空から熟女がふってきた!?  〜魔界でエッチなお姉さんハーレム〜

田中くりまんじゅう(しゃち)

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19「バサラさんまた登場!」

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「ああ、また会ったね。ペット君」

 短い銀髪をかき上げる。彼女はーー。

「バサラ!なんでここにーー。というか、どこから入ってきたんだ?」

「細かいことを気にするなよ。禿げるぞ。ーー影だらけの街見ただろ?あたしはあそこにたまに出入りしてんだ」

 そこでぼくたちを見つけてつけてきた、というわけか。

「なんか面白そうなことやってんじゃん。あたしも混ぜてよ」

 にやにやしながら話す彼女。キャサリンたちは警戒している。

「ちょっとバサラ。急に出てきて何いってんの。ルシファーがあなたに出した命令はすんだわけ?」

「固いこと言うなよキャサリン。ルシファーの命令なんて後でちゃちゃっと終わらせればいいんだよ」

「もう……。あなたって人は……」

 そういえば二人は異母兄弟だったか。

「ちょっとちょっと、なになになんなのこの女~」

「……」

 カオルは驚きすぎて気が動転している。タエは警戒して無言だ。

「キャサリン、相変わらずうまそうな体してんなー。ちょっと食わせろよー」

「いやよ。あなたととなんか死んでもごめんだわ。だいたいーー。いや、なんでもないわ。あなたに言ってもしょうがないことだろうし」

「おいおいなんだよ、聞かせろよー」

 ぼくたちの驚きに構わず、二人は打ち解けた様子で会話している。なんだかな。今結構ピンチな場面だから、もうちょっと緊張感出して欲しいんよな……。そんなことを思っていたら。

「ん、そこの女。あんた美味しそうじゃん」

「!」

 バサラがタエに話しかけてきた。ああ、もしかして。もしかしてバサラはーー。

「そうだ、お前ら。ここから出たいんだろ?出たいんだよな?出してやってもいいぜ。ただしーー。その女を差し出せ」

 そんなことだと思った。どうする。タエは怯えて震えている。彼女のことを思えばここは断りたい。

「バサラ。それはダメだ。ぼくじゃダメか?」

「ダメだね。ダメ、ダメ。ぜんっぜんダメ!あたしは欲しいものを手に入れないと気が済まないんでね。今欲しいのはそこのお嬢ちゃんなわけ。だからちょうだい。OK?」

「いや、でもさ、タエ怯えてるし……」

「クリス君」

 怯えて震えていたタエがぼくの目を見て、決意したように言った。

「僕だったら大丈夫です。僕の身体で、それでみんなが助かるんだったらーー」

「ダメだ、タエ」

「いいねえ。タエ、って言うんだ。よーし、タエ、こっちにきな」

 タエは身を縮こませてバサラの方に歩いて行く。

「それじゃあみなさん、しばらく待っててね。タエちゃんと二人で、楽しいことしてくるからさ!」

 二人は影たちの街の方へ歩いて行った。
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