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生二十六話 ピチピチのロリ高生だった
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「すぅーはぁー! すぅーはぁー! 絶対にこの近くだ! この近くに居るぞ!」
「…………」
日本なら即通報していいレベルの変態だ。鍵を返してもらおうと変態オヤジを探してみた。
すると、手に持った女子の下着の匂いを嗅ぎながら、床を犬みたいに這いつくばっていた。
「あの、何してるんですか?」
訊かなくても分かるけど、もしかすると違うかもしれない。
変態犬オヤジに訊いてみた。
「おお、あんたか。この下着と同じ匂いがする場所を探してるんだ。これだけ部屋を探してもいないなら、天井裏か床下だ。きっと地下室があって、そこで毎日悪戯してるんだな。なんて羨ましい野朗だ」
違ってほしかったのに、予想通りの答えだった。変態の模範解答のような答えだ。
だったら鍵没収だけじゃなくて、この店からも早く追い出そう。
ペトラとコネコが見つかったら、何をされるか分からない。
それに私も十六歳のピチピチのロリ高生だ。
匂いで女だとバレる可能性がある。
「あー、もしかするとロリコンが森に連れ去ったのかも」
「何だって‼︎ まさか、捕まえてなかったのか‼︎ この馬鹿野郎がー‼︎」
「うわあ⁉︎」
バンダナのビンタを喰らってなかったら避けきれなかった。
私の嘘に激怒して立ち上がった犬オヤジが、私の顔面に下着持った右手を振り回してきた。
咄嗟に上半身だけを後ろに倒して何とか躱したけど、これは許されない。
女に手を上げる男は最低だ。
「このぉ……!」
素早く両手で犬オヤジの両肩を掴むと、右膝を蹴り上げた。
——チン‼︎
「ぐごおぁっ‼︎ あが、ごがががっっ……‼︎」
犬オヤジが崩れ落ちると涎を垂れ流して、また犬みたいに床に這いつくばった。
右膝に柔らかい何かじゃなくて、硬い何かが当たった感触があった。
多分、アレだ。早く右膝を消毒したい。薬屋なら消毒液ぐらいあるはずだ。
「ぐぅぅぅ! いきなり、な、何をするんだ……」
「自分のチンに手を当てて考えろ、この変態。そいつをやるから、鍵置いてさっさと消え失せろ。それともまたチンされたいのか?」
もうすでにチンを押さえているけど、犬オヤジが訊いてきたので、犬オヤジが右手で握り締める純白の下着を指差し言ってやった。
「ぐぅぞぉ~!」
だから、反応が全部犯人の反応だって。
私の汚物を見下すような視線に犬オヤジが、股間を押さえて悔しそうに睨み返してきた。
一部は立ているのに、自分で立って出て行けないようだ。だったら、力尽くで引き摺って追い出してやる。
ガシィと犬オヤジの左足首を両手で掴んで、出口に向かって全力で走った。
ズガガガガガッッ!
「うりゃああああ‼︎」
「痛てててて‼︎」
「ていっ‼︎」
店の床が犬オヤジとチンを引き削っていく。
オヤジが痛がっているけど、出入り口を通過して外の地面に投げ捨ててやった。
「二度と来るなよ! この変態下着泥棒め!」
「おごお……‼︎」
足が汚れるからチン蹴りはやめて、腹蹴りで許してあげた。
でも、こっちはやっぱり許してあげない。右手の下着を奪い取って、鍵を探した。
「チッ。持ってないじゃん」
股間も探そうかな、と一瞬考えてしまったけど、多分持ってないだけだ。
犬オヤジの身体検査を足裏で済ませると店の中に戻った。
動けない猿と坊主はそのままにして、残りの四人は追い出そう。
♢
「まったく、とんだ正義のヒーローだよ」
包丁チラつかせて追い出す前に一応身体検査したら、出るわ出るわのレジのお金、精力剤、睡眠薬のトリプルアクセルだ。五人もいたのなら、一人ぐらいはアクセルじゃなくて、ブレーキを踏みなさいだ。
(さてと、急いだ方がいいんだけど……)
鍵は棚に置かれていたのを見つけた。
猿に回復薬と魔力消し薬と睡眠薬を飲ませて、坊主には回復薬と痛み止めと睡眠薬を飲ませた。
これで二人は店に放置しても大丈夫だ。次に目が覚めた時には多少は動けるぐらいに回復しているはずだ。
私が気になるのはこの二人じゃなくて、ペトラとコネコだ。
犬オヤジは変態だけど、変態の嗅覚をナメたらいけない。
多分、本当に地下室があると思う。
(だとしたら、あっちかな?)
ペトラに睡眠薬を飲ませる時に、コネコに水を持って来るようにお願いした。
その時にあっちの方にコネコが走っていった。
この部屋に水道は見当たらない。棚やテーブルの上にやかんやポット、水差しも置いてなかった。
何処かに飲み水が置いてあるなら、秘密の隠し部屋に置いてある可能性が高いと思う。
コンコン、コンコン……
確かこんな感じに壁や床を叩いて、空洞があるかテレビの刑事が調べていた。
コネコが行った場所近くの床を見様見真似で叩いていくけど、音の違いが分からない。
叩く強さで音なんて簡単に変わってしまう。
(……あっ、呼んだ方が早いじゃん)
叩く前に気付くべきだった。男達が消えた今なら呼べば出てくる。
コネコの名前は私しか知らない名前だから、呼べば絶対に私だと気付くはずだ。
「…………」
日本なら即通報していいレベルの変態だ。鍵を返してもらおうと変態オヤジを探してみた。
すると、手に持った女子の下着の匂いを嗅ぎながら、床を犬みたいに這いつくばっていた。
「あの、何してるんですか?」
訊かなくても分かるけど、もしかすると違うかもしれない。
変態犬オヤジに訊いてみた。
「おお、あんたか。この下着と同じ匂いがする場所を探してるんだ。これだけ部屋を探してもいないなら、天井裏か床下だ。きっと地下室があって、そこで毎日悪戯してるんだな。なんて羨ましい野朗だ」
違ってほしかったのに、予想通りの答えだった。変態の模範解答のような答えだ。
だったら鍵没収だけじゃなくて、この店からも早く追い出そう。
ペトラとコネコが見つかったら、何をされるか分からない。
それに私も十六歳のピチピチのロリ高生だ。
匂いで女だとバレる可能性がある。
「あー、もしかするとロリコンが森に連れ去ったのかも」
「何だって‼︎ まさか、捕まえてなかったのか‼︎ この馬鹿野郎がー‼︎」
「うわあ⁉︎」
バンダナのビンタを喰らってなかったら避けきれなかった。
私の嘘に激怒して立ち上がった犬オヤジが、私の顔面に下着持った右手を振り回してきた。
咄嗟に上半身だけを後ろに倒して何とか躱したけど、これは許されない。
女に手を上げる男は最低だ。
「このぉ……!」
素早く両手で犬オヤジの両肩を掴むと、右膝を蹴り上げた。
——チン‼︎
「ぐごおぁっ‼︎ あが、ごがががっっ……‼︎」
犬オヤジが崩れ落ちると涎を垂れ流して、また犬みたいに床に這いつくばった。
右膝に柔らかい何かじゃなくて、硬い何かが当たった感触があった。
多分、アレだ。早く右膝を消毒したい。薬屋なら消毒液ぐらいあるはずだ。
「ぐぅぅぅ! いきなり、な、何をするんだ……」
「自分のチンに手を当てて考えろ、この変態。そいつをやるから、鍵置いてさっさと消え失せろ。それともまたチンされたいのか?」
もうすでにチンを押さえているけど、犬オヤジが訊いてきたので、犬オヤジが右手で握り締める純白の下着を指差し言ってやった。
「ぐぅぞぉ~!」
だから、反応が全部犯人の反応だって。
私の汚物を見下すような視線に犬オヤジが、股間を押さえて悔しそうに睨み返してきた。
一部は立ているのに、自分で立って出て行けないようだ。だったら、力尽くで引き摺って追い出してやる。
ガシィと犬オヤジの左足首を両手で掴んで、出口に向かって全力で走った。
ズガガガガガッッ!
「うりゃああああ‼︎」
「痛てててて‼︎」
「ていっ‼︎」
店の床が犬オヤジとチンを引き削っていく。
オヤジが痛がっているけど、出入り口を通過して外の地面に投げ捨ててやった。
「二度と来るなよ! この変態下着泥棒め!」
「おごお……‼︎」
足が汚れるからチン蹴りはやめて、腹蹴りで許してあげた。
でも、こっちはやっぱり許してあげない。右手の下着を奪い取って、鍵を探した。
「チッ。持ってないじゃん」
股間も探そうかな、と一瞬考えてしまったけど、多分持ってないだけだ。
犬オヤジの身体検査を足裏で済ませると店の中に戻った。
動けない猿と坊主はそのままにして、残りの四人は追い出そう。
♢
「まったく、とんだ正義のヒーローだよ」
包丁チラつかせて追い出す前に一応身体検査したら、出るわ出るわのレジのお金、精力剤、睡眠薬のトリプルアクセルだ。五人もいたのなら、一人ぐらいはアクセルじゃなくて、ブレーキを踏みなさいだ。
(さてと、急いだ方がいいんだけど……)
鍵は棚に置かれていたのを見つけた。
猿に回復薬と魔力消し薬と睡眠薬を飲ませて、坊主には回復薬と痛み止めと睡眠薬を飲ませた。
これで二人は店に放置しても大丈夫だ。次に目が覚めた時には多少は動けるぐらいに回復しているはずだ。
私が気になるのはこの二人じゃなくて、ペトラとコネコだ。
犬オヤジは変態だけど、変態の嗅覚をナメたらいけない。
多分、本当に地下室があると思う。
(だとしたら、あっちかな?)
ペトラに睡眠薬を飲ませる時に、コネコに水を持って来るようにお願いした。
その時にあっちの方にコネコが走っていった。
この部屋に水道は見当たらない。棚やテーブルの上にやかんやポット、水差しも置いてなかった。
何処かに飲み水が置いてあるなら、秘密の隠し部屋に置いてある可能性が高いと思う。
コンコン、コンコン……
確かこんな感じに壁や床を叩いて、空洞があるかテレビの刑事が調べていた。
コネコが行った場所近くの床を見様見真似で叩いていくけど、音の違いが分からない。
叩く強さで音なんて簡単に変わってしまう。
(……あっ、呼んだ方が早いじゃん)
叩く前に気付くべきだった。男達が消えた今なら呼べば出てくる。
コネコの名前は私しか知らない名前だから、呼べば絶対に私だと気付くはずだ。
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