君との空へ【BL要素あり・短編おまけ完結】

Motoki

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蒼い約束

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 彬から手を放し、その手を振った。

「しゅ……」

 伸ばされた手を、俊介がバシリと弾き返す。一瞬強く睨んでから、呆れたように顔を綻ばせた。

「なぁ、彬。俺思うんだけどさ、『親しい友達』は一人じゃなくたっていいし、隣にいるのは『恋人』じゃなくたって、構わねぇよなぁ?」

「え……」

 彬と隆哉が、同時に反応する。ククッと肩を揺らした俊介は、隆哉の後ろに立つ、自分の姿が視えていないだろう秀行へと目を向けた。

「一番大変なのはあんただろな。――我儘な奴等だから」

「ハッ。でっかいお世話だよ」

 ベッと舌を出した彬に「ほらな」と笑う。その笑顔のまま、俊介は隆哉の両腕を掴んでゆっくりと顔を埋めた。

「送ってくれ。空がまだ、あおいうちに」

 それに頷いた隆哉の口から、聞いた事もないような言葉がゆっくりと流れ出る。

「ひふみよいむなや、こともちろらね、しきるゆゐつ、わぬそをたはくめか、うおゑにさりへて、のますあせえほれけ」

 歌うような隆哉の言葉が終わると同時に、俊介の体が消えていく。彬は声も出せず、只その光景を見つめていた。



 ――決して忘れぬようにと、心に刻んで。



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