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番外編
その後のアイリス4
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色々あったもののいよいよ明日はアルフに返事をする日、やはりアルフと夫婦になる未来は描けなかった。
こんなバツのついた女よりちゃんとアルフの事を考えてくれる子と幸せになって欲しいと思う。
自分の子供を産みたかった気持ちも勿論ある、それでも私は今の生活に満足している。子供達可愛い。
「さて、夜ご飯の準備始めようかしら」
台所に向かう私に子供達がアルフが来たと告げた。
「マザー!アルフ様来たよー!」
「そう、ありがとう」
「お土産貰ったー!」
嬉しそうに街で売っているお菓子の袋を見せてくれる。
「良かったわね。じゃあ私はアルフ様とお話して来るから皆はお菓子食べていてくれるかしら?」
「はーい」
明日会う予定をしているのに何の用かしら?そう思いながら足早にアルフの元へ向かう。
「どうしたの?明日会う約束をしているのに」
一応そう聞いてはみたがアルフが言いたい事は大体分かっている、予感のようなものだろうか・・・。
「アイリス・・・期限は明日だけど今日返事を貰いに来た」
やはり・・・思った通りその話だったようだ。
「そう・・・・・・アルフ、ごめんなさい。やはり貴方と結婚は出来ないわ」
目を瞑りじっと私の返事を聞いていたアルフはゆっくりと目を開けて微笑んだ。
「分かった。長い時間悩ませてごめん・・・・・・よし!じゃあアイリスの事はこれで諦める、でここからは別の話」
「別の話?」
戸惑う私にアルフは続けた。
「うん、まぁ全然関係無い話でも無いんだけど、冗談じゃなく姉さん・・・誰かしっかりした人と結婚するべきだと思う」
・・・・・・。
「え?」
「この間も伯爵家の次男が来ていたでしょう」
「それとこれとは話が別でしょう?」
「いや、孤児院はあの2人に任せて姉さんは誰かと結婚すべきだよ」
バシン!私は思わずテーブルを叩いてしまった。
「嫌よ!何故そんな事を言うの?」
「姉さんには自分で思っているよりも貴族の社会では価値があると思う」
「・・・どういう事」
「前侯爵との事もそうだったけど、姉さんは上手く立ち回りすぎた。そのせいで姉さんに目を付けている人が沢山いる・・・実はこの7年の間にも色んな家から婚約の打診が来ていたんだ」
「何故・・・何故何も言わなかったの?」
「・・・アイリス・・・姉さんが誰とも結婚する気がないのを知っていたから・・・勿論俺とも」
その言葉に私は目を見開く。どうやらアルフにはお見通しだったようだ、私が誰とも結婚するつもりが無かった事を。
「じゃあどうして・・・」
「どうして俺が姉さんにアプローチしていたか?」
「・・・ええ」
「俺は5歳の時に自分が姉さんと姉弟じゃないと知ってから・・・姉さんの事を好きになって、でもずっと俺の事を本当に弟として扱ってくれる姉さんに気持ちを伝えられるはずも無く我慢してて・・・でもあんな男と結婚したせいで姉さんが辛い思いしていて・・・もう我慢出来なかった。結婚を止められなかった後悔もあった、もう後悔したく無かったんだ・・・・・・勝手でごめん」
そう言ってアルフは悔しそうに俯いた。
「謝らないで・・・貴方の気持ちには応えられなかったけれど・・・好きになって貰えたことは嬉しかったわ」
そう、嬉しかった。唯一求婚して来た男がグリードだったせいで私は男の人から愛の言葉を告げられた事は無かった・・・だからそれがたとえアレフでも私は嬉しかったのだ。
「・・・ありがとう姉さん」
アルフの表情が明るくなる事は無かったが少し落ち着いたように見えた。
こんなバツのついた女よりちゃんとアルフの事を考えてくれる子と幸せになって欲しいと思う。
自分の子供を産みたかった気持ちも勿論ある、それでも私は今の生活に満足している。子供達可愛い。
「さて、夜ご飯の準備始めようかしら」
台所に向かう私に子供達がアルフが来たと告げた。
「マザー!アルフ様来たよー!」
「そう、ありがとう」
「お土産貰ったー!」
嬉しそうに街で売っているお菓子の袋を見せてくれる。
「良かったわね。じゃあ私はアルフ様とお話して来るから皆はお菓子食べていてくれるかしら?」
「はーい」
明日会う予定をしているのに何の用かしら?そう思いながら足早にアルフの元へ向かう。
「どうしたの?明日会う約束をしているのに」
一応そう聞いてはみたがアルフが言いたい事は大体分かっている、予感のようなものだろうか・・・。
「アイリス・・・期限は明日だけど今日返事を貰いに来た」
やはり・・・思った通りその話だったようだ。
「そう・・・・・・アルフ、ごめんなさい。やはり貴方と結婚は出来ないわ」
目を瞑りじっと私の返事を聞いていたアルフはゆっくりと目を開けて微笑んだ。
「分かった。長い時間悩ませてごめん・・・・・・よし!じゃあアイリスの事はこれで諦める、でここからは別の話」
「別の話?」
戸惑う私にアルフは続けた。
「うん、まぁ全然関係無い話でも無いんだけど、冗談じゃなく姉さん・・・誰かしっかりした人と結婚するべきだと思う」
・・・・・・。
「え?」
「この間も伯爵家の次男が来ていたでしょう」
「それとこれとは話が別でしょう?」
「いや、孤児院はあの2人に任せて姉さんは誰かと結婚すべきだよ」
バシン!私は思わずテーブルを叩いてしまった。
「嫌よ!何故そんな事を言うの?」
「姉さんには自分で思っているよりも貴族の社会では価値があると思う」
「・・・どういう事」
「前侯爵との事もそうだったけど、姉さんは上手く立ち回りすぎた。そのせいで姉さんに目を付けている人が沢山いる・・・実はこの7年の間にも色んな家から婚約の打診が来ていたんだ」
「何故・・・何故何も言わなかったの?」
「・・・アイリス・・・姉さんが誰とも結婚する気がないのを知っていたから・・・勿論俺とも」
その言葉に私は目を見開く。どうやらアルフにはお見通しだったようだ、私が誰とも結婚するつもりが無かった事を。
「じゃあどうして・・・」
「どうして俺が姉さんにアプローチしていたか?」
「・・・ええ」
「俺は5歳の時に自分が姉さんと姉弟じゃないと知ってから・・・姉さんの事を好きになって、でもずっと俺の事を本当に弟として扱ってくれる姉さんに気持ちを伝えられるはずも無く我慢してて・・・でもあんな男と結婚したせいで姉さんが辛い思いしていて・・・もう我慢出来なかった。結婚を止められなかった後悔もあった、もう後悔したく無かったんだ・・・・・・勝手でごめん」
そう言ってアルフは悔しそうに俯いた。
「謝らないで・・・貴方の気持ちには応えられなかったけれど・・・好きになって貰えたことは嬉しかったわ」
そう、嬉しかった。唯一求婚して来た男がグリードだったせいで私は男の人から愛の言葉を告げられた事は無かった・・・だからそれがたとえアレフでも私は嬉しかったのだ。
「・・・ありがとう姉さん」
アルフの表情が明るくなる事は無かったが少し落ち着いたように見えた。
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