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リル・スタットレイ 〜小さな町の小さな家に住む生命の錬金術師〜
第6話・リルと初めてのお客様
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「ここが町か………随分と静かなんだな」
リルの町に到着した3人の冒険者は驚いています。
「こんな町に本当に1人で住んでいるのか?」
戦士のファイは嘘か、冗談なのか、確かめるように、リルに聞きます。
「はい、今は誰も住んでいませんが、私が頑張って、元の綺麗な町に戻すつもりです」
「そうか、大変そうだな」
リルが住む町には誰もいません。以前は沢山の人が住んでいましたが、今はボロボロになった沢山の家屋が静かに残っているだけです。石畳の路もほとんどが割れていて、よく躓いてしまいます。
「町というよりも、廃墟だな。人が住まなくなって、少なくとも50年、100年ぐらいか」
魔法使いのマークは、リルに遠慮せずに思っている事を、ハッキリと言います。
確かに廃墟です。建物のほとんどが壊れています。リルは家の修理が出来ません。それに修理出来たとしても、住む人がいなければ、修理する意味がありません。
「私の家は大丈夫ですよ。壁も屋根もあります。それに果物やお肉も近くで一杯取れるから、食べるのにも苦労しませんよ。どうぞ、こっちです」
久し振りのお客様です。リルも張り切っています。でも、深い森に囲まれた小さな町です。オススメ出来るのは、新鮮な空気だけです。無料なので、タップリと吸ってください。
「さあ、ここです」
リルの家は、綺麗な青色です。壁も屋根も青色一色です。
「これは金属の家か? この色と硬さだと、合金の一種だろうな。見た事のない色だ」
ガァン! ガァン! と鉄剣の鞘でリルの家を叩きます。とっても頑丈な家なので、剣で斬っても、魔法を打つけても、ビクッともしません。もちろん、ケルベロスさんが来てもヘッチャラです。
「この青色の金属、どっかで見た事あるんだけどなぁ~~?」
「どうしたんですか、マーク? 入らないんですか?」
ペタペタ、と青色の壁を触って、魔法使いのマークが何かを思い出そうとしています。ただの頑丈な金属です。気にせずに家に入ってください。
「ああ、今行くよ。ハッハ、いやいや、まさかな。この大きさはありえないか」
何かを思い出したようですが、そんな訳がないと笑っています。何を思い出したのでしょう。
♦︎
「粗茶ですが、どうぞ……」
ゴクゴク、と3人は喉が渇いていたので、透明な液体を一気に飲み干しました。ここまで、ライオンと熊を運んでクタクタです。
「フゥー、水だな」
ええ、水です。近くの井戸から汲んできたばかりの冷たい水をコップに入れただけです。ただの水を粗茶と言い切るなんて凄いです。
「さて、まずは何から話そうか………そうだな。君はこの町で何をしているんだい? こんな不便な所で暮らすよりも、よかったら私達が近くの町まで案内しよう。人も沢山いるし、新しい友達も沢山作れるはずだよ」
「ああ、いいです。友達ならすぐに作れるので。それよりもケルベロスを倒すんですよね? 地下の実験室で作りますね。外で作って逃げられたら大変です」
「そ、そうか、気が変わったらいつでも相談に乗るから言うんだぞ」
何だか、戦士に凄く同情されています。リルが心を病んでいる可哀想な女の子に見えるのでしょうか?
「私はちょっと町で素材を集めて来るので、ゆっくり待っていてくださいね」
リルはケルベロスの素材となる野犬を倒しに、外に出ていきました。
♦︎
「なあ、しばらくは戻って来ないよな? あれは病院に連れて行った方がいいぜ。無理矢理にでも町に連れてかないと、そのうち死んじまう」
リルがいなくなったので、魔法使いのマークはさらに遠慮がなくなりました。思っている事をズバァズバァ、と言います。
「おそらくは何かしらの理由で、家族とバラバラになってしまったのだろう。過去数年間に、行方不明になった子供がいないか調べるべきだろうな。もしかすると、家族と会えるかもしれない」
「ご安心を、たとえ家族が見つからずとも、私の所属する教会で何とか里親になってくれる人を探してみましょう。こんなボロボロの町に住み続けるよりは、あの娘の為になると思います」
戦士と僧侶も、魔法使いと同じ意見のようです。皆さん、リルは不幸な境遇に遭って、この町に仕方なく住んでいる訳でも、精神的ショックで現実と妄想、幻覚の区別がつかない訳でもありません。自分の意思で喜んで住んでいるんです。
「シィー、何か来る」と、戦士の合図で冒険者3人は急いで武器を構えました。確かに変な音が微かに聞こえます。
ズルズル、ズルズル、ズルズルと、しばらくすると沢山の何かを引き摺る音が、リルの家に近づいて来ました。
「ハァ、ハァ、お待たせしました! すぐにケルベロスを用意しますね」
リルが息を切らせて、黒コゲの野犬6匹と共に戻って来ました。意外と早かったです。
「うぐっ!! その犬達は君が殺してきたのか?」
「はい、ちょっと抵抗されたので、いつもより時間がかかってしまいましたが」
リルが持つ木の棒からは、ポタポタ、と野犬の血が滴り落ちています。木の棒で殴り倒したようです。
「ああっ~~~、ファイ! もういいだろう。子供の遊びに付き合っている場合じゃないんだ。さっき飲んだのも、お茶じゃなくて、水! これもケルベロスじゃなくて、犬6匹だ。それともだ! ケルベロスの頭は6つあるのか? 悪いがここにはケルベロスはいない。居たら、とっくにこの女も食べられている。奴を早く倒さないと次の犠牲者が出るんだぞ!」
もうウンザリだと言わんばかりに、魔法使いのマークは、バン! とテーブルを叩くと、椅子から立ち上がりました。リルが吐いた嘘は、粗茶を水だと偽ったぐらいです。
「そうだな。リル、君はこの家でしばらく大人しくしているんだ。外にはケルベロスがいて、とても危険なんだ。私達がケルベロスを倒したら、一緒に町に行こう。きっと気にいると思うよ」
「ああ、それはいいです。素材も集まったので、実験室に行きましょう。ケルベロスに会えますよ」
「なっ⁉︎ まだ、分かんねぇのかよ。ケルベロスはいないんだ。お前は襲われたショックで気が動転しているんだよ。ああっ~~、面倒だなぁ~」
魔法使いは口は悪いですが、それでも言葉を選んで、リルに優しく真実というものを理解させようとします。
彼らが考えている真実は、廃墟で孤独に暮らすリルが、架空の友達の猫を、自分で作った架空のケルベロスに殺されたというものです。
さらに、実際に森の中でライオンと熊に襲われた肉体的、精神的なショックも加わり、現実と妄想の区別が完全につかなくなったと思っています。本当に失礼な人達です。
「マーク、ここはリルの為にも、もう少しだけ付き合おう。地下の実験室に行けば、ケルベロスに会えるんだね?」
「はい、もちろんです! さあ、ランとシロの敵討ちです」
「ああ、分かったよ。実験室ねぇ~、ただの地下室だろ」
ゾロゾロ、と皆んなで地下実験室に続く階段を下りていきます。冒険者3人はリルの言う事を信じていません。こうする事でリルにハッキリと現実を認識してもらおうと考えているようです。4人は青色の頑丈な扉を開けて、地下実験室に入りました。
「この床の魔法陣は見た事がないな。お前が描いたのか?」
「はい、その中に野犬6匹を入れると、ケルベロスが出てくるんです。もう入れていいですか?」
「ああ、いつでも大丈夫だ。リルはケルベロスが現れたら、急いで逃げるんだぞ」
「ハハッ、出るといいよな」
「はい、ケルベロスはとっても強いので気をつけてください」
「あっ~~、はいはい、分かってるよ」
冒険者3人は剣も杖も錫杖も構えていません。もの凄い余裕です。リルもそんな強い冒険者3人ならば、安心してケルベロスを作る事が出来ます。
ポイっと、野犬6匹を魔法陣の中に投げ入れます。今回は以下省略という事で、狼にせずに、一気にケルベロスを作ります。
「ちちんぷいぷい、なんたら、かんたら」と呪文を唱えると、魔法陣がボン! と爆発します。
「ゴホゴホ、何だ? この煙は?」
冒険者3人が白い煙に咳込みます。煙の向こうから、『Grrrr!!!』と獣の唸り声が聞こえてきました。
「Grrrr!! bow! bow!」と、3つの口からはメラメラと炎が吹き出しています。目の前の獲物に向かって、大きな声で吠え続けます。
「マーク! リスト! 急いで武器を構えろ! リル! これはどういう事だ! 何故、ケルベロスが現れた!」
ギィー、バタァン! ガチャ、ガチャ、ガチャ、とこういう事です。
「リル⁉︎ 何をしている! 扉を早く開けるんだ! 早く開けなさい!」
ドンドンドン、と戦士が激しく扉を叩きます。でも、ちょっと遅かったようです。
「ふぅ~~~、間に合いましたぁ~」
ガチャ、ガチャ、とリルは頑丈な扉に付いている全ての鍵をしっかりとかけました。もう安心です。リルだけですが。
「ファイ、離れろ! 《ファイヤ》!」
ボン! と頑丈な扉に炎の風が打つかります。普通の金属の扉でも少しは変形するはずです。普通の金属なら。
「チッ、頑丈だな。5、6発は打つけないと壊れそうにないな」
多分、百発打つけても壊れません。だって、頑丈な扉なのです。世界一頑丈な《オリハルコン製》の扉なんです。
さあ、冒険者なら覚悟を決めて戦いましょう。リルは絶対に扉を開けません。そういう娘です。生き残るには、ケルベロスを倒すしかありません。
「仕方ない、戦闘準備だ。当初の目的通りケルベロスを倒す。リルの事はあとで考えるぞ」
冒険者3人とケルベロスの戦いが始まります。
♦︎
☆戦士・魔法使い・僧侶 体力120 攻撃力30 防御力30 魔法攻撃力30 魔法防御力30
①十字斬り(ダメージ10) ②兜割り(ダメージ10) ③ファイヤ(ダメージ10) ④アクア(ダメージ20) ⑤ヒール(HP回復10) ⑥エアロ(ダメージ10)
★ケルベロス 体力80 攻撃力30 防御力30 魔法攻撃力30 魔法防御力30
①火炎の息吹き(ダメージ20) ②空振り ③三連続噛み付き(ダメージ20) ④空振り ⑤灼熱の前爪(ダメージ20) ⑥空振り
先制攻撃は冒険者3人からです。けれども、戦いは長くなりそうなので、以下省略します。さあ、勝ち残るのはどちらでしょう?
リルの町に到着した3人の冒険者は驚いています。
「こんな町に本当に1人で住んでいるのか?」
戦士のファイは嘘か、冗談なのか、確かめるように、リルに聞きます。
「はい、今は誰も住んでいませんが、私が頑張って、元の綺麗な町に戻すつもりです」
「そうか、大変そうだな」
リルが住む町には誰もいません。以前は沢山の人が住んでいましたが、今はボロボロになった沢山の家屋が静かに残っているだけです。石畳の路もほとんどが割れていて、よく躓いてしまいます。
「町というよりも、廃墟だな。人が住まなくなって、少なくとも50年、100年ぐらいか」
魔法使いのマークは、リルに遠慮せずに思っている事を、ハッキリと言います。
確かに廃墟です。建物のほとんどが壊れています。リルは家の修理が出来ません。それに修理出来たとしても、住む人がいなければ、修理する意味がありません。
「私の家は大丈夫ですよ。壁も屋根もあります。それに果物やお肉も近くで一杯取れるから、食べるのにも苦労しませんよ。どうぞ、こっちです」
久し振りのお客様です。リルも張り切っています。でも、深い森に囲まれた小さな町です。オススメ出来るのは、新鮮な空気だけです。無料なので、タップリと吸ってください。
「さあ、ここです」
リルの家は、綺麗な青色です。壁も屋根も青色一色です。
「これは金属の家か? この色と硬さだと、合金の一種だろうな。見た事のない色だ」
ガァン! ガァン! と鉄剣の鞘でリルの家を叩きます。とっても頑丈な家なので、剣で斬っても、魔法を打つけても、ビクッともしません。もちろん、ケルベロスさんが来てもヘッチャラです。
「この青色の金属、どっかで見た事あるんだけどなぁ~~?」
「どうしたんですか、マーク? 入らないんですか?」
ペタペタ、と青色の壁を触って、魔法使いのマークが何かを思い出そうとしています。ただの頑丈な金属です。気にせずに家に入ってください。
「ああ、今行くよ。ハッハ、いやいや、まさかな。この大きさはありえないか」
何かを思い出したようですが、そんな訳がないと笑っています。何を思い出したのでしょう。
♦︎
「粗茶ですが、どうぞ……」
ゴクゴク、と3人は喉が渇いていたので、透明な液体を一気に飲み干しました。ここまで、ライオンと熊を運んでクタクタです。
「フゥー、水だな」
ええ、水です。近くの井戸から汲んできたばかりの冷たい水をコップに入れただけです。ただの水を粗茶と言い切るなんて凄いです。
「さて、まずは何から話そうか………そうだな。君はこの町で何をしているんだい? こんな不便な所で暮らすよりも、よかったら私達が近くの町まで案内しよう。人も沢山いるし、新しい友達も沢山作れるはずだよ」
「ああ、いいです。友達ならすぐに作れるので。それよりもケルベロスを倒すんですよね? 地下の実験室で作りますね。外で作って逃げられたら大変です」
「そ、そうか、気が変わったらいつでも相談に乗るから言うんだぞ」
何だか、戦士に凄く同情されています。リルが心を病んでいる可哀想な女の子に見えるのでしょうか?
「私はちょっと町で素材を集めて来るので、ゆっくり待っていてくださいね」
リルはケルベロスの素材となる野犬を倒しに、外に出ていきました。
♦︎
「なあ、しばらくは戻って来ないよな? あれは病院に連れて行った方がいいぜ。無理矢理にでも町に連れてかないと、そのうち死んじまう」
リルがいなくなったので、魔法使いのマークはさらに遠慮がなくなりました。思っている事をズバァズバァ、と言います。
「おそらくは何かしらの理由で、家族とバラバラになってしまったのだろう。過去数年間に、行方不明になった子供がいないか調べるべきだろうな。もしかすると、家族と会えるかもしれない」
「ご安心を、たとえ家族が見つからずとも、私の所属する教会で何とか里親になってくれる人を探してみましょう。こんなボロボロの町に住み続けるよりは、あの娘の為になると思います」
戦士と僧侶も、魔法使いと同じ意見のようです。皆さん、リルは不幸な境遇に遭って、この町に仕方なく住んでいる訳でも、精神的ショックで現実と妄想、幻覚の区別がつかない訳でもありません。自分の意思で喜んで住んでいるんです。
「シィー、何か来る」と、戦士の合図で冒険者3人は急いで武器を構えました。確かに変な音が微かに聞こえます。
ズルズル、ズルズル、ズルズルと、しばらくすると沢山の何かを引き摺る音が、リルの家に近づいて来ました。
「ハァ、ハァ、お待たせしました! すぐにケルベロスを用意しますね」
リルが息を切らせて、黒コゲの野犬6匹と共に戻って来ました。意外と早かったです。
「うぐっ!! その犬達は君が殺してきたのか?」
「はい、ちょっと抵抗されたので、いつもより時間がかかってしまいましたが」
リルが持つ木の棒からは、ポタポタ、と野犬の血が滴り落ちています。木の棒で殴り倒したようです。
「ああっ~~~、ファイ! もういいだろう。子供の遊びに付き合っている場合じゃないんだ。さっき飲んだのも、お茶じゃなくて、水! これもケルベロスじゃなくて、犬6匹だ。それともだ! ケルベロスの頭は6つあるのか? 悪いがここにはケルベロスはいない。居たら、とっくにこの女も食べられている。奴を早く倒さないと次の犠牲者が出るんだぞ!」
もうウンザリだと言わんばかりに、魔法使いのマークは、バン! とテーブルを叩くと、椅子から立ち上がりました。リルが吐いた嘘は、粗茶を水だと偽ったぐらいです。
「そうだな。リル、君はこの家でしばらく大人しくしているんだ。外にはケルベロスがいて、とても危険なんだ。私達がケルベロスを倒したら、一緒に町に行こう。きっと気にいると思うよ」
「ああ、それはいいです。素材も集まったので、実験室に行きましょう。ケルベロスに会えますよ」
「なっ⁉︎ まだ、分かんねぇのかよ。ケルベロスはいないんだ。お前は襲われたショックで気が動転しているんだよ。ああっ~~、面倒だなぁ~」
魔法使いは口は悪いですが、それでも言葉を選んで、リルに優しく真実というものを理解させようとします。
彼らが考えている真実は、廃墟で孤独に暮らすリルが、架空の友達の猫を、自分で作った架空のケルベロスに殺されたというものです。
さらに、実際に森の中でライオンと熊に襲われた肉体的、精神的なショックも加わり、現実と妄想の区別が完全につかなくなったと思っています。本当に失礼な人達です。
「マーク、ここはリルの為にも、もう少しだけ付き合おう。地下の実験室に行けば、ケルベロスに会えるんだね?」
「はい、もちろんです! さあ、ランとシロの敵討ちです」
「ああ、分かったよ。実験室ねぇ~、ただの地下室だろ」
ゾロゾロ、と皆んなで地下実験室に続く階段を下りていきます。冒険者3人はリルの言う事を信じていません。こうする事でリルにハッキリと現実を認識してもらおうと考えているようです。4人は青色の頑丈な扉を開けて、地下実験室に入りました。
「この床の魔法陣は見た事がないな。お前が描いたのか?」
「はい、その中に野犬6匹を入れると、ケルベロスが出てくるんです。もう入れていいですか?」
「ああ、いつでも大丈夫だ。リルはケルベロスが現れたら、急いで逃げるんだぞ」
「ハハッ、出るといいよな」
「はい、ケルベロスはとっても強いので気をつけてください」
「あっ~~、はいはい、分かってるよ」
冒険者3人は剣も杖も錫杖も構えていません。もの凄い余裕です。リルもそんな強い冒険者3人ならば、安心してケルベロスを作る事が出来ます。
ポイっと、野犬6匹を魔法陣の中に投げ入れます。今回は以下省略という事で、狼にせずに、一気にケルベロスを作ります。
「ちちんぷいぷい、なんたら、かんたら」と呪文を唱えると、魔法陣がボン! と爆発します。
「ゴホゴホ、何だ? この煙は?」
冒険者3人が白い煙に咳込みます。煙の向こうから、『Grrrr!!!』と獣の唸り声が聞こえてきました。
「Grrrr!! bow! bow!」と、3つの口からはメラメラと炎が吹き出しています。目の前の獲物に向かって、大きな声で吠え続けます。
「マーク! リスト! 急いで武器を構えろ! リル! これはどういう事だ! 何故、ケルベロスが現れた!」
ギィー、バタァン! ガチャ、ガチャ、ガチャ、とこういう事です。
「リル⁉︎ 何をしている! 扉を早く開けるんだ! 早く開けなさい!」
ドンドンドン、と戦士が激しく扉を叩きます。でも、ちょっと遅かったようです。
「ふぅ~~~、間に合いましたぁ~」
ガチャ、ガチャ、とリルは頑丈な扉に付いている全ての鍵をしっかりとかけました。もう安心です。リルだけですが。
「ファイ、離れろ! 《ファイヤ》!」
ボン! と頑丈な扉に炎の風が打つかります。普通の金属の扉でも少しは変形するはずです。普通の金属なら。
「チッ、頑丈だな。5、6発は打つけないと壊れそうにないな」
多分、百発打つけても壊れません。だって、頑丈な扉なのです。世界一頑丈な《オリハルコン製》の扉なんです。
さあ、冒険者なら覚悟を決めて戦いましょう。リルは絶対に扉を開けません。そういう娘です。生き残るには、ケルベロスを倒すしかありません。
「仕方ない、戦闘準備だ。当初の目的通りケルベロスを倒す。リルの事はあとで考えるぞ」
冒険者3人とケルベロスの戦いが始まります。
♦︎
☆戦士・魔法使い・僧侶 体力120 攻撃力30 防御力30 魔法攻撃力30 魔法防御力30
①十字斬り(ダメージ10) ②兜割り(ダメージ10) ③ファイヤ(ダメージ10) ④アクア(ダメージ20) ⑤ヒール(HP回復10) ⑥エアロ(ダメージ10)
★ケルベロス 体力80 攻撃力30 防御力30 魔法攻撃力30 魔法防御力30
①火炎の息吹き(ダメージ20) ②空振り ③三連続噛み付き(ダメージ20) ④空振り ⑤灼熱の前爪(ダメージ20) ⑥空振り
先制攻撃は冒険者3人からです。けれども、戦いは長くなりそうなので、以下省略します。さあ、勝ち残るのはどちらでしょう?
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