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砂漠の神殿編
05.魔王と誘拐事件
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この男は何を言っているのだろうか。ルノーは耳馴染みのない“ナルジス”という名に、眉根を寄せる。ふざけている。今、助けを求めてルノーを見つめているのは――。
「彼女は、シルヴィだ」
地を這うような低音のあと、ルノーが剣を男の顔目掛けて投擲する。寸分の狂いもなく真っ直ぐに飛んだ剣を男は軽い動作で避けた。
その剣を風魔法で跳躍していたルノーが空中で掴む。一切の手加減なしで振り抜かれたそれが男の頬を掠め傷を作った。
しかし、想定していたほどの手傷を負わせられなかったため、ルノーは不愉快そうに顔を顰める。そのまま剣を上に放ると風魔法で優雅に着地し、落ちてきた剣を再び掴み構えた。
「凄い……」
ルノーも男もシルヴィを気遣ってか、そこまでの速度は出していない。それでも、目で追える限界の攻防にアレクシが呆然とそう溢した。
「人間にしては、やるようだ。いや、人間……なのだろうか」
目で視認できる程に溢れ出るルノーの魔力の異様さに、男は怪訝そうに眉を寄せる。
「この感じは……。何だ。どこかで……?」
はてと男が首を傾げた。しかし、直ぐにどうでも良さそうな溜息を溢すと、頬の傷を治癒魔法で治してしまう。
「そろそろお開きにしよう。愛しいナルジスとの時間がなくなる」
男が手を翳したのを見て、先程から撃っている大技が来るとルノーは身構えた。あれさえ何とか出来れば、あとはどうとでもなる。
男の手から放たれた真白な攻撃魔法が一直線にルノーへと迫る。光の眩しさに、ルノーは目を窄めながらも核を探した。
しかし、ルノーの魔法防壁を砕くだけのことはある。簡単には見つからないかと、ルノーは忌々しそうに眉根を寄せた。
ならば、選択肢は一つだ。
“避けない”
真正面から攻撃を受けたルノーに、周囲がざわめく。フレデリクの「ルノー!!」という悲痛な叫びが、ルノーにも聞こえた気がした。
どこだ。どこに隠した。ルノーには、一歩も引く気などなかった。見つけられるという確信があったからだ。
ルノーが剣を持つ手に力を込める。それを振った瞬間、不吉な音が鳴った。
「……っ!?」
振り切る前に、剣が真っ二つに折れる。ルノーは致し方ないと、光から逃れるために斜め後ろへ跳んだ。その際、上手く着地出来ず地面を転がる。
勢いを殺し直ぐ体勢を立て直したルノーは、屈んだ状態で止まった。しかしふらつき、片膝を地面に付く。
頬をぬるりとした何かが伝っていった。額を切ったらしい。出血は止まりそうにもなかった。顎先から血が雫となり、重力に従い地面へと落ちていく。
「ルノーくん……っ!!」
シルヴィの必死な声に名を呼ばれ、ルノーは緩慢な動きで顔を上げた。自分に向けて伸ばされたシルヴィの手が空を切っているのが見える。
「離して!!」
明確な怒りが滲んだ声音であった。それに、ルノーは目を丸める。あれ程までのシルヴィの敵意をルノーは見たことがなかったのだ。
「この……っ! 絶対に許さない!!」
涙に濡れるシルヴィの黄緑色の瞳が、ほの暗く翳る。鋭く睨まれた男は、ただ悲しげに笑んだ。それにもシルヴィは、情けをかけることはなく。
「ルノーくんに!! 酷いことしないで!!」
シルヴィ自身も激しい怒りをどう扱えばいいのか分からないかのような、感情に身を任せた怒声が響いた。
「なぜ……? 記憶がないのか?」
「私はナルジスなんかじゃない!!」
「違う。やめろ……」
「ルノーくん!!」
「シルヴィ……っ!!」
ポロポロと大粒の涙が空から降ってくる。それに、ルノーはよろけながらも立ち上がった。男はそれが、気に食わなかったらしい。
「やめろ!!」
「~~っっ!?」
バチッと痛々しい音が耳を打った。微弱なのだろうが、その電流は人間を気絶させるには十分な威力であったようだ。シルヴィが声もなく、ぐったりと動かなくなる。
「シルヴィ!?」
「やめろっ、やめろやめろやめろ!! やめてくれ……」
男から禍々しい何かが溢れ出ているのに、ルノーは出そうになった足を何とか止めた。これ以上刺激すると、シルヴィに何をされるか分かったものではない。
「お前はナルジスだ。私の愛しいナルジス。ずっと会いたかったというに、なぜそんな悲しいことを言う? なぜ? 思い出せる筈だ。そうだろう? 私だけを喚びなさい、ナルジス」
男は狂ったように、何事かをぶつぶつと呟き出した。ルノーは何とかシルヴィを救い出せないかと隙を窺う。しかし、シルヴィのことが気掛かりで、ルノーは行動に移せなかった。
「そうだ。帰ろう」
ふと思い立ったように男は顔を上げた。転移する気なのだと脳が理解するのと同時、男とシルヴィの姿が消える。二人がいた場所に舞ったキラキラとした光が、ルノーの神経を逆撫でした。
「はっ、はぁっ、シル、ヴィ……」
流石に血を流しすぎたようだ。人間の体は思っているよりも弱いのだったなと、ルノーは傾いていく視界の中でそんなことを考えた。
「ルノー!!」
受け身を取るつもりだったが、地面に辿り着く前にフレデリクがルノーを受け止める。それに、ルノーはキョトンと目を瞬いた。
「無茶をし過ぎだ!!」
「そのようなことは」
「ある!!」
フレデリクが「ロラ嬢、頼めるか?」と発した言葉に、ルノーは頼みの内容を察して嫌そうな顔をする。
フレデリクは無視してルノーを地面に横たえさせようとしたが、それをルノーが手で制した。フレデリクは渋々とルノーを座らせる。
「凄まじ~く嫌そうな顔ですが、やらせて頂きますね」
「一思いにやってくれ」
「それはちょっと語弊が~……。いや、一思いにやります」
「頼む」
フレデリクとロラの会話に、ルノーは文句を言っても無意味そうだと溜息を吐き出した。ロラがルノーの傷を見て、痛そうに顔を顰めたのを不服そうに見上げる。
「光よお願い、痛いの痛いの飛んでいけ~」
「…………」
「そんな顔で見ないでください!!」
スン……と真顔になったルノーに、ロラは居たたまれない気持ちになった。
それにしても、とロラはルノーを観察する。額の傷は言わずもがな、そこ以外も傷だらけだ。地面を転がったからか土まみれで、こんなルノーは見たことがない。
「白昼堂々と伯爵令嬢を誘拐、か……」
「状況が掴めないのですが、いったい何が起こっているのですか?」
「ディディエ……。それが、我々にもさっぱりだ」
「兄上に深手を負わせる者がこの世に存在したことに驚きが隠せません」
「それは、俺もだよ」
皆も同じなのだろう。ルノーの格好が混乱をより増大させている。重苦しい空気が場を支配していた。
「る、ルノー様……」
珍しいこともあるものだ。いや、このご令嬢もただの人だったということなのだろうか。真っ青な顔をしたジャスミーヌの震える声に名を呼ばれ、ルノーは「なに」とだけ返した。
「これ、あの、そこに、落ち、ていて……。シルヴィ様、のだと、思うのです、けれど」
声だけではなく、手も震えている。その震える手から渡された物をルノーは無言で受け取った。
キラキラとプラチナに似た色で輝くそれは、間違いなくシルヴィの誕生日に贈った腕輪。いつ取れたのだろうか。気づかなかった。
「そうだね。シルヴィのだ」
「そう、ですか。シルヴィ様、とても大切にされていたから。今頃……」
ジャスミーヌはそこまで言ったものの、黙り込んでしまう。シルヴィの安否が不明の今、下手なことは言えないと判断したようだ。
「その腕輪が取れちゃったから、あの攻撃魔法が発動しなかったのね~」
「それは、どうだろうね」
「……? どういう意味だ」
「敵意や害意がなければ、反応しないので」
「なるほどな。そういう仕組みだったか。しかし、あの男にはあっただろう」
「僕達に対しては、明確にありましたね。しかし、シルヴィに対しては……。あれを害と認識するかは、あの男次第ですよ」
ルノーは、あの雷魔法をシルヴィへの害だと思った。しかし、あの男が本気で“彼女のため”などと思っているのなら、果たしてそれに腕輪が反応したかどうかは分からない。
発動条件を変えた方がいいだろうか。しかし、シルヴィが相手の敵意や害意にどれだけ反応するかは……。そちらの方がルノーには信用ができなかったので、今のようにしたのだったな。そんなことを思い出して、ルノーは深々と溜息を吐き出す。
「ふむ。そう言われると、頻りに“愛しい”と繰り返していたな。シルヴィ嬢に危害を加える気はないと?」
「断言は出来ません」
「そう、だな。だからこそ、下手に動けなかった。そうだろう?」
「まぁ……」
ルノーは思わず返事を濁した。
「彼女は、シルヴィだ」
地を這うような低音のあと、ルノーが剣を男の顔目掛けて投擲する。寸分の狂いもなく真っ直ぐに飛んだ剣を男は軽い動作で避けた。
その剣を風魔法で跳躍していたルノーが空中で掴む。一切の手加減なしで振り抜かれたそれが男の頬を掠め傷を作った。
しかし、想定していたほどの手傷を負わせられなかったため、ルノーは不愉快そうに顔を顰める。そのまま剣を上に放ると風魔法で優雅に着地し、落ちてきた剣を再び掴み構えた。
「凄い……」
ルノーも男もシルヴィを気遣ってか、そこまでの速度は出していない。それでも、目で追える限界の攻防にアレクシが呆然とそう溢した。
「人間にしては、やるようだ。いや、人間……なのだろうか」
目で視認できる程に溢れ出るルノーの魔力の異様さに、男は怪訝そうに眉を寄せる。
「この感じは……。何だ。どこかで……?」
はてと男が首を傾げた。しかし、直ぐにどうでも良さそうな溜息を溢すと、頬の傷を治癒魔法で治してしまう。
「そろそろお開きにしよう。愛しいナルジスとの時間がなくなる」
男が手を翳したのを見て、先程から撃っている大技が来るとルノーは身構えた。あれさえ何とか出来れば、あとはどうとでもなる。
男の手から放たれた真白な攻撃魔法が一直線にルノーへと迫る。光の眩しさに、ルノーは目を窄めながらも核を探した。
しかし、ルノーの魔法防壁を砕くだけのことはある。簡単には見つからないかと、ルノーは忌々しそうに眉根を寄せた。
ならば、選択肢は一つだ。
“避けない”
真正面から攻撃を受けたルノーに、周囲がざわめく。フレデリクの「ルノー!!」という悲痛な叫びが、ルノーにも聞こえた気がした。
どこだ。どこに隠した。ルノーには、一歩も引く気などなかった。見つけられるという確信があったからだ。
ルノーが剣を持つ手に力を込める。それを振った瞬間、不吉な音が鳴った。
「……っ!?」
振り切る前に、剣が真っ二つに折れる。ルノーは致し方ないと、光から逃れるために斜め後ろへ跳んだ。その際、上手く着地出来ず地面を転がる。
勢いを殺し直ぐ体勢を立て直したルノーは、屈んだ状態で止まった。しかしふらつき、片膝を地面に付く。
頬をぬるりとした何かが伝っていった。額を切ったらしい。出血は止まりそうにもなかった。顎先から血が雫となり、重力に従い地面へと落ちていく。
「ルノーくん……っ!!」
シルヴィの必死な声に名を呼ばれ、ルノーは緩慢な動きで顔を上げた。自分に向けて伸ばされたシルヴィの手が空を切っているのが見える。
「離して!!」
明確な怒りが滲んだ声音であった。それに、ルノーは目を丸める。あれ程までのシルヴィの敵意をルノーは見たことがなかったのだ。
「この……っ! 絶対に許さない!!」
涙に濡れるシルヴィの黄緑色の瞳が、ほの暗く翳る。鋭く睨まれた男は、ただ悲しげに笑んだ。それにもシルヴィは、情けをかけることはなく。
「ルノーくんに!! 酷いことしないで!!」
シルヴィ自身も激しい怒りをどう扱えばいいのか分からないかのような、感情に身を任せた怒声が響いた。
「なぜ……? 記憶がないのか?」
「私はナルジスなんかじゃない!!」
「違う。やめろ……」
「ルノーくん!!」
「シルヴィ……っ!!」
ポロポロと大粒の涙が空から降ってくる。それに、ルノーはよろけながらも立ち上がった。男はそれが、気に食わなかったらしい。
「やめろ!!」
「~~っっ!?」
バチッと痛々しい音が耳を打った。微弱なのだろうが、その電流は人間を気絶させるには十分な威力であったようだ。シルヴィが声もなく、ぐったりと動かなくなる。
「シルヴィ!?」
「やめろっ、やめろやめろやめろ!! やめてくれ……」
男から禍々しい何かが溢れ出ているのに、ルノーは出そうになった足を何とか止めた。これ以上刺激すると、シルヴィに何をされるか分かったものではない。
「お前はナルジスだ。私の愛しいナルジス。ずっと会いたかったというに、なぜそんな悲しいことを言う? なぜ? 思い出せる筈だ。そうだろう? 私だけを喚びなさい、ナルジス」
男は狂ったように、何事かをぶつぶつと呟き出した。ルノーは何とかシルヴィを救い出せないかと隙を窺う。しかし、シルヴィのことが気掛かりで、ルノーは行動に移せなかった。
「そうだ。帰ろう」
ふと思い立ったように男は顔を上げた。転移する気なのだと脳が理解するのと同時、男とシルヴィの姿が消える。二人がいた場所に舞ったキラキラとした光が、ルノーの神経を逆撫でした。
「はっ、はぁっ、シル、ヴィ……」
流石に血を流しすぎたようだ。人間の体は思っているよりも弱いのだったなと、ルノーは傾いていく視界の中でそんなことを考えた。
「ルノー!!」
受け身を取るつもりだったが、地面に辿り着く前にフレデリクがルノーを受け止める。それに、ルノーはキョトンと目を瞬いた。
「無茶をし過ぎだ!!」
「そのようなことは」
「ある!!」
フレデリクが「ロラ嬢、頼めるか?」と発した言葉に、ルノーは頼みの内容を察して嫌そうな顔をする。
フレデリクは無視してルノーを地面に横たえさせようとしたが、それをルノーが手で制した。フレデリクは渋々とルノーを座らせる。
「凄まじ~く嫌そうな顔ですが、やらせて頂きますね」
「一思いにやってくれ」
「それはちょっと語弊が~……。いや、一思いにやります」
「頼む」
フレデリクとロラの会話に、ルノーは文句を言っても無意味そうだと溜息を吐き出した。ロラがルノーの傷を見て、痛そうに顔を顰めたのを不服そうに見上げる。
「光よお願い、痛いの痛いの飛んでいけ~」
「…………」
「そんな顔で見ないでください!!」
スン……と真顔になったルノーに、ロラは居たたまれない気持ちになった。
それにしても、とロラはルノーを観察する。額の傷は言わずもがな、そこ以外も傷だらけだ。地面を転がったからか土まみれで、こんなルノーは見たことがない。
「白昼堂々と伯爵令嬢を誘拐、か……」
「状況が掴めないのですが、いったい何が起こっているのですか?」
「ディディエ……。それが、我々にもさっぱりだ」
「兄上に深手を負わせる者がこの世に存在したことに驚きが隠せません」
「それは、俺もだよ」
皆も同じなのだろう。ルノーの格好が混乱をより増大させている。重苦しい空気が場を支配していた。
「る、ルノー様……」
珍しいこともあるものだ。いや、このご令嬢もただの人だったということなのだろうか。真っ青な顔をしたジャスミーヌの震える声に名を呼ばれ、ルノーは「なに」とだけ返した。
「これ、あの、そこに、落ち、ていて……。シルヴィ様、のだと、思うのです、けれど」
声だけではなく、手も震えている。その震える手から渡された物をルノーは無言で受け取った。
キラキラとプラチナに似た色で輝くそれは、間違いなくシルヴィの誕生日に贈った腕輪。いつ取れたのだろうか。気づかなかった。
「そうだね。シルヴィのだ」
「そう、ですか。シルヴィ様、とても大切にされていたから。今頃……」
ジャスミーヌはそこまで言ったものの、黙り込んでしまう。シルヴィの安否が不明の今、下手なことは言えないと判断したようだ。
「その腕輪が取れちゃったから、あの攻撃魔法が発動しなかったのね~」
「それは、どうだろうね」
「……? どういう意味だ」
「敵意や害意がなければ、反応しないので」
「なるほどな。そういう仕組みだったか。しかし、あの男にはあっただろう」
「僕達に対しては、明確にありましたね。しかし、シルヴィに対しては……。あれを害と認識するかは、あの男次第ですよ」
ルノーは、あの雷魔法をシルヴィへの害だと思った。しかし、あの男が本気で“彼女のため”などと思っているのなら、果たしてそれに腕輪が反応したかどうかは分からない。
発動条件を変えた方がいいだろうか。しかし、シルヴィが相手の敵意や害意にどれだけ反応するかは……。そちらの方がルノーには信用ができなかったので、今のようにしたのだったな。そんなことを思い出して、ルノーは深々と溜息を吐き出す。
「ふむ。そう言われると、頻りに“愛しい”と繰り返していたな。シルヴィ嬢に危害を加える気はないと?」
「断言は出来ません」
「そう、だな。だからこそ、下手に動けなかった。そうだろう?」
「まぁ……」
ルノーは思わず返事を濁した。
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