45 / 264
5年生 冬休み
からあげとそーせーじ
しおりを挟む
我が家のリビングに、大ちゃんがいる。
朝からいった〝ウサギのエサやり〟。
……結局、ヒーロー活動になったけどね。
その帰りに、ちょうど玄関前に母さんが居た。
「え、大作くん、お家の人、誰も居ないの? ご飯とかはどうするの?」
という感じになり、一緒にお昼を食べる事になったのだ。
あ、栗っちの千里眼によると、町田鏡華、大波友里、橋月日奈美の三人は、無事に保護されて、背の低いおじさんも、逮捕されたようだから安心してほしい。
「いやー、悪いな、たっちゃん。俺、家に帰ればカップ麺とか、あったんだけど」
「まあ、栄養とか、偏っちゃうから」
ちなみに父さんは、明日が正月休み最終日なので、同僚と日帰りスキーだそうだ。元気だな。
「あれ? おばあちゃんは?」
「ああ。おばあちゃんもね、老人会の寄り合いでお弁当が出るんですって」
おばあちゃんは近くの公民館で新春カラオケ大会だって。元気だな。
「しかし、冬休みももうすぐ終わりか。早いなー」
「僕はね、ちょっと楽しみなんだ。学校」
「あー、たっちゃんは〝久し振り〟だもんなー」
よく覚えているな、さすが大ちゃん。
……そう、久しぶりにみんなと会えるのがうれしい。まるで同窓会に行くみたいな気分だ。
「でも授業、2回目だろ? つまんないぜー、きっと」
「はは。大ちゃんは絶対に忘れないからなぁ。僕はね、多分ほとんど忘れてると思うよ」
リビングで大ちゃんと話していると、妹が入ってきた。
「あ、大ちゃん、あけましておめでとう!」
「よー! おめでとう!」
ん? ……あれ? 妙に違和感が。
「るり、なんか背、伸びてないか?」
明らかに伸びた。というか、ちょっと待て! 何で身長が同じくらいあるんだ?
「あと、お前〝大ちゃん〟じゃなくて〝大作さん〟って呼んでなかったっけ……?」
妹が僕の同級生を呼ぶ時は、ユーリ以外全員、〝名前+さん〟だったような……?
「え? 何言ってるの? 私、ずっとこの呼び方じゃん」
「たっちゃん、俺、同級生から〝大作さん〟なんて呼ばれたら、ちょっと照れちゃうぜ?」
え? え? なに言ってるんだ、大ちゃんまで。
『タツヤ、随行者の左手だ』
「え? それって栗っちの能力じゃ……」
『カズヤのは、随行者の右手だよ』
「あ、うん。そうか、そうだったな……え?」
「前にも言ったが、随行者の左手は、救世主と同じ時を生きる能力だ。だから、年齢も同じになるし、周囲の全ての不整合が修正される。普通の人間では、この変化に気付くことは出来ないだろうね」
「さすが救世主と永遠の愛を誓った者だけのことはあるな。スゴい能力だ」
『そうだタツヤ。救世主には理不尽なほどに奇跡的な力が用意されている』
「ふーん……で、それと妹と、何の関係があるんだ?」
『本気で言っているのかタツヤ?!』
まったく! ブルーらしくないな。急に関係のない話を始めるとは。
まあ、なんだ。
るりの件に関しては、なんか不思議現象だな。
カマキリ男とか悪魔とか猫耳娘とかが出てくるんだから、それ位はあるある。
『タツヤ。なんで妹とカズヤの事に関してはそうなるんだ?』
「ん? 栗っちは今回の事には関係ないだろう?」
『……私にとっては、一番の不思議現象だ、タツヤ』
なにかブルーが言っているが、それもきっと気のせいだな。
「ああ、るり、九条君のご両親、急用で遠くに行かれてるんですって。だから、お戻りになるまで、ウチで食べてもらうわね」
台所の奥で、戸棚から食器を出しながら、母さんが言った。
「へー、そうなんだ……大ちゃん、もしかして遠くって、ドイツ?」
「当たり。さすが双子だけあって、たっちゃん並みにヒラメキが良いよな!」
ん? 双子? 誰と誰が? あ、そっか、不思議現象で僕と妹は双子設定か。あるある。これ位の事では驚かないぞ。
「大ちゃんさ、ドイツ以外も色々と詳しいでしょ? ハネムーンはやっぱりヨーロッパにしようって話してるんだ。またその内、色々と教えてよね!」
「ははは、栗っちも気が早いな~! いくら婚約したって言っても、まだまだ先の話じゃんか」
何故だろう。すごく引っかかる会話な気がするが……まあ、それも不思議現象のせいだろうな。うん。気のせいだ。
「お待たせ。こんな物しかなくてごめんね。九条君が来るってわかってれば、もっと何か用意したんだけど」
「いえいえ、俺、からあげ大好きです。いただきます!」
そんなわけで、数日間、大ちゃんはウチでご飯を食べることになった。
「どうせなら、ここで寝泊まりすればいいのに」
「いや、もしかしたら親父達から連絡が来るかもしれないからなー」
大ちゃんの両親は、きっと自宅が一番安全だと思っている。よそで寝泊まりすれば、余計な心配をするだろう。
セキュリティを最大にしたという事は、ドイツに行ったのも、例のダーク・ソサイエティ絡みなのかもしれない。
『タツヤのそばが一番安全なんだけどね』
「そうだな。でも、大ちゃんちのセキュリティも凄いんだぜ?」
どんな罠が飛び出すのか、ちょっと興味がある。
「〝お前は大丈夫だと思うが、なるべく外には出るな〟とか、言われてるしなー」
「そうだったんだ。じゃ、家で居たほうが良いね。何かあったら、例の欠片で呼んで! すぐに行くから」
「おおー、頼もしいぜ! ありがとなー!」
と、言って、大ちゃんは帰って行った。さて、見つかる前に、大ちゃんに交換してもらった300ユーロを地下室に置いてこなきゃ。
「ああ、そうだ、昼から栗っちが来るかもしれないな」
『〝精神感応〟の練習だな。カズヤは真面目だね』
地下室に入ってしばらくすると、やはり栗っちも現れた。
「たっちゃん、また練習付き合ってくれる?」
「おう! もちろん!」
この日の晩ごはんは、栗っちも加わってさらに賑やかだった。
母さんに希望を聞かれたので、牛麻神社で食べ損ねた、お好み焼きをリクエスト。とうもろこしも食べたかったけど、そちらはさすがに却下されてしまった。ちょっと残念。
「はい、和也さん、あーん! おいしい?」
「えへへ。とってもおいしいよ!」
そういえば、母さんやおばあちゃんの前だというのに、妹と栗っちが妙にベタベタしているようだが……まあ、気のせいだろうな。
朝からいった〝ウサギのエサやり〟。
……結局、ヒーロー活動になったけどね。
その帰りに、ちょうど玄関前に母さんが居た。
「え、大作くん、お家の人、誰も居ないの? ご飯とかはどうするの?」
という感じになり、一緒にお昼を食べる事になったのだ。
あ、栗っちの千里眼によると、町田鏡華、大波友里、橋月日奈美の三人は、無事に保護されて、背の低いおじさんも、逮捕されたようだから安心してほしい。
「いやー、悪いな、たっちゃん。俺、家に帰ればカップ麺とか、あったんだけど」
「まあ、栄養とか、偏っちゃうから」
ちなみに父さんは、明日が正月休み最終日なので、同僚と日帰りスキーだそうだ。元気だな。
「あれ? おばあちゃんは?」
「ああ。おばあちゃんもね、老人会の寄り合いでお弁当が出るんですって」
おばあちゃんは近くの公民館で新春カラオケ大会だって。元気だな。
「しかし、冬休みももうすぐ終わりか。早いなー」
「僕はね、ちょっと楽しみなんだ。学校」
「あー、たっちゃんは〝久し振り〟だもんなー」
よく覚えているな、さすが大ちゃん。
……そう、久しぶりにみんなと会えるのがうれしい。まるで同窓会に行くみたいな気分だ。
「でも授業、2回目だろ? つまんないぜー、きっと」
「はは。大ちゃんは絶対に忘れないからなぁ。僕はね、多分ほとんど忘れてると思うよ」
リビングで大ちゃんと話していると、妹が入ってきた。
「あ、大ちゃん、あけましておめでとう!」
「よー! おめでとう!」
ん? ……あれ? 妙に違和感が。
「るり、なんか背、伸びてないか?」
明らかに伸びた。というか、ちょっと待て! 何で身長が同じくらいあるんだ?
「あと、お前〝大ちゃん〟じゃなくて〝大作さん〟って呼んでなかったっけ……?」
妹が僕の同級生を呼ぶ時は、ユーリ以外全員、〝名前+さん〟だったような……?
「え? 何言ってるの? 私、ずっとこの呼び方じゃん」
「たっちゃん、俺、同級生から〝大作さん〟なんて呼ばれたら、ちょっと照れちゃうぜ?」
え? え? なに言ってるんだ、大ちゃんまで。
『タツヤ、随行者の左手だ』
「え? それって栗っちの能力じゃ……」
『カズヤのは、随行者の右手だよ』
「あ、うん。そうか、そうだったな……え?」
「前にも言ったが、随行者の左手は、救世主と同じ時を生きる能力だ。だから、年齢も同じになるし、周囲の全ての不整合が修正される。普通の人間では、この変化に気付くことは出来ないだろうね」
「さすが救世主と永遠の愛を誓った者だけのことはあるな。スゴい能力だ」
『そうだタツヤ。救世主には理不尽なほどに奇跡的な力が用意されている』
「ふーん……で、それと妹と、何の関係があるんだ?」
『本気で言っているのかタツヤ?!』
まったく! ブルーらしくないな。急に関係のない話を始めるとは。
まあ、なんだ。
るりの件に関しては、なんか不思議現象だな。
カマキリ男とか悪魔とか猫耳娘とかが出てくるんだから、それ位はあるある。
『タツヤ。なんで妹とカズヤの事に関してはそうなるんだ?』
「ん? 栗っちは今回の事には関係ないだろう?」
『……私にとっては、一番の不思議現象だ、タツヤ』
なにかブルーが言っているが、それもきっと気のせいだな。
「ああ、るり、九条君のご両親、急用で遠くに行かれてるんですって。だから、お戻りになるまで、ウチで食べてもらうわね」
台所の奥で、戸棚から食器を出しながら、母さんが言った。
「へー、そうなんだ……大ちゃん、もしかして遠くって、ドイツ?」
「当たり。さすが双子だけあって、たっちゃん並みにヒラメキが良いよな!」
ん? 双子? 誰と誰が? あ、そっか、不思議現象で僕と妹は双子設定か。あるある。これ位の事では驚かないぞ。
「大ちゃんさ、ドイツ以外も色々と詳しいでしょ? ハネムーンはやっぱりヨーロッパにしようって話してるんだ。またその内、色々と教えてよね!」
「ははは、栗っちも気が早いな~! いくら婚約したって言っても、まだまだ先の話じゃんか」
何故だろう。すごく引っかかる会話な気がするが……まあ、それも不思議現象のせいだろうな。うん。気のせいだ。
「お待たせ。こんな物しかなくてごめんね。九条君が来るってわかってれば、もっと何か用意したんだけど」
「いえいえ、俺、からあげ大好きです。いただきます!」
そんなわけで、数日間、大ちゃんはウチでご飯を食べることになった。
「どうせなら、ここで寝泊まりすればいいのに」
「いや、もしかしたら親父達から連絡が来るかもしれないからなー」
大ちゃんの両親は、きっと自宅が一番安全だと思っている。よそで寝泊まりすれば、余計な心配をするだろう。
セキュリティを最大にしたという事は、ドイツに行ったのも、例のダーク・ソサイエティ絡みなのかもしれない。
『タツヤのそばが一番安全なんだけどね』
「そうだな。でも、大ちゃんちのセキュリティも凄いんだぜ?」
どんな罠が飛び出すのか、ちょっと興味がある。
「〝お前は大丈夫だと思うが、なるべく外には出るな〟とか、言われてるしなー」
「そうだったんだ。じゃ、家で居たほうが良いね。何かあったら、例の欠片で呼んで! すぐに行くから」
「おおー、頼もしいぜ! ありがとなー!」
と、言って、大ちゃんは帰って行った。さて、見つかる前に、大ちゃんに交換してもらった300ユーロを地下室に置いてこなきゃ。
「ああ、そうだ、昼から栗っちが来るかもしれないな」
『〝精神感応〟の練習だな。カズヤは真面目だね』
地下室に入ってしばらくすると、やはり栗っちも現れた。
「たっちゃん、また練習付き合ってくれる?」
「おう! もちろん!」
この日の晩ごはんは、栗っちも加わってさらに賑やかだった。
母さんに希望を聞かれたので、牛麻神社で食べ損ねた、お好み焼きをリクエスト。とうもろこしも食べたかったけど、そちらはさすがに却下されてしまった。ちょっと残念。
「はい、和也さん、あーん! おいしい?」
「えへへ。とってもおいしいよ!」
そういえば、母さんやおばあちゃんの前だというのに、妹と栗っちが妙にベタベタしているようだが……まあ、気のせいだろうな。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
チート魔力はお金のために使うもの~守銭奴転移を果たした俺にはチートな仲間が集まるらしい~
桜桃-サクランボ-
ファンタジー
金さえあれば人生はどうにでもなる――そう信じている二十八歳の守銭奴、鏡谷知里。
交通事故で意識が朦朧とする中、目を覚ますと見知らぬ異世界で、目の前には見たことがないドラゴン。
そして、なぜか“チート魔力持ち”になっていた。
その莫大な魔力は、もともと自分が持っていた付与魔力に、封印されていた冒険者の魔力が重なってしまった結果らしい。
だが、それが不幸の始まりだった。
世界を恐怖で支配する集団――「世界を束ねる管理者」。
彼らに目をつけられてしまった知里は、巻き込まれたくないのに狙われる羽目になってしまう。
さらに、人を疑うことを知らない純粋すぎる二人と行動を共にすることになり、望んでもいないのに“冒険者”として動くことになってしまった。
金を稼ごうとすれば邪魔が入り、巻き込まれたくないのに事件に引きずられる。
面倒ごとから逃げたい守銭奴と、世界の頂点に立つ管理者。
本来交わらないはずの二つが、過去の冒険者の残した魔力によってぶつかり合う、異世界ファンタジー。
※小説家になろう・カクヨムでも更新中
※表紙:あニキさん
※ ※がタイトルにある話に挿絵アリ
※月、水、金、更新予定!
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました
髙橋ルイ
ファンタジー
「クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました」
気がつけば、クラスごと異世界に転移していた――。
しかし俺のステータスは“雑魚”と判定され、クラスメイトからは置き去りにされる。
「どうせ役立たずだろ」と笑われ、迫害され、孤独になった俺。
だが……一人きりになったとき、俺は気づく。
唯一与えられた“使役スキル”が 異常すぎる力 を秘めていることに。
出会った人間も、魔物も、精霊すら――すべて俺の配下になってしまう。
雑魚と蔑まれたはずの俺は、気づけば誰よりも強大な軍勢を率いる存在へ。
これは、クラスで孤立していた少年が「異常な使役スキル」で異世界を歩む物語。
裏切ったクラスメイトを見返すのか、それとも新たな仲間とスローライフを選ぶのか――
運命を決めるのは、すべて“使役”の先にある。
毎朝7時更新中です。⭐お気に入りで応援いただけると励みになります!
期間限定で10時と17時と21時も投稿予定
※表紙のイラストはAIによるイメージです
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
