プラネット・アース 〜地球を守るために小学生に巻き戻った僕と、その仲間たちの記録〜

ガトー

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5年生 冬休み

説明しよう

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『今回の事は〝極めて想定外〟だから、あくまで推測の域を出ないんだけど、良いかな?』

 そう前置きして、ブルーは彩歌あやかに説明を始める。

『まず〝不老〟だ。キミは20歳ぐらいまで成長した後、老化しない』

「不老長寿。魔道士や悪魔が求めてやまない、究極の到達点。まさか私が、魔法以外の方法で手に入れるなんて……」

 彩歌が、複雑な表情でつぶやく。
 喜んでいるのか……それとも、悲しんでいるのだろうか。
 彩歌の家系は、長い年月を不老不死の研究に費やして来たらしいからな。色々と思う所があるのだろう。

『そして、超回復。私の欠片かけらは、キミの体を正常に保とうとする』

「体中の怪我が、すっかり治ってる。それに、魔力もスゴい速さで回復したわ」

 彩歌は、怪我を負っていた箇所を確認する。
 そう言えば、救急車で運ばれて来た時は〝すぐに手術室へ〟って言われるほどの怪我を負っていた筈だ。

『さらに、耐久性も大幅に上がっている』

 つまり、ゲームとかでよくある〝防御力が上がった!〟ってヤツか。

「ちなみにブルー。今の彩歌さんの耐久性だと、さっきの魔物の赤い玉の魔法をいくつぐらい受けられる?」

「赤い玉……あれは、煉獄れんごくの魔法。体の内側から沸騰して、爆発してしまう死の魔法」

 へぇ! そんな恐ろしい魔法だったのか。通りでチクっとした訳だ。

『アヤカが、今現在、受け切れるのは12発だ。13発で死亡する』

「スゴい! そんなに受けても平気なの?!」
「少なっ! なんでそんなに弱めなんだ?!」

 彩歌と僕が、ほぼ同時に叫ぶ。
 ……内容は、真逆だったけど。

「ええっ! 少ないって、達也さんは煉獄れんごくの魔法に、どれだけ耐えられるの?」

「大体、2000兆ぐらい……だっけ?」

『あれから少し同化が進んだので、今は1999兆9661億9967万8821発だ。サバを読みすぎだぞ、タツヤ』

 彩歌は、その数を聞いて唖然としている。

「いやいや。たった300億発くらい、誤差じゃん!」

『人類を5回は滅ぼせる程の攻撃を〝誤差〟とは言わないよ』

 5回も滅びるって……人間弱くね?

『違うぞタツヤ。キミは同化の初期段階で、既に地球とほぼ同じ強度を持つ。〝不老〟と〝星の強度〟は最も重要なので、いち早く獲得する特性なんだ』

 なるほど。まず〝無敵モード〟に入るようになっているのか。
 確かに、僕が死んじゃったら元も子も無いもんな。

『アヤカは導き手ではない。〝不老〟などは欠片の性質上、自動で受け継いだが、強度はオマケのようなものだ』

 まあ、即死するような魔法を12回も受けられるだけで、驚くべきオマケなのかもしれない。

『あと、先程からちょっと勘違いをしているぞ、タツヤ』

「え? 勘違いって?」

『キミは〝いくつ受けたら死ぬ?〟と聞いたので、その数を答えたが、私が言ったのは〝同時に〟受けた時のものだ』

 ブルーは、少し間を開けてさらに続ける。

『キミはあの赤い球を、1999兆9662億17万1487発〝同時に〟受ければ死ぬ』

 あ、また増えてる。
 いや、そんな事より〝同時に〟って……?

『小分けに攻撃を受けても回復するさ。キミにも〝超回復〟は付いてるんだから』

 マジで? ……本当に不死身だな、僕。

『ちなみにアヤカも、13個分〝同時に〟あのエネルギーを受けなければ、死なないよ』

「煉獄の魔法ほどの術を、13個も同時に撃てる悪魔や魔道士は、まず居ないわね」

 彩歌はクスクスと笑う。

『今後、時間が経つにつれて、アヤカの回復力や耐久性は上がっていく。そして、様々な特殊能力を身に付けていくだろう』

「特殊能力?」

『今現在、タツヤが身に付けている能力は、救星特異点きゅうせいとくいてん、不老、星の強度、摂食不要、呼吸不要、超回復、真空耐性、熱耐性、電撃無効、不眠不休、光合成だ』

 最後のがちょっと気になるが、結構色々あるんだな。

「ブルー。〝救星特異点〟ってあれだよな。歴史は頑丈で、簡単に変えられないけど、星を救うためなら変更できるっていう……」

『そうだ、タツヤ。その特性があるから、キミは地球を救える』

「えっと……僕は、睡眠が要らないらしい。彩歌さんも、そうなるかもしれないし、ならないかもしれない」

『そうだね。この先タツヤが身につける能力の、5~6%は、アヤカも使えるようになるだろう』

「……ちょっと待ってね。もう一度確認してみるから」

 彩歌が呪文を唱える。
 ちなみに今更だが、彩歌の唱える呪文は、独特なイントネーションのせいでイマイチ判別が付かない。

「HuLex Thel STaTs Ne」

『アヤカ。今のは、自分の能力の詳細を知るという魔法だね』

 よく覚えているな、ブルー。

「ええ。頭の中に、詳細な数値で表示されるの。やっぱり……さっきは気付かなかったけど、生命力と守備力の数値が、文字化けしちゃってる……」

 魔法が文字化けって。よっぽど規格外なんだな。

「他の数値も、かなりスゴい事になってるわ。あと特記事項の欄に、不老と超回復と高耐久……それと、これは?!」

「どうしたの? 何か気になる特殊能力でも載ってた?」

 驚いた表情の彩歌が、少し震える声で言った。

「救星特異点」

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