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しおりを挟むそうして俺が五歳になる頃俺はとある事件を起こしてしまった。
なかなか話したり、感情表現をしない弟が面白くなかったのか二番目の兄にじっと睨まれることがあった。
俺はその視線が怖くて、なるべく見ないようにしていたのだが、ある日我慢できなくなった兄はぐいっと俺をつかみ、無理やり視線を合わせ、何かを言いかけた。
しかしその時、俺はその強い視線に耐えられず、もう見たくなくて、あの時のことが、フラッシュバックしてしまいパニックになり兄を振り解き、たまたま近くにあった羽ペンで目を突こうとしてしまった。
俺の豹変に驚き一瞬固まっていた兄が咄嗟に俺の手を弾いて、その衝撃で俺は羽ペンを離して目を突く事なく無事だった。そして、兄に烈火の如く怒られた。
しかし、怒鳴られたことでパニックだった俺は更に訳がわからなくなってしまい、生まれて初めて号泣してしまった。その騒ぎを聞きつけて他の使用人や、父、母、一番目の兄が駆けつけた。
状況だけ見れば二番目の兄が俺を泣かした様に見えたため、真っ先に父が兄を叱りつけた。
母は俺が泣いているのを見ても俺が女性が怖がるのをわかっているから近くで様子を見るのに留めていた。手が白くなるくらい握りしめながら……
一番目の兄は膝をつき、俺を抱きしめて泣き止ませようとしてくれた。
叱られている兄は先程のことが衝撃過ぎて、違うと反論したい気持ちと弟がしでかしたことを上手く父達に言えない状態で何かを堪える様な泣きそうな表情をしていた。
俺はその様子を一番目の兄に抱きしめられながら見て酷い罪悪感に襲われた。これじゃあ兄はあの時の俺だ。その辛さを誰よりも俺が知っているのに。
なのに俺のせいで無実の罪で兄が怒られていた。その様子を黙って見ていることは出来なかった。
早くなんとか兄は悪くないと伝えようとしたが、一度流れ出た涙を止められず、うまく言葉が出て来なかった。
なんとか一番目の兄に腕の中から逃げ出して、泣きながら怒られている兄の前に出て、庇う様に両手を広げて立ち塞がり「ち、がう、ちがう、わるく、ない」としゃくりあげながら途切れ途切れに言う事しか出来なかった。
その俺の様子を見て何か察してくれたのか父は落ち着きを取り戻し、ようやく兄や部屋に最初からいた使用人から話を聞くことにしたようだった。
俺は涙でぐちゃぐちゃになってしまったし、落ち着かせる為にもと男性の使用人に連れられ、退室し、泣き疲れそのまま自室のベットで眠ってしまった。
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