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一章・冒険者・ナナ
高揚
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(トラバルト将軍の出陣と私が関係ある…?)
点と点が繋がらず混乱してしまった。
「ナナさんのここ最近の活躍は、戦争の膠着を破るものになってるの。
いままで両国共に勝って負けてを繰り返して国境あたりで小競り合いを繰り返してたんだけど、王国軍は連戦連勝。
負けてもナナさんが出て即取り返すって状況だから、ついにタニア王国も何らかの打開策を打ちたいってのがあると思うわ。」
日々依頼を受けて、それをこなす。
私にしてみれば日々のルーティンになりつつあった行動は、紛れもなく戦争の一端だった。
「そう…なんですね…。」
どういう感情を抱いたらいいかわからない。
「あっ!
でもそれはナナさんの「せい」ってことではないからね!
遅かれ早かれ、戦局は動くわけだし、長期戦になればお互いの国力はすり減るし、その動きが早めにきたってだけでもナナさんの働きは計り知れないものよ。」
「メアリーさん…。
ありがとうございます。」
私がぼうっとしていると、慌てて彼女が励ましてくれた。
おかげで混乱していた頭が落ち着き、自分が何をすべきか、何をしたいかがはっきりした。
「メアリーさん、私、行きます。
この依頼、受けます。」
そう、他の選択肢なんて元よりない。
相手が誰であれ、依頼を受け、剣を振るい、お金を貰う。
いつもの冒険者稼業だ。
契約金を払い、依頼書を受け取るとき、流石にメアリーさんも緊張の面持ちだった。
私はというと、あまり褒められたことではないのだけど少し楽しみにしている。
トラバルト将軍、一体どれ程の強さなのか。
今回は大規模な攻略部隊を編制し、まもなく出陣するから一緒に行くべきとメアリーさんから強い勧めを受けたけど、私はあくまで1人がいいですとお断りした。
私には今回したい事ができた。
いつになく昂る気持ちに剣を握る手に力が入り、私はラムさんのお店に向かうのだった。
点と点が繋がらず混乱してしまった。
「ナナさんのここ最近の活躍は、戦争の膠着を破るものになってるの。
いままで両国共に勝って負けてを繰り返して国境あたりで小競り合いを繰り返してたんだけど、王国軍は連戦連勝。
負けてもナナさんが出て即取り返すって状況だから、ついにタニア王国も何らかの打開策を打ちたいってのがあると思うわ。」
日々依頼を受けて、それをこなす。
私にしてみれば日々のルーティンになりつつあった行動は、紛れもなく戦争の一端だった。
「そう…なんですね…。」
どういう感情を抱いたらいいかわからない。
「あっ!
でもそれはナナさんの「せい」ってことではないからね!
遅かれ早かれ、戦局は動くわけだし、長期戦になればお互いの国力はすり減るし、その動きが早めにきたってだけでもナナさんの働きは計り知れないものよ。」
「メアリーさん…。
ありがとうございます。」
私がぼうっとしていると、慌てて彼女が励ましてくれた。
おかげで混乱していた頭が落ち着き、自分が何をすべきか、何をしたいかがはっきりした。
「メアリーさん、私、行きます。
この依頼、受けます。」
そう、他の選択肢なんて元よりない。
相手が誰であれ、依頼を受け、剣を振るい、お金を貰う。
いつもの冒険者稼業だ。
契約金を払い、依頼書を受け取るとき、流石にメアリーさんも緊張の面持ちだった。
私はというと、あまり褒められたことではないのだけど少し楽しみにしている。
トラバルト将軍、一体どれ程の強さなのか。
今回は大規模な攻略部隊を編制し、まもなく出陣するから一緒に行くべきとメアリーさんから強い勧めを受けたけど、私はあくまで1人がいいですとお断りした。
私には今回したい事ができた。
いつになく昂る気持ちに剣を握る手に力が入り、私はラムさんのお店に向かうのだった。
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