と決闘して、勝って負けを認めさればいいんだな?」
「はい、そういうことです。安全な決闘です。殺した場合は過去に戻るので安心してください」
「それなら手加減は必要ないな。こっちも腕試ししたかったからちょうどいい」
ドラゴンキラーにレベル45だ。ルセフは決闘を受けることにした。
廃都に到着すると、カノンは魔物図鑑をルセフに渡した。
周囲の魔物の名前と数が分かる図鑑だ。
「これで野良犬の駆除が楽に出来ます。私が戻るまで、ジャン君と遊んでてください」
「ちぇっ。俺はドラゴンでもいいんだけど、仕方ないから犬で我慢してやるか」
鉄剣を持つジャンは不満そうだが、初めての魔物狩りで火竜は難易度が高すぎる。
廃都探索で地獄の猛犬を倒して、レベル1から30を目指して上げた方がいい。
「調子に乗るな」
「あてぇ!」
兄に頭を叩かれ、注意されているから問題ないだろう。
♢
ルセフ達と分かれたカノンは、一人で火竜の捕獲に向かった。
いつものように軽くボコボコにすれば、ペットにして欲しそうに見て来る。
今までの捕獲率は脅威ではなく、驚異の100%だ。
「魚でも食べているんでしょうか?」
飛行船で廃都の北にある海までやって来た。
魔物図鑑で調べた火竜の居場所は海岸沿いだった。
たまに海上を飛び回っていたから、怪我をしているわけじゃない。
デカイ魚を捕まえて、焼き魚にして食べていると思われる。
だとしたら、空飛ぶサメは狙われる危険がある。
見つかったら炎の息で焼かれて、そのままガブリと食べられる。
「あー、あれですね。見つけましたよ!」
だが、そんな心配は船長はしていない。海上を飛んでいる赤い点を見つけた。
「何だ、あれはドラ? 変わった鳥ドラが、さっさと焼き鳥にして食ってやるドラか」
海上を飛ぶ火竜は海鳥目当てだった。変わった青く輝く鳥を見つけたが、逆だ。
青いサメ鳥が凄い速さで向かって来た。鋭い左右の胸びれが狙っている。
火竜の横を通り過ぎるようにして、胸びれ斬りを発動させた。
「づがああ! 身体が切れたドラッー⁉︎」
頑丈な竜鱗がスパッと斬られて、火竜は驚いている。
人間でいう右腹から血が流れている。サメ鳥が旋回して、また向かって来た。
「ぐううう! 今まで食べた海鳥達の怨念ドラか! 撃ち落としてやるドラ!」
火竜は息を吸い込むと、炎の息ではなく、広範囲に無数の火炎弾を乱発射した。
怨念ではないが、飛行船に火炎弾が直撃しては、かき消されていく。
火解の護符の効果を注入している。炎は効かない。
「ぐがあああ! や、やっぱり怨念ドラ‼︎」
当然、牙も爪も頑丈なクリスタル飛行船には効かない。
猛スピードで飛んで来たサメに頭突きされた。頭蓋骨にヒビが入った。
地味な攻撃で、ジワジワ痛ぶられ続けられる。
本当に今まで食べられた海鳥の怨みのようだ。
「も、もう食べないから、ゆ、許してくれドラ……」
「ふっふっふっ。余裕ですね。次は翼と尻尾を斬り落として、水責めです」
胸びれ斬りで斬り刻まれた火竜はもうボロボロだ。
頼めば血で署名してくれそうだが、海に墜落までさせるようだ。
絶対に逆らわないように、厳しい調教がまだまだ待っている。
飛行船に初めて乗るジャンは小さな窓から、興奮して外を眺めていた。
「あー、やっぱり猫より犬だなぁ。猫は枕に出来ないよぉ」
「クゥーン」
だけど、子供は飽きやすいものだ。
20分もすると、ナンシーとパトラッシュと遊び始めた。
パトラッシュを枕にして、気持ち良さそうに寝ている。もちろん犬も駄目だ。
ウェインは使用人の膝枕の方が良いだろうが、それは無理だから諦めよう。
「火竜の居場所は調べたのか?」
特にやることがないので、ルセフがカノンに聞いた。
「当たり前です。でも、近くに一匹しかいないので倒すのは駄目です。廃都で野良犬でも駆除してください」
「何だ、それは? 一晩寝て、ドラゴンの保護団体にでも入ったのか?」
火竜の居場所は図鑑で調べている。
倒したらペットに出来ないから、ルセフ達にはヘルハウンドと遊んでもらう。
その間にカノンは火竜を捕獲に行く予定だ。当然、反対されるに決まっている。
「お前の予定なんて聞いてない。俺が先に倒すと決めたんだ。ドラゴンのペットが欲しいなら、他のドラゴンを探せ。どうせ簡単に探せるんだろ」
「まあ探せますけど、安心してください。良い手を用意しています!」
カノンは生きてる火竜が欲しい。ルセフは倒した火竜が欲しい。
倒した火竜はもう持っている。だったら何も問題はない。
カノンが火竜を捕獲できたら、その火竜と戦ってもらう。
戦って見事に半殺しに出来たら、倒せる実力があるということだ。
保管している火竜が賞品として貰える。
「つまり火竜と決闘して、勝って負けを認めさればいいんだな?」
「はい、そういうことです。安全な決闘です。殺した場合は過去に戻るので安心してください」
「それなら手加減は必要ないな。こっちも腕試ししたかったからちょうどいい」
ドラゴンキラーにレベル45だ。ルセフは決闘を受けることにした。
廃都に到着すると、カノンは魔物図鑑をルセフに渡した。
周囲の魔物の名前と数が分かる図鑑だ。
「これで野良犬の駆除が楽に出来ます。私が戻るまで、ジャン君と遊んでてください」
「ちぇっ。俺はドラゴンでもいいんだけど、仕方ないから犬で我慢してやるか」
鉄剣を持つジャンは不満そうだが、初めての魔物狩りで火竜は難易度が高すぎる。
廃都探索で地獄の猛犬を倒して、レベル1から30を目指して上げた方がいい。
「調子に乗るな」
「あてぇ!」
兄に頭を叩かれ、注意されているから問題ないだろう。
♢
ルセフ達と分かれたカノンは、一人で火竜の捕獲に向かった。
いつものように軽くボコボコにすれば、ペットにして欲しそうに見て来る。
今までの捕獲率は脅威ではなく、驚異の100%だ。
「魚でも食べているんでしょうか?」
飛行船で廃都の北にある海までやって来た。
魔物図鑑で調べた火竜の居場所は海岸沿いだった。
たまに海上を飛び回っていたから、怪我をしているわけじゃない。
デカイ魚を捕まえて、焼き魚にして食べていると思われる。
だとしたら、空飛ぶサメは狙われる危険がある。
見つかったら炎の息で焼かれて、そのままガブリと食べられる。
「あー、あれですね。見つけましたよ!」
だが、そんな心配は船長はしていない。海上を飛んでいる赤い点を見つけた。
「何だ、あれはドラ? 変わった鳥ドラが、さっさと焼き鳥にして食ってやるドラか」
海上を飛ぶ火竜は海鳥目当てだった。変わった青く輝く鳥を見つけたが、逆だ。
青いサメ鳥が凄い速さで向かって来た。鋭い左右の胸びれが狙っている。
火竜の横を通り過ぎるようにして、胸びれ斬りを発動させた。
「づがああ! 身体が切れたドラッー⁉︎」
頑丈な竜鱗がスパッと斬られて、火竜は驚いている。
人間でいう右腹から血が流れている。サメ鳥が旋回して、また向かって来た。
「ぐううう! 今まで食べた海鳥達の怨念ドラか! 撃ち落としてやるドラ!」
火竜は息を吸い込むと、炎の息ではなく、広範囲に無数の火炎弾を乱発射した。
怨念ではないが、飛行船に火炎弾が直撃しては、かき消されていく。
火解の護符の効果を注入している。炎は効かない。
「ぐがあああ! や、やっぱり怨念ドラ‼︎」
当然、牙も爪も頑丈なクリスタル飛行船には効かない。
猛スピードで飛んで来たサメに頭突きされた。頭蓋骨にヒビが入った。
地味な攻撃で、ジワジワ痛ぶられ続けられる。
本当に今まで食べられた海鳥の怨みのようだ。
「も、もう食べないから、ゆ、許してくれドラ……」
「ふっふっふっ。余裕ですね。次は翼と尻尾を斬り落として、水責めです」
胸びれ斬りで斬り刻まれた火竜はもうボロボロだ。
頼めば血で署名してくれそうだが、海に墜落までさせるようだ。
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