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番外編
その後のアイリス3
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弟との関係をハッキリさせる期限まであと3ヶ月に差し迫ったある日、私はとても困っていた。
「いいじゃないですか少しくらい」
「いえ、困ります」
私の肩を馴れ馴れしく抱き孤児院の外へ連れ出そうとしているこの男はとある伯爵家の次男。なんでも私が侯爵夫人だった頃に出席していたパーティーで私に一目惚れをしたらしい、その時は既婚者だったので諦めたらしいのだが私がグリードと別れたのを知って、そこからずっと私を探していたらしい。執念深い・・・。
「では、そろそろいい返事を聞かせて下さい」
「ずっとお断りしているはずですが」
「またまたぁ、恥ずかしがらなくてもいいんですよ!貴女は1度結婚していたのを気にしてそう言っているんでしょう?私は全然気にしませんよ!」
「いえ、私は誰とも結婚するつもりはありません!何度もそう言っています」
「ええ、分かります分かりますとも!貴族の世界は色々と言うものがいますからね!大丈夫です。私がちゃんとお守りしますよ」
「いえ、ですから私は結婚するつもりはありません」
「まだ早いですか?では後1年後ぐらいですか?」
・・・何なの?全然話が噛み合わない。ずっとずっとずっとずっとずーっと断っているのに。?言葉が通じてないの?
「・・・・・・・・・」
もう無理。私が話を無視して孤児院の中に入ろうとすると腕を掴まれた。
「話して下さい」
勢い良く腕を振り払うがビクともしない。
「待って下さい、まだお話は終わってませんよ。いつにしますか?結婚式」
そう言って微笑んで来る男を見てゾッとした。
「ちょっと、離して!」
「おい、やめろ!」
どうにか男から逃れようともがいているとアルフの声がした。
「アルフ!」
アルフが男の腕を私から離してくれた。
「・・・何だ?誰だ?」
「アイリスは俺のものだ・・・分かったら早くお帰り下さい」
「どういう事だ!侯爵と別れてから次の相手などいなかったはずだぞ!」
「そうなんですか?でも、現にこうしている訳ですからね・・・おいでアイリス」
そう言ってアレフは私を引き寄せ肩を抱いた。私はされるがままアレフに寄り添うように肩に頭を寄せる。
「そうなんです、黙っていて申し訳ありません」
そんな事実は無いが今はアレフの演技にのる以外の選択肢は無かった。
「騙したのか!・・・覚えておけよ!」
顔を真っ赤にして悪役よろしく捨て台詞を吐きながら男は去って行った。
「はぁ~」
男の姿が見えなくなり私はようやく肩の力を抜く。
「ありがとうアルフ、貴方が来てくれて助かったわ」
「アイリスは美人だからな・・・兎に角気を付けて」
そう言ってアレフは私の頭をポンポンと撫でその後は何も言わず去って行った。
「いつもならもっと怒りそうなのに・・・どうしたのかしら」
私はアルフが去って行った背中を見送った。
アイリスと約束した期限まであと3ヶ月・・・この先もきっと・・・アイリスが1人でいる限りこんな事は付き纏う。
「アイリスを任せられるような人を探さないと・・・」
「いいじゃないですか少しくらい」
「いえ、困ります」
私の肩を馴れ馴れしく抱き孤児院の外へ連れ出そうとしているこの男はとある伯爵家の次男。なんでも私が侯爵夫人だった頃に出席していたパーティーで私に一目惚れをしたらしい、その時は既婚者だったので諦めたらしいのだが私がグリードと別れたのを知って、そこからずっと私を探していたらしい。執念深い・・・。
「では、そろそろいい返事を聞かせて下さい」
「ずっとお断りしているはずですが」
「またまたぁ、恥ずかしがらなくてもいいんですよ!貴女は1度結婚していたのを気にしてそう言っているんでしょう?私は全然気にしませんよ!」
「いえ、私は誰とも結婚するつもりはありません!何度もそう言っています」
「ええ、分かります分かりますとも!貴族の世界は色々と言うものがいますからね!大丈夫です。私がちゃんとお守りしますよ」
「いえ、ですから私は結婚するつもりはありません」
「まだ早いですか?では後1年後ぐらいですか?」
・・・何なの?全然話が噛み合わない。ずっとずっとずっとずっとずーっと断っているのに。?言葉が通じてないの?
「・・・・・・・・・」
もう無理。私が話を無視して孤児院の中に入ろうとすると腕を掴まれた。
「話して下さい」
勢い良く腕を振り払うがビクともしない。
「待って下さい、まだお話は終わってませんよ。いつにしますか?結婚式」
そう言って微笑んで来る男を見てゾッとした。
「ちょっと、離して!」
「おい、やめろ!」
どうにか男から逃れようともがいているとアルフの声がした。
「アルフ!」
アルフが男の腕を私から離してくれた。
「・・・何だ?誰だ?」
「アイリスは俺のものだ・・・分かったら早くお帰り下さい」
「どういう事だ!侯爵と別れてから次の相手などいなかったはずだぞ!」
「そうなんですか?でも、現にこうしている訳ですからね・・・おいでアイリス」
そう言ってアレフは私を引き寄せ肩を抱いた。私はされるがままアレフに寄り添うように肩に頭を寄せる。
「そうなんです、黙っていて申し訳ありません」
そんな事実は無いが今はアレフの演技にのる以外の選択肢は無かった。
「騙したのか!・・・覚えておけよ!」
顔を真っ赤にして悪役よろしく捨て台詞を吐きながら男は去って行った。
「はぁ~」
男の姿が見えなくなり私はようやく肩の力を抜く。
「ありがとうアルフ、貴方が来てくれて助かったわ」
「アイリスは美人だからな・・・兎に角気を付けて」
そう言ってアレフは私の頭をポンポンと撫でその後は何も言わず去って行った。
「いつもならもっと怒りそうなのに・・・どうしたのかしら」
私はアルフが去って行った背中を見送った。
アイリスと約束した期限まであと3ヶ月・・・この先もきっと・・・アイリスが1人でいる限りこんな事は付き纏う。
「アイリスを任せられるような人を探さないと・・・」
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