貴方にはもう何も期待しません〜夫は唯の同居人〜

きんのたまご

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王太子夫婦にプチざまぁ入りまーす!




「離縁なんてしていませんよ!うちには美しく優しい妻と可愛い息子がいます!何でそうなるんですか!勝手に離縁させないで下さい!」
今までにない私の剣幕に三人共慌て出した。
「いや、悪かった!流石に離縁は酷い誤解だった!」
「そうね!それはダメよね!殿下が悪いんですよ」
「な、何を!君が言ったんだろ!私の出産に立ち会ってくれるくらいだから上手く行って無いのよと」
「ちょっと!私のせいだけじゃ無いでしょ!この間珍しく休みが欲しいって言っていた彼にしょうもない仕事押し付けて休みを返上させたのは貴方じゃない!」
「ちょっ、ちょっとお二人共落ち着いて下さい」
いよいよ言い合いを始めた二人にオロオロと側近が止めに入っているが二人は全く止まる気配が無い。
「もう辞めさせて頂きます」
息子の誕生日に願い出ていた休日にしょうもない仕事…妻との初夜の日に興味もない出産にも立ち会った…自分の子供の出産にも立ち合え無かったのに…今までのあれこれを思い返しながら本当にしょうもない言い争いを続ける二人を見て私の口からそんな言葉が発せられた。
私のその言葉にその場にいる三人は考え直して欲しいと迫って来る。
「もう我慢も限界ですよ!今までは人付き合いも下手で人相も悪い私をスカウトしてくれた王太子に主人として多少尊敬していて友人としては感謝していたし何とか恩に報いたいと思って、しょうもない事だと知っていても仕えて来ました。なのに……人を勝手に離縁していると勘違いして……最近の!今まで以上にしょうもない呼び出しで息子の誕生日まで台無しにされて!」
今までに無いあまりの感情の昂りにもう自分でも何を言ってるか分からなくなって来ていたけれどもう止まらなかった。
辞めると決めてしまえばもう不敬だなんだと気にするのも馬鹿らしい。
「だ、だが!今まで何にも言わなかったお前にも責任はあるのだぞ」
「そ、そうよ。一言言ってくれたら私達だって」
その言葉に堪忍袋の緒が切れる音がした。
「言わなかった?一言言ってくれれば?よくもそんな事が言えますね!あなた達は自分達の事ばかりで!人に聞かせるだけ聞かせてこちらの話には少しも耳を傾けなかった!それでも、こんな不器用な私を必要としてくれているのなら頑張らないといけないと思って来ましたが…どうやらそうでも無かったみたいですね。だから辞めさせて頂きます」
「いや、辞めるのは!考え直せ!」
「そうよ!今まで上手くやって来れたでしょう?」
「……では、辞めるのが無理なのであれば向こう半年休ませて下さい。七年もの間ほぼ無休で働いて来たのですからそのくらいの権利はありますよね」
「は、半年もか?」
「そんな!無理よ!」
私の精一杯譲歩した提案にも渋る王太子夫婦に私は最後の切り札を取り出した。
本当はこんな事は言いたく無かったが……。
「どうやらお二人共お忘れの様ですが……私は知っているのですよ。あなた達夫婦がお互いに相手に秘密にしている事がおありなのを」
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