【R18】暴力戦士妹LV68がダンジョンボスの死に際の攻撃で永遠に目覚めない呪いをかけられた。僧侶兄LV23はこのチャンスに♡♡♡する

もう書かないって言ったよね?

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第1章

第3話②インサイティング・イベント

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『”####〟』
「”アンチパラライ〟‼︎」

 ロードが持つ杖の透明なダイヤが黄色に光った。状態異常【麻痺】だ。
 妹との距離、発射される麻痺光線の速度を計算して、麻痺解除の魔法を唱えた。

「おりゃー!」
『グガアッ……!』

 麻痺と麻痺解除、二つの魔法を受けた妹が大剣をオールドロードの腹に斜めに振り下ろした。
 麻痺が相殺されて見事に直撃した。

 だけど、大きく怯んだだけで真っ二つになってない。
 ボスの体力はダンジョンに大量に現れる通常モンスターとは桁違いだ。
 一撃、二撃で倒せる相手じゃない。

「死ねえ!」

 それでも確実に妹がダメージを与え続けている。
 今のところロードが使う状態異常は【睡眠】【毒】【麻痺】の三種類だ。
 俺が使える魔法は【ヒール回復】と【睡眠・毒・麻痺】の状態異常解除の四種類だ。

 幸か不幸かロードとの相性は良い。倒せる可能性はかなり高い。
 でも、かなりヤバイ不安要素が一つだけある。
 俺が状態異常魔法を受けると形勢が逆転する。

 ロードの状態異常魔法は速射タイプの魔法だ。躱すのが難しい魔法だ。
 ついでに睡眠や麻痺を受けると、一瞬意識が飛んでしまう。
 睡眠の場合は解除魔法を使う前に倒れてしまう。
 そうなると脳筋妹とロードの一騎討ちになる。

 その先は言わなくても分かる。
 睡眠状態に毒と麻痺を追加されて、寝ている間に体力が削られていき、そのまま死ぬ。
 痛みを感じない安らかな死だ。けれども死は死だ。死ぬのは嫌だ。

 だからこそ、俺はロードの攻撃を喰らってはいけない。
 光線が当たらないように離れた位置で、存在感ゼロでいなくてはならない。
 だが、ロードもその弱点に気付いたようだ。
 杖を高く上げて、俺を狙って水色の睡眠光線を撃ってきた。

『”####〟』
「うわあああ!」

 当たったら死だ。死に物狂いに左に跳んで回避した。
 このまま全力で回避に専念したい。だが、
「何逃げてんのよ! 解除魔法、自分にかければいいでしょうが!」
 妹の叱責が光線以上の速さで飛んできた。

 言っている事は正しいが、ジャストに失敗したら寝てしまう。
 避けられる光線は避けた方が安全だ。それは分かっている。
 分かっているが……

 世の中には絶対に逆らってはいけない人間がいる。
 その一人が俺の妹だ。避け続けて後で殺されるか、避けずに失敗して死ぬか。
 どちらを選んでも死は避けられない運命だ。ならば、やるしかない。
 やるんだ、俺。

「ごくり……」

 妹優先で自分自身にジャストを使うのは慣れてない。
 杖を胸の高さに水平に構えて、オールドロードの攻撃に備えた。
 俺とロードの距離は中距離だが、まるで至近距離でお互いの剣と剣を向け合っているみたいだ。
 お互いが相手の動きに細心の注意を払っている。緊張感で神経が焼き切れそうだ。

『”####〟』

 先に動いたのはロードだった。俺が受け身だから当然と言えば当然だ。

「”アンチスリープ〟‼︎」
 
 水色の光線が当たる前の僅かな瞬間、剣の突きを剣で弾き返すイメージで魔法を唱えた。
 身体が水色の光に包まれるとほぼ同時に、睡眠光線が身体に直撃した。

「うっ……!」

 一瞬意識が飛びかけたが、瞬きほどの時間ですぐに元に戻った。
 成功した。この程度なら全然問題ない。いくらでも撃ってこいだ。
 全部解除で相殺してやる。

『”####〟』
「”アンチスリープ〟」

 コツを掴めば、あとはジャストヒールのタイミングと同じだ。
 俺を眠らせようと、ロードが睡眠光線を何度も撃ってくるが全て相殺していく。

「さっさとくたばれ!」
『グガアッ……!』

 そして、その隙に妹の大剣がロードを容赦なく斬り刻んでいく。
 いつもの必勝パターンだ。どうやら相性以前に俺はロードの天敵だったらしい。
 まさか状態異常を無効化する、俺みたいな天才が現れるとは思ってなかったのだろう。

 まあ、無理もない。俺もここまで活躍できるとは思ってなかった。
 ありがとう、お前のお陰で生きて家に帰れそうだ。

 今にも死にそうなボスにお礼を言うと、ロードが持つ杖のダイヤがひび割れた。
 死にそうなじゃなくて、本当に死ぬようだ。

 それでも最後の足掻きか、ダイヤが今まで以上の濃い水色の輝きを放っている。
 この全身全霊の一撃を相殺すれば、妹のトドメの一撃が決まる。
 長い戦いだったが、勝利は目前だ。

『”#######〟』

 水色の光線が発射されると、ダイヤが砕け散った。光線の向かう先は妹だ。
 今までのどの光線よりも速いが、それだけなら問題ない。

「”アンチスリープ〟‼︎」

 光線が妹の頭部に直撃する前に解除魔法を唱えた。
 タイミングはジャストだ。今まで通りなら相殺される。

「うっ……くぅ……ぁぁ……」
「えっ……?」

 それなのに光線が妹を貫通していった。間違いなくジャストタイミングだった。
 大剣を振り下ろす体勢で、妹が地面に向かって倒れていく。
 そして、本当に地面に倒れてしまった。
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