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蒼い約束
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ポツリと呟く。そうして短く息を吐くと、チロリと腕時計を確認した。
「なんだよ? まさかこれじゃないとか言い出すんじゃねぇだろうな」
「まさか! そんな筈ないよ」
言った秀行に「判ってる」と手を上げて、隆哉は唇に指先をあてた。視線を下げてカードを見つめる。
「確かに、『証し』は合ってる。でも『望み』が違ってた」
「は、あぁ?」
訳が解らず頓狂な声をあげた二人に、隆哉は虚ろな瞳を向けた。
「少し時間がかかりそうだ。――二人共、一時限目はサボる覚悟をしてね」
隆哉について屋上へと上がった二人は、「で、どういう事?」と隆哉に説明を促した。
「その前に。――ねぇこのカード。何かのカードゲームの一枚だよね?」
「ああ。確か外国から入ってきたゲームだったと思うけど」
「なら勿論、何か意味があるんでしょ? 効果とか、能力とか、そーいうモノがカード一枚一枚に」
「あるよ。そのカードの効力は『勇者のダメージを回復出来る』だ」
それを聞いて「やっぱり」と嘆息した隆哉は、上目遣いに秀行を見ながらゆっくりと首を振った。
「なんだよ? まさかこれじゃないとか言い出すんじゃねぇだろうな」
「まさか! そんな筈ないよ」
言った秀行に「判ってる」と手を上げて、隆哉は唇に指先をあてた。視線を下げてカードを見つめる。
「確かに、『証し』は合ってる。でも『望み』が違ってた」
「は、あぁ?」
訳が解らず頓狂な声をあげた二人に、隆哉は虚ろな瞳を向けた。
「少し時間がかかりそうだ。――二人共、一時限目はサボる覚悟をしてね」
隆哉について屋上へと上がった二人は、「で、どういう事?」と隆哉に説明を促した。
「その前に。――ねぇこのカード。何かのカードゲームの一枚だよね?」
「ああ。確か外国から入ってきたゲームだったと思うけど」
「なら勿論、何か意味があるんでしょ? 効果とか、能力とか、そーいうモノがカード一枚一枚に」
「あるよ。そのカードの効力は『勇者のダメージを回復出来る』だ」
それを聞いて「やっぱり」と嘆息した隆哉は、上目遣いに秀行を見ながらゆっくりと首を振った。
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