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「こちらにお掛けになって」
私は応接室のソファに2人を勧める。
「で?貴女のお腹の子が夫の子だと?」
「ええ、そうよ!」
「何故そう言いきれるのです?」
「はっ?当たり前でしょ!私達は一緒に暮らしているのだからこんな事もあるでしょ?まぁ貴女は信じたく無いのでしょうけど、これは紛れも無い事実よ」
「・・・そうですか」
私は夫の顔を見る。
「貴方はどう思います?」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
黙っている夫。
「どうしたのよ!何とか言いなさいよ。このお腹の子は私達2人の子供でしょ!今更無かった事にしようと言うの?」
あらあら、そんなに興奮してはお腹の子に悪いですよ?子供が産めないらしい私でもそのくらいの事は知っていますのよ?ね?
「貴方と私の愛の結晶よ!」
さっきまでヒステリックに怒っていたとおもったら次は泣き落としですか・・・。
凄いですわね!流石女優さん(笑)
キャスリーンが涙ながらに夫に訴えているが夫は青い顔で俯いたまま何も言わない。
・・・いえ、言えないのかしら?ふふふ。
「もう!どうして何も言ってくれないの?奥様に遠慮しているんでしょ?そうなんでしょ?じゃあ早く別れて私をちゃんと奥さんにしてよ!」
あらあらあらあらあら!なんと!1人の男に縛られたくないからと夫を唆して契約結婚までさせた人の言うことでは無いわね。
やっぱり生活環境で人の心は変わるのねぇ。あんな生活をおくるくらいなら1人の男に絞ってでも良い暮らしをしたいと・・・。
「何故夫が何も言わないか・・・・・・教えて差し上げましょうか?」
私の突然の言葉にキャスリーンは勢い良くこっちを見て、夫は小刻みに震えだした。
「どういう事よ」
キャスリーンの声が硬くなる。
「貴方・・・」
私はキャスリーンを無視して夫に話し掛ける、すると夫はビクリと肩を震わせた。
「・・・そのご様子ですと・・・ちゃぁんと私の言い付けを守って下さっていたようですわね。嬉しいですわ」
そう言って私は夫に向い微笑みかける。
「何よ!なんなのよ!どういう事よ!」
「うるさいですわ、キャスリーンさん。少し静かにして頂ける?」
そして私は話し出す。
「まず、夫にはずっと男性用の避妊薬を飲んで貰っていたの」
「・・・・・・・・・はっ?」
「あら、聞こえませんでした?もう一度言いますか?」
「い、え・・・・・・」
「毎月お金をお渡しする時に一緒に渡していました。ですが、飲む飲まないはご自分で考えて決めるようにと言って・・・」
キャスリーンは信じられないものを見るような目で夫を見た。そうでしょうねぇ。
「本性を現したキャスリーンさんと誰の子供かも分からない子供を育てていく事が出来るなら、その覚悟が有るのなら飲まなくてもいいと言っていました。でもそうではないなら毎日きっちり飲みなさいと・・・」
部屋に沈黙が落ちる。
「貴女、自分の夫になんて事を・・・」
「自分の夫って・・・ふふふ、貴女がそんな事を言いますか?」
私はある紙をテーブルに広げる。
「これは夫とキャスリーンさんが駆け落ちしてからキャスリーンさんがお相手した男性のリストです」
次はキャスリーンが俯く番だった。
「これだけ色々な男性とそう言う関係なのですもの・・・ちゃんと対策するのは当たり前ですよね?侯爵家と何の関係も無い男性の子供を連れて来て夫の子供だと言われたら困りますもの・・・ね?」
そして私は紅茶を1口飲む。
「まあ、そう言いましてもキャスリーンさんのお腹に子供がいるのは事実。結論はその子が産まれてからに致しましょう・・・・・・そうですね、今日からちょうど1年後またこの屋敷においで下さい。その場で色々な事をハッキリさせましょう」
そして私は立ち上がり絶望的な顔をした2人を見下ろす。
「夫に似た子供が産まれて来ることを祈っておりますわ」
絶対にそんな事は有り得ないけれどね。
2人に向い微笑み応接室を後にする。
私は応接室のソファに2人を勧める。
「で?貴女のお腹の子が夫の子だと?」
「ええ、そうよ!」
「何故そう言いきれるのです?」
「はっ?当たり前でしょ!私達は一緒に暮らしているのだからこんな事もあるでしょ?まぁ貴女は信じたく無いのでしょうけど、これは紛れも無い事実よ」
「・・・そうですか」
私は夫の顔を見る。
「貴方はどう思います?」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
黙っている夫。
「どうしたのよ!何とか言いなさいよ。このお腹の子は私達2人の子供でしょ!今更無かった事にしようと言うの?」
あらあら、そんなに興奮してはお腹の子に悪いですよ?子供が産めないらしい私でもそのくらいの事は知っていますのよ?ね?
「貴方と私の愛の結晶よ!」
さっきまでヒステリックに怒っていたとおもったら次は泣き落としですか・・・。
凄いですわね!流石女優さん(笑)
キャスリーンが涙ながらに夫に訴えているが夫は青い顔で俯いたまま何も言わない。
・・・いえ、言えないのかしら?ふふふ。
「もう!どうして何も言ってくれないの?奥様に遠慮しているんでしょ?そうなんでしょ?じゃあ早く別れて私をちゃんと奥さんにしてよ!」
あらあらあらあらあら!なんと!1人の男に縛られたくないからと夫を唆して契約結婚までさせた人の言うことでは無いわね。
やっぱり生活環境で人の心は変わるのねぇ。あんな生活をおくるくらいなら1人の男に絞ってでも良い暮らしをしたいと・・・。
「何故夫が何も言わないか・・・・・・教えて差し上げましょうか?」
私の突然の言葉にキャスリーンは勢い良くこっちを見て、夫は小刻みに震えだした。
「どういう事よ」
キャスリーンの声が硬くなる。
「貴方・・・」
私はキャスリーンを無視して夫に話し掛ける、すると夫はビクリと肩を震わせた。
「・・・そのご様子ですと・・・ちゃぁんと私の言い付けを守って下さっていたようですわね。嬉しいですわ」
そう言って私は夫に向い微笑みかける。
「何よ!なんなのよ!どういう事よ!」
「うるさいですわ、キャスリーンさん。少し静かにして頂ける?」
そして私は話し出す。
「まず、夫にはずっと男性用の避妊薬を飲んで貰っていたの」
「・・・・・・・・・はっ?」
「あら、聞こえませんでした?もう一度言いますか?」
「い、え・・・・・・」
「毎月お金をお渡しする時に一緒に渡していました。ですが、飲む飲まないはご自分で考えて決めるようにと言って・・・」
キャスリーンは信じられないものを見るような目で夫を見た。そうでしょうねぇ。
「本性を現したキャスリーンさんと誰の子供かも分からない子供を育てていく事が出来るなら、その覚悟が有るのなら飲まなくてもいいと言っていました。でもそうではないなら毎日きっちり飲みなさいと・・・」
部屋に沈黙が落ちる。
「貴女、自分の夫になんて事を・・・」
「自分の夫って・・・ふふふ、貴女がそんな事を言いますか?」
私はある紙をテーブルに広げる。
「これは夫とキャスリーンさんが駆け落ちしてからキャスリーンさんがお相手した男性のリストです」
次はキャスリーンが俯く番だった。
「これだけ色々な男性とそう言う関係なのですもの・・・ちゃんと対策するのは当たり前ですよね?侯爵家と何の関係も無い男性の子供を連れて来て夫の子供だと言われたら困りますもの・・・ね?」
そして私は紅茶を1口飲む。
「まあ、そう言いましてもキャスリーンさんのお腹に子供がいるのは事実。結論はその子が産まれてからに致しましょう・・・・・・そうですね、今日からちょうど1年後またこの屋敷においで下さい。その場で色々な事をハッキリさせましょう」
そして私は立ち上がり絶望的な顔をした2人を見下ろす。
「夫に似た子供が産まれて来ることを祈っておりますわ」
絶対にそんな事は有り得ないけれどね。
2人に向い微笑み応接室を後にする。
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