冷たい舌

 青龍神社の娘、透子は、生まれ落ちたその瞬間から、『龍神の巫女』と定められた娘。

 だが、龍神など信じない母、潤子の陰謀で見合いをする羽目になる。

 潤子が、働きもせず、愛車のランボルギーニ カウンタックを乗り回す娘に不安を覚えていたからだ。

 その見合いを、透子の幼なじみの龍造寺の双子、和尚と忠尚が妨害しようとするが。

 透子には見合いよりも気にかかっていることがあった。

 それは、何処までも自分を追いかけてくる、あの紅い月――。

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