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チートでワープに対処する
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『何もかも間違っている!』
俺は甲板でふて寝しながら、そう言った。
「世の中ってそういうものだよ。」
と慰めてくれるヴェギータ。
『あの神像は壊れている!
大体、俺は人間種なんだから
オークやリザードの神像で測定出来る訳ないじゃないか!』
クルーたちは俺と目を合わさずに黙り込んでしまう。
確かに、現時点で神像の診断効果は全種族共通とされているからな。
まるで俺が正当な診断にイチャモン付けてるように思われてるよな。
「あれだけ血眼になって探していた狂戦士(バーサーカー)が見つかったんだから機嫌直せよ。」
『俺が欲しいのはゲートだよ。
誰も信じてくれないけど、その先に悪い奴らが居るんだよ。
そこに行く為のゲートが出現する筈なんだ!』
そうだよ。
俺が欲しいのはゲートであって、狂戦士(バーサーカー)ではない。
あくまで目的は標準座標≪√47WS≫に辿り着くこと。
そこを間違える気はない。
…そう。
ゲートは出現しなかった。
これこそ俺が狂戦士(バーサーカー)ではない証拠だ。
まったく、オークは兎も角リザードまで故障した装置を使っているなんて見損なったよ。
俺のどこがキチガイなんだよ。
君もそう思うよな? なあ? なあ!?
=============================
疲れたので船室に入って、身体を横にする。
当然の様な顔で付いて来たキティが言う。
「ねえ、チート。
これからどうするの?」
『エリザベスから神像を取り戻す。
ゲレルも借りる。』
「出来るの?」
『…なあ。
キティは俺とあの女が戦闘になったら、どっちの味方をするんだ?』
「どっちにも味方しない。
両方好きだし。」
『そっか。』
「男の中で一番好きなのがチート。
女の中で一番好きなのがエリー。
2人が仲良くしてくれたら嬉しい。」
『考えとくよ。』
…考えるまでもない。
ベスおばと俺は、政治的な理想が丁度対極の位置にある。
百歩譲ってここで和解した所で、いずれ今以上に敵対するだろう。
キティも無学ながら察しているから、強く俺達を止めないのだろう。
或いはベスおばの奴からある程度聞かされているのかも知れない。
=============================
等と考えていると…
赤い糸が突然、引っ張られるような感触を感じた。
…いや、ワープした?
ん!?
空中?
赤い糸が!?
上方から!?
慌てて甲板に駆け上った俺の小指からは赤い糸が天に向かって伸びている。
何だ?
ベスおばが…
ゲートをくぐって、天蓋の外に出たのか?
このまま死んでくれたらやり易いのだが、糸の先では興奮してキャーキャー騒いでいる気配がする。
随分、嬉しそうだな…
「チート!
この光!?
エリザベスさんが天蓋の外に出たってこと!?」
ヴェギータも船底から上がって来る。
『いや、違うな…
最初は俺もそう思たんだけど…
多分、天蓋の内部に居る。』
「天蓋の内部!?」
そう。
この反応は宇宙空間ではない。
何故ならピョンピョン飛び跳ねてるベスおばの足音が伝わって来ているからだ。
この響き方…
間違いない、あの女は人工物の内部に居る。
この様子だと興奮しながら手をパンパン叩いて爆笑してるな…
『岩の中に人工的な空間があるんだよ。
あの女はそこにワープした。
だから、言っただろ?』
「天蓋の中に、その標準座標って連中が居るってこと?
ちなみにワープって何?」
『瞬間的に移動する技術だよ。
いや、君達が知らないのは仕方ないけどさ。』
「それくらい知ってるよ!
戦争中は、コボルト種がそうやって攻撃してきたって父さんから聞いたもの!
クュ中尉、出来ますよね?」
何だ?
コボルトはワープまで出来るのか?
「あ、いえ。
自分達は《移動に限らず軍隊活動は瞬間的に行え》と教育されますから。」
そう言ってクュ中尉は30メートルほどの距離をシュンシュンとワープして見せた。
『うおッ!!!
ワープしとる!!!』
「あ、いえ。
これくらい急いで行動しなければ上官に叱責されてしまいますので。」
ま、マジか…
コボルトは弾丸を空中キャッチ出来る上にワープ標準装備か…
(チート名乗ってスミマセンでした、調子乗ってました。)
リザード種はよくこんな連中と戦争し続けたな。
他人事ながら感心するわ。
『要するに、エリザベスの奴は
今、中尉がされたような動きで天蓋の中まで移動したのですよ。』
「何の為に?」
『社会を進歩させる為です。』
「進歩するなら良いのでは?」
『あの女の口癖が、《進歩の為なら如何なる犠牲も厭わない》なんですよ。
そのセリフを吐いている時のドヤ顔を見ていたら、この場面でどんな振舞をしてくるかは…
予想出来てしまいます。』
そう。
俺は知っている。
天蓋に行った、あの女が次に何を考えるかを。
=============================
「ああ、言われてみれば
赤い糸が指している天蓋のあの辺り…
機械的な穴のようなものがあるね。」
クュ中尉が何気なく言うと、ヴェギータが望遠鏡のような装置を持って来て。
「あー、確かに。
言われてみれば排水溝みたいな構造ですね。
自然物ではない、のかな?」
と同意する。
「チートもそう思うだろ?」
と言って望遠鏡を渡されるが、そもそもリザードと人間では顔面骨格の構造が異なるので、何をどうしても覗く事すら出来なかった。
「ねえ、チートはあそこまで行くのが目的なのかい?」
『そこに人工空間があるなら、どのみち確かめるべきだろう。』
「地球の人間種があそこに居るんじゃないか?」
『いや、それは無いと思う。
もしもあそこに居るのが地球人なら、既に接触してきている筈だ。』
「父さんに頼んで気球を出して貰おうか?」
『え!?
いいの!?
というか、元帥閣下は気球までお持ちなの!?』
「今は使ってないけど。
本領に戻れば保管してある筈だよ。
そもそも上空開発とか天蓋調査って、ウチの御先祖様がプッシュしてた政策だしね。」
==============================
そんなグダグダした遣り取りがあって、気球を借りれるかと一瞬期待したのだが
無線越しにヴァーヴァン主席に滅茶苦茶怒られて、俺が気球を借りる案は断念せざるを得なかった。
(すごく怖った。)
ただ、気球による天蓋調査はリザード政府によって急遽行われる事になった。
この月世界には未だ領空の概念は無いが、あの空間をリザードの領空と見做したところでクレームは来ないだろう。
使者からその説明を俺が受けている間に、母艦に搭載されていた通信機用気球が早くも天蓋近くまで浮上する。
体重的にリザード族は乗れないので、ゴブリン族の勇者であるィオッゴが気球に搭乗して観測する事になった。
ギーガーとは旧知の仲らしく、《アイツなら絶対に成功させるよ。》と確信めいて独白していた。
どうやらゲーゲーと並び称されるレベルの登山家らしい。
(普段はコボルト領にて森林観測隊として活躍しているとのこと。)
特技はロッククライミングというから、高所作業を任せるのは適任かも知れない。
『リザードって行動早いよな。』
「まあ、今回は状況が状況だからね。」
『なーんか、蚊帳の外って感じ。』
「蚊帳?」
『蚊を防ぐ網だよ。』
「蚊?」
『地球で一番人間種を殺してるモンスター。
毎年70万位の人間種が蚊に殺されてる。』
「地球ヤバいね!?」
『ウチ、貧乏だから。
部屋の中にいっぱい蚊が居て困ったよ。』
「よく死ななかったね!?」
『まあね。』
「ちなみに僕らがコボルト種と戦争してた頃は
毎年200万以上の戦死者が出てた。」
『よく滅びなかったな!?』
「人間種にせよリザードにせよ生きるって大変だよねぇ。
中尉、コボルト種に天敵っているのですか?」
「…直属の上官は怖いな。」
意外に人間的なクュ中尉の回答に内心驚く。
戦闘マシーンのようなコボルト種にも情緒らしきものがあるのだな。
最近、ようやく中尉の茶目っ気らしい部分も見えて来た。
例えば、さっきワープを褒めた所為か甲板上をヒュンヒュンとワープしてくれている。
『中尉! 危ないから甲板上でワープしないで下さいよ!』
コボルトはチート種族だが、日常生活に使い道がイマイチ感じられないのが残念だな。
俺はただ指を咥えて、赤い糸の先でベスおばが興奮し続けている感触と、勇者ィオッゴが天蓋に取り付こうと懸命に足場を探している様子を眺め続けていた。
俺は甲板でふて寝しながら、そう言った。
「世の中ってそういうものだよ。」
と慰めてくれるヴェギータ。
『あの神像は壊れている!
大体、俺は人間種なんだから
オークやリザードの神像で測定出来る訳ないじゃないか!』
クルーたちは俺と目を合わさずに黙り込んでしまう。
確かに、現時点で神像の診断効果は全種族共通とされているからな。
まるで俺が正当な診断にイチャモン付けてるように思われてるよな。
「あれだけ血眼になって探していた狂戦士(バーサーカー)が見つかったんだから機嫌直せよ。」
『俺が欲しいのはゲートだよ。
誰も信じてくれないけど、その先に悪い奴らが居るんだよ。
そこに行く為のゲートが出現する筈なんだ!』
そうだよ。
俺が欲しいのはゲートであって、狂戦士(バーサーカー)ではない。
あくまで目的は標準座標≪√47WS≫に辿り着くこと。
そこを間違える気はない。
…そう。
ゲートは出現しなかった。
これこそ俺が狂戦士(バーサーカー)ではない証拠だ。
まったく、オークは兎も角リザードまで故障した装置を使っているなんて見損なったよ。
俺のどこがキチガイなんだよ。
君もそう思うよな? なあ? なあ!?
=============================
疲れたので船室に入って、身体を横にする。
当然の様な顔で付いて来たキティが言う。
「ねえ、チート。
これからどうするの?」
『エリザベスから神像を取り戻す。
ゲレルも借りる。』
「出来るの?」
『…なあ。
キティは俺とあの女が戦闘になったら、どっちの味方をするんだ?』
「どっちにも味方しない。
両方好きだし。」
『そっか。』
「男の中で一番好きなのがチート。
女の中で一番好きなのがエリー。
2人が仲良くしてくれたら嬉しい。」
『考えとくよ。』
…考えるまでもない。
ベスおばと俺は、政治的な理想が丁度対極の位置にある。
百歩譲ってここで和解した所で、いずれ今以上に敵対するだろう。
キティも無学ながら察しているから、強く俺達を止めないのだろう。
或いはベスおばの奴からある程度聞かされているのかも知れない。
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等と考えていると…
赤い糸が突然、引っ張られるような感触を感じた。
…いや、ワープした?
ん!?
空中?
赤い糸が!?
上方から!?
慌てて甲板に駆け上った俺の小指からは赤い糸が天に向かって伸びている。
何だ?
ベスおばが…
ゲートをくぐって、天蓋の外に出たのか?
このまま死んでくれたらやり易いのだが、糸の先では興奮してキャーキャー騒いでいる気配がする。
随分、嬉しそうだな…
「チート!
この光!?
エリザベスさんが天蓋の外に出たってこと!?」
ヴェギータも船底から上がって来る。
『いや、違うな…
最初は俺もそう思たんだけど…
多分、天蓋の内部に居る。』
「天蓋の内部!?」
そう。
この反応は宇宙空間ではない。
何故ならピョンピョン飛び跳ねてるベスおばの足音が伝わって来ているからだ。
この響き方…
間違いない、あの女は人工物の内部に居る。
この様子だと興奮しながら手をパンパン叩いて爆笑してるな…
『岩の中に人工的な空間があるんだよ。
あの女はそこにワープした。
だから、言っただろ?』
「天蓋の中に、その標準座標って連中が居るってこと?
ちなみにワープって何?」
『瞬間的に移動する技術だよ。
いや、君達が知らないのは仕方ないけどさ。』
「それくらい知ってるよ!
戦争中は、コボルト種がそうやって攻撃してきたって父さんから聞いたもの!
クュ中尉、出来ますよね?」
何だ?
コボルトはワープまで出来るのか?
「あ、いえ。
自分達は《移動に限らず軍隊活動は瞬間的に行え》と教育されますから。」
そう言ってクュ中尉は30メートルほどの距離をシュンシュンとワープして見せた。
『うおッ!!!
ワープしとる!!!』
「あ、いえ。
これくらい急いで行動しなければ上官に叱責されてしまいますので。」
ま、マジか…
コボルトは弾丸を空中キャッチ出来る上にワープ標準装備か…
(チート名乗ってスミマセンでした、調子乗ってました。)
リザード種はよくこんな連中と戦争し続けたな。
他人事ながら感心するわ。
『要するに、エリザベスの奴は
今、中尉がされたような動きで天蓋の中まで移動したのですよ。』
「何の為に?」
『社会を進歩させる為です。』
「進歩するなら良いのでは?」
『あの女の口癖が、《進歩の為なら如何なる犠牲も厭わない》なんですよ。
そのセリフを吐いている時のドヤ顔を見ていたら、この場面でどんな振舞をしてくるかは…
予想出来てしまいます。』
そう。
俺は知っている。
天蓋に行った、あの女が次に何を考えるかを。
=============================
「ああ、言われてみれば
赤い糸が指している天蓋のあの辺り…
機械的な穴のようなものがあるね。」
クュ中尉が何気なく言うと、ヴェギータが望遠鏡のような装置を持って来て。
「あー、確かに。
言われてみれば排水溝みたいな構造ですね。
自然物ではない、のかな?」
と同意する。
「チートもそう思うだろ?」
と言って望遠鏡を渡されるが、そもそもリザードと人間では顔面骨格の構造が異なるので、何をどうしても覗く事すら出来なかった。
「ねえ、チートはあそこまで行くのが目的なのかい?」
『そこに人工空間があるなら、どのみち確かめるべきだろう。』
「地球の人間種があそこに居るんじゃないか?」
『いや、それは無いと思う。
もしもあそこに居るのが地球人なら、既に接触してきている筈だ。』
「父さんに頼んで気球を出して貰おうか?」
『え!?
いいの!?
というか、元帥閣下は気球までお持ちなの!?』
「今は使ってないけど。
本領に戻れば保管してある筈だよ。
そもそも上空開発とか天蓋調査って、ウチの御先祖様がプッシュしてた政策だしね。」
==============================
そんなグダグダした遣り取りがあって、気球を借りれるかと一瞬期待したのだが
無線越しにヴァーヴァン主席に滅茶苦茶怒られて、俺が気球を借りる案は断念せざるを得なかった。
(すごく怖った。)
ただ、気球による天蓋調査はリザード政府によって急遽行われる事になった。
この月世界には未だ領空の概念は無いが、あの空間をリザードの領空と見做したところでクレームは来ないだろう。
使者からその説明を俺が受けている間に、母艦に搭載されていた通信機用気球が早くも天蓋近くまで浮上する。
体重的にリザード族は乗れないので、ゴブリン族の勇者であるィオッゴが気球に搭乗して観測する事になった。
ギーガーとは旧知の仲らしく、《アイツなら絶対に成功させるよ。》と確信めいて独白していた。
どうやらゲーゲーと並び称されるレベルの登山家らしい。
(普段はコボルト領にて森林観測隊として活躍しているとのこと。)
特技はロッククライミングというから、高所作業を任せるのは適任かも知れない。
『リザードって行動早いよな。』
「まあ、今回は状況が状況だからね。」
『なーんか、蚊帳の外って感じ。』
「蚊帳?」
『蚊を防ぐ網だよ。』
「蚊?」
『地球で一番人間種を殺してるモンスター。
毎年70万位の人間種が蚊に殺されてる。』
「地球ヤバいね!?」
『ウチ、貧乏だから。
部屋の中にいっぱい蚊が居て困ったよ。』
「よく死ななかったね!?」
『まあね。』
「ちなみに僕らがコボルト種と戦争してた頃は
毎年200万以上の戦死者が出てた。」
『よく滅びなかったな!?』
「人間種にせよリザードにせよ生きるって大変だよねぇ。
中尉、コボルト種に天敵っているのですか?」
「…直属の上官は怖いな。」
意外に人間的なクュ中尉の回答に内心驚く。
戦闘マシーンのようなコボルト種にも情緒らしきものがあるのだな。
最近、ようやく中尉の茶目っ気らしい部分も見えて来た。
例えば、さっきワープを褒めた所為か甲板上をヒュンヒュンとワープしてくれている。
『中尉! 危ないから甲板上でワープしないで下さいよ!』
コボルトはチート種族だが、日常生活に使い道がイマイチ感じられないのが残念だな。
俺はただ指を咥えて、赤い糸の先でベスおばが興奮し続けている感触と、勇者ィオッゴが天蓋に取り付こうと懸命に足場を探している様子を眺め続けていた。
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