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7「エリカの異変」
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その日から毎晩、エリカたちと交わった。少女のエリカ、女性になったエリカ、中年のエリカ、痩せたエリカ、太ったエリカ。私は何人ものエリカを代わる代わるベッドに寝かせ、肌を重ねた。彼女たちはいつも従順で大人しく、私のいうことはなんでも聞いた。
本物のエリカの方はといえば、あれほど興味を示していた人形館には全く近づかず、というか外に出ることさえ稀で、自分の部屋にこもって何をしているかわからない有様だった。
それを心配した祖父が私に会いにきて、面倒を見るように言う。
「カオル、エリカが最近変なんだよ。お前も心配だろう? 少し様子を見に行ってやってくれよ」
「驚いたな。心配。今更心配だって? エリカが変なのはいつものことさ。この前なんて通りの真ん中で服を脱ぎ始めたんだぜ? 少し眺めてから止めたけどな。ああ、あれはいいケツだった……。はは、とにかく、まともであることの方が珍しい女だ。おかしくなるのは時間の問題さ」
「そんなこと言わないで頼むよ……。こずかいやるからさ」
「そういうことならやってもいいぜ」
「ありがとう。恩にきるよ」
私は祖父から少しばかりの金を受け取り、エリカの方へ向かうふりをして、村はずれへの道を歩き出す。祖父はエリカが怖いのだ。彼には昔エリカに目を潰されかけた過去がある。当然といえば当然だが、少し彼女がかわいそうだ。エリカはこの村ではいわゆる村八分にされていて、誰も近づかない。話し相手は私だけ。私も似たようなものだが、彼女に対するこの村の人間の態度には憎悪に似たものを感じる。
「爺さんも結局、エリカが邪魔なんだよな」
まあ、いい。エリカのことは気になるが、私は近頃忙しい。別に騙したわけじゃない。そう、明日か明後日にはエリカの様子を見に行くさ。
本物のエリカの方はといえば、あれほど興味を示していた人形館には全く近づかず、というか外に出ることさえ稀で、自分の部屋にこもって何をしているかわからない有様だった。
それを心配した祖父が私に会いにきて、面倒を見るように言う。
「カオル、エリカが最近変なんだよ。お前も心配だろう? 少し様子を見に行ってやってくれよ」
「驚いたな。心配。今更心配だって? エリカが変なのはいつものことさ。この前なんて通りの真ん中で服を脱ぎ始めたんだぜ? 少し眺めてから止めたけどな。ああ、あれはいいケツだった……。はは、とにかく、まともであることの方が珍しい女だ。おかしくなるのは時間の問題さ」
「そんなこと言わないで頼むよ……。こずかいやるからさ」
「そういうことならやってもいいぜ」
「ありがとう。恩にきるよ」
私は祖父から少しばかりの金を受け取り、エリカの方へ向かうふりをして、村はずれへの道を歩き出す。祖父はエリカが怖いのだ。彼には昔エリカに目を潰されかけた過去がある。当然といえば当然だが、少し彼女がかわいそうだ。エリカはこの村ではいわゆる村八分にされていて、誰も近づかない。話し相手は私だけ。私も似たようなものだが、彼女に対するこの村の人間の態度には憎悪に似たものを感じる。
「爺さんも結局、エリカが邪魔なんだよな」
まあ、いい。エリカのことは気になるが、私は近頃忙しい。別に騙したわけじゃない。そう、明日か明後日にはエリカの様子を見に行くさ。
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