塵肉食い~鬼に堕ちた俺は望むままに人を食い散らかしていく~

中級中破微小提督

文字の大きさ
38 / 54
第二章 フスマ

第38話 煙管

しおりを挟む
「これは、煙管か」

 衾を食った美味の角だ。刀が出るのだから何が出てもおかしくないか。

「これはあーしにも意外。鬼を討てるほどの人間じゃないからかな」
「確かに今までのような武器とは違うな。自分でやっているのではないのか?」
「これは人間のカタチだから。あーしでは決められないよ。そのカタチを再現はしているけど」
 
 これは食うにはまだ早いか。
 俺は里の地下に進む。
 鬼武器があるという事は神の血肉の持ち主がここに居るということだ。

ーーー

「やはり討てませんでしたか」

 そこには白と赤の衣をまとった女の人型が居た。

「またお前らか。カビの生えた地下で屯すウジ虫どもよ。
 人間にたかるな。鬱陶しい」

「なんと無礼な。そのような理由で神を討ったというのか」

「どのような理由だ。人にたかり貪り食うウジ虫よ。
 お前らは人を食わずとも人を陥れ人間その命を無駄にした。
 それは人食いと変わらぬ。
 人肉食いの存在が神を騙るな。お前たちは地に這うウジ虫がお似合いだ」

「神が人をどう扱おうが鬼の出る幕ではないわ。
 この世界は我らのモノ。
 貴様のような慮外者が何を抜かす」

「ご飯をお腹いっぱい食べたい。
 それが俺が鬼になった理由だ。
 俺はご飯である人間達に感謝し尊敬している。
 お前はどうだ」

「腹を満たすために鬼になったというのか。何と呆れた慮外者よ。
 そのような頭で神に挑もうとは、かの者も堕ちたもの。
 仇討ちであったがその価値も無くなった。
 腹ペコの鬼よ。貴様への興味は薄れた。どこへなりと去るがいい」

「人間が鬼に堕ちる理由などその程度の事だ。
 だがその程度ですら満たされず鬼に堕ちる。
 力持つ者のお前らにはわかるまい。その程度の事が神を討つ理由になるのだ」

「まだいたのか。腹ペコ鬼よ。ここにお前の食い物はないぞ。疾く去ね」

「そうしよう。俺の人間ごはんにたかるハエを始末してからな」

「愚かな。グハッ」

 俺は自分の左腕を人型の口にねじ込む。それを自身で切り離すと腕を生やす。

「ゴガガガ!!!」

 黙れ。

 俺は光輪を縦に二つ人型の両脇に発生させる。
 その内側には影が出来る。強烈な影だ。
 喰わせた俺の腕から延びる影に俺は入る。
 その影を裂き、人型の体も真っ二つにする。
 名付けて「ふすま!」

 まだ意識のある神の影から神達に告げる

「これから先、人間にたかるハエは全て殺す。
 人と鬼の矜持に神ごときがしゃしゃり出るな。
 この世の人間は俺のモノだ!」

 俺は最大級の雷を天に放つ。
 頭上の地面を裂き、吹き飛ばし、天に昇る。
 そしてそれを地面に叩きつける。
 名付けて「神叩きハエたたき!」

 神の血肉の一片もこの世に残さぬ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

極甘独占欲持ち王子様は、優しくて甘すぎて。

猫菜こん
児童書・童話
 私は人より目立たずに、ひっそりと生きていたい。  だから大きな伊達眼鏡で、毎日を静かに過ごしていたのに――……。 「それじゃあこの子は、俺がもらうよ。」  優しく引き寄せられ、“王子様”の腕の中に閉じ込められ。  ……これは一体どういう状況なんですか!?  静かな場所が好きで大人しめな地味子ちゃん  できるだけ目立たないように過ごしたい  湖宮結衣(こみやゆい)  ×  文武両道な学園の王子様  実は、好きな子を誰よりも独り占めしたがり……?  氷堂秦斗(ひょうどうかなと)  最初は【仮】のはずだった。 「結衣さん……って呼んでもいい?  だから、俺のことも名前で呼んでほしいな。」 「さっきので嫉妬したから、ちょっとだけ抱きしめられてて。」 「俺は前から結衣さんのことが好きだったし、  今もどうしようもないくらい好きなんだ。」  ……でもいつの間にか、どうしようもないくらい溺れていた。

14歳で定年ってマジ!? 世界を変えた少年漫画家、再起のノート

谷川 雅
児童書・童話
この世界、子どもがエリート。 “スーパーチャイルド制度”によって、能力のピークは12歳。 そして14歳で、まさかの《定年》。 6歳の星野幸弘は、将来の夢「世界を笑顔にする漫画家」を目指して全力疾走する。 だけど、定年まで残された時間はわずか8年……! ――そして14歳。夢は叶わぬまま、制度に押し流されるように“退場”を迎える。 だが、そんな幸弘の前に現れたのは、 「まちがえた人間」のノートが集まる、不思議な図書室だった。 これは、間違えたままじゃ終われなかった少年たちの“再スタート”の物語。 描けなかった物語の“つづき”は、きっと君の手の中にある。

きたいの悪女は処刑されました

トネリコ
児童書・童話
 悪女は処刑されました。  国は益々栄えました。  おめでとう。おめでとう。  おしまい。

独占欲強めの最強な不良さん、溺愛は盲目なほど。

猫菜こん
児童書・童話
 小さな頃から、巻き込まれで絡まれ体質の私。  中学生になって、もう巻き込まれないようにひっそり暮らそう!  そう意気込んでいたのに……。 「可愛すぎる。もっと抱きしめさせてくれ。」  私、最強の不良さんに見初められちゃったみたいです。  巻き込まれ体質の不憫な中学生  ふわふわしているけど、しっかりした芯の持ち主  咲城和凜(さきしろかりん)  ×  圧倒的な力とセンスを持つ、負け知らずの最強不良  和凜以外に容赦がない  天狼絆那(てんろうきずな)  些細な事だったのに、どうしてか私にくっつくイケメンさん。  彼曰く、私に一目惚れしたらしく……? 「おい、俺の和凜に何しやがる。」 「お前が無事なら、もうそれでいい……っ。」 「この世に存在している言葉だけじゃ表せないくらい、愛している。」  王道で溺愛、甘すぎる恋物語。  最強不良さんの溺愛は、独占的で盲目的。

運よく生まれ変われたので、今度は思いっきり身体を動かします!

克全
児童書・童話
「第1回きずな児童書大賞」重度の心臓病のため、生まれてからずっと病院のベッドから動けなかった少年が12歳で亡くなりました。両親と両祖父母は毎日のように妾(氏神)に奇跡を願いましたが、叶えてあげられませんでした。神々の定めで、現世では奇跡を起こせなかったのです。ですが、記憶を残したまま転生させる事はできました。ほんの少しだけですが、運動が苦にならない健康な身体と神与スキルをおまけに付けてあげました。(氏神談)

『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?

釈 余白(しやく)
児童書・童話
 毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。  その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。  最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。 連載時、HOT 1位ありがとうございました! その他、多数投稿しています。 こちらもよろしくお願いします! https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394

星降る夜に落ちた子

千東風子
児童書・童話
 あたしは、いらなかった?  ねえ、お父さん、お母さん。  ずっと心で泣いている女の子がいました。  名前は世羅。  いつもいつも弟ばかり。  何か買うのも出かけるのも、弟の言うことを聞いて。  ハイキングなんて、来たくなかった!  世羅が怒りながら歩いていると、急に体が浮きました。足を滑らせたのです。その先は、とても急な坂。  世羅は滑るように落ち、気を失いました。  そして、目が覚めたらそこは。  住んでいた所とはまるで違う、見知らぬ世界だったのです。  気が強いけれど寂しがり屋の女の子と、ワケ有りでいつも諦めることに慣れてしまった綺麗な男の子。  二人がお互いの心に寄り添い、成長するお話です。  全年齢ですが、けがをしたり、命を狙われたりする描写と「死」の表現があります。  苦手な方は回れ右をお願いいたします。  よろしくお願いいたします。  私が子どもの頃から温めてきたお話のひとつで、小説家になろうの冬の童話際2022に参加した作品です。  石河 翠さまが開催されている個人アワード『石河翠プレゼンツ勝手に冬童話大賞2022』で大賞をいただきまして、イラストはその副賞に相内 充希さまよりいただいたファンアートです。ありがとうございます(^-^)!  こちらは他サイトにも掲載しています。

ママのごはんはたべたくない

もちっぱち
絵本
おとこのこが ママのごはん たべたくないきもちを ほんに してみました。 ちょっと、おもしろエピソード よんでみてください。  これをよんだら おやこで   ハッピーに なれるかも? 約3600文字あります。 ゆっくり読んで大体20分以内で 読み終えると思います。 寝かしつけの読み聞かせにぜひどうぞ。 表紙作画:ぽん太郎 様  2023.3.7更新

処理中です...