最弱ステータスのこの俺が、こんなに強いわけがない。

さこゼロ

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第四章 召喚者たち

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カミキコーヘー
タイリョク:150
マリョク :150
チカラ  :75
スバヤサ :75
ユニークスキル:タンイセン
パーティスキル:ミガワリ

黒板に表示された数値を見て、神木公平はガックリと肩を落とした。抱いていた淡い期待も何処かに吹き飛ぶ。

「何つーか…成長チートって感じじゃねーな」

神木公平の心境を代弁するように、白石和真がボソッと呟いた。その声には、少し申し訳なさそうな色が含まれている。

「ちなみに、佐敷くんはどうなんだ?」

そのとき咲森勇人に話を振られ、佐敷瞳子は困ったように顔を伏せた。

「あ…わ、私は、戦って…ないから」

「そういえば、二人でパーティ組んだんです。もしかしたら上がってるかもしれない」

思い出したように言う神木公平に促され、佐敷瞳子も黒板の前に立つ。それから何度も深呼吸して、ゆっくりと水晶玉に触れた。

サシキトーコ
タイリョク:650
マリョク :1100
チカラ  :650
スバヤサ :1000
ユニークスキル:シンガン
パーティスキル:シロワラシノカゴ

「おいおい、メッチャ上がってんじゃねーかっ!」

驚きのあまり、白石和真の開いた口が塞がらない。

「トコっち、ホントに戦ってないのー?」

「あ…うん。離れて…立ってただけ」

詮索するような鳴神ひかりの視線に、佐敷瞳子は若干尻込みしながら頷いた。

同じように黒板を見ていた咲森勇人は、両腕を組みながら神木公平にゆっくりと視線を移す。

「なかなかに逆境のようだな」

「みたいですね。逆に闘志が湧いてきましたよ」

笑顔混じりの彼の言葉に、神木公平も思わず苦笑いを浮かべた。

「それより、待ってくださいっ!」

そのときユミルの大きな声が、小さな部屋に響き渡る。

「本当にコーヘーさんが魔獣を倒したのですか?」

「あ、はい、一応…」

「ちなみに、どんな?」

凄い剣幕で詰め寄られるが、その美しい尊顔に、神木公平は顔を赤らめて思わず息を飲んだ。

「えっと確か、毛針猿と鉄牙狼」

「……どれも一端いっぱしの魔獣です」

ユミルは体勢を元に戻すと、神木公平の全身を隈なく見定める。

「特に毛針猿は、立体的な素早い動きで相手を翻弄する、なかなかに厄介な相手です。とてもじゃありませんが…」

神木公平の能力では倒せる筈がない。ユミルの瞳が雄弁に物語っていた。

「あ、それはコレのおかげです」

その事に気付いた神木公平が、腰に提げている籠手をポンと叩く。

「昨日、瞳子が見つけてくれたんですけど…どうもステータスアップのブーストがかかってるみたいなんです」

「え…っ⁉︎」

予想外の神木公平の発言に、佐敷瞳子の口から驚きの声が漏れた。

「くっそー、チートな武器を手に入れやがって…羨ましいじゃねーかっ!」

「ひゅートコっち、やるー」

突然の注目に、佐敷瞳子は思わず俯く。

(ど、どうしよう…公平くん、勘違いしてる)

だけど、本当の事を知ったら、きっと皆んなと…

前髪越しに鳴神ヒカリを見つめ、佐敷瞳子は後ろめたさに両目を閉じた。
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