大好きな人

serina

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祐太さんの家はとてもきれいだった
ここに座って」
と案内された僕はそこにちょこんと座った
祐太さんはキッチンの方に行ってお茶を入れてくれていた

しばらくして祐太さんが戻ってきてた
「それで、話してよ、深夜に公園にいた理由と家で何があったのか」

正直答えたくない、思い出したくもない、でも辛い、誰かに甘えたい

僕は決心して話した

「僕、家で虐待されてるんです」

それを聞いた裕太さんは目を丸くしていた

「理由はよく分からないんですけど、毎日別の男を連れ込んで僕のことを虐めるんです」

しばらく黙っていた裕太さんが口を開いた

「…雪くん、今日はうちに泊まって」

口にしなくてもわかった

裕太さんは怒っている

「え…なんで、ですか…?」

「そいつのとこに帰したくないし、戻りたくないでしょ、雪くんも」

「…はい」

「じゃあうちに泊まってよ」

「わかりました、お言葉に甘えさせてもらいますね」

少し嬉しくて微笑んだ

「っ//…」

何故か裕太さんは顔を赤くしている

「…どうしたんですか?」

「無自覚って…ほんとっ…」

何か言ってるけどよく聞こえなかった

「じゃあまずお風呂入ろうか」

「えっ…お風呂使ってもいいんですか?」

「当たり前でしょ、これからしばらくうちにいるんだから」

(なんでここまでしてくれるんだろう…あれ、なんか顔濡れてる…?)

僕は泣いていた

「あれ、なんで僕…泣いて…」

「いいんだよ、泣いて」

裕太さんは優しく抱きしめてくれた

裕太さんの腕の中で沢山泣いた

僕は泣き疲れて眠ってしまった

「…雪くん、結局お風呂に入れなかったね…」

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