ハズレ召喚として追放されたボクは、拡大縮小カメラアプリで異世界無双

さこゼロ

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第4章 シシーオ領にて

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「私たち西門隊は『落ちこぼれ部隊』と囁かれています」

ユイナは歩きながらボソリと話し始めた。ボクたちは彼女の方に顔を向ける。

「魔族との戦争時から防衛の要だった『東門』、王都や商業都市にも繋がる流通の要の『南門』、街を警護する『警備隊』。その中で私たち『西門』は、果ては王都まで繋がっていますが他領との流通が基本ですので、どうしても人通りは少なく仕事量も多くはありません」

あー、そういう格差意識て、どこの世界でもあるもんなんだな。

「私たちのことは、何と言われても別に構わないのです。だけどカミラ隊長だけは…、実力を妬まれて『西門』なんかに押し込められた隊長まで同列に扱われるのが、我慢出来ないのです!」

ユイナは本当にカミラのことが好きなんだな、としみじみ考える。

「てことはユイナは、カミラさんに活躍してもらうために、早く『西門』から出て行ってほしいと思ってるの?」

「え?」

サトコの言葉にユイナは言葉を詰まらせた。

「も、もちろんっ!…でも、あれ?」

ユイナは口元を押さえた。たぶん、活躍してほしい気持ちと離れたくない気持ちが、ぶつかっているんだろう。

「カミラさんの評価を上げる方法は他にもあるよ」

「な、何ですか?」

ユイナはサトコに詰め寄った。

「ユイナたちが皆んなに認められること。そしてカミラさんもそれを望んでる」

「で、でも…どうやって?」

「近道なんてないよ。与えられた仕事をひとつずつ誇りを持ってこなしていくだけ。そしてアナタたちの隊長は、それを既に実践なさっているのでしょう?」

サトコは微笑んだ。それを受けて隊長の背中でも思い浮かべたのか、ユイナにも笑顔が戻った。

「そ、そうです。その通りです!」

   ~~~

ボクたちはユイナの案内で武器屋を覗いていたが、扱い慣れないモノを持っても役には立たないだろうと、諦めて店を出た。

そこで少し閃いたことがあったので、ユイナたちも懇意にしている鍛冶屋に連れて行ってもらった。

「今ある素材の中で、一番硬い材質?」

「はい」

ボクは親方の男性に相談をもちかけた。

「そうだな、扱ってるモノの中なら『ミスリル銀』だな」

ミスリル!見たことはないけど、メジャーどころがきた!ボクのオタク心的にも申し分ない。

「端材で構わないので、3センチ四方程度に固めて鍛えてもらえませんか?形は適当で構いません。3つ4つあると助かります」

「ふむ」

親方は「変なことを言うガキだな」というような目でボクを見てくる。確かに、前代未聞の依頼だろうな。

「どんな形でもいいのか?」

「あ、ポケットに入れるので、角はない方が助かります」

「分かった、そこで1時間ほど待ってろ。すぐに鍛えてやる」

言いながら親方は、奥の工房に入って行った。

「そんなモノ、どうするのですか?」

ユイナが首を傾げながら聞いてきた。そりゃ分かる訳ないよな。

「うーん、まあ、端的に言えばボクの武器だな」

「武器?指弾術みたいな?」

「うーん、そんな感じかなぁ?」

「何それ?」

ユイナは全然納得してない顔をしている。先の衣装のこともあるし、スキルについてどこまで話していいのかちょっと悩む。

「ちなみにユイナは、どんな武器使うの?」

ハルカが話題をすり替えて助け船を出してくれた。

「私?私は、片手剣と火球杖よ。衛兵には、このスタイルの人が多いわね」

「火球杖?」

「炎の塊を飛ばす魔法道具よ」

「あ、ファイヤーボールね。さっきの店にも置いてあった!」

「多く量産されている、ポピュラーな魔法道具のうちの一つよ」

少しテンションの上がったハルカを見て、ユイナが「フフッ」と笑った。

「あのさ、ユイナ」

そこでボクも再び話に割り込んだ。

「なに?」

「スキルって、知ってる?」
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