最弱ステータスのこの俺が、こんなに強いわけがない。

さこゼロ

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第六章 ワイバーンの寝床

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ステータスボードから眩い光が溢れ出し、狭い室内を真っ白な閃光が覆い尽くす。

「おおっ!」

唯一サングラスを着用していたメイだけが、光の奔流の中をひとり優雅に堪能していた。

やがて閃光の波が引いていき、ボードに光る文字が表示される。

カミキコーヘー
タイリョク:210
マリョク :210
チカラ  :105
スバヤサ :105
ユニークスキル:タンイセン
パーティスキル:ミガワリ

「どういう事アルか! こんなのスキル発現前の子どもと変わらないネ」

ボードを凝視しながら、リーラが思わず声を張り上げた。

「コーヘー、アンタ…こんな能力であれだけの動きを見せたのかい?」

ミサに聞いて想像していた以上の現実に、さすがのメイも目を見張る。

「ですから全部、瞳子が選んでくれた道具のおかげなんですよ」

神木公平の言葉により、全員の視線が一斉に佐敷瞳子に集まった。

「あ…あの」

しかし、今さら本当の事など言えはしない。顔を伏せて言葉に詰まる。

「まー、アンタのはチョイと特別だからねー。そういう事があっても別に不思議じゃないさね」

同じ鑑定持ちだからこそ分かる力の差に、メイは納得したように頷いた。

「それにしても急に光ったのは、一体何アルか?」

「それは俺にも分かりませんが、多分、この訳の分からないスキルのせいじゃないかと思うんです」

神木公平はリーラの問いに首をひねりながらも、ボードのスキル欄に指で触れる。

『タンイセン(省略表示)』

詳細の意味不明さに暫く呆気にとられていたリーラが、何かに気付いたように声をあげた。

「ちょっと待つネ、コーヘー。何でスキルが2個も有るアルか?」

「何でと言われても…」

神木公平は困ったような表情で、人差し指で頬をポリポリと掻く。

「だから何度も訳ありだって言ってるだろ?」

「だからその訳ってのを、いい加減に教えるアル」

リーラがメイのサングラスを外しながら、見下ろすように真っ直ぐに見据えた。

「私たち、召喚者…なんです」

そのとき瞳に強い光を宿しながら、佐敷瞳子が真っ直ぐに顔を上げる。

「召喚者…、まさかミサって使徒さまアルかっ⁉︎」

色々合点がいったのか、リーラは思わず声を張り上げた。

   ~~~

神木公平から今までの経緯を告げられ、リーラは無言で頷いた。それからメイに向けて、厳しい視線を送る。

「巻き込んどいてシラを切り通そうなんて、虫が良すぎるアル」

「いや、悪かったよ」

全く悪びれた様子も見せずに、メイは頭の後ろで両指を組んで「ニッ」と笑った。その態度に怒る気も失せたリーラは、改めて神木公平と佐敷瞳子の方へと顔を向ける。

「世界の命運に関わるのも面白そうアル。困った事があればいつでも来ると良いネ」

そう言ってリーラは、まるで少女のように瞳を輝かせた。
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