探偵者N

あき Aki

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雨の中

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~斉藤家~



(奏帆)
        「雨降ってきちゃったなぁ。
           洗濯物濡れてしまったなぁ……
           部屋の中で干そうかしら、
           換気しとかないと、匂いこもるわ…」
~カフェでは~



(和巳)
       「お母さん大丈夫かなぁ…」 
(魁翔)
        「そうだなぁ……ところで模型作りは
           上手く行けるか?こんなに少ない情報で」
(和巳)
       「十分です!」
(郁香)
       「そうだ。あと1つ、凶器がなにか……
         一つ一つ説明していくわね。
        凶器:包丁
                灰皿
                手足に縄
                口にタオル
                身体中にタバコを押し付けたあとが……」
(魁翔)
        「拷問したあと殺したって訳か……」
(台河)
        「悲惨じゃの…」
(七海)
       「ところで、二階堂夫人が経営していた
          金融機関は、どのような所で?」
(台河)
      「それなら、こっちで調べておいたぞ。
         暴力団関係者を利用した悪質な取り立て
         莫大な額の利子、住居に押入る不法侵入。」
(七海)
      「相当やらかしているんですね」
(台河)
       「噂によればな……
         保険金殺人をしていたそうじゃ」
(魁翔)
      「保険金殺人……それってこの前の…」
(郁香)
       「そうよ、ニュースにもなっていた
          (カトウタカノリ)
          加藤剛典さんの殺人事件……
          保険金目当ての殺人事件でまずは家族が
          疑われたけど、アリバイが成立…残るは
          当時話題にもなっていた二階堂夫人が経営
          していた。
          ''日商金融''が圧倒的に疑われたの
           まぁ、加藤剛典もそこで多額の借金を
           背負っていたそうよ。」
(和巳)
        「家族の方は?」
(郁香)
        「加藤剛典は生前相当優しい方だったそうよ
           多分、借金の肩代わりにならないよう
           除外していたそうよ。だから
           お金を借りていることも知らなかった。
           それも''1000万''もの高額な量をね。」
(七海)
        「いや、さすがに鈍感すぎませんか?」
(郁香)
        「私も思ったのよ。でもね……」
(七海)
       「でも?」
(郁香)
       「彼女の親は政治に関係している
           かなり手強い奴だったのよ……」
(魁翔)
       「なるほど……かなり厄介かもしれんな」
(郁香)
       「もし、そいつらが今回の事件に関与している
         と、すれば大分危険な仕事になるわよ。」
(七海)
       「えっ……」
(郁香)
       「嫌なら他の仕事をあなたにあげるわよ?」
(七海)
      「いえ、私もやりたいです!」
(魁翔)
       「張り切っているが本当に危険かもしれない」
(七海)
       「なぜ?」
(魁翔)
      「多分さっき言っていた政治に関与している
         奴ってのはこいつだろ?
        (アンドウタカヒロ)
         安藤貴弘、もしこいつだとすれば厄介だ」
(郁香)
      「あいにく悪いけど、的中ね。」
(魁翔)
       「やっぱりか…前々から裏で暴力団関係者と
         繋がっている噂は絶えなかったんだ」
(七海)
       「なぜ、検察や警察は調べないんですか?」
(魁翔)
       「さっきも言っていたが、警察からしたら
          厄介な相手なんだ。
          例えば、ある事件について調べると
          安藤自信に悪影響を及ぼすものは
          調べさせず、何とか理由をつけ
          事件が解決しましたーと言わせるような
          かなり警察からしたら厄介なんだよ。」
(七海)
       「卑劣ですね……」
(郁香)
       「二階堂夫人殺人事件は確か……
         強盗による殺害とか言われてたけど
         物取りもされて居ないし、強盗にしては
         こんなに痛めつけずに、ナイフを刺すぐらい
         早々と殺してしまった方がいいはずなのに」
(七海)
       「何故そんなに早々と殺さなければ
          行けないのですか?」
(郁香)
      「何故って、物取りなのよ?
        人を殺すのに時間をかけてちゃ物を取れない
        沢山の物を早くに取らないといけないのに」
(七海)
      「そっか……」
(和巳)
      「でも、僕をこの資料を読んでみて
         思ったのですが、書斎だけ荒らされてる
         痕跡が残っているようですが…」
(郁香)
       「多分それは、日商金融の経営資料。
         人件費について、土地の契約書……」
(和巳)
       「東京の一等地にあったんですか…」
(郁香)
       「かなりお金があったのでしょうね。
          その土地買う際、現金で一括払いよ」
(七海)
       「1億5000万円!?」
(郁香)
       「かなり広いし、建築費を抜いてもこの額よ」
(台河)
       「建築費合わせて2億3000万ってところじゃ」
(七海)
       「ひえー!!使いきれんわ……」
(魁翔)
       「建設会社はどこだ?」
(郁香)
       「中田建設」
(魁翔)
      「俺達の同級生が働いてるところか
                     (タカギサトル)
         確か……高木悟 体育大会系の運動好きだ」
(七海)
      「偶然にも程がありますよ……」
(台河)
      「わしは、この仕事心配じゃ……」
(魁翔)
      「なんで?」
(台河)
      「ここまで魁翔に関わってるとなんか妙でな
        むしろ必然的に起こされてるような
        感じがしてな…手を引いて欲しいんだ」
(魁翔)
      「ここまで来たから俺はやるよ」
(七海)
      「わたしも」
(郁香)
      「賛成かな」
(和巳)
      「同じく…母も賛成だと思います…」
(台河)
     「そうか…なら好きにするがいい」


~斉藤家~

(奏帆)
      「えぇ…彼ら動き出したわ。
         かなり厄介かもしれない…必ず邪魔を
         してみせるわ。もし、真相に辿り着いたら
         その時は……分かってるわね?
         どうも!
         皆様読んでいただきありがとうございます。
         著者の方は忙しくですね。
         あげるの遅くなりましたが
         次回作も気軽にお待ちください。
         では、また!」         
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