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#1 レツオウガ起動
Chapter02 凪守 02-11
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「さて。そういうワケなんで不便をかけるけど、フェンリルの抽出準備が整うまではもう少しグレイプニルをつけてて欲しいんだなー」
「……そう、ですね。分かりました」
納得半分、諦め半分と言った体で頷く風葉。
その隣、今まで沈黙を保っていた冥が不意に口を開いた。
「うむ、流石はやまと屋だ。良い仕事をする」
満足げにお茶をすする冥。手元の桜餅が無くなっている辺り、会議そっちのけでじっくりとやまと屋の仕事を堪能していたらしい。
「気にせんでくれ、コイツはいつもこうだから」
風葉の視線を察知した辰巳は、そう言って一気にお茶を飲み干した。
◆◆◆
その後小一時間ほど会議は続いたがそれ以上の発展は無く、進行役の巌が飲み過ぎで色々ともよおしたので、そこで休憩となった。
それから天来号の食堂で昼食をとり、宇宙の眺めを堪能した後、風葉は翠明寮の自室へ戻った。ファントム・ユニットの会議自体はまだ続いている。だがこれ以上は風葉が居ても仕方ないので、先に返されたのだ。
「ただいま……」
力なく204号室のドアを開けた後、まっすぐにベッドへとダイビングする風葉。
もふ、といつもの柔らかさを返してくる白い毛布だが、それでも気疲れした頭の重さはとれない。
さもあらん。成り行きで生えた犬耳に、世界中が注目しているらしい事を聞かされたのだから。
「に、しても」
ごろりと毛布の上を転がりながら、風葉は少し考える。
「何か、忘れてるような……あ」
そこで風葉は思い出す。
この部屋を出る直前、辰巳の様子が妙な理由を、誰かに聞こうと思っていた事を。
「……まだいいよね、今は」
頭がごちゃごちゃして何も考えたくない風葉は、全ての疑問を頭の片隅に追いやり、目を閉じた。
疲れたままじゃ、まともに思考は回らない。
辰巳や犬耳のコトを考えるのは、調子が戻った後だ――そう自分を納得させながら、風葉は眠りに落ちた。
その何気ない善意が、巡り巡って自分の運命を大きく変えると言う事も知らずに。
「……そう、ですね。分かりました」
納得半分、諦め半分と言った体で頷く風葉。
その隣、今まで沈黙を保っていた冥が不意に口を開いた。
「うむ、流石はやまと屋だ。良い仕事をする」
満足げにお茶をすする冥。手元の桜餅が無くなっている辺り、会議そっちのけでじっくりとやまと屋の仕事を堪能していたらしい。
「気にせんでくれ、コイツはいつもこうだから」
風葉の視線を察知した辰巳は、そう言って一気にお茶を飲み干した。
◆◆◆
その後小一時間ほど会議は続いたがそれ以上の発展は無く、進行役の巌が飲み過ぎで色々ともよおしたので、そこで休憩となった。
それから天来号の食堂で昼食をとり、宇宙の眺めを堪能した後、風葉は翠明寮の自室へ戻った。ファントム・ユニットの会議自体はまだ続いている。だがこれ以上は風葉が居ても仕方ないので、先に返されたのだ。
「ただいま……」
力なく204号室のドアを開けた後、まっすぐにベッドへとダイビングする風葉。
もふ、といつもの柔らかさを返してくる白い毛布だが、それでも気疲れした頭の重さはとれない。
さもあらん。成り行きで生えた犬耳に、世界中が注目しているらしい事を聞かされたのだから。
「に、しても」
ごろりと毛布の上を転がりながら、風葉は少し考える。
「何か、忘れてるような……あ」
そこで風葉は思い出す。
この部屋を出る直前、辰巳の様子が妙な理由を、誰かに聞こうと思っていた事を。
「……まだいいよね、今は」
頭がごちゃごちゃして何も考えたくない風葉は、全ての疑問を頭の片隅に追いやり、目を閉じた。
疲れたままじゃ、まともに思考は回らない。
辰巳や犬耳のコトを考えるのは、調子が戻った後だ――そう自分を納得させながら、風葉は眠りに落ちた。
その何気ない善意が、巡り巡って自分の運命を大きく変えると言う事も知らずに。
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