職場が宇宙の国際都市で、私があいつに恋をして。

和久田純

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レクリエーションウィーク

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『みなさん、ここはほぼ地球と同じ環境ですから、ゆっくりしてくださいねー!

すぐに部署ごとに移動しますから、体調情報を取得してオンラインポストから代表に送信してください。

では、12時カフェテリアに集合してください』

守衛のおじさんの説明の後、亜美は大きなあくびをした。輸送機に搭乗してから何日経っただろう。
やっと、着いた。ここが、地球以上の大都市になるのだ。

体調管理用のために上腕に埋めた、小さなボタンを皮膚の上から抑える。
ピッと一瞬ボタンが震える。
脈拍、血中酸素濃度、体温、血圧、ストレス、血液などの検査が10秒ほどで終わる。

その情報を送信し、私たちはそれぞれの上司となる先輩の元へ向かった。

都市デザインには3人。
エレナは集合を確認すると、すぐにオフイスへ案内した。

エレナがパソコンから顔を上げるよう声をかける。
100人ほどの建築の専門家たちが亜美らを見つめる。

「今回はこの都市デザインは
レッドストーンから流れて来た人が多かったから、
今回は君たち2人だけ。

亜美ちゃんと、圭くん。よろしく。

そして、耐震対策として専門家が必要だったから、王・リアちゃん」

エレナの紹介はあっさりしていた。

以前からテレビ会議等を通して話していたこともあり、休暇から戻ったような気持ちになった。

亜美は圭とリアの方を見て、よろしくねと微笑んだが、リアだけは軽く微笑んだだけで目を合わせようとしなかった。

亜美はその真意を掴めないままだった。

「うまく付き合えるかな、リアちゃん怖そう」

荷ほどきを済ませた寮の部屋で呟く。

彼氏に振られてここへ来た。職場恋愛の弊害といえば、別れた時気まずいことだろうか。
元カレの浮気が原因だったが、すぐに転職を考え始めた。

大きくため息をついて時計を見ると、もう正午前だった。

亜美はここのカフェテリアに来たことはないが、
地図が頭に入っている。

駆け足でロビーへ降りたとき圭がいるのが見えた。

「一緒に行こうよ」

私が声をかけると微笑んだ。2人で基地の寮から200メートル先のカフェテリアを目指した。

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