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一章・冒険者・ナナ
獄突(ごくとつ)
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相手が女、という意識がどこかにあった。
侮れない相手だということは自分でも理解していたはずだったのに先手を譲ってしまった。
(疾い…!)
なんという身のこなしだろうか。
構えた槍を横に流れるように女は私の懐へ滑り込んできた。
綺麗に頸動脈を狙った一閃をなんとか上体を後ろにそらして躱すと、既に女は捻った体を逆回転へと捻り私に次の斬撃を浴びせてきた。
後方からの斬撃に槍の柄で女の腕を払いこれを何とかやり過ごす。
(距離を取らねば)
女が体勢を整える間、私も槍の間合いを作った。
(接近されると危ない。
目では何とか追えるが、懐に入られた状態で何度も捌けるようなレベルの攻撃ではないな。)
部下達も今の攻防でザワつき動揺している。
当たり前だ、私自身差しの勝負で苦戦など記憶にないのだから。
もう遠慮はしない。
遠慮をして勝てる相手ではない。
槍を握る手に力を込めた。
「行くぞ!女!」
全力の突きを女の胴めがけて放つ。
私の突きは周囲に衝撃波を放つ程の威力。
喰らえばひとたまりも無い。
幕舎の幕は衝撃で吹っ飛んでしまった。
女はというと体を横に半歩だけ躱しこれを避けるものの、間近で衝撃を受けたため風圧で吹き飛んだ。
だがこれで手を緩めるつもりはない。
女が大きく体勢を崩した今なら撃てる。
王国の仲間達が名前をつけてくれたこの技が。
ーーーーー
「将軍、今のは何度突いたのですか!?」
「八回だ。」
「八回!?
私には一回にしか見えませんよ……。
ところで将軍は自分の技術に名前はつけないのですか?」
「名前?何故つける必要があるのだ?」
「名前は大事ですよ。
本人の異名とかもそうですが、それがいずれ威名となり、相手はそれを聞いたり見たりしただけで戦意を削がれる事になりますからね。」
「なるほど…一理あるな。
しかし私はそういうセンスに乏しい。
何か、考えてくれないか。」
「私がですか!?
んー…そうですねー………。
では、こういうのはどうでしょう。
ハッキリ言って、その一瞬八突喰らったら即死です。
絶対死にます。
ですのでー」
ーーーーー
「獄突」
侮れない相手だということは自分でも理解していたはずだったのに先手を譲ってしまった。
(疾い…!)
なんという身のこなしだろうか。
構えた槍を横に流れるように女は私の懐へ滑り込んできた。
綺麗に頸動脈を狙った一閃をなんとか上体を後ろにそらして躱すと、既に女は捻った体を逆回転へと捻り私に次の斬撃を浴びせてきた。
後方からの斬撃に槍の柄で女の腕を払いこれを何とかやり過ごす。
(距離を取らねば)
女が体勢を整える間、私も槍の間合いを作った。
(接近されると危ない。
目では何とか追えるが、懐に入られた状態で何度も捌けるようなレベルの攻撃ではないな。)
部下達も今の攻防でザワつき動揺している。
当たり前だ、私自身差しの勝負で苦戦など記憶にないのだから。
もう遠慮はしない。
遠慮をして勝てる相手ではない。
槍を握る手に力を込めた。
「行くぞ!女!」
全力の突きを女の胴めがけて放つ。
私の突きは周囲に衝撃波を放つ程の威力。
喰らえばひとたまりも無い。
幕舎の幕は衝撃で吹っ飛んでしまった。
女はというと体を横に半歩だけ躱しこれを避けるものの、間近で衝撃を受けたため風圧で吹き飛んだ。
だがこれで手を緩めるつもりはない。
女が大きく体勢を崩した今なら撃てる。
王国の仲間達が名前をつけてくれたこの技が。
ーーーーー
「将軍、今のは何度突いたのですか!?」
「八回だ。」
「八回!?
私には一回にしか見えませんよ……。
ところで将軍は自分の技術に名前はつけないのですか?」
「名前?何故つける必要があるのだ?」
「名前は大事ですよ。
本人の異名とかもそうですが、それがいずれ威名となり、相手はそれを聞いたり見たりしただけで戦意を削がれる事になりますからね。」
「なるほど…一理あるな。
しかし私はそういうセンスに乏しい。
何か、考えてくれないか。」
「私がですか!?
んー…そうですねー………。
では、こういうのはどうでしょう。
ハッキリ言って、その一瞬八突喰らったら即死です。
絶対死にます。
ですのでー」
ーーーーー
「獄突」
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