91 / 264
5年生 3学期 2月
覚醒
しおりを挟む
実験体の顔を覆っていた水が、消えていく……
「……これは熱気?!」
熱い! もしかして、体温を上げて蒸発させてるの?
「だとしたら……人知を超えてますね……」
そう。人知を超えている。
ブルーさんが大ちゃんによく言っているけど、人間の英知は、なんて物を作り出したんだろう。
……顔の周りにあった水を、ぜんぶ蒸気に変えたあと、実験体は悠々と大きく息をついて僕をにらむ。
ちょっと怒ってる……よね?
「ガルルル……」
この子は、瞬発的に体温を上昇させることが出来るんだね。しかも、信じられない温度に。
……もしかしたら、ケージを破壊したのも、この力を使った技なのかな?
実験体の発していた熱気は消えた。けど、代わりに殺気が高まっているよ。
ほら、ジリジリと頭を下げつつ後退していってる。これってきっと、後ずさりじゃなくて、飛びかかるための間隔を開けてるんだよね。
「ちょっと困りましたね」
……そういえば、たっちゃんに、
〝敵の心臓とかを念動力で握りつぶしちゃえばいいんじゃない?〟
と、言われた事がある。
そうだよね。それが出来れば最強なんだけど。
……実は、生き物の〝体の中〟には、念動力は入っていけない。
建物とか、機械とかは、中から色々と出来るのに、不思議だよね。
だから、この子も、念動力では、体の表面しか触れることが出来ないんだ。
可哀想だけど、縛る・止めるじゃなくて、打撃・射撃をしなくちゃならないかもしれない。
念動力による攻撃も、物理攻撃と同じで、加速すればダメージが大きくなる。縛るより切り裂く、止めるよりぶつける方が、大きな力を加えられるみたい。けど……
「生物を攻撃するのは……初めてです」
仕方ないよね……実験体を野放しにすれば、大勢の人が犠牲になってしまうから。
僕は両手を前に差し出して、念動力を、自分の前に集中した。
1つ、2つ、3つ。
目には見えない力の塊を並べていく。
時を同じくして、実験体が頭を床スレスレまで落とした。来るよ!
僕は連続で、5発の念動力を発射した。
タタタタタン! と、弾けるような音が鳴り響き……今まで実験体が伏せていた場所に、5つの穴が開く。
「?! 外し……!」
次の瞬間、背後に、気配を感じた。
振り向く間もなく、背中に衝撃が走り、そして目の前には、壁。
直後、僕の視界と意識は、黒く塗りつぶされた。
>>>
『……い……ずや』
ん……。
『めざ……か……』
だれかの……声が……聞こえる……
『目覚めなさい、和也』
……誰?
『貴方を導く者です』
僕を導く……?
もしかして、神様?
『少し、違います。むしろ、神に最も近いのは、貴方です』
僕、どうしたんだっけ……
『貴方は、攻撃を背中に受け、壁に激突したのです』
……そうだ。僕、負けちゃったんだ。
『いえ、まだ終わっていません。貴方は、自分が〝終わっていい〟と思うまで、命を落しても、よみがえることが出来るのです』
そう言えば、ブルーさんがそんな事を言ってたよね。
……でもさ、あの子、ちょっと強すぎるよ。僕じゃ、止められそうにない。
『それなら、貴方は力を欲するだけでいい。貴方は理不尽なほどの力を持つ、救世主なのですから。貴方は、あの〝哀れな者〟を、どうしたいですか?』
救いたい。
『あれほど、怖い思いをし、酷い事をされても、貴方は、まだ、あの者を救いたいのですか』
勝手にあんな姿にされて、こんな所に閉じ込められて……可哀想すぎるよ!
僕は……僕は……!
「あの子を救いたい!」
突然、体の感覚が戻ってきた。
……内から、外から、どんどん力が溢れてくる。
『……今の言葉が。貴方の慈愛の心が。〝目覚め〟を大きく進めたのです。さあ、貴方の望むようになさい』
>>>
目を覚ますと、実験体は僕にのしかかり、鋭い爪を突き立てようとしていた。
ヘルメットが割れてはじけ飛ぶ。
何度も攻撃されたのだろう。アーマーは波打つのをやめ、いたる所に亀裂が入っている。
「……ありがとう、大ちゃん。おかげで痛くなかったよ」
僕の中に、今までにない〝力〟が芽吹いているのがわかる。
たぶんこれは僕が、一歩、神様へと近付いた証。
僕は実験体を、念動力ではなく〝腕力〟で跳ね除けた。
数メートル吹っ飛んで、ゴロゴロと転がる実験体。
「ゴメンね、ちょっとまだ、力加減がわからないんだ」
ダメージが大きすぎたみたい。
すっごくカッコいいエフェクトと共に、変身が解けてしまった。
……あんなにボロボロになっても、そこはちゃんと機能するんだ。
「ガアッ!」
実験体が飛びかかってきた。
さっきまでは目で追うことも出来なかったのに、完全に動きがわかるよ。
……というより、スローモーションだね。
僕は、実験体のほっぺを、引っ叩いてやった。
「ギャフン!」
意外と可愛い声をあげて、真横にすっ飛ぶ。
ゴロゴロと転がって、やっと起き上がるも、何が起きたのか理解できない様子の実験体。
……こちらに向き直り、威嚇しながら、じわじわと近付いてくる。
『もうやめよう。キミは、僕には勝てないよ』
精神感応で話しかける。
……たぶん通じるはず。何となく分かるんだ。
『……る……い』
ほらね、反応があった。今なんて……
『うるさい! だまれ!』
実験体は、再び襲い掛かってきた。
僕は、もう一発、さっきとは逆のほっぺを引っ叩く。
……今度は当然、逆の方向にすっ飛んだよ。
僕、自分ではゆっくり動いているつもりなんだけど、どうやらあの子は、僕の動きを目で追えてないみたい。
僕が急に強くなった事を〝体感〟していても、頭ではわかっていないんだね。
実験体は、まだ僕の方を睨んで、飛び掛かろうとしているよ。
『ね、わかったでしょ? 大人しくすれば、なにもしないから』
『ゆるさない! ゆるさないぞ! よわいにんげんのくせに!!』
ダメだ。
まだ向かってくる。
「うーん……このままだと、大ケガさせちゃうよ。どうしよう」
攻撃を避けながら、ふと辺りを見回すと、実験体が閉じ込められていたケージが目に入った。
「そうだ! アレを使って……!」
大きくて頑丈なケージの鉄格子を、念動力で全部引っこ抜いて、目の前に、ズラリと並べる。
さっきは全然曲げられなかった鋼鉄の棒が、水飴のように柔らかいよ。
グニャグニャと丸めて引き伸ばして……
よーし、できた! 〝実験体〟そっくりの〝像〟を作ったよ。
「えへへ。工作は得意なんだ」
……特に、鉄細工は。
中は空洞で、大きさは実物とだいたい同じ。
なかなかカッコ良くできたよね。
『…………』
途端に、実験体の動きが止まった。
鉄像を見て、じっとしている。そして……
『すごい! すごい! これ、ぼくだよね!』
喜んだ。
『わぁ! すごくかたいのに、こんなのつくれるって、すごい! すごいね!』
ほめられた。
『もしかして、ぼくをいじめにきたんじゃないの? それじゃ、あそぼうよ!』
なつかれた。
『うん。遊ぶのはいいんだけど……キミ、お腹空いてないの?』
えっと……お腹を空かせて、ケージを破ったんだよね?
『ううん。ごはんは、きょうもちゃんとたべたし、だいじょうぶ』
『食べたの?! どういうこと……?』
『くろいにんげんが、まいにちここにきて、ごはんをくれたよ?』
黒い人間? ……戦闘員かな?
『えっとね、〝そのうち、だしてあげるから、おとなしーく、しててくんない?〟 っていってた』
えー?! 戦闘員はそんな事は言わないよね?
……いったい誰だろう。
『ねえ、そんなことより、あそぼー!』
『……ああ! もしかして、退屈だったから、ケージ壊しちゃったの?』
『ふふ。ばれちゃった。だって、ひまだったんだもん!』
驚いた。まるで無邪気な子どもじゃないか。
どうにかして助けてあげたいよね……
『でも、キミ、ちょっと大きすぎるんだよね』
この子を連れて行ったら、みんなビックリしちゃう。
お母さんなんか、ひっくり返っちゃうよ!
『うーん。おおきいとあそべないの? じゃあ、ちょっとまってね』
実験体は、身震いひとつすると、みるみる小さくなっていく!
『これでどう?』
すごい! 普通のネコさんのサイズになっちゃった!
……うん! これなら、連れて帰っても大丈夫だよね!
「……これは熱気?!」
熱い! もしかして、体温を上げて蒸発させてるの?
「だとしたら……人知を超えてますね……」
そう。人知を超えている。
ブルーさんが大ちゃんによく言っているけど、人間の英知は、なんて物を作り出したんだろう。
……顔の周りにあった水を、ぜんぶ蒸気に変えたあと、実験体は悠々と大きく息をついて僕をにらむ。
ちょっと怒ってる……よね?
「ガルルル……」
この子は、瞬発的に体温を上昇させることが出来るんだね。しかも、信じられない温度に。
……もしかしたら、ケージを破壊したのも、この力を使った技なのかな?
実験体の発していた熱気は消えた。けど、代わりに殺気が高まっているよ。
ほら、ジリジリと頭を下げつつ後退していってる。これってきっと、後ずさりじゃなくて、飛びかかるための間隔を開けてるんだよね。
「ちょっと困りましたね」
……そういえば、たっちゃんに、
〝敵の心臓とかを念動力で握りつぶしちゃえばいいんじゃない?〟
と、言われた事がある。
そうだよね。それが出来れば最強なんだけど。
……実は、生き物の〝体の中〟には、念動力は入っていけない。
建物とか、機械とかは、中から色々と出来るのに、不思議だよね。
だから、この子も、念動力では、体の表面しか触れることが出来ないんだ。
可哀想だけど、縛る・止めるじゃなくて、打撃・射撃をしなくちゃならないかもしれない。
念動力による攻撃も、物理攻撃と同じで、加速すればダメージが大きくなる。縛るより切り裂く、止めるよりぶつける方が、大きな力を加えられるみたい。けど……
「生物を攻撃するのは……初めてです」
仕方ないよね……実験体を野放しにすれば、大勢の人が犠牲になってしまうから。
僕は両手を前に差し出して、念動力を、自分の前に集中した。
1つ、2つ、3つ。
目には見えない力の塊を並べていく。
時を同じくして、実験体が頭を床スレスレまで落とした。来るよ!
僕は連続で、5発の念動力を発射した。
タタタタタン! と、弾けるような音が鳴り響き……今まで実験体が伏せていた場所に、5つの穴が開く。
「?! 外し……!」
次の瞬間、背後に、気配を感じた。
振り向く間もなく、背中に衝撃が走り、そして目の前には、壁。
直後、僕の視界と意識は、黒く塗りつぶされた。
>>>
『……い……ずや』
ん……。
『めざ……か……』
だれかの……声が……聞こえる……
『目覚めなさい、和也』
……誰?
『貴方を導く者です』
僕を導く……?
もしかして、神様?
『少し、違います。むしろ、神に最も近いのは、貴方です』
僕、どうしたんだっけ……
『貴方は、攻撃を背中に受け、壁に激突したのです』
……そうだ。僕、負けちゃったんだ。
『いえ、まだ終わっていません。貴方は、自分が〝終わっていい〟と思うまで、命を落しても、よみがえることが出来るのです』
そう言えば、ブルーさんがそんな事を言ってたよね。
……でもさ、あの子、ちょっと強すぎるよ。僕じゃ、止められそうにない。
『それなら、貴方は力を欲するだけでいい。貴方は理不尽なほどの力を持つ、救世主なのですから。貴方は、あの〝哀れな者〟を、どうしたいですか?』
救いたい。
『あれほど、怖い思いをし、酷い事をされても、貴方は、まだ、あの者を救いたいのですか』
勝手にあんな姿にされて、こんな所に閉じ込められて……可哀想すぎるよ!
僕は……僕は……!
「あの子を救いたい!」
突然、体の感覚が戻ってきた。
……内から、外から、どんどん力が溢れてくる。
『……今の言葉が。貴方の慈愛の心が。〝目覚め〟を大きく進めたのです。さあ、貴方の望むようになさい』
>>>
目を覚ますと、実験体は僕にのしかかり、鋭い爪を突き立てようとしていた。
ヘルメットが割れてはじけ飛ぶ。
何度も攻撃されたのだろう。アーマーは波打つのをやめ、いたる所に亀裂が入っている。
「……ありがとう、大ちゃん。おかげで痛くなかったよ」
僕の中に、今までにない〝力〟が芽吹いているのがわかる。
たぶんこれは僕が、一歩、神様へと近付いた証。
僕は実験体を、念動力ではなく〝腕力〟で跳ね除けた。
数メートル吹っ飛んで、ゴロゴロと転がる実験体。
「ゴメンね、ちょっとまだ、力加減がわからないんだ」
ダメージが大きすぎたみたい。
すっごくカッコいいエフェクトと共に、変身が解けてしまった。
……あんなにボロボロになっても、そこはちゃんと機能するんだ。
「ガアッ!」
実験体が飛びかかってきた。
さっきまでは目で追うことも出来なかったのに、完全に動きがわかるよ。
……というより、スローモーションだね。
僕は、実験体のほっぺを、引っ叩いてやった。
「ギャフン!」
意外と可愛い声をあげて、真横にすっ飛ぶ。
ゴロゴロと転がって、やっと起き上がるも、何が起きたのか理解できない様子の実験体。
……こちらに向き直り、威嚇しながら、じわじわと近付いてくる。
『もうやめよう。キミは、僕には勝てないよ』
精神感応で話しかける。
……たぶん通じるはず。何となく分かるんだ。
『……る……い』
ほらね、反応があった。今なんて……
『うるさい! だまれ!』
実験体は、再び襲い掛かってきた。
僕は、もう一発、さっきとは逆のほっぺを引っ叩く。
……今度は当然、逆の方向にすっ飛んだよ。
僕、自分ではゆっくり動いているつもりなんだけど、どうやらあの子は、僕の動きを目で追えてないみたい。
僕が急に強くなった事を〝体感〟していても、頭ではわかっていないんだね。
実験体は、まだ僕の方を睨んで、飛び掛かろうとしているよ。
『ね、わかったでしょ? 大人しくすれば、なにもしないから』
『ゆるさない! ゆるさないぞ! よわいにんげんのくせに!!』
ダメだ。
まだ向かってくる。
「うーん……このままだと、大ケガさせちゃうよ。どうしよう」
攻撃を避けながら、ふと辺りを見回すと、実験体が閉じ込められていたケージが目に入った。
「そうだ! アレを使って……!」
大きくて頑丈なケージの鉄格子を、念動力で全部引っこ抜いて、目の前に、ズラリと並べる。
さっきは全然曲げられなかった鋼鉄の棒が、水飴のように柔らかいよ。
グニャグニャと丸めて引き伸ばして……
よーし、できた! 〝実験体〟そっくりの〝像〟を作ったよ。
「えへへ。工作は得意なんだ」
……特に、鉄細工は。
中は空洞で、大きさは実物とだいたい同じ。
なかなかカッコ良くできたよね。
『…………』
途端に、実験体の動きが止まった。
鉄像を見て、じっとしている。そして……
『すごい! すごい! これ、ぼくだよね!』
喜んだ。
『わぁ! すごくかたいのに、こんなのつくれるって、すごい! すごいね!』
ほめられた。
『もしかして、ぼくをいじめにきたんじゃないの? それじゃ、あそぼうよ!』
なつかれた。
『うん。遊ぶのはいいんだけど……キミ、お腹空いてないの?』
えっと……お腹を空かせて、ケージを破ったんだよね?
『ううん。ごはんは、きょうもちゃんとたべたし、だいじょうぶ』
『食べたの?! どういうこと……?』
『くろいにんげんが、まいにちここにきて、ごはんをくれたよ?』
黒い人間? ……戦闘員かな?
『えっとね、〝そのうち、だしてあげるから、おとなしーく、しててくんない?〟 っていってた』
えー?! 戦闘員はそんな事は言わないよね?
……いったい誰だろう。
『ねえ、そんなことより、あそぼー!』
『……ああ! もしかして、退屈だったから、ケージ壊しちゃったの?』
『ふふ。ばれちゃった。だって、ひまだったんだもん!』
驚いた。まるで無邪気な子どもじゃないか。
どうにかして助けてあげたいよね……
『でも、キミ、ちょっと大きすぎるんだよね』
この子を連れて行ったら、みんなビックリしちゃう。
お母さんなんか、ひっくり返っちゃうよ!
『うーん。おおきいとあそべないの? じゃあ、ちょっとまってね』
実験体は、身震いひとつすると、みるみる小さくなっていく!
『これでどう?』
すごい! 普通のネコさんのサイズになっちゃった!
……うん! これなら、連れて帰っても大丈夫だよね!
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
チート魔力はお金のために使うもの~守銭奴転移を果たした俺にはチートな仲間が集まるらしい~
桜桃-サクランボ-
ファンタジー
金さえあれば人生はどうにでもなる――そう信じている二十八歳の守銭奴、鏡谷知里。
交通事故で意識が朦朧とする中、目を覚ますと見知らぬ異世界で、目の前には見たことがないドラゴン。
そして、なぜか“チート魔力持ち”になっていた。
その莫大な魔力は、もともと自分が持っていた付与魔力に、封印されていた冒険者の魔力が重なってしまった結果らしい。
だが、それが不幸の始まりだった。
世界を恐怖で支配する集団――「世界を束ねる管理者」。
彼らに目をつけられてしまった知里は、巻き込まれたくないのに狙われる羽目になってしまう。
さらに、人を疑うことを知らない純粋すぎる二人と行動を共にすることになり、望んでもいないのに“冒険者”として動くことになってしまった。
金を稼ごうとすれば邪魔が入り、巻き込まれたくないのに事件に引きずられる。
面倒ごとから逃げたい守銭奴と、世界の頂点に立つ管理者。
本来交わらないはずの二つが、過去の冒険者の残した魔力によってぶつかり合う、異世界ファンタジー。
※小説家になろう・カクヨムでも更新中
※表紙:あニキさん
※ ※がタイトルにある話に挿絵アリ
※月、水、金、更新予定!
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました
髙橋ルイ
ファンタジー
「クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました」
気がつけば、クラスごと異世界に転移していた――。
しかし俺のステータスは“雑魚”と判定され、クラスメイトからは置き去りにされる。
「どうせ役立たずだろ」と笑われ、迫害され、孤独になった俺。
だが……一人きりになったとき、俺は気づく。
唯一与えられた“使役スキル”が 異常すぎる力 を秘めていることに。
出会った人間も、魔物も、精霊すら――すべて俺の配下になってしまう。
雑魚と蔑まれたはずの俺は、気づけば誰よりも強大な軍勢を率いる存在へ。
これは、クラスで孤立していた少年が「異常な使役スキル」で異世界を歩む物語。
裏切ったクラスメイトを見返すのか、それとも新たな仲間とスローライフを選ぶのか――
運命を決めるのは、すべて“使役”の先にある。
毎朝7時更新中です。⭐お気に入りで応援いただけると励みになります!
期間限定で10時と17時と21時も投稿予定
※表紙のイラストはAIによるイメージです
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
