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続・魔界王立幼稚園ひまわり組
19:死の天使来襲
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まだ夜も明けきらない程の早朝だった。
「あのー、来ましたけど!」
空気を震わせて響き渡った声に、一部早起きで朝食用のパンを焼いたりする厨房の方々以外の城中のほとんどが飛び起きたと思う。それにゾクゾクするような異質な気配。リノちゃんはよく起きないねぇ。
着替えもそこそこにウリちゃんが凄い勢いで飛び出して行き、私もなんとか超高速で用意して後を追う。
この聞いた事も無い女性の声は、恐らく待っていた人。うわー、こんな時間にお出ましとは! まあ入場者でごった返す時間でなくて良かったけど。
廊下で魔王様とユーリちゃんに会った。二人もたった今まで寝てましたという風情だ。ユーリちゃんの髪がちょっとはねてるのが面白い。そして後ろからはさっちゃんも。
「お母様の声です」
「魔王様と王子は玉座の間でお待ちください。わたくし共でご案内します」
ウリちゃんに促されて、魔王様は頷かれた。そうだね、城の主はどかんと構えてて頂いた方がよいと思います。万が一の事があってはいけませんので。
さっちゃんと私、ウリちゃんでお城の入り口に向かう。
「お、お母様怒ってらっしゃるでしょうか」
「大丈夫よ、きっと。こうして来てくださったのだから」
トントン。ノックの音がする。交代で監視に立っている二人のオークの兵士さん達が槍を持って困っている。
「お、お開けして宜しいのでしょうか? 恐ろしい気配ですが」
「危ないのであなた方は離れていなさい。わたくしが開けましょう」
魔王様と双璧とまで言われるウリエノイル様の言葉に、オークさん達はさーっと逃げて行く。高さ十メートル、分厚さ五十センチはある扉を隔てても感じるこの気配。大丈夫なの? ウリちゃん。
緊迫した空気の中、わりと長閑な声が扉の向こうから聞こえる。
「お留守ですかー? まだ寝てます? ちょっと早すぎたかしら?」
何か、想像していたイメージとおっとりした声が一致しないが、明らかに魔界の者とは違うこの気配は間違いなく天界のお方。
「おりますよ。今、開けます」
開けていきなり石化というのも嫌なので、とりあえず横に退ける。
ウリちゃんが扉に手を掛けると、ぎいいぃと音をたて、扉はゆっくりと開き始めた。勝手に彼の周りにピンク色のシールドが展開したところを見ると、強い天界の力を感知したのだろう。
「え?」
扉の向こうに見えたのは思ってた以上に大きな姿だった。というか足?
……さっちゃんのお母さん、デカっ! 大きいバージョンの魔王様よりもまだ大きい! 大天使っていうか、デカイ天使です! 遥か上を見上げると六枚の羽根を孔雀かパラボラアンテナのように広げ、長い青いドレスに明るい金色の髪の女性が立っていた。下から見ても美しい顔立ちは確かにさっちゃんに似ている。ただ……その閉じられた目からは血の様に真っ赤な物が流れていた。
ひいいいいぃ、すっごいホラーな眺めです。
そういえばどこかで聞いた事がある。死の天使は他の罪を犯した天使や人を裁くので、その悲しみからいつも血の涙を流しているのだと。
「お、お母様、お久しぶりです」
さっちゃんが、そろりと進み出た。
「サリエちゃん! もう、あんたって子は!」
さっちゃんが握り潰されそうなので、失礼を承知で思わず声を掛けた。
「あのう、もし姿を変えられるなら、小さくなって頂けますでしょうか? せめて羽根を畳んで頂きませんと、ドアを潜れませんので」
今までこの馬鹿デカイ扉を通れなかった者などいないのだが、この方が初めてでは無いだろうか。高さはともかく主に羽根の幅が。
「ああ。そうね。ごめんなさいね」
しゅるしゅるっと小さくなった天使様。普通の人の大きさに変わり、高位天使の証である六枚の羽根も消え、むっとする程の神力もやや弱まった。
「黒髪……あなた様が魔王様? お招き頂きましてありがとうございます。愚娘の母のザラキエルノと申します」
ぺこりと優雅にお辞儀されたが、ちょっと待って!
「い、いえ。一応魔王様の眷属ですが、私はこの城で子供の世話をしているココナと申します。ま、魔王様は奥でお待ちです」
魔王様に間違われるとは……軽くショック。女に見えないんですか、私は。こんな時だが、横でウリちゃんが笑いを堪えているのがわかる。
「まだ会には時間がございます。募る話もおありでしょうから、どうぞ奥へ」
廊下を案内しながらドキドキした。後ろで案外普通に会話している母子。
「空気が澱んでて息苦しいわ。よく普通にしていられるわね、サリエちゃん」
「子供を産んでから平気になりました。魔界は良いところです」
「それだけど、まだ堕天使にはなってないようじゃないの。今からならまだ戻れるわよ、あの清らかな天界に」
「息子は半分魔族です。こちらからすれば天界の空気こそ澱んでいます。幼い子を連れて行けません」
わりとしっかり喋ってるさっちゃんに少し安心したが、いっそペルちゃんも連れて来たほうがいいんじゃないかな。そう思ってこっそり通りかかって神力に当てられてるギリムさんにお願いしておいた。
「そうそう。前に来た時に一人石にしてしまったけど、思った以上に魔界の子供達が可愛らしくて思わず目を開けちゃったの。悪い事をしたわ」
そうか、メルヒノア様の件は事故だったのか。まだ生きておいでだという話は魔王様にお願いしよう。
玉座の間に着くと、ザラキエルノ様はいきなり魔王様の前に跪かれた。
「出来の悪い娘がご迷惑を掛けて申し訳ございません」
えーっと、なんか怖い人というイメージだったので……確かに見た目は怖いが……これは意外だった。それは魔王様も同じだったらしい。
「お顔をお上げください、高位天使の貴女に跪かれるなど、恐れ多い」
「何を仰います。一体どんな魔族に絆されて天界を離れたのかと思えば、まさか世界の均衡の一柱である魔王様とは。本当に身の程知らずで」
なんか微妙に誤解はあるようだが、へえ、そうなんだー。今更ですが魔王様ってそんなに偉いんだねーと長閑に思ってみる。そんな方を園長扱いしてる私って……。
「お、お母様、魔王様に何て事を! 違い……」
「あなたはお黙りなさい」
怖い。確かに怖いお母さんなんだね。さっちゃんの話によると死の天使の仕事が忙しくて父親の方に育児をほぼ丸投げしたと聞いていたが。
「とんでもない。天使の娘さんを侍女として扱うなど、申し訳ないが、とてもよく働くよい娘さんです」
魔王様、ナイスフォローです。よくそのまま嫁にくれという言葉を飲み込まれました。
その後、さっちゃんがここに来るに至った過程や、メルヒノア様の話になったので、私とウリちゃんは横でぼーっと聞いていた。思った以上に話のわかるお母さんだ。
「そうでしたの。まさか魔王様の姉上とは。私はなんと言う事を」
「姉の魂は消滅してはいない。戻せるならば戻してやって欲しいのだ」
「今すぐには無理ですが、一度天界に戻りある物を持って来れば戻せます」
「そうですか。時間は掛かってもいい。ぜひお願いしたい」
メルヒノア様、戻れるんですって! 良かったですね。私もものすごく嬉しいです。お遊戯会には間に合いませんでしたが、それでもいいですよね?
「色々と難しい話は、まずはお孫さんも出る今日の会を見ていただいてからでも。それで宜しいでしょうかな?」
もう一度ナイスです、魔王様。さっちゃん残留の話などはきっと後の方が良いですよね。
突然、ザラキエルノ様の関心がなぜか私に向いた。女同士の方が喋りやすいのだろう。
「孫はどんな子ですの?」
「ものすごく可愛いんですよ。よく子はどちらかの祖父母に似ると言いますが、本当に髪色や顔立ちが奥様に良く似た男の子です」
ふふふ、人間界の短大や就職活動で僅かなりとも鍛えたよいしょの話術。これは保育士になってみて頑固な親御さんやおじいちゃんおばあちゃんと会話するのに非常に役立っているのだ。私の最強のスキルかもしれない。可愛い孫が自分に似ていると言われて嫌がる祖父母はいない。
「ホント? きゃー、見たいわ。他の娘の子もいるけどみんな女の子なの。どうも女系の筋みたい。女の子も可愛いけど、男の子もいいわよね!」
よし、同じ土俵に立てた。
……目から血を流してる怖い見た目のご婦人らしからぬ、この軽さに助けられている気もするが。
「もし、前みたいに弾みで目を開けてしまうといけないので、私も目隠しをしておいたほうが良いですね」
それはこちらもお願いしたいです。先程魔界の空気が肌に合わないとぼやいておいででしたので、簡易結界のような役目を果たすベールをウリちゃんが用意してくれた。それからアイマスク。やはり余計なお世話のデカ目オプション付。やっと血の涙が見えなくなったのでこっちも落ち着きますよ。はい、そっくり母子の出来上がりです。
そして、ギリムさんがペルちゃんを連れて来てくれた。
「は、はじめまして……」
さっちゃんの後ろに隠れながらも、ペルちゃんはちゃんと挨拶をした。
「な……なんて可愛い!」
おばあちゃん、メロメロのご様子です。
「お遊戯会ではこのペルちゃんもお歌や劇を見せてくれますよ」
「楽しみだわぁ。こんな恩知らずの娘はどうでもいいけど、孫に会えて嬉しい!」
さっちゃん、どうでもいいとか言われてますよ。でもこれは良い感じだ。危険を承知でお遊戯会にお招きした甲斐があるというもの。感動してくれたら、この後の話がしやすいと思うんですよね。
そして今、ひまわり組のお歌です。
「ぶん、ぶん、ぶーん! はちがとっぶぅー♪」
緊張していた子供達も、私のオルガンに合わせて大きな声で歌ってます。みんな手を小さく羽根みたいにパタパタさせてるのがすごくいいね。
ペルちゃんも可愛いよ! 上手だよ! きっとおばあちゃん、特別室で悶えてると思うよ。
「あのー、来ましたけど!」
空気を震わせて響き渡った声に、一部早起きで朝食用のパンを焼いたりする厨房の方々以外の城中のほとんどが飛び起きたと思う。それにゾクゾクするような異質な気配。リノちゃんはよく起きないねぇ。
着替えもそこそこにウリちゃんが凄い勢いで飛び出して行き、私もなんとか超高速で用意して後を追う。
この聞いた事も無い女性の声は、恐らく待っていた人。うわー、こんな時間にお出ましとは! まあ入場者でごった返す時間でなくて良かったけど。
廊下で魔王様とユーリちゃんに会った。二人もたった今まで寝てましたという風情だ。ユーリちゃんの髪がちょっとはねてるのが面白い。そして後ろからはさっちゃんも。
「お母様の声です」
「魔王様と王子は玉座の間でお待ちください。わたくし共でご案内します」
ウリちゃんに促されて、魔王様は頷かれた。そうだね、城の主はどかんと構えてて頂いた方がよいと思います。万が一の事があってはいけませんので。
さっちゃんと私、ウリちゃんでお城の入り口に向かう。
「お、お母様怒ってらっしゃるでしょうか」
「大丈夫よ、きっと。こうして来てくださったのだから」
トントン。ノックの音がする。交代で監視に立っている二人のオークの兵士さん達が槍を持って困っている。
「お、お開けして宜しいのでしょうか? 恐ろしい気配ですが」
「危ないのであなた方は離れていなさい。わたくしが開けましょう」
魔王様と双璧とまで言われるウリエノイル様の言葉に、オークさん達はさーっと逃げて行く。高さ十メートル、分厚さ五十センチはある扉を隔てても感じるこの気配。大丈夫なの? ウリちゃん。
緊迫した空気の中、わりと長閑な声が扉の向こうから聞こえる。
「お留守ですかー? まだ寝てます? ちょっと早すぎたかしら?」
何か、想像していたイメージとおっとりした声が一致しないが、明らかに魔界の者とは違うこの気配は間違いなく天界のお方。
「おりますよ。今、開けます」
開けていきなり石化というのも嫌なので、とりあえず横に退ける。
ウリちゃんが扉に手を掛けると、ぎいいぃと音をたて、扉はゆっくりと開き始めた。勝手に彼の周りにピンク色のシールドが展開したところを見ると、強い天界の力を感知したのだろう。
「え?」
扉の向こうに見えたのは思ってた以上に大きな姿だった。というか足?
……さっちゃんのお母さん、デカっ! 大きいバージョンの魔王様よりもまだ大きい! 大天使っていうか、デカイ天使です! 遥か上を見上げると六枚の羽根を孔雀かパラボラアンテナのように広げ、長い青いドレスに明るい金色の髪の女性が立っていた。下から見ても美しい顔立ちは確かにさっちゃんに似ている。ただ……その閉じられた目からは血の様に真っ赤な物が流れていた。
ひいいいいぃ、すっごいホラーな眺めです。
そういえばどこかで聞いた事がある。死の天使は他の罪を犯した天使や人を裁くので、その悲しみからいつも血の涙を流しているのだと。
「お、お母様、お久しぶりです」
さっちゃんが、そろりと進み出た。
「サリエちゃん! もう、あんたって子は!」
さっちゃんが握り潰されそうなので、失礼を承知で思わず声を掛けた。
「あのう、もし姿を変えられるなら、小さくなって頂けますでしょうか? せめて羽根を畳んで頂きませんと、ドアを潜れませんので」
今までこの馬鹿デカイ扉を通れなかった者などいないのだが、この方が初めてでは無いだろうか。高さはともかく主に羽根の幅が。
「ああ。そうね。ごめんなさいね」
しゅるしゅるっと小さくなった天使様。普通の人の大きさに変わり、高位天使の証である六枚の羽根も消え、むっとする程の神力もやや弱まった。
「黒髪……あなた様が魔王様? お招き頂きましてありがとうございます。愚娘の母のザラキエルノと申します」
ぺこりと優雅にお辞儀されたが、ちょっと待って!
「い、いえ。一応魔王様の眷属ですが、私はこの城で子供の世話をしているココナと申します。ま、魔王様は奥でお待ちです」
魔王様に間違われるとは……軽くショック。女に見えないんですか、私は。こんな時だが、横でウリちゃんが笑いを堪えているのがわかる。
「まだ会には時間がございます。募る話もおありでしょうから、どうぞ奥へ」
廊下を案内しながらドキドキした。後ろで案外普通に会話している母子。
「空気が澱んでて息苦しいわ。よく普通にしていられるわね、サリエちゃん」
「子供を産んでから平気になりました。魔界は良いところです」
「それだけど、まだ堕天使にはなってないようじゃないの。今からならまだ戻れるわよ、あの清らかな天界に」
「息子は半分魔族です。こちらからすれば天界の空気こそ澱んでいます。幼い子を連れて行けません」
わりとしっかり喋ってるさっちゃんに少し安心したが、いっそペルちゃんも連れて来たほうがいいんじゃないかな。そう思ってこっそり通りかかって神力に当てられてるギリムさんにお願いしておいた。
「そうそう。前に来た時に一人石にしてしまったけど、思った以上に魔界の子供達が可愛らしくて思わず目を開けちゃったの。悪い事をしたわ」
そうか、メルヒノア様の件は事故だったのか。まだ生きておいでだという話は魔王様にお願いしよう。
玉座の間に着くと、ザラキエルノ様はいきなり魔王様の前に跪かれた。
「出来の悪い娘がご迷惑を掛けて申し訳ございません」
えーっと、なんか怖い人というイメージだったので……確かに見た目は怖いが……これは意外だった。それは魔王様も同じだったらしい。
「お顔をお上げください、高位天使の貴女に跪かれるなど、恐れ多い」
「何を仰います。一体どんな魔族に絆されて天界を離れたのかと思えば、まさか世界の均衡の一柱である魔王様とは。本当に身の程知らずで」
なんか微妙に誤解はあるようだが、へえ、そうなんだー。今更ですが魔王様ってそんなに偉いんだねーと長閑に思ってみる。そんな方を園長扱いしてる私って……。
「お、お母様、魔王様に何て事を! 違い……」
「あなたはお黙りなさい」
怖い。確かに怖いお母さんなんだね。さっちゃんの話によると死の天使の仕事が忙しくて父親の方に育児をほぼ丸投げしたと聞いていたが。
「とんでもない。天使の娘さんを侍女として扱うなど、申し訳ないが、とてもよく働くよい娘さんです」
魔王様、ナイスフォローです。よくそのまま嫁にくれという言葉を飲み込まれました。
その後、さっちゃんがここに来るに至った過程や、メルヒノア様の話になったので、私とウリちゃんは横でぼーっと聞いていた。思った以上に話のわかるお母さんだ。
「そうでしたの。まさか魔王様の姉上とは。私はなんと言う事を」
「姉の魂は消滅してはいない。戻せるならば戻してやって欲しいのだ」
「今すぐには無理ですが、一度天界に戻りある物を持って来れば戻せます」
「そうですか。時間は掛かってもいい。ぜひお願いしたい」
メルヒノア様、戻れるんですって! 良かったですね。私もものすごく嬉しいです。お遊戯会には間に合いませんでしたが、それでもいいですよね?
「色々と難しい話は、まずはお孫さんも出る今日の会を見ていただいてからでも。それで宜しいでしょうかな?」
もう一度ナイスです、魔王様。さっちゃん残留の話などはきっと後の方が良いですよね。
突然、ザラキエルノ様の関心がなぜか私に向いた。女同士の方が喋りやすいのだろう。
「孫はどんな子ですの?」
「ものすごく可愛いんですよ。よく子はどちらかの祖父母に似ると言いますが、本当に髪色や顔立ちが奥様に良く似た男の子です」
ふふふ、人間界の短大や就職活動で僅かなりとも鍛えたよいしょの話術。これは保育士になってみて頑固な親御さんやおじいちゃんおばあちゃんと会話するのに非常に役立っているのだ。私の最強のスキルかもしれない。可愛い孫が自分に似ていると言われて嫌がる祖父母はいない。
「ホント? きゃー、見たいわ。他の娘の子もいるけどみんな女の子なの。どうも女系の筋みたい。女の子も可愛いけど、男の子もいいわよね!」
よし、同じ土俵に立てた。
……目から血を流してる怖い見た目のご婦人らしからぬ、この軽さに助けられている気もするが。
「もし、前みたいに弾みで目を開けてしまうといけないので、私も目隠しをしておいたほうが良いですね」
それはこちらもお願いしたいです。先程魔界の空気が肌に合わないとぼやいておいででしたので、簡易結界のような役目を果たすベールをウリちゃんが用意してくれた。それからアイマスク。やはり余計なお世話のデカ目オプション付。やっと血の涙が見えなくなったのでこっちも落ち着きますよ。はい、そっくり母子の出来上がりです。
そして、ギリムさんがペルちゃんを連れて来てくれた。
「は、はじめまして……」
さっちゃんの後ろに隠れながらも、ペルちゃんはちゃんと挨拶をした。
「な……なんて可愛い!」
おばあちゃん、メロメロのご様子です。
「お遊戯会ではこのペルちゃんもお歌や劇を見せてくれますよ」
「楽しみだわぁ。こんな恩知らずの娘はどうでもいいけど、孫に会えて嬉しい!」
さっちゃん、どうでもいいとか言われてますよ。でもこれは良い感じだ。危険を承知でお遊戯会にお招きした甲斐があるというもの。感動してくれたら、この後の話がしやすいと思うんですよね。
そして今、ひまわり組のお歌です。
「ぶん、ぶん、ぶーん! はちがとっぶぅー♪」
緊張していた子供達も、私のオルガンに合わせて大きな声で歌ってます。みんな手を小さく羽根みたいにパタパタさせてるのがすごくいいね。
ペルちゃんも可愛いよ! 上手だよ! きっとおばあちゃん、特別室で悶えてると思うよ。
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