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その後、私が一人でこの国に来た事を知った二人から家を用意するまで城に滞在するようにと言われ私用に城の中に一部屋準備された。
私としては自分に死ぬ程の身の危険が訪れないことは分かっているので遠慮させて貰いたかったが「一人は危なすぎる」と二人から猛反対にあい渋々城に滞在させて貰う事になった。
そもそも家を用意して貰えることすら予想外の高待遇で「何もしていない私には身に余る」と断ったところ。
「ではどうやって生活していくのだ?」
と聞かれ「まぁ私一人ならば暫くは森の中で野宿でも大丈夫なので」と言うと二人は目が落ちるのでは無いかと言うほどびっくりしていた。
そして益々猛反対されて今に至る。



城に用意された部屋に案内してもらうとそこは南国風の白を基調とした品のいい部屋だった。
「うわぁ、いいお部屋」
ぐるり見渡すと籐で出来た素敵なベッドが目に入る。誘われるようにフラフラとベッドに近付く。そして祖国を出てから久しぶりなふかふかのベッドの感触を堪能しそのベッドに横になる。
「うぁ~………」
………ふかふかのベッドに罪はない…………野宿でも大丈夫とか言っていたけど、私は贖い難いふかふかを暫く堪能していつの間にか眠りに落ちていた。







「パメラリアを連れて来たのか?」
「……いえ」
「パメラリアを連れて来るまで戻って来るなと言ったはずだが?」
「いえ、父上!それが!」
「言い訳など要らん!」
国王は自分の座る椅子の肘掛を叩きながら皇子を睨みつける。
「違うのです!それが聖女がいなくなったと…」
「……なに?」
国王は先程よりも険しい顔で皇子を見る。
「パメラリアの母親と兄が話していたのです。
聖女のいなくなった国はいずれ滅びると!新しい聖女であるマデリーンがいると言うのに!」
皇子がそこまで言うと明らかに国王の顔色が悪くなった。
「マデリーンなどどうでも良い!そんな偽聖女に何が出来るというのだ!それよりも問題はパメラリアだ!本当に聖女がいなくなったとあの二人が言っていたのか!?」
「マデリーンは偽聖女などでは!」
「くどい!そんな女の事はどうでもいいと言っているだろう!それよりも本当にいなくなったと言っていたのだな?」
国王は今までに見たことがない程焦っている様子だった。
「は、はい………確かにそう、言っていました」
国王のあまりの剣幕にたじろぎながらも皇子はそう答えた。
「今すぐ公爵家に向かう!」
ここへ来て初めて国王が自ら動き出した瞬間だった。
そんな国王の態度を見てそんなに悪い状況なのかと思う所までは良かったが愚かな皇子はマデリーンの元へと向かった……きっと聖女である彼女ならばこの状況を何とかしてくれるだろうと。
むしろ彼女にしかこの国は救えないと………そんな事を思いながら。 
そしてこの状況をマデリーンが何とか出来たなら二人の結婚か認められる筈だと。
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